【第八話 栗原美緒:レスリング & ピュアフォックス:プロレス】

 毎回シングルマッチを一試合(時に延長戦はあったが)の形で行ってきた<地下闘艶場>。プロレスの試合のようにタッグマッチを行ってはどうかとの提案があり、過去に出場経験のある二人の美少女に白羽の矢が立てられた。

 一人目は「栗原美緒」。19歳。身長162cm、B87(Eカップ)・W62・H87。肩までのセミショートと切れ長の目が特徴的だ。その顔立ちは美少女と言っていいが、芸能人ではない。高校生の時にレスリングでインターハイ優勝し、天才少女と呼ばれた。レスリングの才能に加え、その凛とした美貌で一躍アイドルとなり、マスコミにも大きく取り上げられたほどだ。
 現在は大学生だが、一時期レスリングは引退していた。しかし<地下闘艶場>の最初の犠牲者に選ばれ、成す術もなく敗れた彼女のプライドはズタズタに切り裂かれた。現在は大学のレスリング部に所属し、鬼気迫る程の練習量を積んでいる。<地下闘艶場>の再度の招待を即座に承諾し、リベンジを誓った。

 二人目は「ピュアフォックス」。本名来狐遥。17歳。身長165cm、B88(Eカップ)・W64・H90。長めの前髪を二房に分けて垂らし、残りの髪はおかっぱくらいの長さに切っている。目に強い光を灯し、整った可愛らしい顔に加え、面倒見が良く明るい性格で両性から人気がある。高校でプロレス同好会を立ち上げ、他校との交流試合を中心に活動を行っている。リングに上がる時は狐をモチーフにした覆面をつけ、ピュアフォックスと名乗っている。華麗な空中戦を得意とし、その試合を見た者からは絶大な人気を誇るが、男子生徒からは主にそのダイナマイトボディ目当てで支持されている。
 前回の<地下闘艶場>では三人掛かりのセクハラを受けつつも見事な勝利を飾り、観客の心までも掴むというプロレス魂を見せた。今回のタッグマッチへの参加要請に躊躇いはあったものの、まだ見ぬパートナーをセクハラから守ろうと決心し、出場を決めた。


 彼女達に用意された衣装は、一見紐かと見間違うようなものだった。首を巻く輪があり、そこからバストに二本の紐が伸び、さらに下に向かってハイレグのパンツと合流する。バストを覆う部分はさすがに太目になっているが、体を隠す面積が驚くほど小さい。色は美緒が黒、遥が黄色。
(こ、これって・・・!)
 美緒は衣装を手に固まっていた。前回も酷い衣装だったが、今回は輪を掛けて酷い。
(乳首と股間が隠れているだけじゃないの!)
 リベンジを誓って乗り込んだものの、こんな衣装で闘わせられるとは思っても見なかった。
(う、ううっ・・・)
 遥も同じように固まっていた。前回は自分の制服に似た物だったため下着が見える恥ずかしさはあったが、今回の衣装は殆ど裸に近い。これで激しく動いたら、あちこち見えてしまうかもしれない。
 二人ともそうやって暫く固まっていたが、係である黒髪の美女から準備を促され、しぶしぶ衣装を身に付け、ガウンを身に纏った。

 リング上で二人を待っていたのは、美緒の因縁の相手「マスク・ド・タランチュラ」と、「マンハッタンブラザーズ」の1号と2号だった。リングにいる覆面選手三人とレフェリーを見て、リング下の美緒とピュアフォックスが躊躇う。
 マスク・ド・タランチュラがにやにやと笑いながら手招きすると、美緒が覚悟を決めてリングに上がる。この男へのリベンジを誓ってここまで来たのだ、闘わずに帰ることはできない!
 その姿を見て、ピュアフォックスも続く。パートナーをセクハラから守ると決めたのだ、逃げるなんてしない!
 ガウン姿の美少女に、リング内外から欲望に満ちた視線が殺到した。

「赤コーナー、マスク・ド・タランチュラ! & マンハッタンブラザーズ1号!」
 <地下闘艶場>で美緒からギブアップを奪った因縁の男、マスク・ド・タランチュラ。怒りを込めて睨みつける美緒に、観客から卑猥な野次が飛ぶ。マンハッタンブラザーズはどちらが1号でどちらが2号なのか、見た目では全く分からない。
「青コーナー、『アマレス界のアイドル』、栗原美緒! & 『天翔ける白狐』、ピュアフォックス!」
 二人の名前がコールされると、顔を見合わせて頷き合い、恥ずかしげにガウンを脱ぐ。

(ぉぉぉぉぉ・・・!)

