【特別試合 其の四十九 連道紗夜:合気道 其の二】  紹介者:はぐれ観戦者様

 犠牲者の名は「連道(れんどう)紗夜(さや)」。18歳。身長160cm。B85(Eカップ)・W55・H81。
 長い黒髪に雪のような白い肌が特徴の大学生。スレンダーな体型だが、出ているところは出ているスタイルの良さ。育ちの良さを窺わせる美貌だが、優しさよりも冷たさが印象に残る。
「御前」を目の敵にする財閥の一人娘。非常にプライドが高く、父と自分以外を常に見下している。自分の実力には絶対の自信があり、ボディーガードとの組み手でも引けをとらない。
 前回の試合では卑怯な手段を使われたとはいえ、敗北を味わわされてしまった。更に見下していた男たちのセクハラにより、自慢の身体を好き勝手にされる屈辱まで味わった。
 その屈辱を忘れられず、「御前」への復讐に燃える紗夜はあらゆる権力を駆使し、自分を<地下闘艶場>に推薦させた。

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 既にリング上には二人の女性選手が向かい合っていた。一人はボンデージスーツに身を固めた長身美女。もう一人はガウン姿で怜悧な美女だった。
「赤コーナー、『女王様』、茨木美鈴!」
 長身美女の正体は「茨木(いばらぎ)美鈴(みすず)」だった。22歳。身長174cm。B92(Fカップ)・W66・H94。
 SMクラブの「女王様」であり、髪を真っ赤に染めた、きつめの顔立ちの美人。長身にFカップの巨乳、大きなヒップという迫力ボディの持ち主。女の子を責めるのが大好きと言い切る変態だ。
 前回の試合で紗夜を徹底的に嬲り尽くした張本人であり、今日も漆黒のレザーボンデージスーツに身を包み、厭らしい笑みを浮かべている。
「青コーナー、『氷結の女帝』、連道紗夜!」
 コールされた紗夜はガウンを脱ぎ去った。ガウンの下にあったのは漆黒のドレスだった。幾つものひだが作られたドレスは胸元が大きく開けられ、紗夜のEカップバストが形作る谷間が思い切り見えている。スカートの右サイドには深いスリットが入れられ、白い太ももがほとんど露わとなっている。
 前回全裸で嬲られた紗夜に対し、観客席からは野次が飛ばされる。しかし紗夜は野次を黙殺し、美鈴を睨みつけている。
 ここでリング下の黒服がマイクを持ち、口を開く。
「今試合は特殊ルールとなっております」
 リングには普段と違いロープが設置されておらず、それだけで特殊ルールだということがわかる。
「まず、選ばれた皆様、リングの周りにお集まりください」
 他の黒服に先導され、観客の一部がリングをぐるりと囲む。
「今回、リングアウトした選手はこちらの皆様に受け止められることになります」
 黒服は一度言葉を切り、マイクを握り直す。
「そして、選手を受け止めた方は、選手から一枚だけ衣服を奪うことができます。それだけではなく、五分間だけ選手の身体を堪能できます」
 この発表に、観客席に残されたままの観客からブーイングが起こる。しかし黒服は何の反応も見せず、淡々と説明を続ける。
「リングアウトした選手は、受け止めてもらったことに感謝するため、一切の抵抗を禁じます。危害を加えることなど論外です。もし抵抗を見せた場合、ペナルティの時間を延長致します」
 ということは、抵抗しようにもできない美女がセクハラに耐える姿を見られるということか。理解した観客の間で静かに興奮が満ちていく。
「衣装をすべて奪われた状態でリングアウトした場合、その選手は敗北となります」
 この発表にまた観客が沸く。この決着方法ならば、必ずどちらか、もしくは両方の選手が全裸になるということではないか。
「また下らないことを考えつくものね」
 観客席の盛り上がりを余所に、紗夜は冷たく吐き捨てた。
「なんだ、嫌だというのか? なら・・・」
「しかし、あの男の考えたルールに乗って勝てばこそ、私の実力を示せるというもの。いいでしょう、受けてあげますわ」
 紗夜の独り言に口を挟もうとしたレフェリーだったが、紗夜は自信たっぷりにルールを受け入れる。
「それじゃ連道選手、今度こそはボディチェックを・・・」
 紗夜に近づこうとしたレフェリーだったが、紗夜の視線に足を止めてしまう。
「この前の試合で散々私を嬲った罪、今ここで断罪しても良いのよ?」
「あ、う・・・」
 その冷たさに、口も上手く回らない。
「ゴ、ゴング!」

