【第十五話 沢宮琴音:ボクシング & 沢宮冬香:テコンドー】

 今回の犠牲者は「沢宮義姉妹」。

 姉の名は「沢宮琴音」。26歳。身長163cm、B86(Dカップ)・W61・H88。肩まで伸びた美しい黒髪。母性を感じさせる下がり気味の目尻。右目下の色っぽい泣きぼくろ。普段は和太鼓の奏者で、オフのときはボクシングジムで体を鍛え、公演に備えている。去年冬香の兄である中堅の音楽会社社長と結婚。しかし近年の音楽業界の冷え込みで夫の会社は倒産寸前となった。夫は「御前」に琴音を差し出すことで会社の再建を図り、琴音は<地下闘艶場>で嬲られ尽くした。

 妹の名は「沢宮冬香」。21歳。身長161cm、B86(Dカップ)・W59・H90。沢宮琴音の義妹。ショートカットにされた栗色の髪。鋭い光を放つ目と細い眉。常に結ばれた唇。見る者に意志の強さを感じさせる整った顔立ち。現在大学生で、テコンドー同好会に所属している。大学対校試合で活躍し、オリンピック候補に挙がったほどの実力の持ち主。琴音の様子がおかしいことに気づき、兄を問い詰めたことで<地下闘艶場>へと沈められ、散々辱しめられた。

 転機は<地下闘艶場>の存在について冬香が兄を問い詰め、煮え切らない答えにキレて兄を半殺しにしたことだった。琴音は夫が自分だけでなく冬香まで生贄にしたことを知り、離婚を言い渡した。
 夫は逆恨みから、今度は二人同時に<地下闘艶場>へと堕とすことにし、<地下闘艶場>へと連絡を取った。「御前」は部下に命じ、琴音には冬香の、冬香には琴音のセクハラ写真を別々に見せ、再度の<地下闘艶場>への出場を強要した。自分が出場すれば義姉の、義妹の淫らな画像が世に出ることはない。お互いがお互いを守るため、二人は再度魔窟へと赴くことを決めた。


「今回の衣装って・・・忍者?」
 驚きのあまり、逆に普通の声しか出なかった。ぱっと見は着物だが、着てみると胸の前が大きく開き、胸の谷間がはっきりと見える。側面にも隙間があり、横乳が見えてしまう。長さも膝上までしかなく、太ももが剥き出しだ。手甲と足袋と帯を着けるとゲームの中でしか見ないような忍者姿になった。気休めにと肩紐のないブラをつけたが、逆に卑猥さが増してしまった。
「こんな格好・・・でも、義姉さんのためだもんね」
 その義姉が少し離れた控え室にいるとは考えもしない冬香だった。

 琴音の衣装も忍者だった。ハイレグのレオタードがおへそが見える程のV字にカットされ、空いた面積に鎖帷子を模した飾りが付いている。脇の下も大きく開き、同じく鎖帷子模様が入っている。首には赤いマフラー、手には手甲に似せたオープンフィンガーグローブ、腰には帯、足には足袋。外人が勘違いした女忍者のコスチュームと言ったら近いだろうか。
「今回も凄い衣装・・・でも、冬香ちゃんのためだもの、我慢しなくちゃ」
 その冬香と数分後にリング上で再会しようとは、このときの琴音には想像もつかなかった。

「冬香ちゃん・・・」「義姉さん・・・!」
 リング上で顔を合わせ、絶句する二人。
 リング上には他にも男子選手が次々と入場してくる。レフェリーを含め、琴音と冬香は五人の男に囲まれる。胸の谷間や太ももを凝視され、身を寄せ合って互いを庇い合う。
 レフェリーがマイクを持つと、観客へと説明を始める。
「今回は、六人でのバトルロイヤル戦といたします! スリーカウントを取られても失格。リング下に落とされても失格。ギブアップだけは認められません。最後に勝ち残った選手を優勝と致します!」
 レフェリーの説明に観客から歓声が沸く。バトルロイヤルとは言うものの、美女二人を大勢で嬲りものにしようという趣向に違いない。今からその光景を想像し、生唾を飲み込む者もいる。
「では選手紹介です。一人目はマスク・ド・タランチュラ!」
 最早<地下闘艶場>には欠かせない選手となったマスク・ド・タランチュラ。その人間離れした腕の長さを活かしたセクハラにファンも多い。前回の試合で嬲られた記憶が蘇り、冬香の顔が強張る。
「二人目と三人目は、マンハッタンブラザーズ1号2号!」
 マンハッタンブラザーズ1号2号。マスク、タイツ、シューズだけでなく、体格までもそっくりなため見分けがつかない。個々の実力はさほどではないものの、コンビネーションは一級品。
「四人目、蒲生漣次!」
 以前の試合で琴音と対戦した蒲生はレフェリーと二人で琴音を嬲り、ギブアップまで追い込んだ。蒲生から見つめられ、琴音は顔を伏せる。
「五人目は、沢宮琴音!」
 レオタードを改造した忍者衣装に身を包んだ琴音。冬香を守るためにと上がったリングで冬香と顔を合わせ、憂いの表情を浮かべている。
「最後は、沢宮冬香!」
 マスク・ド・タランチュラを睨みつけ、目を逸らさない冬香。それが仇になった。他の男達が連携し、琴音と冬香を囲むように陣取るのに気づかなかった。
「さーて、恒例のボディチェックだ!」
 レフェリーの言葉を合図に、野獣達が二人に襲い掛かる。
「いやぁぁぁっ!」「やめて、放して!」
 琴音は蒲生と1号に、冬香はマスク・ド・タランチュラと2号に捕まる。
「奥さん、また会えて嬉しいよ。あの後は旦那に慰めて貰ったかい? それともリングでの快感が忘れられずに戻ってきたのかな?」
 レフェリーはバストと秘部を弄りながら琴音を見遣る。蒲生と1号も辛抱できず、手や舌で琴音を嬲る。冬香はマスク・ド・タランチュラと2号にリングに押さえつけられ、体中を弄られる。
「お嬢ちゃん、この格好にブラは厭らしすぎるだろ。それにこの前は欲求不満が残っただろ、今日はイクまで可愛がってやるよ」
「や、やめてください!」「放しなさいよ!」
 女性たちの声など無視し、琴音の体を楽しんだレフェリーは冬香へと向かう。琴音は蒲生と1号に引き続き嬲られる。
「続けての出場とは嬉しいねぇ冬香選手。今日はとことんまで付き合ってやるからな」
 衣装の隙間から手を差し込み、レフェリーはバストを鷲掴みにする。そのまま捏ね回していく。
「こ、こんなのボディチェックなんかじゃない! さっさとどきなさいよ!」
「何を言ってるんだ、しっかり体のチェックをしてるじゃないか。そら、ここも調べなきゃな」
 レフェリーは右手を下ろして股間を弄り、下着越しに秘部を撫でる。空いたバストや太ももをマスク・ド・タランチュラと2号が弄る。

