【第十四話 沢宮冬香:テコンドー】 イラスト:PAPA様
犠牲者の名は「沢宮冬香」。21歳。身長161cm、B86(Dカップ)・W59・H90。前回<地下闘艶場>で嬲られた沢宮琴音の義妹。ショートカットにされた栗色の髪。鋭い光を放つ目と細い眉。常に結ばれた唇。見る者に意志の強さを感じさせる整った顔立ち。現在大学生で、テコンドー同好会に所属している。大学対校試合で活躍し、オリンピック候補に挙がったほどの実力の持ち主。
最近琴音の様子がおかしいことに気づき、兄が原因だと考えた彼女は兄を問い詰めた。その場はなんとか言い抜けた冬香の兄だったが、自分が妻を売った事実が露見することを恐れ、今度は実の妹を<地下闘艶場>へと沈めた。
控え室兼更衣室で冬香に渡された衣装は、上が体にぴったりとした黒のライダースーツで、体の線がはっきりと誇示されており、加えてファスナーが途中までしか上がらず、胸の谷間が強調されている。下は白の超ミニのタイトスカートだった。少し動いただけでパンティが見えてしまいそうだ。
(義姉さんもこんなHな衣装を着させられたんだ。そうに違いないわ!)
義姉の分とこの衣装を用意した者への怒りで、冬香の頬が紅潮する。
(でも、これを着なきゃ試合には出られないんだよね・・・)
鏡の中の自分を見てみるが、恥ずかしくて目を逸らす。
『琴音のことを知りたければ、ここで行われる試合に出ろ』
兄の一言で<地下闘艶場>に出場することを決めたものの、この衣装を着て試合をするのかと思うと気が進まない。ブッチして帰ろうかとちらりと思うが、頭を振ってその考えを追い出す。
(義姉さんに何があったのか。バカ兄貴が何をしたのか。ここに手掛かりがあるはずだもの。このままじゃ帰れるわけないじゃない!)
頬を叩き、気合を入れる。冬香はガウンも纏わず、合図を待った。
対戦相手は男性だった。冬香よりも頭一つ以上高く、腕が異常に長い。自分の膝に届く程の長さだ。蜘蛛をモチーフにしたマスクをしているその男は、にやけた笑みを浮かべながら冬香の全身を眺めている。
「ちょっと、どういうことよ! 相手が男だなんて一言も説明がなかったじゃない!」
レフェリーに詰め寄る冬香だったが、レフェリーは冬香の胸の谷間を見つめながら、契約書がどうだこうだと言い逃れを図る。
「そこまで言うなら試合放棄と見做すが、それでいいか? テコンドーに自信があるなら勝てばいいだけの話じゃないか」
レフェリーの視線から胸元を隠しながら、渋々引き下がる。ここで試合放棄にされてはかなわない。確かにテコンドーの技術で相手を倒せばいいだけだ。
「赤コーナー、マスク・ド・タランチュラ!」
<地下闘艶場>で数々の犠牲者を嬲ってきた男に、観客から下品な声援が飛ぶ。
「青コーナー、あの琴音奥様の義妹、沢宮冬香!」
大きな深呼吸で緊張をほぐす。
(義姉さんのためだもの、絶対、勝つ!)