<カーン!>

 紗夜の復讐戦の幕が上がった。
「お嬢さん、この間の教育が忘れられなかったのかしら?」
「私を辱めた罪、その体と心に罰を刻み込んであげますわ」
 美鈴と紗夜の視線が絡む。先手は紗夜だった。前回美鈴に散々辱められた記憶が、少なからず頭に血を上らせていたのだ。
 一気に距離を詰め、美鈴の手首を掴みに行く。しかし、美鈴のバストクローの反撃に動きを止めてしまう。
「んっ!」
 バストを揉まれ、乳首の辺りを弄られ、紗夜は小さく喘いでしまう。
「相変わらずおっぱいが弱いのね」
 両手で紗夜のバストを揉み込みながら、美鈴が嘲笑を浮かべる。紗夜が乳房と乳首が弱いことは、前回の試合でばれてしまっている。弱点を責めるのは勝負の鉄則であり、女性の弱い部分を責めるのは<地下闘艶場>での鉄則だ。
「連道選手、ボディチェックを今から行うからな」
 紗夜の背後に回ったレフェリーが、密着しながら右手を秘部に伸ばす。
「選手がボディチェックを受けるのは義務だぞ? ええ?」
 紗夜の秘部を弄りながら、レフェリーがにやける。
「そ、その汚い手・・・んんっ!」
「なにかしら? 汚い手で触られるが大好きなのかしら? 変態お嬢様は言うことが違うわねぇ」
 乳首の辺りをねっとりと弄りながら、美鈴が嘲笑する。
 美鈴から胸を、レフェリーから股間を弄られて悶える紗夜の姿に、観客席から盛大な野次が飛ぶ。
「最初はここまでにしておきましょうか」
 自分は紗夜のバストを揉みながら、レフェリーのセクハラを止めさせる。
「それじゃ、行ってらっしゃいな」
「や、やめなさ・・・」
 拒否する間もなく、リングの下へと放り投げられていた。

「おおお! 良く来たね!」
 最初に紗夜を受け止めたのは、前回紗夜の試合を観戦しながらも寸前で紗夜に触れることができなかった男だった。男は慣れた様子で紗夜の黒いドレスを脱がし、放り投げる。周りの男たちが慌てて手を伸ばし、ドレスの掴み合いをする。
 紗夜の下着は今日も黒だった。前回同様装飾が凝ったもので、前回のものよりも更にアダルトさが上だ。
「では、五分間お楽しみください」
 ストップウォッチを持った黒服が男に声を掛け、スタートさせる。
「下着姿もそそるねぇ」
 男は前回触れることができなかった分を取り戻そうとでもいうのか、紗夜の肢体を弄(まさぐ)っていく。
「こんな厭らしいものを着けてくるなんて、期待していたのかね?」
(そんなわけないでしょう!)
 内心否定しながらも、口を開けば嬌声が出てしまいそうで、紗夜は唇を固く結ぶ。男の指がブラの上からとは言え乳首に触れ、必死に声を噛み殺す。
「なんだい、ブラの上からでも乳首が硬くなっているのがわかるじゃないか」
 しかし、身体の反応は正直だった。男の愛撫により、乳首が硬くなっていたのだ。それを指摘されるのは、プライドの高い紗夜には我慢ならないものだった。しかし、今は耐えるしかない時間だ。
 しばらく紗夜の肢体を這いずり回っていた男の手が、秘部にまで伸びる。
「ふふっ、もう濡れてきているね」
 下着の上から秘裂を撫で回しながら、男が笑う。性的な言葉責めも紗夜にとっては屈辱でしかない。男は紗夜から羞恥を引き出そうというのか、わざと音が出るような触り方をする。
「くぅっ・・・」
「おや、声が出ているね。我慢しなくてもいいんだよ」
 男は下着の上から硬くなった乳首を転がし、秘裂を弄る。そのときだった。
「時間です」
 黒服が感情を感じさせない声音で告げる。
「もうかい? まだ全然触り足りないのにね」
 黒服に告げられ、男は渋々紗夜の肢体から手を放す。
「・・・っ」
 下着姿の紗夜は男を睨みつけると、リングへと戻る。
「今日もまた厭らしい下着を着けてるのね。欲求不満なのかしら?」
 美鈴の嫌味に、紗夜の怒りが更に高まる。髪の毛が逆立つような怒りだったが、美鈴はお構いなしだった。
「ふふっ、どうせおっぱいが弱いのにね」
 またも美鈴の手が紗夜のバストに伸びる。しかし、それを読んでいた紗夜は美鈴の手首を掴み、即座に投げを打っていた。
「しまっ・・・!」
 美鈴の身体が宙に浮き、あまつさえリング下へと落下する。
「女王様だ!」
「ああっ、女王様!」
 美鈴に群がったのは、SMクラブにおける美鈴の客、否、「下僕」だった。美鈴の胸元に手を伸ばし、恐々とではあるが撫で回していく。
「誰に触っているのよ!」
 美鈴が下僕の一人の頬を張り飛ばす。
「茨木美鈴、ルールを破る気か?」
 黒服の一人が冷たく告げる。
「ルールを破るのならば、この試合は敗北とする」
「それは・・・」
 プライドの高い美鈴にとって、つまらないことでの敗北は受け入れることができない。
「ペナルティの時間内はおとなしくしておくんだな」
 黒服の言葉に、美鈴は黙り込む。どうやら美鈴が抵抗しないと悟った下僕たちは、さっそく美鈴の胸元に手を伸ばす。
「時間もあまりないからね」
「そうそう、女王様のおっぱいを直に触りたいし」
 頷いた下僕たちは、美鈴のFカップの乳房を直接拝むべくボンデージスーツの胸元を掴む。そのまま一気にカップ部分を引き剥がし、乳房を露わにする。
「誰が脱がしていいと言ったのよ! この変態ども!」
 美鈴の罵りも、下僕たちにとってはご褒美だった。
「ああ、美鈴女王様、もっと言ってください」
「変態の私にお言葉を!」
 表情を緩めながら、下僕たちは美鈴の乳房に手を伸ばす。
「ああ、柔らかい・・・」
「女王様のおっぱい、凄いです・・・」
 長身に見合った大きさの乳房を揉みながら、下僕たちは涎を垂らさんばかりだ。
「ち、乳首・・・」
「ああ、女王様、乳首までも美しいです」
 乳房を揉んでいた手が乳首までも摘み、押し込み、擽る。
「お前たち、いいかげんに・・・えっ!」
 美鈴が驚きの声を上げる。乳房だけでは終わらず、下僕の一人が秘部まで触り出したのだ。
「この、どこまで触ってるのよ!」
「茨木美鈴」
 反射的にぶん殴ろうとした美鈴だったが、黒服から名前を呼ばれたことで寸前に動きを止める。しかし、何故か下僕は悲しそうだった。
 乳房、乳首、秘部に加え、ヒップや太ももにも下僕たちの手が伸びる。
「くぅっ・・・」
 堪えようとしても、敏感な箇所を弄られる美鈴の口から喘ぎ声が零れる。やがて、美鈴の身体に変化が起こった。
「あっ・・・」
「み、美鈴女王様の乳首が、立った・・・」
 男たちに弄られたことで、美鈴の乳首が立ち上がっていた。
「くっ・・・」
 男たちに身体を好き勝手にされ、乳首まで硬くなった屈辱に美鈴が歯噛みする。
「女王様・・・」
「美鈴女王様・・・」
 下僕たちは自分たちの「女王様」である美鈴の身体を弄り回せる悦びにのめり込み、美鈴の屈辱には気づかない。
「時間です」
 黒服の冷徹な声に下僕たちは我に返ると、名残惜しげに美鈴から手を放す。
「・・・」
 ゆっくりと立ち上がった美鈴は、そのまま下僕たちを蹴り倒した。
「ああっ・・・!」
「ありがとうございます、女王様!」
 それでも下僕たちは嬉しそうだった。黒服も特に何も言わない。
 乳房が丸出しのまま、美鈴はゆっくりとした足取りでリングへと戻る。
「・・・よくもこれだけの屈辱を与えてくれたわね」
 リングに上がった美鈴の顔は紅潮し、目は剣呑な光を宿していた。
「嫌と言っても許さないわ。今日は徹底的に躾けるわよ!」
 美鈴の速いタックルが紗夜に襲いかかる。しかし、頭に血が上った状態でのタックルは腰高だった。
「ふっ」
 紗夜の小手返しに美鈴の大柄な体が宙を舞う。しかし、紗夜はそれだけで終わらせなかった。
「せぇぇいっ!」
 美鈴の顔を掴み、勢いを増してリングに叩きつける。後頭部から叩きつけられた美鈴の体はぴくりとも動かなかった。