 散々楽しんだレフェリーが冬香から離れ、ようやく試合が開始される。

<カーン!>

 試合が始まっても、二人は嬲られたままだった。琴音は立ったまま1号に羽交い絞めにされ、蒲生からキスされながらバストを揉まれている。それを見た冬香は琴音の救出に向かおうとするが、リングに倒されたまま2号にフルネルソンに極められ、両脚も絡められて大きく開かれ、身動きすらままならない。
「放せぇっ! 義姉さん、今行くから・・・!」
「義姉さんのことより自分のことを心配したほうがいいんじゃないか、冬香ちゃんよ」
 マスク・ド・タランチュラは冬香の裾を捲り、下着を眺めながらにやつく。
「あんたなんかに冬香ちゃん呼ばわりされる覚えはないわよ!」
 気丈にもマスク・ド・タランチュラに言い返す冬香だったが、バストを鷲掴みにされると口を噤んでしまう。
「どうした、義姉さんを助けに行くんだろ? 早く行ってやれよ、それとも義姉さんのお楽しみを邪魔するのは気が引けるか?」
「勝手なことを! あ、いやっ!」
 マスク・ド・タランチュラにバストを揉み回され、その手を振り払おうとするがフルネルソンに捕らえられた体は思うように動かせない。
「冬香ちゃん!」
 琴音は冬香の声を聞き、1号の足を踏んで拘束を逃れ、蒲生の顔にフックを入れて倒す。その勢いのままマスク・ド・タランチュラの脇腹にパンチを入れ、2号の顔面にもパンチを入れて冬香を救出する。
「冬香ちゃん、大丈夫?」
「あ、ありがとう義姉さん」
 琴音は冬香を助け起こすが、そのときには男達に囲まれている。
「やってくれるなぁ奥さん。義妹の危機には思いがけない力も出るってか? でも俺達に手を上げたら報復が待ってるってのは分かってなかったのかなぁ」
 蒲生がにじり寄る姿に気を取られた琴音は、マンハッタンブラザーズに捕らえられる。
「義姉さん!」
「おっと、冬香ちゃんはこっちで俺と楽しもうぜ」
 琴音からマンハッタンブラザーズを引き離そうとした冬香は、マスク・ド・タランチュラに捕まった。
 琴音は1号に両手を、2号に両脚を持たれて宙に浮かされ、その体勢のまま蒲生にバストと秘部を弄られる。
「い、痛い・・・やめてください!」
「放せ! 義姉さん・・・」
「おっと、また引っ掻かれたり噛み付かれたりされたら敵わないからな、少しきつめに技を掛けさせて貰うぜ」
 冬香はマスク・ド・タランチュラに寝技に持ち込まれ、首に腕を巻かれ、両脚もマスク・ド・タランチュラの両脚で拘束されて耳をしゃぶられ、秘部を弄られる。
「う・・・くっ・・・は・な・せ・・・」
 首を絞められているため声が出せない。首から腕を外そうと引っ張ってみるがビクともしない。その間も秘部は弄られ続けている。
「いい格好だな奥さん。相変わらず色っぽくてつい手が出てしまうよ」
 レフェリーは琴音に近づき、空いたバストを揉む。四肢の関節の痛みと体を弄られる嫌悪感で悲鳴を上げる琴音。
 マンハッタンブラザーズは琴音をリングに叩きつけて動きを止め、首四の字と足四の字の複合技を掛ける。動けない琴音に対し、蒲生はバストを、レフェリーは秘部を責める。琴音は両手でセクハラを防ごうとするが、手を動かそうとすると技を深く極められ、動きが止まる。
 頃合を見たレフェリーが指示を出した。琴音を裏返しにし、1号は右のバストと太ももを、2号は左のバストと太ももを掴んで持ち上げる。蒲生は両手を押さえながら唇を奪い、レフェリーは秘部を舐める。マンハッタンブラザーズはバストを揉みながら乳首に刺激を与えている。
「ん、んんーーーっ!」
「へへ、嫌がる人妻の唇を無理やり奪うってのは興奮するな。ほれ、口を開けな」
 蒲生は顎関節の付け根を押さえて口を閉じられないようにし、琴音の口中を舌で犯す。
(義姉さん・・・駄目、このままだと意識が飛びそう・・・)
 冬香は暴れることをやめ、舌を伸ばしてマスク・ド・タランチュラの腕を舐める。
「おひょ!? なんだ冬香ちゃん、もうメロメロになったか」
 冬香の行為を快感のためだと勘違いしたマスク・ド・タランチュラの腕の力が少し緩む。その瞬間、冬香は思い切り噛み付いた。
「ぐあああぁぁぁっ!」
 堪らず冬香から離れるマスク・ド・タランチュラ。冬香はたちまち蒲生とマンハッタンブラザーズを蹴り散らし、レフェリーを威嚇してから琴音を救出する。
「義姉さん、こっち!」