 その余りの露出度に会場から大きなどよめきが起こり、リング上の男達の目付きが肉食獣のそれに変わる。
 二人の美少女のバストが衣装を持ち上げ、その大きさ、形、横乳、谷間をはっきりと見せている。加えて背中、引き締まったお腹、美脚が露わにされ、リングシューズを履いているとはいえ半裸に近い。
 リング上からの四対の視線と観客からの無数の視線が美緒とピュアフォックスを犯す。二人とも思わず両手で体を庇っていた。

 まずは男性陣のボディチェックを終えたレフェリーが、飢えた獣のような表情を浮かべて二人に近づく。その脇を通り、マスク・ド・タランチュラとマンハッタンブラザーズが二人の後ろに回り込む。
「気をつけて、まともなボディチェックじゃないよ!」
 ピュアフォックスの忠告も遅く、マスク・ド・タランチュラに美緒が羽交い絞めにされる。ピュアフォックスもマンハッタンブラザーズ二人に拘束される。
 にやけた笑みを浮かべながら、レフェリーはまず美緒に近寄る。
「久しぶりだなぁ栗原選手。元気にしてたかな? うん?」
 ニヤニヤと笑いながら美緒のバストをつついてくる。
「ちょっと! こ、こんなボディチェックがあるわけないでしょ!」
 気丈にも言い返す美緒だったが、レフェリーに水着の隙間から手を入れられ、直接バストを揉まれると顔色が変わった。
「相変わらず男に免疫がないみたいだな。まだヴァージンか? ん?」
 美緒の正当な非難は無視して、レフェリーはバストを回すように揉み続ける。
 その間、ピュアフォックスはマンハッタンブラザーズの二人からセクハラを受けていた。コーナーに押し込まれ、両手両脚をロープに押し付けられて体の自由を奪われ、バストと股間を弄られる。さすがに男二人の力には敵わず、好き勝手に責められる。
「さて、今回は最初からここのチェックだ」
 レフェリーは美緒の左のバストを揉みながら直接股間に手を入れ、秘部を弄る。
「ひっ・・・!」
 その行為に固まり、美緒は息すらも止めてしまう。
「くくっ、いい表情をするじゃないか。ここをこうしたら、どうだ?」
「いやっ! そんな・・・いやぁっ!」
 暫くそうやって楽しんでいたレフェリーだったが、美緒から離れ、ピュアフォックスのボディチェックに向かう。美緒は今度はマスク・ド・タランチュラに寝技に持ち込まれ、耳を舐められながらバストを揉みくちゃにされている。
「やぁやぁいつも元気なピュアフォックス選手、今日もバストが大きいな」
 そう言いながらレフェリーはいきなり両手でバストを掴む。前回は下着越しにしか触れなかったバストを直接揉む。その間、マンハッタンブラザーズは股間とヒップを責めている。三人からセクハラを受け、悶えるピュアフォックス。レフェリーが股間を責め始めるとマンハッタンブラザーズはバストに手を伸ばす。
「ちょ、やっ! 駄目だってばぁっ!」
 ピュアフォックスの悲鳴にも耳を貸さず、男三人はそのダイナマイトボディを責め続ける。
 一方のマスク・ド・タランチュラは美緒のバストを揉みながら、耳元で囁く。
「お嬢ちゃん、またここに来たっていうことは俺の愛撫が忘れられなかったってことだろ? 今回は徹底的に相手してやるぜぇ」
(っ!)
 その一言に美緒が切れた。肘を後ろに振ってマスク・ド・タランチュラのこめかみを打つ。拘束する力が緩んだところで立ち上がってサイドスープレックスで投げ、そのままピュアフォックスの救出に向かう。
 レフェリーを突き飛ばし、マンハッタンブラザーズの片割れを飛行機投げでリング下へと投げ捨てる。残った一人はピュアフォックスが怒りに任せて高速バックドロップでリングに叩きつける。
 美緒に突き飛ばされたレフェリーが、ここで試合開始のゴングを要請した。

