【特別試合 其の四十三 矢那瀬紗矢々:ボクシング】  紹介者:ワタ様

 犠牲者の名は「矢那瀬(やなせ)紗矢々(さやや)」。16歳。身長158cm。B100(Iカップ)・W60・H92。童顔巨乳な現役女子高生グラビアアイドル。くりっとした瞳に肩口まで伸ばした艶やかな髪の絶世の美少女。
 小学校三年から大きくなり始めたバストに目を付けられ、グラドルへとスカウトされた。
 その爆乳は外でも学校でも男たちの視線を浴びるが、本人は「恥ずかしがっている姿を見られるのが恥ずかしい」との思いから表向きは堂々と振る舞っている。しかし本当は大き過ぎるバストをコンプレックスに感じており、手で隠したい衝動を必死に堪えている。
 紗矢々本人の売れ具合とは反比例し、放漫経営の事務所は行き詰っていた。そこで事務所は<地下闘艶場>へと紗矢々を差し出し、巨額の融資と引き換えに自らの生き残りを図ることとした。そんな事務所の思惑など知りもせず、紗矢々は羞恥のリングへと赴くこととなった。

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 花道に紗矢々が姿を現すと、現役女子高生グラビアアイドルの登場に会場が沸く。
 学校の夏用体操着とブルマに身を包んだ紗矢々に、観客たちからは野次や指笛が飛ばされる。しかし紗矢々はしっかりと前を見つめ、花道を進んでいく。体操着に包まれた100cmの大台を誇るバストは、歩くだけで揺れて存在感を示している。
 リングが近づくにつれ、その上に待っているのが男性選手だとわかる。しかし紗矢々は一度歩みを止めたものの、改めて前へと進んだ。

「赤コーナー、『地に潜む蜘蛛』、マスク・ド・タランチュラ!」
 紗矢々の対戦相手はマスク・ド・タランチュラだった。<地下闘艶場>を代表する選手でもあり、多くの声援が飛ばされる。蜘蛛の模様のマスクを被り、手が楽に膝へと届くほどに両腕が長い。その長い右腕を差し上げ、観客の声援に応える。
「青コーナー、『爆乳プリンセス』、矢那瀬紗矢々!」
 紗矢々が一礼すると、一段と野次が酷くなる。その野次の中に、
「なんで水着姿じゃないんだ!」
「水着で試合しろ!」
というものがかなり多くあった。蝶ネクタイを締めたレフェリーがリング下の黒服と会話を交わすと、その黒服がマイクを持つ。
「ただいま、貴重なリクエストが寄せられました。グラビアアイドルである矢那瀬紗矢々選手の水着姿が見たい、というのは自然な欲求だと思われます」
(えっ・・・あの人、何を言ってるの?)
 リング下の黒服に、紗矢々は不審の目を向ける。しかし、黒服は気にも留めずに言葉を続ける。
「そこで・・・矢那瀬選手には、この場で水着に着替えてもらいます」
 この発表に、観客席から怒号のような歓声が起こる。
「聞こえただろう、矢那瀬選手。早速着替えてもらおうか」
 レフェリーがにやにやと笑いながら、ピンクのビキニ水着を差し出してくる。
「ちょっと待ってください、こんなところで着替えなんて・・・」
「安心しろ、これも使っていいから」
 紗矢々の抗議も途中で遮り、レフェリーは一枚のタオルを水着と一緒に渡してくる。
「着替えないとなると、違約金が発生するからな。しかも所属事務所じゃなく、矢那瀬選手本人に、な」
「そんな・・・」
 違約金という言葉自体は知っている。撮影に穴を空ければ違約金が発生する、という脅し文句を事務所から何度も聞かされているからだ。そのときに発生する桁外れな金額も。売れているとはいえ、一介の女子高生が払える金額ではない。
「違約金を払ってくれるならいいが・・・」
「・・・わかりました。着替えます」
 唇を噛んだ紗矢々はビキニ水着とタオルを受け取り、キャンパスに置く。
 自分に刺さるように飛んでくる視線を黙殺し、まずはブルマを脱ぐ。一段と強くなる視線と野次を耐え、体操着に手を掛ける。途中一度引っ掛かったものの、無理やり引っ張って脱ぐ。その反動でバストが揺れ、更に歓声が上がる。下着に包まれただけのIカップの爆乳に、観客席からの視線が集中する。
 オープンフィンガーグローブを着けた両手を背中に回し、ブラのホックを外そうとするが、緊張からか上手く外れない。
「手伝ってやろうか?」
「結構です」
 レフェリーの余計な申し出を断り、ようやくホックを外すことができる。ここでタオルを拾い、タオルで胸元を隠しながらブラを脱いでいく。
 肩紐をずらし、タオルで隠しながらカップをずらし、そのままブラをキャンパスに落とす。見えないようにタオルで爆乳を隠しながら、ビキニのブラを拾う。