冬香の目が鋭さを増した。
レフェリーはマスク・ド・タランチュラに何か囁きながらボディチェックを終えると、冬香に歩み寄る。
「さて、ボディチェックを受けて貰おう」
「・・・変なことしたら蹴り飛ばすわよ」
「おお、怖い怖い。そんなレフェリーを脅すようなことを言われると安心してボディチェックできんなぁ」
その言葉が合図だったのか、マスク・ド・タランチュラが背後から冬香を拘束する。上から覆いかぶさるようにして冬香の肩と腕を自分の腕で押さえ、長い手を伸ばして太ももを掴む。それを見たレフェリーはゆっくりと冬香の腰の括れを撫でた後、バストに手を伸ばす。
「くっ、このっ!」
太ももを押さえられたため蹴りが出せない。身を捩るがマスク・ド・タランチュラの力が強く、拘束から抜け出せない。
「ほほう、柔らかいのに張りがある。これが若さって奴か?」
衣装の上からでもその感触が堪らないのか、レフェリーは夢中になって冬香のバストを揉む。揉みながら右手を谷間に突っ込み、出し入れして感触を楽しむ。
「は、放せっ! 義姉さんにもこんなことしたのね!」
拘束を逃れようと身をくねらせながら、冬香は叫ぶ。
「義姉さん? ああ、琴音奥様か。あの奥さんは男を知ってるだけあって優しく応えてくれたぞ」
「嘘よ! 義姉さんがそんなこと!」
冬香が噛み付かんばかりの勢いでレフェリーに叫ぶ。レフェリーは冬香の剣幕にも動じず、秘部に左手を伸ばす。
「ど、ど、どこ触ってるのよ! やめろ! 放せ!」
「ここに凶器を隠す奴もいるんだよ。チェックするのは当然だろうが」
レフェリーが下着越しに指を埋め、ねっとりとした愛撫を送ってくる。右手は谷間の感触を楽しんだままだ。
レフェリーは暫くそうやって嬲っていたが、マスク・ド・タランチュラが冬香を捕らえた姿勢のまま試合を開始する。
<カーン!>
「まったく、レフェリー時間掛けすぎだぜ、こっちは見てるだけだったじゃねぇか」
ぶつぶつ言いながら、マスク・ド・タランチュラが左手で冬香の両手を捕らえ、右手でバストを揉む。腰を屈め、冬香の耳をしゃぶる。
「いいかげんにしろぉっ!」
冬香の右脚が跳ね上がり、自分の肩越しにマスク・ド・タランチュラの顔面を蹴る。
「ぐぶふっ!」
予想もしない位置からの蹴りとその威力に驚き、マスク・ド・タランチュラが冬香を放す。その瞬間場内が沸いた。
「白の下着に熊のプリントか。案外可愛いのを履いてるんだな」
レフェリーのにやけながらの指摘に、スカートがずり上がって下着が丸見えになっていることに気づく。慌ててスカートを直す冬香に指笛が鳴らされる。
(さっき場内が沸いたのは、私の蹴りにじゃなくて下着が見えたからなんだ・・・)
恥ずかしさに頬が紅潮する。視界にマスク・ド・タランチュラが立ち上がるのが見える。最初のにやけた表情は影を潜め、鋭い視線で冬香を睨んでくる。
「ちょっと油断したぜ。こっからは本気出すからな」
ファイティングポーズを取ったマスク・ド・タランチュラが長い両腕を振り回して冬香を攻撃してくるが、冬香はそれをかわし、或いは蹴りで弾き、体に触れさせない。マスク・ド・タランチュラの攻撃が止んだと見ると、右のミドルキックからハイキック、左のソバットまでを流れるようにつなぐ。二本目まではガードしたものの、最後のソバットをまともに食らったマスク・ド・タランチュラが吹っ飛ぶ。この光景に、場内から驚きの声があがる。
「なんだ、こんなものでダウン? 大したことないわね」
スカートを直しながら挑発する冬香に、マスク・ド・タランチュラの目が鋭くなる。