<カーン!>

 リング上、美緒がマスク・ド・タランチュラと対峙する。初っ端から酷いセクハラを受けた美緒は表情が固く、マスク・ド・タランチュラをきつく睨む。
 下からバストを掬い上げるように動いてきた手をかわし、高速タックルを決める。しかしマスク・ド・タランチュラも追撃をさせず、距離を取って立ち上がる。
「い〜い反応だお嬢ちゃん。タックルのスピードも上がってる。相当鍛えてきたんだろ? そこまでして俺に会いに来てくれるとは、俺も本気で相手しなくちゃなぁ」
 嬉しそうに二、三度軽く跳ねた後、前動作もなくタックルにくる。反射的にタックルを切ろうとした美緒だったが、長い腕が一気に伸び、テイクダウンを奪われ、バックを取られる。両脚を絡められ、万歳をした格好で拘束され、さらに肩口から逆の肩口を通って胸へと伸びた手がバストを揉んでくる。
「くっ!」
「なぁお嬢ちゃん、さっきも思ったんだが、おっぱい大きくなってるよな?」
「・・・!」
 図星だった。実は、前回の試合後にバスト自体が大きくなっている。加えてきつい練習によって胸筋が鍛えられてバストサイズがアップし、ウエストが絞れたことでカップもDからEへと変更になった。
「あ、あなたには関係ないでしょ!」
「やっぱりそうか、わかりやすいなぁお嬢ちゃん」
 含み笑いをしたマスク・ド・タランチュラが、普通の人間にはありえない方法で美緒のバストを揉んでくる。
「レフェリーを突き飛ばすのは感心しないなぁ栗原選手」
 そう言いながら、レフェリーが美緒の秘部を割れ目に沿って撫でてくる。反射的に脚を閉じようとするが、マスク・ド・タランチュラに脚を絡められているためそれも敵わない。
(こんな、こんなこと・・・!)
 その刺激に硬直してしまう。
「やっぱりアソコが弱いのか? ベッドの上の練習はしてこなかったのかい?」
 バストを揉みながら言葉で責めるマスク・ド・タランチュラの視界に、肘が飛び込んでくる。
「・・・はん? がふっ!」
 美緒を救出しようと、ピュアフォックスがエルボーを落としたのだった。美緒に集中していて気づかなかったためまともに食らい、美緒を解放してしまう。
「反則だぞピュア・・・」
 近寄るレフェリーに最後まで言わせず、ピュアフォックスはさっとコーナーに引き上げる。この辺の呼吸は試合経験の豊富さからくるものだろう。
「ここは一旦頭を切り替えよう! タッチタッチ!」
 ピュアフォックスが美緒を呼び込むと、美緒は冷静でない自分に気づかされ、素直に交代する。マスク・ド・タランチュラも1号に交代している。狙いはあくまで美緒だということか。
(いいわよ、私の武器はタックルだけじゃないんだから! 次は見てなさい!)
 美緒は呼吸を整え、反対側のコーナーにいるマスク・ド・タランチュラを睨みつけた。
 リング上では、マンハッタンブラザーズ1号とピュアフォックスが対峙している。手の取り合いからポジション争い、バックの取り合いを目まぐるしいスピードで行う。
(それじゃ、次は!)
 1号にわざとロープに振らせるように仕向け、セカンドロープの反動を使って宙を飛び、低空のムーンサルトアタックで観客を沸かせる。倒れた1号に追撃を加えようと今度は自分からロープに走る。
「危ない!」
 美緒の叫びは間に合わなかった。リング下にいた2号がピュアフォックスの足を引っ張って倒し、リング下へと引き摺り下ろす。そのままピュアフォックスを押さえつけ、リング下に降りたマスク・ド・タランチュラと共に場外でセクハラを行う。2号がピュアフォックスの手を足で押さえつけ、バストを揉む。マスク・ド・タランチュラは足四の字固めを極め、長い手を伸ばしてピュアフォックスの股間を弄る。
「やだっ、やめろぉー!」
「遥ちゃん!」
 ピュアフォックスの本名を叫び、美緒は救出に向かおうとコーナーを出る。リングを横切って最短距離を通るが、後ろからレフェリーに捕まってしまう。
「今試合の権利があるのはピュアフォックスだ。引っ込まなきゃ駄目だぞ栗原選手」
「今のは明らかにセコンドが足を引っ張ったでしょ! 反則よ!」
 美緒の抗議など聞き流し、レフェリーは美緒のバストを揉む。立ち上がった1号と共に美緒をロープに押さえつけ、片手を掴んで横乳を責める。
「あ、やっ」
 男二人に直接バストを揉まれ、美緒の動きが止まる。そんな美緒を責めたてる二人は、バストだけでなく乳首にも責めを開始する。
「・・・え、いやっ!」
 その刺激に、美緒の体が反発した。ロープの反動を利用し、レフェリーと1号を後ろに弾き飛ばす。急いでリング下に降り、ピュアフォックスを救出する。
「大丈夫遥ちゃん!」