(せめてバスタオルをくれればいいのに・・・)
 普通のスポーツタオル程度では、下手すれば乳首までが見えてしまう。悪戦苦闘しながらも、ビキニブラのカップ部分に乳首を当て、背中で紐を結ぶ。
(次は・・・)
 タオルを腰に巻き、ショーツを隠そうとする。しかしタオルが短く、腰に回すことができない。
(仕方ないわ)
 左手のタオルで股間を隠し、右手でショーツを少しずつずらし、ヒップの一番張り出した部分を抜けたところで手を放す。ショーツが落ちたところでタオルを股間に挟み、大事な部分を隠しながらビキニのボトムを拾う。
 立ち上がると素早く股間にボトムを当て、手早くサイドの紐を結ぶ。最後にブラとボトムの微調整をし、安堵の息を吐く。
 しかし、着替え終わって自分の姿を見直したとき、自分がどれだけ恥ずかしい格好をさせられたのかに気づく。ピンクのビキニは普段の撮影で着るものよりまだ面積が小さく、ブラは乳首とその周辺しか隠していない。ボトムはTバックで、ヒップが丸出しだ。しかも上下とも紐で止めるタイプで、何かの拍子に外れてしまいそうだ。
 美少女の生着替えと露出度の高い格好に、観客席からは盛大な野次や指笛が飛ばされた。反射的に胸を隠そうとした手を握り、両脇に下ろす。
「それじゃ、着ていた物と脱いだ物をもらおうか」
 レフェリーの指示に従い、体操服とブルマ、ブラとショーツをタオルに包んでレフェリーに渡す。
「お、矢那瀬選手の温もりがまだ残っているな」
 レフェリーはわざわざタオルをはぐり、ショーツとブラの匂いを嗅ぐ。
「な、なにをして・・・!」
「なんだ、文句があるのか? 没収試合にしても、こっちは構わないが」
 下着の匂いを嗅ぎながら、レフェリーがにやつく。
「・・・」
 紗矢々は引き下がるしかなかった。没収試合にされれば、違約金を払わされるに違いない。その事態だけは避けなければ、巨額の借金を背負わせられかねない。
 一頻り残り香を楽しんだレフェリーが、リング下の黒服に衣装と下着とタオルを渡す。すると、黒服はとんでもない発表をした。
「それでは、矢那瀬選手の着用していた体操服とブルマ、それにブラとショーツは試合後オークションを行います」
(えっ!)
 ブラとショーツは当然紗矢々の私物だ。それを勝手にオークションに掛けるとは。
「待ってください、それは・・・!」
「ああ、下着の代金はファイトマネーに上乗せして払うから、心配しなくていいぞ」
 そんなことを言いたいわけではないのだが、紗矢々は抗弁の無意味を悟って口を閉じた。しかし、レフェリーは更に信じられないことを続けた。
「さて、それじゃボディチェックを受けてもらおうか」
「ボディチェック、って・・・今、目の前で着替えたじゃないですか」
 確かにボディチェックを受けるとは聞いていたが、急遽恥ずかしい生着替えをさせられたのだ。もうボディチェックはないと思い込んでいた。
「隠す暇なんてなかったのに・・・」
 尚も言い募ろうとする紗矢々だったが、レフェリーが遮る。
「おいおい、ボディチェックを受けないと言うのか? 違約金が発生するぞ?」
 そう言われてしまえば、紗矢々は拒むことができない。
「・・・わかりました」
「最初からそう言えばいいんだよ」
 鼻を鳴らしたレフェリーは、いきなり100cmのバストを鷲掴みにする。
「えっ、ちょっと!」
 躊躇も遠慮もないセクハラに、紗矢々は思わずレフェリーを突き飛ばそうとした。
「なんだ、レフェリーに手を上げるのか?」
 そうなればどうなるか。レフェリーが表情だけで伝えてくる。
「・・・」
 紗矢々は反射的に上げようとした手を握り、後ろに回す。
「そうそう、抵抗はしないようにな」
 下卑た笑みのまま、レフェリーは改めて紗矢々の爆乳を揉み始める。
「こいつは凄い、爆乳もいいところだな」
 成人男性であるレフェリーの手でも紗矢々のバストは余った。しかしそれが嬉しいのか、レフェリーは何度も手の位置を変え、紗矢々のバストのすべてを揉もうとする。
「写真で見るよりも実物のほうが大きいんじゃないか?」
 勝手なことを言いながら、紗矢々のバストを好き勝手に揉み回す。水着の面積が小さいため、ほとんど生の乳房を触られているのと変わらない。それが一層屈辱感を煽る。
「・・・」
 レフェリーのセクハラ行為も発言も無視し、紗矢々はただ耐える。
「まったく、デカすぎて調べるのが大変だ」
 レフェリーは両手で右バストを揉み始め、紗矢々の100cmを誇る迫力バストの感触を堪能する。しかも時折、水着の上から乳首にまで触れてくる。
「気持ち良かったら声を出してもいいからな」
(最低!)