「言ってくれるなぁお嬢ちゃん。大口叩いたんだ、それなりの報復は覚悟してるよな?」
マスク・ド・タランチュラの眼が光り、普段よりも低く構える。
(タックルに来ようっていうの? 見え見えじゃない)
タックルに来るなら膝でカウンター、その一発で決めてやる。そう考えた冬香だったが、マスク・ド・タランチュラのタックルは予想以上の速さだった。慌てて膝を出そうとしたものの、長い腕で軸足を捕らえられ、そのままリングに倒される。
「さぁてお嬢ちゃん、こっちのターンだぜぇ?」
冬香に馬乗りになったマスク・ド・タランチュラが、わざとらしく指を鳴らす。冬香が蹴りを出せないように下腹部の辺りに座り、ゆっくりとバストに手を伸ばす。
「くっ、このっ!」
必死に振り払う冬香だったが、手技は得意ではなく、マスク・ド・タランチュラの左手に両手首を掴まれ、押さえつけられる。
「もう抵抗は終わりかい? じゃあ、まずは・・・」
マスク・ド・タランチュラの右手がバストに伸び、揉んでくる。
「おほっ、レフェリーの言うとおり柔らかさと張りがあるいいおっぱいだな!」
バストの感触を楽しむマスク・ド・タランチュラは徐々に揉む位置を変えていき、谷間に指を入れる。ライダースーツの隙間から手を入れ、下着の上からバストを揉む。
「くぅぅぅっ!」
ブリッジの態勢から両脚に力を込め、リングを蹴るようにして無理やり脱出する。転がって距離を取るが、マスク・ド・タランチュラはぴったりとついてきていた。今度は冬香に抱きつくようにしてベアハッグに捕らえる。
「あぐうぅっ!」
腕ごと胴を締められ、バストまでも掴まれる。しかも剥き出しの部分には舌を這わされる。
「でかい尻だな、これは揉み甲斐があるぜ」
背後から近づいたレフェリーは冬香のヒップを鷲掴みにし、揉み回す。程好い弾力がレフェリーの手を止めさせない。
「き、気持ち悪いのよっ! やめなきゃ・・・くぅぅっ!」
「やめなきゃ・・・なんだい、お嬢ちゃん?」
ベアハッグの締め付けを強め、マスク・ド・タランチュラが冬香の言葉を遮る。にやにやと笑いながらバストへの責めを続ける。
「やめなきゃ・・・こうよっ!」
マスク・ド・タランチュラの股間に膝を入れてやる。驚いて後ろから抱きついたレフェリーにも顔面に蹴りを入れ、リングに転がす。
「ぐぉぉぉ・・・」
痛みにのたうつマスク・ド・タランチュラに、これまでの恨みとばかり蹴りの連打を入れる。マスク・ド・タランチュラは体を縮め、少しでもダメージを抑えようと体を庇う。
「・・・っつぅー、凄い柔軟性だな、あそこから顔面を蹴ってくるとは」
蹴られた部分を押さえ、レフェリーが立ち上がる。
「おい待て、ダウンしている選手には・・・」
冬香がマスク・ド・タランチュラを蹴っている光景を見て慌てて止めに入ろうとするが、先程の一撃が頭を過ぎる。
「・・・これならどうだ!」
顔面を蹴られないように冬香の脇の下から手を入れ、頭の後ろでフックして拘束する。
「金的への攻撃、及びダウンした選手への打撃は反則だ!」
「放せ! 退けぇっ!」
怒りで暴れる冬香だったが、レフェリーも必死に押さえ込む。この間にマスク・ド・タランチュラが立ち上がり、ジャンプすることで金的の痛みを逃がそうとする。
「あいててて・・・なんつう足癖の悪さだ」
跳ねること数度、漸く痛みが治まり、ゆっくりと冬香に近寄る。と、冬香がレフェリーに捕まったまま右のミドルキックを打ってくる。
「っと!」
それをブロックしたマスク・ド・タランチュラは冬香の右脚を脇に抱え、冬香の左脚が動く前に踏んで動きを封じる。