「うん、ありがと美緒さん! でも、今日は二対二じゃなくて二対四だと考えたほうが良さそうだね」
「ええ・・・」
 一人ずつ倒していければいいが、レフェリーに手を掛けるわけにはいかず、セコンドのマンハッタンブラザーズ2号に手を出せば反則だと言ってレフェリーが何をしてくるか分からない。どうにかして妨害を排除しながら闘うしかない。
 ピュアフォックスは再びリングに上がり、1号と向かい合う。高い打点のドロップキックでマットに倒し、サソリ固めに極める。手加減はせず一気に絞り上げるが、1号は苦鳴を漏らしながらも耐える。すると、ピュアフォックスの背後から2号が忍び寄り、無防備なバストを掴む。
「あ、ちょ、ちょっとレフェリー! あぅっ、反則、でしょっ!」
「1号、ギブアップか?」
 レフェリーは素知らぬ顔で1号にギブアップの確認をする。それならばと更に締め上げようとするピュアフォックスだったが、揉まれるバストの刺激に気が行き、それ以上の力が入らない。
「いい加減に・・・しろっ!」
 とうとう技を解いてしまい、2号をローリングソバットでリング下に蹴落とす。
(くっそー、上手く極まってたのに!)
 1号はと見るとマスク・ド・タランチュラとタッチしている。先程リング下で股間を触られたことを思い出し、頭に血が昇る。駆け寄ってドロップキックを放つがあっさりかわされ、立ち上がったところをベアハッグに捕らえられる。しかも長い腕はピュアフォックスの腰を一周し、バストを掴んでいる。胴を締め上げられながらバストを揉まれ、苦痛と嫌悪感に身を捩る。
「みっしりと詰まった揉み応えのあるおっぱいだな覆面の嬢ちゃん。恋人に毎日揉んで貰ってるからこんなに大きくなったのかな?」
 マスク・ド・タランチュラは厭らしく笑いながら胴を締め上げ、バストを揉み続ける。
「そんなわけ・・・あるかぁーっ!」
 両手でマスク・ド・タランチュラの頭を掴み、ヘッドバットを咬ます。想像以上の固さと威力に、マスク・ド・タランチュラは技を解いて膝をつく。
 ピュアフォックスは一旦距離を取り、シャイニングウィザードで膝を突き刺す。倒れたマスク・ド・タランチュラを投げっ放しジャーマンで自軍コーナー付近に投げ、美緒にタッチする。
「いくよ美緒さん!」
「ええ!」
 二人で息の合ったダブルブレーンバスターを決め、美緒だけがリングに残る。リングに倒れているマスク・ド・タランチュラにぶっこ抜きバックドロップを決め、美緒は素早くフォールに入る。しかしレフェリーはすぐにはカウントを取ろうとせず、鈍々と腹這いになるがそこで止まってしまう。
「ちょっとレフェリー! カウント取ってよ!」
 美緒の意識がレフェリーに向いた瞬間、マスク・ド・タランチュラから両脚で胴を締められる。そのまま体を入れ替えられてマウントポジションを取られ、両手を押さえられる。
「さすがに効いたよお嬢ちゃん。二人掛かりは反則だろ?」
 そう言いながら右手でバストを揉んでくる。
「あっ、貴方達は四人掛かりじゃないの!」
「おいおい、それは俺も入ってるのか? レフェリーに対する侮辱罪だな」
 レフェリーもしゃがみこみ、空いたバストを掴む。
「っ! は、放して!」
 ブリッジで跳ね返そうとするが、マスク・ド・タランチュラが巧みにバランスを取ってそれをさせない。バストからの刺激に長くブリッジもできない。脱出できず、バストを責められ続ける。
「美緒さん!」
 美緒を救出しようとリングに飛び出したピュアフォックスだったが、マンハンッタンブラザーズ2号が後ろからボディアタックを決めて阻止する。ピュアフォックに立ち上がる間を与えず、1号と二人で首四の字固めと足四の字固めを同時に掛ける。
「く、くるしい・・・っ!」
 一人一人の技は威力が低くても、コンビネーションのいいツープラトンはダメージが倍以上になる。徐々に抵抗力を奪われていく。
 頃合いを見て、レフェリーが指示を出す。
「ああっ!」「い、痛い・・・!」
 マンハッタンブラザーズの二人にロメロスペシャルに捕らえられ、美緒とピュアフォックスが苦鳴を洩らす。その様子を眺めていたマスク・ド・タランチュラとレフェリーだったが、マスク・ド・タランチュラは右手で美緒の、左手でピュアフォックスのバストを掴み、二人のバストの揉み比べを始める。
「どっちも揉み応えがあるなぁ。大きさで言えば覆面の嬢ちゃんだが、柔らかさではお嬢ちゃんだな。こんなに可愛い娘の胸を同時に揉めるのは男冥利に尽きるってもんだ。なあレフェリー!」
 レフェリーは逆に左手で美緒の、右手でピュアフォックスの秘部を指で弄っている。
「こうしてみるとアソコの位置も形も違うんだな。勉強になるぞ?」