 そう思っても声には出さない。紗矢々の無反応にもレフェリーは特に気にした様子もなく、今度は左バストを両手で触ってくる。
「ああ、大変だ大変だ、ここまで大きいと調べるのが大変だ」
 暫く揉み続けていたレフェリーだったが、更に鼻の下を伸ばす。
「おっとそうだ、こいつも試しておかなきゃな」
 レフェリーは右手の指を紗矢々の胸の谷間に入れると、100cmIカップの乳圧を楽しむ。
「これだけ深い胸の谷間だからな、何か隠していないかしっかり調べておかないと」
 今更のようにレフェリーらしいことを言うが、していることはセクハラだ。右手は胸の谷間を往復し、しかも左手は相変わらず右バストを揉み続けている。
(こんなことされるために、グラドルになったんじゃないのに・・・)
 何度レフェリーの手を振り払おうと思っただろう。それでもそのたびに思い留まり、オープンフィンガーグローブを嵌めた両手を握り込む。それを知ってか知らずか、レフェリーの手は止まろうとしなかった。

(い、いつまで続けるつもり?)
 既に10分以上は胸を揉まれている。それでもレフェリーは飽きることなく紗矢々の爆乳を揉みしだいている。このままでは際限なくセクハラを続けそうだ。
「おいレフェリー、いいかげんに試合を始めろよ!」
 文句を言ったのは、意外にも対戦相手であるマスク・ド・タランチュラだった。しかしそれも紗矢々のためではなく、自分が早く爆乳に触りたい、という欲望丸出しの発言だ。
「ちっ、まだ揉み足りないってのに」
 舌打ちしたレフェリーは、最後とばかりに爆乳を下から弾ませると、ようやくセクハラボディチェックを終える。
「デカすぎるおっぱいだが、本物に間違いないな」
 紗矢々の爆乳を揶揄する科白を吐き、試合開始の合図を出す。

<カーン!>

(少しはいいとこ見せなくちゃ)
 紗矢々はオーソドックススタイルに構えてステップを踏む。それだけで爆乳が揺れ、男たちの視線を集めてしまう。
(また見てる・・・)
 自分の爆乳がコンプレックスである紗矢々は、「自分の胸を見られること」が極端に嫌悪感を掻き立てる。しかし隠せば負けを認めているように思われ、逆に胸を張って生きてきた。今も自然と胸の前を隠そうとする手に力を込め、ボクシングの構えを取る。
「えいっ!」
 可愛い掛け声と共に、右腕を振り回す。
 紗矢々はボクシングの経験があるとは言っても、グラビアの企画で一度真似事をしただけだ。当然マスク・ド・タランチュラには通じず、パンチが掠りもしない。
「それじゃ俺は倒せないぜ、紗矢々ちゃん」
 マスク・ド・タランチュラからはバストを触られるというセクハラで返される。
「っ!」
 今度は左腕を振り回すが、やはり当たらず、左バストを掴まれる。
「うっは、こいつはすげぇな」
 そのままマスク・ド・タランチュラからバストを揉まれる。面積の少ないブラのため、ほぼ生を揉まれているのに近い。
「触らないで!」
 マスク・ド・タランチュラの右手を引っ掻くと、ようやくマスク・ド・タランチュラが手を放す。
「ててて・・・紗矢々ちゃん、引っ掻くのはやめてくれよ」
「えぇいっ!」
 右手を撫でるマスク・ド・タランチュラに再び右拳を振る。やはり当たるわけもなく、背後を取られる。
「紗矢々ちゃん捕まえたー」
 マスク・ド・タランチュラは紗矢々の腰を抱え、空いた手でバストを弾ませる。
「やっぱ紗矢々ちゃんのおっぱいはでかいよなー」
(また!)