 コーナーを背負う位置に陣取り、二人で男達に向き合う。追い詰められたようにも見えるが、攻撃される範囲を絞ることもできる。マスク・ド・タランチュラが左手を伸ばすと琴音のパンチと冬香の蹴りを同時に食らい、慌てて手を戻す。
「いてて・・・おい1号、お前行け」
 マスク・ド・タランチュラに急かされた1号は頷くと冬香に向かってタックルに行く。その1号に膝を合わせようとした冬香だったが、1号の背中を蹴って2号が放ったシャイニングウィザードで顎を打たれる。威力そのものはたいしたことがなかったものの、不意を衝かれたことで顎を蹴られて脳震盪を起こし、コーナーポストにもたれ、ずるずると崩れ落ちる。
「冬香ちゃん!」
 勢い余ってコーナーポストの上に乗った2号をリング下に落とし、琴音は冬香の様子を見る。
「おっと奥さん、義妹さんの心配している場合かい?」
 琴音が視線を外した隙を見逃さず、蒲生は琴音をベアハッグに捕らえ、締め上げる。
「あくぅぅぅっ!」
 苦鳴を上げる琴音を上下に揺すり、胸板でバストの感触を味わいながら股間を琴音の秘部に擦り付ける。1号は琴音の後ろに立ち、ヒップを撫で回す。マスク・ド・タランチュラは冬香を仰向けにして股間が鉄柱に当たるようにし、リング下にいる2号に冬香の足を引っ張らせる。
「冬香ちゃん、そろそろ戻ってこいよ。今から楽しい時間だぜ?」
 軽く頬を叩きながら呼びかける。
「・・・え、なに、が・・・ !」
 脳震盪は治まったもののまだぼんやりしていた冬香だったが、両脚で鉄柱を挟むような格好にさせられ、リング下から足を引っ張られることで股間を刺激され、完全に覚醒する。慌てて上体を起こして両手で鉄柱を押さえるが、2号が容赦なく足を引っ張るため完全には防げない。
「あくっ! なにしてんの・・・はぅっ!」
 リング下から引っ張られるため防ぎようがなく、鉄柱を手で押さえ、太ももで挟むくらいしか秘部への刺激を減らすことができない。マスク・ド・タランチュラは抵抗できない冬香のバストを後ろから鷲掴みにし、ゆっくりと味わうように揉んでいく。
「相変わらず張りのあるおっぱいだな。今まで何人の男に揉まれた? ああ、俺は他に男がいても気にしないから大丈夫だ」
「なにを、訳の分からないこと、言ってんの、よ!」
 鉄柱からの刺激で息を切らせながらも、冬香は言葉を止めない。加えてバストを揉まれ、力が抜けそうになってしまう。
「なんであんた達は人の胸や大事な所を触ってくるのよ! 放せっ!」
「なんでって、男だからに決まってるだろ。男だったら誰だってこうして可愛い娘のおっぱいやあそこを弄りたいもんさ。ほれ、こういう風に」
 マスク・ド・タランチュラはバストを揉みながら右手を冬香の股間に伸ばし、淫核の辺りを弄る。
「ひうっ!」
 その強い刺激に太ももの力が抜け、股間を鉄柱に擦りつけられてしまう。
「奥さん、可愛い義妹さんがあっちでピンチだぜ? 助けてあげないでいいのかい?」
 蒲生はベアハッグで捕らえたままの琴音の耳元で囁くと、体を浴びせるように倒れ込む。
「あうっ!」
 リングに叩きつけられ、蒲生に上に乗られた痛みに声を洩らす琴音。蒲生は太ももを抱えて秘部を舐め、1号はバストを両手で鷲掴みにする。
「あああっ、いやぁっ!」
 バストを力強く握られる痛みと股間を襲うおぞましい感触に、琴音が悲鳴を上げる。首を振ったとき、嬲られている冬香の姿が目に飛び込む。
(冬香ちゃん!)
 1号の両手首を力一杯握りしめると、その握力に1号は叫び声を上げて琴音のバストから手を放す。そのまま蒲生の頭に両拳の鉄槌を落とし、冬香の救出に向かう。マスク・ド・タランチュラを後ろから耳の後ろを叩いて倒し、ロープの隙間から手を伸ばして2号の手を冬香の両足から放させる。
「ありがとう義姉さん!」
 冬香が礼を言いながら立ち上がる。2号がまたも足を掴もうと伸ばした手を蹴り飛ばす。
「もうコーナーにいるのは無理みたい・・・」
 しかたなく、二人はリング中央で背中合わせになる。琴音と冬香の周りを残った男三人がゆっくりと取り囲む。薄っすらと汗をかき頬を上気させた義姉妹の姿は色っぽく、観客から卑猥な歓声が飛ぶ。
「奥さんは俺にまかせてくれよ」
「じゃあ俺はやっぱり冬香ちゃんかな。今日はイカせてやるって約束したしな」
 蒲生とマスク・ド・タランチュラの会話に冬香が切れる。
「何好き勝手に言ってるのよ! あんた達を倒してリングを降りるんだから!」
 マスク・ド・タランチュラにハイキックを見舞う冬香だったが、マスク・ド・タランチュラは余裕を持って避ける。着物の下から覗く下着と太ももに観客が沸く。