<カンカンカン!>

 あまりの威力に、レフェリーは慌てて試合を止めていた。髪を掻き上げた下着姿の紗夜は、なんと美鈴のボンデージスーツを脱がしていく。
「おい待て、何をしてる」
 レフェリーの制止も無視し、ボンデージスーツでは終わらず、アンダーウェアまでも脱がして手早く美鈴を全裸に剥く。前回自分が受けた屈辱をそのまま返そうという狙いだった。ただ、自分が性的な責めを加えるのは性に合わない。紗夜は美鈴の身体を引き起こし、後ろから羽交い絞めにする。
「ほら、貴方の好きなことをしなさい」
「・・・なるほど、そういうことか」
 紗夜の狙いに気づいたレフェリーは、少し躊躇していたが、美鈴のFカップの乳房に誘われたように手を伸ばす。一度触れてしまえばあとはいつも通りだった。乳房を揉み回し、乳首を弄る。
「まったく、いつもいつも威張りやがって。こうやって黙ってれば可愛げもあるのにな」
 ぶつぶつと悪態をつきながら、レフェリーは美鈴の乳房と乳首を弄り回す。
(下品な男ですこと)
 レフェリーに嫌悪を抱くものの、美鈴への復讐心が勝り、美鈴を羽交い絞めにしたままセクハラを続行させる。
「おっぱいもいいが・・・」
 乳房だけでは足りなくなったのか、レフェリーは左手を美鈴の股間へと下ろす。
「へへへ、女王様のアソコ責めだ」
 そのまま左手で秘裂と淫核を弄る。右手では乳房を揉みながらだ。
 淫核と秘裂への同時責めを加えていると、その刺激に美鈴の目が開く。
「・・・この馬鹿男! 何をしてるのよ!」
「あ、いや、これはその・・・」
 もごもごと言い訳しながら、レフェリーは手を放して後ずさった。
「目が覚めた? それでは、欲望の間に行ってらっしゃいな!」
 意識を取り戻した美鈴を、紗夜はリング下の観客目掛けて投げ込んだ。忽ち幾本もの手が伸び、「裸の女王様」に群がる。
「や、やめなさい! 私を誰だと思って・・・ああんっ!」
 さすがの美鈴も、複数の男たちに囲まれては抵抗もできなかった。見事な膨らみと曲線を持つ女体を好き勝手に弄られ、嬌声を上げてしまう。
「これで私の勝利、ですわね」
 紗夜の確認に、レフェリーは首を振った。
「ボディチェックを受けなかったんだ、もう一試合してもらうぞ」
「いいでしょう」
 躊躇は僅かもなかった。
「どんな卑怯な手でも使いなさい、あの男の全てを否定してあげますわ」
 腰に左手を置き、黒い下着に包まれた胸を張り、髪をかき上げる。思わず見惚れてしまったレフェリーだったが、咳払いの後で黒服を呼んだ。