 コンプレックスである胸を見られたり触られたりすることは、紗矢々には屈辱でしかない。
「やめて、放して!」
 暴れたことで偶然右拳がマスク・ド・タランチュラの鼻に当たる。拘束が緩んだことで距離を取る。
「さすがに鼻は痛いな。まあいいや、紗矢々ちゃん、鬼ごっこを続けようぜ」
 鼻を擦ったマスク・ド・タランチュラに張り詰めた様子はない。しかし、紗矢々にとっては初めての試合であり、精神的なプレッシャーは半端なものではない。
 バストへのしつこいセクハラと試合の緊張が、紗矢々に大胆な行動を取らせようとしていた。
(そんなに狙ってくるなら、逆に・・・)
 紗矢々はオープンフィンガーグローブを装着した両手を背中に回す。リング内外の視線が集中する中、紗矢々はなんと自らビキニのブラを脱ぎ去った。

(ぉぉぉ・・・っ!)

 この予想外の行為に、束の間会場の空気が止まった。レフェリーも、対戦相手のマスク・ド・タランチュラでさえも動きを止めてしまっている。
(試合が終わればいいんだから!)
 紗矢々は爆乳に視線が釘付けとなったマスク・ド・タランチュラに乳房を揺らしながら走り寄り、Iカップバストに頭部を抱え込む。
(このまま窒息させてあげるから!)
 恥ずかしさを堪え、マスク・ド・タランチュラの顔面にぎゅうぎゅうと乳房を押しつける。
「おっほっほ! こいつは堪らねぇぜ!」
 しかしマスク・ド・タランチュラは苦しむどころか鼻息を荒くし、乳房を舐め回してくる。
「ひやっ!」
 意外な反撃に、紗矢々はマスク・ド・タランチュラを突き放していた。自分のポリシーも忘れ、思わず爆乳を両手で隠してしまう。
「自分から脱いで、しかもおっぱいを押し付けてくるなんて、紗矢々ちゃんは積極的だな」
 にやにやと笑うマスク・ド・タランチュラに、嫌な予感しか生じない。
「そんな積極的な紗矢々ちゃんに、ご褒美だ!」
 いきなり衝撃が来た。マスク・ド・タランチュラのタックルでリングに寝かされた紗矢々は、マスク・ド・タランチュラの胸板に背中を預けるような格好で両腕を上に向けられ、マスク・ド・タランチュラの左腕で纏めてロックされていた。しかもマスク・ド・タランチュラの両足が太ももを割ろうとしてくる。
「あっ、やだ・・・!」
 慌てて太ももに力を込めるが、儚い抵抗でしかなかった。無理やりこじ開けられ、押し広げられていく。
「ああっ!」
 とうとう大開脚を強いられた。マスク・ド・タランチュラのフェイバリットホールド、<タランチュラホールド>が完成していた。
「やめて、こんな格好・・・!」
 コンプレックスの塊である100cmIカップの爆乳は丸出しで、股間が丸見えになるほどに脚を開かれている。もう虚勢を張ることもできず、紗矢々は首を振って逃れようとする。
「さて、それじゃ改めて、女子高生で現役グラドルのおっぱいを楽しませてもらおうかな」
 マスク・ド・タランチュラが自由に動かせる右腕で紗矢々の左乳房を掴む。そのままゆっくりと揉み始める。
「揉んでみると大きさが良くわかるな。紗矢々ちゃん、肩こりとか酷いんじゃないか?」
「余計なお世話・・・あんっ、触らないで!」
 逃れようともがいても、プロレスラーであるマスク・ド・タランチュラの力には敵わず、爆乳を揉まれ続ける。
「自分からおっぱいを丸出しにするような矢那瀬選手だ、おっぱいを揉まれるのが嬉しいんだろう?」
 紗矢々がセクハラされる姿を鑑賞していたレフェリーが笑う。
「そう言えば、ここはボディチェックをしてなかったな」
 しゃがみ込んだレフェリーが、ボトムの上から秘裂を弄ってくる。
「いやぁっ! どこを触ってるの!」
「女にしかない隠し場所だよ」
 レフェリーは悪びれる様子もなく手を動かし続ける。
 まさか、ここまで厭らしく秘部を触られるとは。ショックを受ける紗矢々だったが、それでは終わらなかった。なんと、レフェリーの手がボトムの中にまで潜り込んだのだ。