「お、今日は熊さんパンツじゃないんだな。白なのは変わらないけど、冬香ちゃんらしくていいぜぇ」
「くっ、この!」
 突っ掛かって行こうとした冬香を琴音が抑える。
「冬香ちゃん、冷静になって。まだ相手の方が人数が多いんだから、真っ直ぐに突っ込んでもまたセクハラの餌食になるだけよ」
「ぐ、それは、そうなんだけど・・・」
 琴音の正論に、冬香も渋々矛を収める。
(じゃあ義姉さん、作戦あるの?)
(うん・・・これで行きましょう)
 小声で素早く打ち合わせ、「作戦」を行う。一旦蒲生とマスク・ド・タランチュラを睨んだ後、マンハッタンブラザーズ1号に右ボディ、左ハイキックを同時に叩き込み、最後は冬香がリング下へと蹴落とす。人数を減らすために1号に狙いを絞り、リングから落とすのが琴音の作戦だった。しかしその代償として残った男二人に隙を作ってしまい、それぞれが捕まってしまう。
「奥さん、そんなに俺と一対一になりたかったのか。それならそうと言ってくれれば他の奴に手出しさせなかったのによ」
 琴音はまたも蒲生に捕まり、リングに寝かされ、背後から胴を両脚で締められバストを揉まれている。両手はリングから出るように位置取りされ、2号に捕らえられている。蒲生は衣装越しに揉むのがまどろっこしくなったのか、網目状の飾りを破いて隙間を作り、直接乳房を責める。
「やっぱり生の感触はいいなぁ。奥さんも感じてくれてるかい? ほら、ここはどうだい?」
「いやあぁっ、やめてぇっ!」
 琴音は身を捩ることしかできず、逃げ出せない。
 冬香はマスク・ド・タランチュラにコブラツイストに極められ、バストを揉みくちゃにされる。マスク・ド・タランチュラは冬香のブラを外すとレフェリーに渡し、直接乳房を掴み、乳首を刺激しながら揉み込む。
「冬香ちゃん、大好きな直揉みだぜ。ほーら、ここが弱かったよな、どうだ? うん?」
「放せ! ひぁっ! やめてよ、いやぁっ!」
 下着越しではなく直接乳房を責められると辛い。心に反してよがり声染みたものを上げてしまう。
「見てみろよ、冬香ちゃんの義姉さんもおっぱい揉まれてるぜ」
(ああ、義姉さん・・・)
 マスク・ド・タランチュラの指摘に視線をやると、琴音もレオタードの間から手を差し込まれ、直接乳房を揉まれている。義姉と同じ責めを受けているという意識が快感を呼び込んでしまう。
「あぅっ、はっ、ああぅっ」
「おっ、さっそく乳首が硬くなってきたぞ。相変わらず感じやすいんだな」
「おっと、どれどれ? ほぉー、しこってるしこってる。嫌だ嫌だと言っても体は正直だな」
 レフェリーも空いた乳房に手を伸ばし、衣装の隙間から直接乳房と乳首を弄る。張りのある乳房の感触を楽しみながら秘部にも手を伸ばし、割れ目をなぞる。指に湿り気を感じたレフェリーはにやつきながら秘部を責め、冬香に話しかける。
「冬香選手、今日もあそこが濡れてるじゃないか。厭らしい奴だ、今日はちゃんとイカせてやるからな」
「あふぅっ、駄目だってばぁ・・・ああんっ!」
 冬香の弱々しい反論にやめるどころか、マスク・ド・タランチュラとレフェリーは益々責めを強める。
「やっぱり顔を見ながら揉むほうが燃えるな」
 蒲生は琴音の下から出ると腹の上に乗り、改めてバストを揉み始める。それだけでは物足りなくなったのか口付けをしながらバストを責める。
「ぎはぁぁぁっ!」
 舌を刺し入れながらのディープキスをしていた蒲生だったが、突然絶叫を放ち、リングを転げまわる。琴音から舌を咬まれ、口元から血を滴らせながら激痛に意味不明の叫び声をあげる。2号は蒲生の様子に驚いて琴音の手を放してしまい、その隙に琴音は素早く立ち上がリ、のたうつ蒲生の顔面にパンチを落とし、そのままリング下へと蹴落とす。間を置かずに冬香を救出し、二人でマスク・ド・タランチュラに向き合う。
「冬香ちゃん、あと一人よ」
「うん、そうだね・・・」
 頷く冬香だったが、呼吸が荒く、内股になっている。ブラを取られたため乳首が衣装に擦れ、甘い刺激となって体を蝕む。そのため秘部が刺激に反応し、じんじんと切ない波動を送ってくる。琴音も大差はない。女の喜びを知っている分だけ琴音のほうが快感が蓄積されているかもしれない。それでも「冬香を守る」という使命感が琴音を気丈にさせる。しかし刺激を受け続けた乳首が衣装の上からでもわかるほどに立ち上がり、存在を誇示している。