 マスク・ド・タランチュラに答えつつ、レフェリーは二人の秘部を触り続ける。四肢を拘束されては逃げることもできず、いいように嬲られる美緒とピュアフォックスの二人。半裸に近い二人の美少女の嬲られる姿に観客から歓声が起こる。
 レフェリーはピュアフォックスの、マスク・ド・タランチュラは美緒のバストを両手で鷲掴みにし、思うままに捏ね回す。
「この前はブラ越しだったから微妙な感触が分からなかったが・・・今日は生の感触がたまらんな」
「お嬢ちゃん、今日は揉みまくってもっとおっぱい大きくしてやるからな」
 勝手なことを言いながらバストを揉み続けるレフェリーとマスク・ド・タランチュラ。美緒とピュアフォックスはロメロスペシャルで四肢の関節が悲鳴を上げ始め、抵抗するどころではなかった。乳首を直接摘ままれても首を振るくらいしかできない。
 美少女二人が体力を消耗したと見たレフェリーはマンハタンブラザーズに指示を出す。
 1号が美緒を、2号がピュアフォックスを捕らえ、赤ちゃんにおしっこをさせるようなポーズにして限界まで膝を開かせる。その体勢のまま近寄り、二人の体を触れさせ、上下に揺することで美少女二人のバストを擦り合わせ、刺激を与える。
「ぁくっ、はぁぅっ!」「あぅっ、なにこれ・・・!」
 無骨な男の手ではなく、お互いの柔らかく弾力のある双乳で愛撫される。味わったことのない感触に、美緒とピュアフォックスから甘い声が毀れる。美少女二人の肉体が絡む姿を見て、場内が静まり返っていく。
 マンハッタンブラザーズは更に二人を密着させ、股間も擦れ合うようにもっていく。乳房が優しく潰され、衣装越しに秘部を刺激しあい、背徳感を伴った快感が美少女二人を襲う。
「あぅっ、ふぁぁん・・・!」「み、美緒さん・・・!」
 まず美緒の乳首が立ち上がり、ピュアフォックスの乳首がそれに続く。衣装越しとはいえお互いの乳首が弾き合い、刺激しあって更なる快感を呼び込んでしまう。
「・・・そうだ、俺が間に入る」
 レフェリーは美緒とピュアフォックスの間に割り込み、甘美なサンドイッチを楽しむ。
「うおほぉっ! こ・・・こいつはたまらん!」
 衣装越しのバストと乳首がレフェリーの前と後ろを優しく上下する。レフェリーは蕩けるような表情で立ち尽くす。
「そんなにかよ、レフェリー、交代しろよ!」
 マスク・ド・タランチュラは強引にレフェリーと入れ替わり、同じように奇声を上げ、柔らかな感触を味わう。
「お前達にも楽しませてやらなきゃな、ロープで拘束しろ」
 最早反撃もないだろうと考えたレフェリーは、無造作に二人を解放する指示を出す。
 その瞬間、美緒は1号を、ピュアフォックスは2号にショルダータックルを決め、リング下に弾き飛ばす。
 リングに残ったマスク・ド・タランチュラを美緒が胴タックルで捕らえ、そのままリフトアップする。ピュアフォックスがスワンダイブからのミサイルキックを顔面に突き刺し、美緒はそのままリングに叩きつけ、フォールに入る。
「・・・ワン・・・ツー・・・」
 レフェリーは鈍々と腹這いになり、スローテンポでカウントを取る。
(手応えはあったわ、これで決まったでしょ!)
 しかし美緒の思いとは逆に、マスク・ド・タランチュラはスリーカウントの直前に肩を上げ、美緒を突き放して距離を取る。
「・・・即席タッグとは思えないコンビネーションだったな。油断したらえらい目にあったぜ」
「さすがにしぶといわね、でも、次で決めてあげる!」
 意識的に高い構えを取り、タックルを誘う。先程の攻撃のせいか、マスク・ド・タランチュラはその誘いに乗り、タックルに来る。
「今だっ!」
 その瞬間、美緒は飛び膝蹴りで迎え撃った。前回の敗戦で美緒は打撃を会得することを決心し、大学のキックボクシング同好会にも顔を出して密かに打撃も習得していた。特に力を入れていたのがこの膝蹴りだった。見事にマスク・ド・タランチュラの顔面を捉え、カウンターが決まる。
 崩れ落ちたマスク・ド・タランチュラをフォールする美緒だったが、そこへ1号が飛び込み、フォールを阻止する。
「もうちょっとだったのに、邪魔すんなっ!」
 ピュアフォックスもリングに入り、1号とやり合う。2号も乱入し、リング上で乱闘となる。
 疲れとセクハラでの体力の消耗で動きが鈍い美緒とピュアフォックスは、じりじりとマンハッタンブラザーズに押されていく。そんな中、マスク・ド・タランチュラがむくりと起き上がり、次の瞬間には美緒とピュアフォックスをワンハンドネックハンギングツリーに捕らえていた。
「やれやれ、一度ならず二度もやられるとは、俺も焼きがまわったかな」
 一つぼやいた後、もがく二人に高角度からのダブルチョークスラムを決め、そのまま押さえ込む。
「ワン、ツー、スリー!」