「ひっ!」
「どれ、何か隠してないかな?」
 レフェリーらしいことを言いながらも、レフェリーの顔はにやけている。
(・・・もう、諦めてもいいわよね)
 さすがにここまで辱められては、継戦の意欲も小さくなっていく。しかし紗矢々の心を読んだかのように、直接紗矢々の秘裂を弄りながらレフェリーが冷たく告げた。
「ギブアップしてもいいが、ファイトマネーは払えないぞ」
「そんな・・・」
 ファイトマネーが出ないとなると、事務所から何を言われるかわからない。高額のファイトマネーが出なかったことを盾に、紗矢々を今以上にこきつかうこともありえるのだ。ギブアップを封じられたことで、紗矢々はセクハラを耐え、勝利を挙げるしか方法はなくなった。
 しかし、更なる辱めが紗矢々を襲う。
「それじゃ、こいつも外させてもらおうか。はっきりと見なきゃ、凶器を隠してないかわからないからな」
 ボトムから手を抜いたレフェリーが、サイドの結び目に手を伸ばしたのだ。
「いや、それだけは・・・!」
 強く首を振っても、<タランチュラホールド>は解けない。
「そら、右の紐が外れたぞ」
 紗矢々の羞恥を煽ろうというのか、レフェリーはわざわざ言葉にする。
「左の紐も外れたぞ。逃げるなら今しかないぞ?」
「うっ、ううっ・・・」
 どんなにもがいても、マスク・ド・タランチュラの拘束は外れない。
「もう諦めなよ紗矢々ちゃん。グラビアでも見せたことないすっぽんぽん、お客さんも喜ぶぜ」
 マスク・ド・タランチュラが紗矢々の右耳を舐めながら、左乳首を弄ってくる。身を竦める紗矢々を見ながら、とうとうレフェリーがボトムを掴む。
「現役女子高生グラビアアイドル・・・オールヌードの完成だ!」
 レフェリーがボトムを剥ぎ取った瞬間、この日一番の歓声が上がる。
「あ、ああ・・・」
 100cmを誇る乳房も、反比例して引き締まったウエストも、股間の翳りも、大事な秘部すらも晒されてしまった。打ちひしがれる紗矢々だったが、いきなり自由を回復していた。
「えっ・・・?」
 疑問に思いながらも、這うようにしてマスク・ド・タランチュラから離れる。
「おい、なんで・・・」
 レフェリーの疑問も当然だろう。
「いやいや、紗矢々ちゃんが頑張るから、もうちょっと楽しませてもらおうかと思ってな」
 わざと<タランチュラホールド>を解いたマスク・ド・タランチュラは、全裸の紗矢々の肢体を視線で舐め回す。
 ブラもボトムも奪われ、紗矢々に残されたのはオープンフィンガーグローブのみだ。紗矢々はオープンフィンガーグローブを装着した手で乳房と股間を隠すしかできない。
「グラドルがすっぽんぽんなんだぞ? 動くとこも見たいだろ?」
「そういうことか。なら、油断だけはしないようにな」
「わかってるって」
 全裸の紗矢々の姿に鼻の下を伸ばしたマスク・ド・タランチュラは、いきなりその手を伸ばす。
「あっ!」
 ようやく立ち上がっていた紗矢々は、爆乳同様こちらも豊かなヒップを触られていた。思わずヒップを隠すと、ガードが甘くなった爆乳を触られる。
「くっ」
 爆乳とヒップを庇うと、今度は秘部を触られる。
 爆乳と秘部を庇えばヒップを、爆乳とヒップを庇えば秘部を、ヒップと秘部を庇えば爆乳を触られる。手は二つしかない以上、すべてを守るのは無理だった。
 暫くつつき責めを受けていた紗矢々だったが、マスク・ド・タランチュラの意表を衝いたちゃぶ台返しで尻もちをつかされる。
「きゃん!」
 可愛い悲鳴を上げた紗矢々の背後にマスク・ド・タランチュラが回り込む。
「ほら、グラビアアイドルなんだから、グラビアポーズを取らなきゃ」
 マスク・ド・タランチュラは紗矢々が両肘を曲げ、自分の肘を頭の上で組むような形に極める<グラビア固め>を繰り出す。
(痛い、それに恥ずかしい・・・!)