 美鈴が尚も嬲られる中、花道のスペースに居た観客が左右に分けられ、その中を女性選手が進んでくる。何故か、花道に妖しい気配が立ち込めた。

「第二戦は、『M』、唐辻巳詩夜が務めます!」
 新たな対戦相手は「唐辻(からつじ)巳詩夜(みしよ)」だった。20歳。身長164cm、B89(Eカップ)・W61・H84。前髪ともみあげは長く伸ばし、後ろは首まででカットしている。前髪で目線を隠しているが、淫靡で陰気な空気を纏っている。
 美鈴とお揃いのボンデージスーツを身に纏い、リングに這い上がってくる。
「それじゃ第二戦、ゴング!」

<カーン!>

「うふふ・・・宜しくね、紗夜ちゃん・・・」
 巳詩夜が右手を差し出してくる。まだ先程の怒りの余韻が残っている紗夜は、その手首を極めながら小手返しで投げていた。綺麗に宙を舞った巳詩夜は、背中からリングに落ちる。
(大丈夫かしら?)
 ちらりとそう思ったほど、巳詩夜の落ち方は強烈だった。しかし、むくり、と巳詩夜が立ち上がる。
「うふふ・・・痛い・・・」
 痛いと言いながらも、その唇は笑みを形作っていた。
(強がりね)
 紗夜は巳詩夜が投げのダメージを誤魔化していると判断し、今度は巳詩夜の両手首を引き込みながら、天地投げでリングに叩きつける。
「あぅっ」
 先程よりも強烈な投げ技に、キャンパスの上で巳詩夜の身体が弾んだ。
(これで・・・)
 紗夜が見下ろす先で、巳詩夜の体がゆっくりと起き上がる。
「ああ・・・痛い・・・紗夜ちゃん、強いわ・・・」
 しかし言葉とは裏腹に、巳詩夜は笑みを浮かべている。
「くっ!」
 またも投げで巳詩夜を叩きつける。それでも。
「ああ、痛い・・・でも、気持ちいい・・・」
 やはり巳詩夜は立ち上がる。尚一層の笑みを浮かべて。
(なんなの、この変態)
 攻撃すればするほど、本当に気持ち良さそうな表情を浮かべるのだ。今まで遭遇したことのない事態に、紗夜は思わず闘志を削がれていた。
 そのとき、紗夜の身体に一匹の蛇が絡みついた。否、巳詩夜が抱きついていた。
「うふふ、紗夜ちゃん、捕まえた・・・」
「しまっ・・・!」
 そのときにはもう遅かった。リング下へと突き落とされ、男に抱きとめられる。
「久しぶりだね、紗夜さん」
「貴方・・・!」
 今回紗夜を受け止めたのは、かつて紗夜に婚約を迫り、軽くあしらわれた男だった。
「さて、紗夜さんのお胸を守る下着、脱ぎ脱ぎしようね」
 男が背中のホックを外し、黒いアダルティなブラを脱がしていく。
「綺麗だね・・・これからこの胸で楽しめるなんて、僕は幸せ者だよ」
 唇を舐めた男が、いきなり乳首を弄る。
「っ!」
 かつて見下した男にブラを脱がされ、乳房を見られただけでなく、敏感な乳首まで弄られた。紗夜は反射的に男を張り飛ばしてしまっていた。
「連道選手が抵抗したため、ペナルティとしてお楽しみの時間を十分間に延長します」
「それは・・・っ!」
「それとも連道選手、負けを認めますか?」
「くっ・・・」
 紗夜のプライドが敗北を拒む。
「・・・負けは、認めないわ」
「それなら、次は我慢することですね」
 黒服は声を荒げることもなく冷徹に告げる。
「痛いじゃないか紗夜さん・・・だけど僕は紳士だからね、女性に手を上げたりはしないよ」
 自分が紳士だと嘯き、男は紗夜の肢体に手を這わせた。頬を撫でてから首筋をなぞり、乳房を撫で回す。必死に声を堪える紗夜だったが、乳首に触れられた瞬間、思わず喘いでいた。
「あふぅ!」
「おや、やっぱり紗夜さんは乳首が敏感なんだね」
 男は背後から両手を回し、両乳首を苛める。
「くぅぅっ、ううんっ、ああん!」
 元々乳房と乳首が敏感な紗夜は、前回の<地下闘艶場>参戦の際に徹底的に嬲られ、更に感度を増してしまっていた。直に触られることで、もう声が抑えきれない。
「随分悦んでくれるじゃないか。厭らしい乳首をしてるんだね」
(こ、この男・・・)
「ああん、はあぁん!」
 言い返してやろうと思っても、唇からは喘ぎ声が零れる。男は徹底的に乳首を苛め、紗夜から嬌声を引き出していく。
「このおっぱいも極上品だ」
 男は右手で乳首を弄りながら、左手で乳房を揉み回す。左右で違う刺激を与えられ、一層官能が高まってしまう。
「ここもこんなに濡らしちゃって」
 黒のアダルトパンティの三角部分を撫で、男が薄く笑う。その愛液がついた手で、紗夜の乳首を弄ってくる。
「くぅぅっ!」
「乳首だけでイッちゃえそうだね、紗夜さん」
 男は両手の指を使い、両乳房を揉み立てながら両乳首を扱きたててくる。
(は、早く、早く時間が経って・・・!)
 もうペナルティが終わることしか考えられない。そのときだった。
「そろそろ時間か」
 黒服の動きを見て、男が残念そうに呟く。
「っ!」
 これで終わりだと安堵した瞬間、男に唇を奪われていた。しかも舌まで差し入れられた濃厚なものを。
「んっ、んんぅ!」
 反射的に噛みつきたくなるが、それも抵抗に入ると思うと男の舌での蹂躙を受け入れるしかない。周りの観客たちは、濃厚なキスシーンに見入ってしまう。