「へへへ、冬香ちゃんだけじゃなくて奥さんも乳首立ってるじゃないか。そんなに蒲生の責めが気持ちよかったのかい? 義姉妹そろって乳首立たせて、とんだ淫乱姉妹だ」
 マスク・ド・タランチュラの揶揄にも唇を噛んで耐える琴音。しかし冬香は瞬間的に頭に血が昇り、左のハイキックを放つ。しかしいつもの切れのある蹴りではなく、マスク・ド・タランチュラに軽く避けられる。その隙に無防備な股間とバストを触られ、腰が砕けて座り込んでしまう。
「あぅっ、はぁぁっ・・・」
「ちょっと触っただけでこれか、もう限界に近いみたいだな」
 マスク・ド・タランチュラは舌舐めずりをしながら冬香に歩み寄る。そうはさせないと琴音が拳を放つが、巻き込まれるように腕を捕られ、リングに投げつけられる。
「さて、ちょっと奥さんには待っといて貰おうかな。レフェリー、少しの間冬香ちゃんを楽しませてやってくれ」
「少しと言わずいつまででもいいんだがな。ほら冬香選手、大丈夫か? うん?」
 レフェリーはわざとらしく聞きながら冬香の背後に回り、右手でヒップを、左手でバストを衣装の上から弄る。
「だ、大丈夫だから・・・はぁぅっ、放して、よぉ・・・!」
「くくっ、全然大丈夫って感じじゃないな」
 レフェリーがにやつきながら冬香を責めている間にマスク・ド・タランチュラは琴音の四肢をロープで拘束し、衣装の上からでもわかるほどに立ち上がった乳首を弄る。
「奥さん、これだけ乳首立たせて我慢しなくてもいいんじゃないか? 一言『お願いします』って言ってくれればイカせてやるぜ?」
「ううっ、い、嫌です!」
「ふぅ、強情だな」
 マスク・ド・タランチュラは軽く首を振るとレフェリーに声を掛け、お互いの責める相手を変える。
「奥さん、乳首が弄って欲しいってこんなになってるぞ? 本当は触って欲しいんだろ、うん?」
「い、嫌です! 貴方達に触られるなんて絶対に・・・あああっ!」
「絶対に・・・なんだ? ほれ、言ってみろよ、絶対になんだ?」
 レフェリーは琴音の乳房を握り潰すように強く揉みながら、言葉でもいたぶる。
「ね、義姉さん、今行くから・・・!」
「おっと、冬香ちゃんが行くのは義姉さんのところじゃなくて天国だよ」
 マスク・ド・タランチュラは冬香を<タランチュラホールド>に捕らえ、まずは乳首に狙いを定める。
「さっきは途中で止めさせられたからな、冬香ちゃんも欲求不満だっただろ? 安心しろよ、もう邪魔は入らないから」
 親指と人差し指で乳首を転がしながら、残りの指で乳房を揉む。
「あっ、はぅっ、くぅぅぅっ!」
「相変わらず反応が良くて嬉しくなるぜ、ほれ、こんなのはどうだ?」
 冬香の耳をしゃぶりながら乳首を押し込み、震動させる。その責めに冬香は喘ぎ声を洩らす。暫くそうやって乳首を責めていたマスク・ド・タランチュラだったが、右手を乳首から秘部へと下ろしていく。
「ほーら、次はここだ。・・・おいおい、下着の上からでもわかるくらい濡れてるじゃないか」
「ち、違う、それは・・・くはぁぁっ!」
 下着越しとはいえ、秘部をあやすように指で撫でられ、声が抑えられない。秘裂から溢れた愛液が下着を濡らし、指との摩擦で水音を立てる。
「あっ、はっ、くっ、ふっ・・・!」
 下着越しに秘部を弄られ、心ならずも快感が高まっていく。
「これだけじゃ物足りないだろ? そろそろ・・・直にしてやるよ」
「やっ、やああっ! 直接触るのはやめて、お願い、やめてぇっ! ギブアップ、ギブアップするからぁっ!」
 冬香の哀願を心地良く聞きながら、マスク・ド・タランチュラは下着の中に右手を差し込み、愛液を指に絡めながら秘裂の入り口を優しくなぞる。
「今回はギブアップは認められないんだぜ、もう忘れたかい?」
「あっ、くああああぁぁぁっ!」
 それだけで冬香が叫び声をあげる。マスク・ド・タランチュラは耳を舐めながら秘裂に浅く指を沈める。
「やっ、もう嫌っ、もう、もう・・・!」
 冬香は体内の快感を少しでも逃そうと暴れるが、首を振るくらいしかできない。そのとき、マスク・ド・タランチュラの親指が冬香の淫核を潰した。
「うあああぁぁぁ・・・っ!」
 絶叫する冬香。目の前に火花が散り、浮遊感を味わう。しかしそれも一瞬だった。マスク・ド・タランチュラは休むことなく秘部を弄ることで冬香を嬲る。
「くくくっ、やっとイケたなぁ。でも、淫乱な冬香ちゃんは一回くらいじゃ満足できないだろ? まだまだ何回もイカせてやるからな!」
「いやぁ、もうやめてぇ、イキたくなんかない、イキたくなんかないの・・・あくぅっ!」