 背を反らされ、両腕は極められ、隠したい100cmの爆乳は前に突き出すようにされる。痛みと羞恥に首を振る紗矢々だったが、それだけで爆乳が揺れる。
「いいポーズだな矢那瀬選手。随分と色っぽいぞ」
 レフェリーの揶揄に顔を背ける。
「そんな嫌そうな顔をするなよ、ええ? グラビア撮影のときみたいに笑ったらどうだ?」
 左手で紗矢々の右乳房を揉み、右手で左乳首を弄りながら、レフェリーが紗矢々に営業スマイルを要求する。セクハラを受けている状況で笑える筈もなく、紗矢々は唇を噛んで耐える。
「よし、次のポーズ行ってみよう!」
<グラビア固め>を解いたマスク・ド・タランチュラは紗矢々の膝裏に手を入れ、自分の胸へと抱える。
「そーら、グラドルの大股開きだ!」
 そのまま、紗矢々の股を開かせた。
「きゃああっ!」
 まるで幼子が小用を足すような格好に、紗矢々は悲鳴を上げる。
「それじゃ、お客さんへのサービスだ!」
 そのままリングを練り歩き、観客へ紗矢々の大股開きを披露する。紗矢々は必死で爆乳と秘部を隠すが、上下に揺らされ、そのたびに手がずれてしまう。それが逆に観客の興奮を煽る。
 マスク・ド・タランチュラが立ち止まると、しゃがみ込んだレフェリーが紗矢々の秘部を舐めるように見つめる。
「こいつは眼福だ。矢那瀬選手の大事なところが見えるぞ」
「いやだ、見ないで!」
 両手で秘部を隠し、レフェリーの視線を遮る。
「見られたくないなら触ってやるよ」
 レフェリーは紗矢々の両手首を纏めて掴み、反対の手で淫核を弄る。
「あううっ!」
「お、ここもいい反応をするじゃないか。本当は触られて嬉しいんだろ?」
「そんな、こと、ないです! ひああっ!」
「そら、いい声がでるじゃないか」
 レフェリーの淫核責めに、紗矢々は悲鳴を上げ続ける。
「さすがに腕が疲れてきたぜ、レフェリー、下がりな」
 マスク・ド・タランチュラはレフェリーを退かせ、紗矢々を優しく下ろすと腕をぐるぐると回す。
(も、もういや・・・)
 紗矢々は四つん這いで前へと進む。ただ逃れようとしての行為だったが、あっさりと捕まる。
「おいおい紗矢々ちゃん、まだ試合中だぜ。どこ行くつもりだい?」
 マスク・ド・タランチュラは紗矢々の両足首を掴むと、徐々に広げながら持ち上げていく。
「やめて、それは・・・いやぁぁぁっ!」
 マスク・ド・タランチュラの狙いに気づいた紗矢々だったが、力で敵う筈もなく、マスク・ド・タランチュラの長い腕で開脚を強いられていく。
「あああっ!」
 とうとう、逆さ吊りの状態での大開脚を披露させられた。
「ほっほー、これがグラドル紗矢々ちゃんのアソコか」
 紗矢々の秘部をじっくりと鑑賞したマスク・ド・タランチュラは、徐に秘裂へと舌を這わせる。
「ひっ!」
 おぞましい感触に、紗矢々は小さく喘ぐ。
「ギブアップか、矢那瀬選手?」
 わざとらしくギブアップの確認をしながら、レフェリーが爆乳を揉みしだく。
「やめて、もう触らないで・・・んんんっ!」
 レフェリーを押し退けようとしても、秘部からの刺激に力が入らない。
「ファイトマネーは諦めてギブアップすればどうだ? ええ?」
 レフェリーは爆乳を揉みながら乳首を抓み、もう硬くなった乳首へと振動を送り込む。
(駄目、ギブアップしたら事務所に何を言われるかわからない・・・ああっ、でもこのままだと・・・ひぅんっ、厭らしいことされ続けちゃう・・・ふああっ!)