「時間です」
 黒服が終了を告げ、男がようやく唇を離す。紗夜と男の唇の間には唾液の橋が架かり、紗夜の屈辱を増す。
「またね、紗夜さん」
 男が最後に紗夜のヒップを撫で、手を振る。
(この男・・・っ!)
 紗夜はそれだけで人を殺せそうな視線を突き刺すが、男はまだ残る紗夜の肢体の感触ににやにやと笑うだけだ。
 紗夜は乳房を隠し、リングへと戻る。残されたのはとうとう下着一枚のみだ。
「うふふ・・・紗夜ちゃんの、セミヌード・・・」
 巳詩夜の目が妖しく光っている。その目の光に、紗夜の背を悪寒が這う。
(いいかげん、とどめを刺さないと・・・何をされるかわかりませんわ)
 攻撃しても立ち上がってくると言うのなら、立ち上がれなくなるまで攻撃し続けるだけだ。もう一切の容赦はしないと決め、前に出ようとした瞬間だった。
「あうっ!?」
 背後からの衝撃に、紗夜は倒れ込んでいた。
「よくも私に恥を掻かせてくれたわね。このまま綺麗な身体で帰れると思わないことね」
 夜叉の表情となった美鈴が仁王立ちしていた。男たちの欲望をぶつけられた「裸の女王様」は髪が乱れ、乳首は尖り、秘部は薄っすらと濡れている。
「っと、その前に」
 美鈴はいきなりレフェリーを張り飛ばした。
「いてぇ!」
「さっき私の身体に触れた罰よ。これくらいで済んでありがたく思うのね」
 美鈴に凄まじい目つきで睨みつけられ、レフェリーは黙り込んでしまう。
「それじゃ、私の本気を受け止めても・ら・う・わ!」
 美鈴の怒気に、立ち上がった紗夜は乳房を隠したまま構えを取る。
(・・・駄目よ、この前は隠すことで負けたじゃないの)
 前回の敗因となった羞恥心を抑え、両手で構えを取り直す。しかしどこかその構えは小さい。
「少しは学習したみたいね。でも、そんなに恥ずかしがってちゃ闘えないわよ?」
 全裸の美鈴は隠すことなく、堂々と仁王立ちしている。
「うふふ・・・美鈴女王様と、共同戦線・・・」
 巳詩夜は美鈴と一緒に闘えるのが嬉しいようで、蕩けるような笑みを浮かべている。しかし、紗夜にとっては悪魔の笑みだ。
「じゃあ、私から・・・行くね・・・」
 低く構えた巳詩夜が、出足鋭いタックルで紗夜に迫る。
「っ!」
 逆に鋭過ぎたことで、紗夜は反射的に反応し、タックルの勢いを利用して投げ飛ばしていた。
「こっちにも居るのよっ!」
「あがっ!?」
 しかし背後からの美鈴の体当たりには反応できず、コーナーポストまで吹っ飛ばされてしまう。それでも痛みを堪え、ポストから離れて構えを取る。
(一対一なら、ここまで苦戦することもないのに・・・)
 自負と誇りが臍を噛ませる。
「うふふ・・・紗夜ちゃん、もっと投げて・・・」
 ゾンビのように立ち上がった巳詩夜が、じわりじわりと距離を詰めてくる。美鈴への警戒も解くことができず、巳詩夜への安易な対応ができない。
「投げて・・・投げて・・・!」
 歪んだ笑みを浮かべたまま、巳詩夜が低空タックルを仕掛けてくる。美鈴の方へと投げ飛ばし、一度距離を取る。
「こんなんじゃ・・・足りない・・・!」
 しかし、両足から着地した巳詩夜が一気に突っ込んでくる。
「くっ!」
 危うく避けた紗夜だったが、その胴に何かが巻きついた。
「捕まえたわよ!」
 美鈴は紗夜の胴を抱えると軽々とリフトアップし、そのまま落下させながら自分の膝に紗夜の腹部を突き刺す。
「あぐぇぇ!」
 紗夜の口から潰された蛙のような声が洩れる。
「巳詩夜、紗夜の手を押さえなさい」
「はい、女王様・・・」
 紗夜の苦悶など聞き流し、美鈴は巳詩夜に紗夜の両手を押さえさせる。
「人の衣装を脱がして、観客に放り込むような悪い子には、相応の罰を与えないとね!」
 下着をずらして紗夜のヒップを剥き出しにした美鈴は、子供への躾けのように派手な音を立てながら叩き始めた。
「あひぃぃっ!」
 美鈴の容赦ないスパンキングに、紗夜のヒップがぶるりと揺れる。スパンキングは一発で終わらず、二発、三発と続く。忽ち紗夜のヒップが赤くなっていく。しかし。
「あふぅん!」
「あら、甘い声が出てるわね」
 紗夜の口から、嬌声と呼べそうな甘さを含んだ声が零れる。
「叩かれて悦んじゃうなんて、どこかのM女みたいね」
「美鈴女王様・・・酷い・・・」
 酷いと言いながらも、巳詩夜はどこか媚びた笑みを浮かべている。
「お尻を叩かれて悦ぶような変態お嬢様は、ペナルティを受けたほうが良さそうね」
 巳詩夜に頷いた美鈴は、紗夜を抱えたまま立ち上がる。
「そら、男共のところに行ってきなさい!」
 美鈴が艶笑を浮かべた瞬間だった。気力を振り絞った紗夜は、地獄への道連れとばかりに巳詩夜の手首を掴んでいたのだ。
「あっ・・・」
 紗夜に引っ張られ、巳詩夜までもがリングに落ちていく。
 宙を舞った紗夜を抱き止めたのは、筋骨逞しい男だった。
「俺を覚えているかい? お嬢さん」
「貴方、もしかして・・・」
 紗夜は記憶力も群を抜いている。やさぐれた空気に変わっていたが、男は紗夜の元ボディガードに間違いなかった。