 無理やり絶頂に導かれる冬香の姿を見せ付けられながら、琴音はレフェリーから嬲られていた。
「お互いがお互いを守るためにリングにあがったのになぁ。結果は二人とも気持ちよくさせられてる。まぁ、それはそれで嬉しいだろ?」
 レフェリーはわざと乳首を責めずにバストを揉みまわす。遂にはV字にカットされたレオタードの前の合わせ目を大きく広げ、琴音の乳房を露出させる。
「ほら、乳首はこんなに充血してるのに、奥さんは触られるのが嫌だって言う。体の反応と奥さんの言うこととどちらが正しいんだろうな?」
 直接乳房を揉みながら琴音の顔を覗きこむ。琴音は唇をきつく結び、声を出すまいと耐える。
「まあいいさ、時間はたっぷりあるんだ。奥さんが触って欲しいって言うまでこうやっておっぱいだけ揉み続けてやるよ」
「くふぅ・・・ぅぅ・・・」
 レフェリーに乳房を揉まれていた琴音だったが、その姿に我慢できなくなったのか場外にいたマンハッタンブラザーズが琴音のヒップに手を伸ばし、撫で回し始める。
「あ、そんな・・・ふぅっ!」
 乳房、ヒップ、太ももが責められ、嫌でも快感が引き出されていく。厭らしく立ち上がった乳首が放っておかれることで不満を漏らし、琴音にじんじんと切なく甘い訴えを行ってくる。
(駄目よ、こんな男達に責められたからってはしたなく「触って」なんて言えない! でも、でも・・・)
 直接乳房を揉まれるだけでなく、ヒップを触られ、揉まれ、太ももを撫で回されていることで快感が絶えず押し寄せてくる。しかし乳首と秘部という急所とも言うべき部位はまるで触られない。快感は水位を上げていくものの「イク」という決壊までは行き着かない。絶頂を知る琴音には辛い焦らし責めだった。とうとう乳首だけでなく、秘部も快楽への要求を露骨に示してくる。
「ほおぉ・・・奥さん、アソコから汁が溢れてるぜ」
 レフェリーの指摘に、頬が朱を帯びる。衣装の隙間からお尻にかけて愛液が滲み、リングに落ちていく。
「奥さん、これでもまだ我慢するかい? 正直に『触って欲しい』って言えば乳首だろうがアソコだろうが望むところを弄ってやるよ。それとも、観客に嬲られる姿をいつまでも見られたいマゾなのかい?」
 レフェリーは乳首を刺激せずに乳房を揉み続け、手の平で弾ませる。
「う、うう・・・!」
「ほれほれ、どうなんだ?」
「・・・ゃ」
「ん?」
「嫌よ、触らないでっ!」
 頬を上気させ、快楽に目を潤ませながらも琴音は拒絶の言葉を放つ。
「ここまでしてもまだ耐えるのか、すごいね奥さん。じゃあこれは頑張ったご褒美だ」
 「ご褒美」のセリフとともに、レフェリーの指が琴音の乳首を軽く弾いた。
「ああああああぁぁぁぁぁっ!」
 効果は絶大だった。琴音の口からは断末魔にも似た絶叫が迸り、秘部から多量の愛液が溢れる。しかし「イケない」。一瞬の刺激では到底達することができない。逆に与えられた少ない刺激によけい快楽を求め、体が内部から暴れだす。
「なあ奥さん、冬香選手を見てみろよ。一人だけ何回もイカせて貰ってるんだぞ? 奥さんもイッたっていいんじゃないか?」
「あぅっ、はぁっ、くぅぅぅ・・・」
「ただし、イキたいならちゃんとおねだりしな」
 レフェリーは乳房だけを嬲りながら琴音に屈服を強いる。マンハッタンブラザーズも秘部には触れようとはせず、ヒップと太ももを責め続ける。
(冬香ちゃんが見てるのに、恥ずかしいのに、でも、「イキたい」・・・!)
 身動きもままならず、快感を高められるだけ高められても絶頂までは到達できない、させて貰えない。最早体の絶頂への欲求は耐え切れないほどに強まっている。