「・・・ふぅっ。グラドルのアソコを舐めてるかと思うと、もっと興奮しちまうぜ」
 ようやく紗矢々の秘裂から顔を上げたマスク・ド・タランチュラは、またも優しく紗矢々を下ろす。
「ううっ・・・」
 もう立ち向かう闘志もなく、紗矢々は肉感的な肢体を隠すしかできない。
「よし、次はあれでいくか」
 次の責めを考えついたのか、マスク・ド・タランチュラが紗矢々に近寄る。
「紗矢々ちゃんの大開脚、もう一丁いってみよう!」
 マスク・ド・タランチュラは紗矢々を下向かせて背中側で両腕を極め、自ら後転しながら仰向けになる。紗矢々の頭部を腹に乗せたまま紗矢々の脚に自分の脚を絡ませ、開脚させる。
「いやぁぁぁっ!」
 紗矢々は両腕を極められ、開脚を強いられる<恥ずかし固め>に極められていた。先程までとは違う開脚技に、観客も盛り上がる。
「これはこれは、矢那瀬選手の大事なところが丸見えじゃないか」
「やっ、いやっ、見ないで、見ないでぇ!」
 幾ら紗矢々が喚いても、<恥ずかし固め>はびくともしない。
「なんだ、見られたくないのか? なら隠してやろう」
 レフェリーは手の平すべてで紗矢々の秘部を覆い、撫で回す。
「こうして見ると、ヒップも魅力的だな」
 レフェリーは右手で秘部を撫でながら、左手でヒップを撫で回す。
「さ、触らないで!」
「なんだ、やっぱり見て欲しいのか」
 両手を放したレフェリーは、紗矢々の秘部をじっくりと鑑賞する。
「ああっ、見られるのもいやぁ!」
「あれも嫌、これも嫌じゃ通用しないぞ、矢那瀬選手」
 言葉でも紗矢々を甚振るレフェリーだったが、ここでマスク・ド・タランチュラが<恥ずかし固め>を解く。
「お客さんへのサービスなのに、レフェリーへのサービスになってるじゃねぇか」
「まあそう言うな、レフェリーならではの役得だ」
 マスク・ド・タランチュラとレフェリーが軽口を叩く間、疲労した紗矢々は横たわり、ただ身体を隠すのみだった。
 しかし、その時間もすぐに終わる。
「次は・・・これだ!」
 紗矢々を引っ張り立たせたマスク・ド・タランチュラは、<コブラツイスト>に捕える。
「あああっ!」
 両脇を搾られ、紗矢々が苦鳴を上げる。しかし、絞られているのは両脇だけではない。爆乳もマスク・ド・タランチュラの腕に寄せられ、より存在感を増す。しかもマスク・ド・タランチュラが小刻みに体を揺することで、合わせて爆乳も揺れる。
「ありゃ、痛かったかい? そんなに強くしたつもりはなかったけどな」
 マスク・ド・タランチュラは両手のフックを外し、左の乳房を揉み込む。
「気をつけろよ、人気グラドルに怪我させたらえらいことだぞ」
 そう言いながら、レフェリーは反対側の乳首を弄る。
「や・・・やめて・・・!」
 紗矢々の言葉での制止など男たちが聞くはずもなく、爆乳を好き勝手にされる。
「ああ、おっぱいだけじゃ足りないか?」
 レフェリーが秘部にも手を伸ばし、淫核と秘裂を同時に弄る。
「あううっ!」
 羞恥と望まぬ刺激に紗矢々が声を上げる。
「お客さんに向けて、サービスだ!」
 マスク・ド・タランチュラが左手で爆乳を揉みながら、右手で紗矢々の右太ももを持ち上げる。
「いやぁっ!」
 またも開脚を強いられ、紗矢々は悲鳴を上げる。逃げようとしても、<コブラツイスト>が外れない。
「おっほっほ、紗矢々ちゃん、お尻を擦りつけるのやめてくれよ」
 逃れようともがいたことで、紗矢々のヒップがマスク・ド・タランチュラの股間を刺激していたのだ。思わず動きを止めてしまった紗矢々は、爆乳と秘部を弄られ続ける。
「このまま紗矢々ちゃんのヒップの感触を味わうのもいいけどな・・・そろそろ別の技にいくか」
 またもマスク・ド・タランチュラが<コブラツイスト>を解き、紗矢々を解放する。紗矢々はその場に蹲り、疲労に荒い息を繰り返す。
「さて紗矢々ちゃん、次はどんなポーズがいい?」
 マスク・ド・タランチュラの問いかけに、紗矢々の表情が強張る。全裸にされ、コンプレックスの塊である乳房を男たちに凝視され、数々の恥ずかしい格好をさせられた紗矢々は、精神的に追い込まれていた。