 紗夜のボディガードに雇われていた頃、男は周囲の警戒に時間を掛け、紗夜が乗る自動車のドアを開けるのが少しだけ遅れた。そのことが紗夜の怒りを買い、即座に解雇されてしまったのだ。

「おや、ボディガード風情を覚えていてくれたとはな」
 皮肉を洩らした男は、パンティに手を掛ける。
「前回もすっぽんぽんにされたんだろ? 紗夜お嬢さんはどうやら素っ裸になるのが好きらしいな。しかも大勢の男の前で、な」
 男が徐々に徐々に、ゆっくりと時間を掛けて漆黒のパンティを下ろしていく。
「誰が・・・っ!」
「素直じゃないな」
 反論しようとする紗夜を、乳首を潰すことで封じる。
「認めろよ、お嬢さん。お嬢さんは、大勢の前で、こうやって厭らしいことをされるのが大好きな」
 そこで男は一度言葉を切り、パンティを脱がす。
「変態なんだよ」
「だ、誰が変態・・・あふぅっ!」
 いきなり秘裂を弄られ、喘ぎ声を零す。
「なんだ、もう濡れてるじゃないか」
 男は秘裂をなぞりながら、すでに愛液を生んでいる事実で紗夜を詰る。
「大勢の前ですっぽんぽんにされて、かつての使用人に厭らしいことをされて、それでも濡らしてしまうお嬢さんが、変態以外の何者だって言うんだ? ええ?」
 紗夜を胸に抱いたまま、乳房、乳首、秘部、淫核を弄り、言葉でも紗夜を嬲る。
(くううっ! こ、こんな下賤な男に好き勝手されるのを、我慢しなくてはいけないなんて・・・っ!)
 ルールを守らねば敗北となってしまう。プライドの高い紗夜にとって、敗北は何よりも拒むべきものだった。例え、それによって羞恥を耐えなければならないとしても。
「はあうっ!」
 男の手により快感を送り込まれ、紗夜が喘ぐ。前回の参戦で開発された身体は、男の手によって官能を引き摺り出されていくのだった。