「お嬢ちゃん、油断したよ。でも、股間を蹴るのはやり過ぎじゃねえか?」
「あんたが変なことばっかりするからでしょ!?」
冬香の剣幕に眉を顰めたマスク・ド・タランチュラだったが、右手を冬香の秘部に伸ばす。
「! ど、どこ触ってんのよ! やめなさい変態!」
「さっきのお返しだよ、遠慮するな。俺は優しくしてやるけどな」
マスク・ド・タランチュラは自分の唇を舐めながら、ねとり、とした愛撫を秘部に送る。土手を揉み込んだり秘裂に沿って刺激したりと柔らかい責めを行う。
暫くそうやって秘部を責めていたが、バストの谷間が目に入り、舌舐めずりした後股間から手を放す。
「さぁて、ご開帳といきますか」
マスク・ド・タランチュラはライダースーツのファスナーに手を掛け、羞恥心を煽るようにゆっくりと下ろしていく。白いブラが姿を現し、おへそまでが晒される。
「きゃあああーーーっ!」
大きく悲鳴をあげる冬香。身を捩って拘束から逃れようとするが、男二人の力には敵わない。
「フリル付きの白いブラか。熊さんパンツといい、随分乙女チックだな?」
マスク・ド・タランチュラが手の平でバストを弾ませながら話しかける。レフェリーも我慢できなくなったのか、右手を外してバストを揉む。両方のバストを違う男に揉まれ、嫌悪感に身を捩る冬香。自由になった右手でマスク・ド・タランチュラを叩くものの、まったく効かない。それでも諦めず、マスク・ド・タランチュラの腕に爪を立てて引っ掻くと、これにはマスク・ド・タランチュラも堪らず冬香から離れる。
冬香はレフェリーを振りほどいて前を押さえ、ファスナーを上げようとするものの、焦りから上手くいかない。注意がファスナーにいったためにマスク・ド・タランチュラのタックルをまともに受け、リングに叩きつけられてしまう。
マスク・ド・タランチュラはグランドコブラツイストに持ち込み、左手を冬香の右脇の下を通して肩をロックし、腕の長さを活かして冬香の両手も捕まえる。更に両脚を冬香の両脚に絡め大きく開脚させるという、栗原美緒をギブアップさせた変形のグランドコブラツイスト<タランチュラホールド>に極める。
「お嬢ちゃん、男を引っ掻くなんて今時牝猫でもしないぜ? お仕置きしなきゃなぁ」
そのままフリーな右手でバストを揉む。レフェリーも近寄り、ギブアップの確認をしながら空いたバストと秘部を弄る。
「いやだっ、やめろっ!・・・やぁぁぁん!」
レフェリーとマスク・ド・タランチュラの責めに、とうとう冬香の口から甘い声が洩れる。乳首が硬くなり、ブラを押し上げる。それに気づいた二人は標的を乳首に定め、同時に責めを開始する。レフェリーは乳首をしごき、マスク・ド・タランチュラは人差し指で軽いノックを繰り返す。同時に刺激されることでますます乳首が立ち上がり、冬香の頬は紅潮し、快感を隠せない。
「くくっ、お嬢ちゃん、乱れ始めると堕ちるのが早いな。じゃあ、こういうのはどうだい?」
マスク・ド・タランチュラがブラをずらし、レフェリーと共に直接乳房と乳首を責める。
「あふっ、やだってばぁ! だ、だめぇっ・・・」
ブラ越しの責めに比べ、刺激が強過ぎる。無意識の内に腰が跳ねる。
「冬香選手、ギブアップかな?」
「ギ、ギブアップなんてするわけないじゃない!」
「そうだよなぁ、ギブアップしたら気持ちいいことも終わってしまうから言えないよなぁ」
「そんなわけある筈が・・・くふぅっ!」
レフェリーがにやつきながら乳房、乳首、秘部を責め、冬香の反論を封じる。
(こんな奴らにギブアップなんてしたくない! でも、もっとして欲しいからギブアップしないなんて思われたくない!)