(ギブアップできない・・・でも、勝つしかない・・・)
 勝利しかない状況。全裸にされた現状。観客からの容赦ない野次や視線。
 追い詰められ、羞恥が募り過ぎた紗矢々は、普段は絶対にしないような行為へと走った。
「もう<タランチュラホールド>は出しちゃったしなぁ。おっぱいを強調する関節技って他には・・・んおっ!?」
 マスク・ド・タランチュラがいきなり素っ頓狂な声を上げる。なんと全裸の紗矢々は、マスク・ド・タランチュラに抱きついたのだ。しかもマスク・ド・タランチュラの股間に爆乳が当たる位置にだ。
「おいおい、なにして・・・」
 マスク・ド・タランチュラが腰を引くが、紗矢々は構わずもっと強く抱きつく。男の弱点を別の意味で攻めるためだ。
「お、おへほへ・・・」
 マスク・ド・タランチュラが腰をもぞつかせるのを押さえ込もうと、爆乳を擦りつける形となる。
「ば、爆乳の感触が・・・サイコー・・・」
 紗矢々の頭部に、マスク・ド・タランチュラの涎が滴る。思わず顔を上げた紗矢々は、マスク・ド・タランチュラの下卑た表情に気づいてしまう。そして、その下卑た表情の原因が自分にあることにも。しかも爆乳から硬くなったモノの感触が伝わってくる。
(わ、私、なんてことを・・・!)
 自分が行った淫らな行為に、我に返った紗矢々は強烈な羞恥に襲われた。
「ギ、ギブアップ、ギブアップします!」
 マスク・ド・タランチュラの腰を突き飛ばし、自らの裸体を隠す。

<カンカンカン!>

 紗矢々のギブアップ宣言に、試合終了のゴングが鳴らされる。しかし、収まりのつかない者が居た。
「・・・これだけのことしといて、これで終われるかーーーっ!」
 目が吊り上がったマスク・ド・タランチュラが紗矢々に襲いかかる。紗矢々を組み伏せると、爆乳に顔を埋め、べろべろと舐め回す。
「いやっ、もうギブアップして・・・いやああああっ!」
 紗矢々の悲鳴など聞こえないのか、マスク・ド・タランチュラは離れようとしない。口を大きく開くと、乳首ごと乳房を口一杯に含み、舐めしゃぶりを同時に行う。
「おい待て、ちょっと頭冷やせ・・・ばぶっ!?」
 レフェリーがマスク・ド・タランチュラの肩に手を置いた瞬間、その体が吹っ飛んでいた。レフェリーに裏拳を放ったマスク・ド・タランチュラは、今度は両手で紗矢々の爆乳を捏ね回す。
「やだ、もうやめて、こんなの・・・」
 紗矢々がマスク・ド・タランチュラの両手を引き離そうとしても、力ではまったく敵わない。
「ふーっ、ふーっ、ふーっ・・・」
 獣のような息を吐きながら、マスク・ド・タランチュラは紗矢々の股を開く。
「ひっ!」
 もう、紗矢々に抵抗の意思は残っていなかった。身を竦めるしかできない。
 マスク・ド・タランチュラは両手で100cmを誇るIカップの爆乳を揉み回しながら、タイツの下で極限まで張り詰めた股間を紗矢々の秘裂に擦りつける。
(こんな、こんな、こんな、こと・・・もう・・・)
「いやぁぁぁ・・・っ!」
 男の欲望をまともにぶつけられ、元々羞恥心の強過ぎる紗矢々は失神へと陥っていた。マスク・ド・タランチュラがタイツから膨らんだモノを取り出そうとし、さすがに黒服に取り押さえられたことなど知りもせず。
 マスク・ド・タランチュラが無理やり退場させられた後も、紗矢々はリングに一人残されていた。気絶したまま全裸で横たわる現役女子高生グラビアアイドルに、観客席からは粘つく視線が飛ばされ、口汚い野次も飛ばされ続けた。
 そんな紗矢々の肢体を鑑賞する中、衣装と下着を争奪するオークションが開始される。リングの中央で全裸のまま失神している現役高校生グラビアアイドル、そのグラドルが先程まで着用していた衣装のオークションは、一枚目の体操服の上着から白熱した競り合いが行われたのだった。


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