 紗夜と共に落下した巳詩夜にも男たちが群がっていた。我先にと何本もの手が伸ばされ、巳詩夜のボンデージスーツを剥ぎ取っていく。
「あ・・・駄目、だよ・・・」
 巳詩夜の弱い抗議など男たちの耳には届かず、巳詩夜は生まれたままの姿とされてしまった。
「駄目、って・・・言ってる、のに・・・」
「うるさいぞM奴隷!」
「ああん!」
 いきなり男の一人が手を振り抜く。巳詩夜の尻から激しい音が響いた瞬間、巳詩夜は嬌声を上げていた。
「おい、今のは本気の善がり声じゃないか?」
「<地下闘艶場>だけの演技じゃない、ってことか」
 巳詩夜の反応に、男たちの目がぎらついていく。再び何本もの手が巳詩夜に伸ばされ、手荒く弄り回していく。
「ふあっ、ああん! だめぇ、そんな・・・乱暴に・・・ひぅうん」
 乳房を握られ、乳首を潰され、尻を抓られ、太ももを叩かれ、膣を乱暴に責められ、それでも巳詩夜は快感に身を捩る。
「M奴隷ってのは、こんなにいい反応をするものなのか?」
「いや、ここまで感じるのは滅多にない。極上のM奴隷だな」
 男たちは自らの嗜虐心のままに巳詩夜を嬲り、巳詩夜はそれによって官能を生じさせる。その目は潤み、頬は赤く染まり、秘部からは愛液を垂れ流していた。

 元ボディガードの男はひたすら紗夜を嬲り、自分の欲望と紗夜の屈辱を高めていく。
「変態お嬢さんは、どこを触っても気持ち良さそうな声を出すよな」
 まるで搾乳のように両乳房を揉みながら乳首を潰し、男は紗夜を嘲る。
「そんなわけ・・・ふああん!」
 否定しようとしても、唇から出るのは喘ぎ声ばかりだ。
(・・・ま、まずいわ)
 あまりにも高められた快感に、達しそうになってしまっている。
「反応が変わってきたな」
 それに男も気づいたのか、右手を秘裂へと伸ばし、愛撫してくる。左手では乳房と乳首を責めながらだ。
「ああぁ、や、やめなさい、それ以上は・・・!」
「イキそうなんだろ? 我慢するなよ、厭らしいお嬢さんよ!」
 左乳房と左乳首、淫核と秘裂を同時に責められ、快感が一気に溢れ出す。
「駄目よ、駄目・・・あはぁぁぁうっ・・・はわあああっ!」
 憎い男の胸に背を預け、何度も痙攣する。
(こ、こんな男に、気持ち良くさせられてしまうなんて・・・!)
 自分に触れることなど許される筈もなかった男。そんな小さな存在に、絶頂まで追いやられてしまった。その事実が紗夜のプライドを抉った。

「ああん・・・もっと、もっとぉ・・・ふひぃん!」
 巳詩夜は何人もの男たちに責められながら、更なる刺激を請う。男たちは欲望を煽られ、巳詩夜への責めも呵責のないものへと変わっていく。
「この変態め、変態め、変態め!」
「苛めれば苛めるほど感じるとは・・・くくく、堪らん!」
 巳詩夜の身体はあちこちが赤くなり、内出血している箇所まである。しかし巳詩夜はそれを気にすることもなく、それどころか更に強い刺激を求めて喘ぐ。
「あっ、あっ、ああっ・・・」
 ここまで男の欲望を受け止め続けた巳詩夜の身体が細かく震えだす。
「イッ、ちゃう・・・ぅぅっ!」
 ぴんと背を反らせ、巳詩夜は身体を震わせる。その絶頂は、紗夜が達したのと同時だった。

「もう終わりか・・・だが、お嬢さんのイキ顔が見れただけ良しするか」
 元ボディガードは秘裂から溢れ出した愛液を掬い、紗夜の顔に塗りたくる。それを振り払うことも紗夜はできなかった。
「離しな、さい・・・」
 やっとそれだけを言い、崩れるように床へと座り込む。その様を見ていたリングの上の美鈴が、くいと顎を振る。
「あらあら、お嬢様は立つこともできないようよ。レフェリー、連れ戻してきなさいな」
「なんで俺が・・・いや、それも楽しそうだ」
 美鈴の命令に一瞬不服そうな顔をしたレフェリーだったが、下卑た笑みを浮かべるとリング下に降りる。
「おいおい連道選手、早くリングに戻ってくれよ」
 しゃがみ込んだレフェリーは紗夜の脇から手を通すと、肩を貸す振りをしながら乳房を揉む。
「何を・・・しているの・・・!」
「おいおい、連道選手に手を貸しているんじゃないか。早くリングに戻ってくれないと、試合が再開できないぞ?」
 紗夜が抵抗できないと見て、レフェリーは乳房だけでなく、硬く尖ったままの乳首も弄り出す。更に秘部までも弄り始めた。
「やめな、さい・・・っ!」
 レフェリーを押し退けようとした紗夜だったが、もうその力も残っていない。
「なんだ、この手は? レフェリーに危害を加えるつもりだな」
 紗夜の手をわざとらしく払ったレフェリーは、紗夜の両手を後ろに回す。
「レフェリーに攻撃しようとした罰だ。もう少しお客さんに可愛がってもらえ」
 そのまま紗夜の胸を観客目掛けて突き出させる。早速観客たちが手を伸ばし、乳房、乳首を撫でていく。
「ああっ! やめ、もう・・・ああん!」
 散々嬲られた身体は、僅かな刺激でも昂ってしまう。
「お願い、こんなのはもういやぁ、試合に、戻して・・・あひぃ!」
 紗夜の哀願に、レフェリーは考える振りをする。
「そうだなぁ・・・それじゃ、今ここで敗北を認めるか?」
「えっ・・・」
 自ら敗北を選ぶなど、プライドの高い紗夜が受け入れる筈もない。
「敗北を認めないなら・・・お客さんに、サービスしてもらおうか」
「それは・・・」
 今に至るまでも散々触られてきたのだ、これ以上触れられるのはもう嫌だ。そんな紗夜の逡巡を見て取ったのか、レフェリーが言葉を続ける。
「なに、簡単なことさ。お客さんに向かって両脚を広げて、自分の恥ずかしいところを見てもらう。サービスと言っても、たったそれだけだ」
「そ、そんなこと・・・!」
「それとも、触られるほうがいいのか?」
 今も男たちの手が乳房と乳首を嬲ってくる。胸から与えられる快感に追い立てられるように、紗夜の唇から返答が零れる。
「・・・やるわ、だから、触るのはもうやめて!」
「そうか、それなら」
 レフェリーは紗夜の身体を自分へと抱き込み、座らせる。
「さ、パーッとご披露してもらおうか」
 一度紗夜のヒップを撫で、レフェリーが急かす。
(やると言ってしまったものの・・・)
 冷静に考えれば、できるわけがない。無理やり股を開かれるのとは違い、自分自身で脚を開き、大事な部分を披露せねばならないのだ。観客たちのぎらつく視線が、更に紗夜を躊躇させる。
「連道選手、早くしてくれないか? お客さんが期待してるぞ」
 レフェリーがヒップを撫で回してくる。
「・・・」
 負けになりたくないというプライドと、自らの秘所を露わにする行為への羞恥心がせめぎ合う。紗夜はまだ決心がつかなかった。