負けん気の強さからギブアップを拒む。しかしそのことで嬲られ続けてしまい、心は拒んでも体は快楽を受け入れていく。
「なんだ、まだ弄って欲しいのか。じゃあここを直接・・・」
レフェリーがスカートを捲って熊さんパンツに手を突っ込み、直接秘裂を弄る。愛液の滲みを指で感じ、更に愛液を引き出そうと刺激を与える。
「ほれほれ、濡れてきてるじゃないか。口では拒んでも体は正直だな!」
レフェリーは淫核を虐めながら秘裂の入り口をなぞる。マスク・ド・タランチュラは乳首を捏ねながら冬香の耳をしゃぶり、耳の穴に舌を差し込む。
「お嬢ちゃん、この口で『イクッ!』て叫んでくれればセクハラをやめてやってもいいぜ?」
冬香の唇をつつくマスク・ド・タランチュラだったが、ここで冬香がマスク・ド・タランチュラの人差し指に噛み付いた。
「がぁぁぁぁぁっ!」
絶叫し、指を押さえてのたうち回るマスク・ド・タランチュラ。冬香が噛み付いた場所からは血が滴っており、レフェリーはリングドクターを呼び、マスク・ド・タランチュラの指を治療させる。この間に冬香は立ち上がり、着衣の乱れを直した。責められた余韻で頬が紅潮し、息が荒い。少し動くだけで乳首がブラで擦れ、快感を呼び込んでしまう。
「引っ掻くは噛み付くは、牝猫どころかじゃじゃ馬だな。ちょっと強めのお仕置きしなきゃな!」
治療を受けたマスク・ド・タランチュラが冬香に向かい合い、腰を落としてファイティングポーズを取る。
(まずい、さっき責められたせいで体力が少なくなってる。乳首も立っちゃってるし、こっちが攻撃を仕掛けたらスタミナが持たないかも・・・)
対する冬香は大きい動きができず、構えて立つだけになってしまっている。そのためマスク・ド・タランチュラの軽いフェイントに引っ掛かり、担ぎ上げられてしまう。
「こいつはちょっと痛いぜぇ」
冬香を担ぎ上げたマスク・ド・タランチュラが、秘部を弄りながら変型のツームストンパイルドライバーの体勢になる。
「!」
そのとき、冬香の右膝がマスク・ド・タランチュラの脳天に叩き込まれた。これにはマスク・ド・タランチュラも冬香から手を放し、よろめく。反撃を決めた冬香だったが、受身を取り損ねて右足を痛めてしまう。
「くぅぅっ」
痛みを堪えて立ち上がろうとする冬香だったが、マスク・ド・タランチュラのタックルで倒され、ロメロスペシャルに捕らえられる。
「あああっ、痛いっ! やめてぇっ!」
右足の痛みに悲鳴を上げる。そこへなぜかリングドクターがリングに上がって冬香の傍らに立つと、ファスナーを下ろし、ブラもずらして乳首を露出させる。
「ふーむ、これはだいぶしこっておりますな。ここまでなってはイカせてしまったほうがよいでしょう」
「な、なに勝手なこと言って・・・ひぅぅっ!」
リングドクターは冬香の乳首を摘まむと、こりこりと弄る。
「それは大変だ、私も手伝いますよ」
レフェリーも冬香に近寄り、リングドクターとは逆の乳首と淫核を責める。最早乱暴な責めすら快感となり、秘部から愛液が零れる。快楽に負けまいと唇を噛んで耐えるが、甘い声が洩れてしまう。
「・・・もう嫌ぁっ! ギブアップ!」
<カンカンカンカン!>
ゴングが鳴らされ、冬香は淫靡な責めから解放された。
もう耐えきれなかった。男達に玩ばれた体は冬香を裏切り、快感を受け入れてしまっていた。このまま責められ続けられれば本当にイカされたかもしれない。
「お嬢ちゃん、自分に正直になれよ。イキたかったんだろ? 今からベッドで第二ラウンドといこうぜ」
マスク・ド・タランチュラがバストを揉みながら耳元で囁いてくる。その手を振り払い、睨みつける。冬香はよろよろと立ち上がると、屈辱に涙を浮かべ、足を引きずりながら退場していった。