「ね、義姉さん・・・」
「ああ、奥さん頑張って耐えてるな。さっさとイッた冬香ちゃんとは大違いだ。ほら、もう一回イケよ」
「や、ふあああぁぁぁん!」
 マスク・ド・タランチュラの右手の親指と小指で両方の乳首を押さえ込まれ、冬香は四度目の絶頂を迎えた。自分の体なのにもう快感を抑えることができない。嫌いな相手から与えられる淫らな刺激に、素直に反応して昇り詰めてしまう。
「もういやぁ、もうイキたくないの、やめてぇ・・・」
 弱々しく首を振りながら呟く冬香。マスク・ド・タランチュラは右手を下着の上から秘部に這わせ、土手を擦った後割れ目に沿って指を上下させる。秘裂から溢れ出した愛液が下着を濡らし、割れ目の形をうっすらと浮かび上がらせ、指が動くたびに卑猥な音を立てる。

「なあ奥さん、冬香選手みたいに素直になったらどうだ? 我慢するのは体に悪いぞ」
 琴音の乳房を揉みながらレフェリーが語りかける。それでも琴音が耐えるのを見ると、乳首や秘部、淫核に軽い刺激を与える。
「ひぐぅぅぅっ!」
 その度に琴音が悲鳴を上げる。しかし絶頂に達するには刺激が短すぎ、絶頂への欲求をより強くさせられる。何度その責めが繰り返されただろうか。
(・・・も、もう、駄目・・・)
 耐え続けた琴音ももう限界だった。
「・・・お、お願いします・・・」
「ん? なんだ?」
「も、もう限界です、お願いします」
「なにをお願いするのかはっきり言わないとわからんよ奥さん」
 レフェリーがにやつきながら乳房を揉む。
「お願いです、イカせて、イカせてください・・・!」
 涙を浮かべて哀願する琴音に対し、レフェリーの回答は残酷なものだった。
「ちょっと頼むのが遅すぎたな奥さん。俺たちはもうイカせる気がなくなっちまった。頼むなら・・・冬香選手に頼んだらどうだ?」
「え・・・」
 絶句する琴音。義妹にそんな恥ずかしいお願いなど出来るわけがない、だが・・・
「あああぁぁぁっ!」
「まぁ、このままの状態で生殺しにされたいんだったら構わないけどな」
 レフェリーが乳首を軽く擦りながら琴音を見下ろす。琴音は肉体の淫らな欲求と義妹への羞恥心で葛藤する。
「・・・冬香ちゃん、お願い! わ、私をイカせて!」
「ね、義姉さん・・・」
 敬愛する義姉の頼みに冬香は言葉を失う。しかしそれも一瞬で、マスク・ド・タランチュラに乳首を弄られ快感に身悶える。
「ほれ冬香ちゃん、もうイカされたくなかったら琴音奥さんのアソコを弄るんだ」
「で、できないよそんなこと・・・」
「それなら奥さんはあのまま嬲られ続けるだけだぜ? そして冬香ちゃんはイカされ続ける。どっちがいいのかは考えればわかるだろうに」
 マスク・ド・タランチュラは<タランチュラホールド>を外し、冬香を後ろから抱きしめるようにして立たせる。その間も乳首への責めは休まない。
「あううっ、もうやめてよ、お願い・・・!」
「じゃあ何をすればいいのか、わかるよな?」
 マスク・ド・タランチュラに抱き締められたまま、冬香は琴音の前に立った。レフェリーは脇に退き、左手で琴音の乳房を揉み続けている。
「冬香ちゃん、お願い、もう我慢できないの!」
「義姉さん・・・」
 冬香は震える手を琴音の秘部に伸ばし、恐る恐る愛撫する。
「あふぅっ、冬香ちゃん、もっと強くていいから」
「う、うん」
 背徳感を感じながらも、冬香は強く琴音の秘部を押さえる。その途端、琴音の腰が跳ねる。
「あふっ、くふっ、ふぁぁぁっ・・・!」
 待ち望んだ刺激に、体が自然と反応する。しかし、冬香の稚拙な愛撫では絶頂までは到達できない。切なげに吐息を漏らす琴音は強烈に色っぽかった。
「奥さんまだイケないみたいだぜ、冬香ちゃん。乳首も摘まんでやれよ、こういう風に!」
「あくぅっ!」
 マスク・ド・タランチュラに両方の乳首を指で潰され、冬香の口から声が洩れる。震える手を琴音の乳首に伸ばし、捻るように刺激する。
「ふぁぁぁっ! イクっ! イッちゃう!」
 琴音はその刺激に一気に昇りつめた。それでも今まで蓄積された快感の量が多すぎるため、まだ体が絶頂を求めている。
「冬香ちゃん、もっと、もっとして! 足りないの、まだ駄目なの!」
 もう恥も外聞もなかった。昇り始めた体が止められない。
「ね、義姉さん・・・!」
 冬香も琴音の興奮に引っ張られるように段々と強い愛撫を行っていく。乳房を回すように揉みながら乳首を弄る。
「あぐぅっ! っ・・・!」
 二度目の絶頂が琴音を襲う。全身の力が抜け、重力に引かれて体全体が沈む。そのとき、両手を拘束していたロープが緩んだことに気付く。
(・・・今しかない!)
 嬲られ尽くした体を無理やり動かし、両手をロープから抜くと同時に冬香越しにマスク・ド・タランチュラの脇腹へ左フックを放つ。両脚はロープに拘束されたままのため腰の回転だけで放ったフックだったが、冬香の体で死角になっていたためマスク・ド・タランチュラへとクリーンヒットした。
「ぐぶっ!」
 脇腹を押さえ、マスク・ド・タランチュラが蹲る。
「冬香ちゃん! 今よ!」
「ふ、ふぅっ、はぁぁっ」
 マンハッタンブラザーズの妨害を受けながらも、ロープから両脚を抜こうともがきながら冬香へと声を掛ける琴音だったが、冬香は快感の余韻に膝をついてしまう。
「冬香ちゃん!」
 ぱぁん、と乾いた音がリングに響く。琴音が冬香の頬を張った音だった。
「ここで動かないと、いつまでも嬲られ続けるわ! 今行くしかないの!」
「義姉さん・・・そうだね、そうだよ!」
 唇を強く噛み締めた冬香が、ふらつきながらも立ち上がる。火照る体を意志の力で捻じ伏せ、マスク・ド・タランチュラへと構える。だが、そのときにはマスク・ド・タランチュラも立ち上がっていた。
「くそっ、油断した。だけどな、もう隙は見せねぇぞ!」
 マスク・ド・タランチュラの威嚇にも怯まず、冬香が右のハイキックを放つ。マスク・ド・タランチュラは余裕をもってガードするが、冬香の右脚は途中で軌道を変え、マスク・ド・タランチュラの左膝へと叩き込まれる。
「ぐっ!」
 更に左のローキックを打つ冬香。さすがにそれは許さず、ガードして冬香の左脚を掴むマスク・ド・タランチュラ。しかしその瞬間、冬香の右側から琴音が飛び出し、右のフックを放つ。鋭い踏み込みからのフックは偶然ロシアンフックのような軌道を描き、マスク・ド・タランチュラのこめかみを打ち抜いた。
「・・・」
 声もなく右膝をついたマスク・ド・タランチュラだったが、その体勢でなんとか踏みとどまる。
「・・・こうなったら」
 琴音は勢いをつけてマスク・ド・タランチュラへと突っ込み、そのまま諸共にリング下へと落ちた。