<カンカンカン!>

 もう美緒とピュアフォックスにフォールを返す力は残っていなかった。ぐったりとリングに横たわる二人に男達が圧し掛かり、乳房、乳首、秘部、太もも、ヒップ、ありとあらゆる場所を弄る。
 満足するまで二人を嬲った後、レフェリーは他の三人に指示を出した。

 男達に抱えられ、リングを降ろされた二人は、そのまま観客席まで連れてこられた。獣欲に満ちた観客の視線が美緒とピュアフォックスを視姦する。
「皆様、少々耳を貸していただけますでしょうか」
 マイクを通してのレフェリーの発言に、なにが発表されるのかと観客席がざわつく。
「今日来られた方は大変幸運です! なんと、今からこの美少女二人に触ることができるんです!」
 そこまで聞いただけで立ち上がる者もいて、黒服に制止される。
「但し、手で触れるだけです! 時間は一人十秒! 約束を守れない方は退場していただきますのでそのつもりで!」
 レフェリーの合図で、黒服が観客達を誘導する。観客の目は獣欲にぎらつき、美少女二人を舐め回すように見つめる。
「それでは、どうぞ!」
 レフェリーがマイクを持って叫ぶ。途端に歓声と共に無数の手が二人に伸びる。
「きゃあぁぁっ!」「やだっ、やだぁっ!」
 バストが、秘部が、太ももが、腰が、ヒップが、あらゆる場所が触られ、揉まれ、弄られる。衣装がはだけられ、乳首が直接摘ままれる。刺激される箇所が多すぎるため、どこを触られているかの把握もできず、嫌悪感だけが募る。美緒とピュアフォックスは悲鳴を上げ続けた。

 美少女二人を囲んだ宴は、それから三十分も続いた。漸く解放された二人の胸元ははだけ、乳房と乳首が露出している。ピュアフォックスはマスクを脱がされ、整った可愛らしい顔を晒されていた。
 美少女二人はぴくりとも動かず、ただ涙を流し続けていた。

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