<カンカンカンカン!>

 最後にリングに残ったのは冬香だった。リング下に落ちた二人は琴音がマスク・ド・タランチュラの上になって落ちたため、たいした怪我は負っていないようだった。しかしマンハッタンブラザーズの二人が琴音に襲い掛かり、マスク・ド・タランチュラの上から引き摺り下ろすと乳房と秘部を好き勝手に弄りだした。
「や、やめて、もう試合は終わったでしょう!」
「あいててて・・・奥さん、試合は終わったけどこっちの気が収まらないんだよ。もうちょっと付き合って貰うぜ」
 そういうとマスク・ド・タランチュラも琴音に圧し掛かり、絞るように乳房を揉む。
「義姉さん・・・!」
 琴音の救出に向かおうとした冬香だったが、快楽の余韻が体を襲い、リングに両手両膝をついてしまう。
「冬香選手、勝ち名乗りを受けて貰わないとな。ほら立ちな」
 レフェリーは冬香の後ろから覆いかぶさり、ヒップに股間を擦り付けながらバストを揉む。
「やめろぉっ! 義姉さんが、義姉さんが!」
「敗者のことなんかほっときな。助けに行きたかったらまず立って勝ち名乗りを受けなきゃ駄目だぞ」
「そんなの後で・・・あぁん!」
「勝ち名乗りをやらないとリングを降りることは許されんよ。ほれ、どうした? 早く立て」
 レフェリーは冬香の衣装の前面を広げ、乳房を剥き出しにする。乳首を弄りながら乳房を揉み、股間をヒップに擦り付けることでその感触を味わう。
 リング下では琴音が男三人に嬲られていた。右腕と右足を1号の膝裏に、左腕と左足を2号の膝裏に挟まれて乳房を揉まれ、無防備な秘部をマスク・ド・タランチュラに弄られる。
「あ、はぁぁっ、もう勘弁してぇっ」
「奥さん、ここは汁出して喜んでるぜ? 感じてるくせに何を言ってるんだ。それとも、もっと強く責めて欲しくてそう言ってるのか?」
 マスク・ド・タランチュラは琴音の衣装を股間に食い込ませるようにして責める。暫くそうやった後で衣装をずらし、隙間から指を秘部に突き立て、激しく出し入れする。その間もマンハッタンブラザーズは乳房と乳首を責め続ける。
「あくぅっ!」
 全身を痙攣させ、達した琴音。だが休む間もなく三人に責められ、あっと言う間に絶頂に導かれる。
「あっ、はっ、だめぇ、またイク、イッちゃう!」
 闘いの最中に溜められた快感と激しい責めに、琴音は股間から潮を吹き、失神してしまう。
「おい、奥さんをリングに上げろ、義姉妹揃って嬲られる姿を観客の皆様にお見せするんだ」
 冬香の乳房を揉みながらレフェリーが指示を出す。リング下の三人は指示通りにぐったりとした琴音をリングへと連れて上がる。マンハッタンブラザーズは琴音の脇と膝を持って支え、宙吊りにする。
「レフェリー、冬香ちゃんは俺に任せろ。奥さんを楽しませてやってくれ」
「くくっ、随分冬香選手が気に入ったんだな。まあいい、立たせないように気をつけて可愛がってやれ」
 レフェリーはマスク・ド・タランチュラと入れ替わり、琴音の背後に立つ。マスク・ド・タランチュラは冬香のヒップ側から股間を通して長い手を伸ばして乳房を揉み、腕を揺することで秘部も責める。
「ほーら冬香ちゃん、立って勝ち名乗りをうけるまで俺と仲良くしようぜぇ。ほら、ここを弄ってやると・・・」
「うぁぁぁん!」
「んー、いい声だ。ほらほら、もっと聞かせてくれよ」
「も、もうやめてよぉ・・・」
「い・や・だ・ね!」
 レフェリーは琴音の背後に立ち、乳房を強めに揉み始める。その刺激に琴音がうっすらと目を開ける。
「あ・・・なにを・・・」
「いやなに、お客様に奥さんの艶姿をよく見て貰おうと思ってな。この立ち上がった乳首も、涎を垂らしてるここもな」
「あ、そんな・・・!」
 乳首と秘部を弄られ、嫌悪感に身を捩る。だが快楽責めを受け続けた体は言うことを聞いてくれず、レフェリーから与えられる刺激を受け入れてしまう。自分が嬲られる姿を凝視する観客の視線が熱い。レフェリーはマンハッタンブラザーズに命じて琴音の体を少しずつ回転させ、琴音の嬲られる姿を観客全てに見えるようにする。
「も、もう試合は終わったでしょう、セクハラはもうやめて!」
「奥さん、試合は勝者が勝ち名乗りを受けたときに終わるんだよ。冬香選手はほら、まだダウンの状態だからな」
「ひどい・・・冬香ちゃん・・・あぅっ!」
「義妹の心配している場合か? 奥さんもこうやって責められてるってこと忘れちゃいけないなぁ」
 レフェリーは乳首を潰すように弄り、レオタードの上から秘部を振動させるように刺激する。

 その後も二人は五分以上嬲られ続けた。しかし、女性とはいえ人一人を宙に支え続けたマンハッタンブラザーズの腕力が落ちてきた。腕の震えを体に感じ、琴音は再び闘志を掻き立てる。
(レフェリーは勝ち名乗りを受ければ試合が終わると言ってる。冬香ちゃんを立たせれば・・・)
 両手を振ってバックハンドブローのようにマンハッタンブラザーズの顔面を打つ。支えを失いリングに倒れ込むが、ロープを掴んで立ち上がり、視線でレフェリーを威嚇する。
「冬香ちゃん・・・今行くから・・・!」
 快感にふらつく体を叱咤し、冬香の救出に向かう。マスク・ド・タランチュラの後頭部に一撃見舞おうと拳を振り上げた瞬間、足元を払われる。
「!?」
 マスク・ド・タランチュラは琴音が宙吊りから脱出したことを判っており、わざと背中を見せたまま琴音を誘き寄せ、長い腕で足を払ったのだ。予期せぬ攻撃にマットで背中を打ち、立ち上がれない。
「奥さん、大丈夫か? 怪我したみたいだな、さすってやるよ」
 すかさずレフェリーが琴音の上に圧し掛かり、乳房を揉む。最早琴音に逃げるだけの体力は残っていなかった。起き上がったマンハッタンブラザーズも加わり、冬香共々嬲られる。
 四つん這いにさせられ、レフェリーの口に乳房を頬張られる。1号と2号にヒップと股間を弄られる。三人がかりで責められては逃げるどころか抵抗すらできない。
「やめて、もうやめて、駄目なの、いやぁぁぁっ!」
 その様子を横目で見ながら、マスク・ド・タランチュラは冬香の乳房を揉み続ける。
「冬香ちゃん、奥さん捕まってるぜ。立って助けに行かなきゃいけないんじゃなのか? やっぱり気持ち良いことの最中じゃ立てないか?」
「うぁぁ・・・もうやめて・・・ひぐっ、はぐぅっ!」
 琴音を助けたい気持ちはあったが、乳房、乳首、ヒップ、秘部、淫核などを触れるともう駄目だった。腰の跳ね、喘ぎ声が止まらない。
「「あああぁぁぁーーーっ!」」
 リングには、二人の嬌声と男達の荒い息がいつまでも響いていた・・・

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