「まったく、一緒に落ちるなんて。何を油断しているのかしら・・・ねっ!」
 リングの上では、美鈴が巳詩夜へとスパンキングを行っていた。
「ああん! ごめん、なさい・・・美鈴女王、様ぁ・・・ひぃん!」
 美鈴の容赦ないスパンキングによって、四つん這いの巳詩夜の肌に美鈴の掌の形をした花が咲いていく。それなのに、巳詩夜が浮かべるのは苦悶ではなく、悦びの表情だった。
「お仕置きに気持ち良くなって、どうするの!」
「はひぃん! あふぅん!」
 更に美鈴が巳詩夜を叩くが、巳詩夜の口からは嬌声が零れる。
 やがて気が済んだのか、手が疲れたのか、美鈴が立ち上がる。そして先程まで巳詩夜を責めていた手で自分の秘部を指差す。
「さっき男に汚されたのよ。貴女の舌で清めなさい」
 足を開き、赤い髪を掻き上げた美鈴へと、巳詩夜が這い寄る。
「ああ・・・美鈴女王様への、ご奉仕・・・うふふ・・・」
 美鈴の秘部に顔を寄せた巳詩夜は、熱い吐息と共に舌を伸ばす。
「んっ・・・」
 その感触に、美鈴も小さく息を呑む。
「そう、良いわよ・・・んんっ、中も、綺麗にしなさい」
「はい・・・美鈴女王様」
 一度唇を舐めた巳詩夜は、その舌で美鈴の秘裂を割り、膣へと侵入させる。
「んんっ! う、上手いわよ、巳詩夜。褒めてあげるわ」
「ああ・・・嬉しい、です・・・」
 リングの上でのSMレズプレイに、観客席からは卑猥な野次が飛ばされていた。

「連道選手、いいかげんに罰を受けてくれないか? それともお客さんに触ってもらうほうがいいのか?」
 またもレフェリーがヒップを撫でてくる。しかもそれだけでなく、乳房までもつついてくる。
「や、やめなさい!」
「やめて欲しいなら、どうすればいいか・・・わかるよな?」
 たぷたぷと下から乳房を弾ませながら、レフェリーが紗夜を追い込む。
(・・・仕方ないわ)
 覚悟を決め、おずおずと膝を左右に開いていく。

(ぉぉぉ・・・っ!)

 途端、観客席が沸く。美女が羞恥に頬を染め、自らの意思で股を開いたのだ。その光景を見ることができた幸運に、拍手を送る者も居る。
「い、言われた通りにしましたわ。これで・・・」
「いやいや、まだ足りないよ」
 しかし、レフェリーは更なる要求を突きつけた。
「自分で、アソコを広げて見せるんだ」
「っ!」
 レフェリーのあまりの要求に、紗夜は絶句した。脚を開いただけでも恥ずかしいと言うのに、更にその奥までも晒せと言うのか。
「しないのなら負けとするからな。このままお客さんの間に放り込んでやるよ」
(ここまでしておいて、ご破算にされるのは・・・)
 羞恥を堪えて股を広げたことで、紗夜はそれをチャラにされることを恐れた。男たちのセクハラで感じさせられた経験が、観客の中に投げ込まれることを忌避していた。
「・・・っ」
 両手を秘部に下ろす。しかし、秘部を覆ったその手は動こうとしない。
「隠してどうする。開くんだよ」
「・・・わかっているわ。今するから」
 そう言いながらも、恥ずかしさが手を止める。中々手を動かそうとしない紗夜に、観客席からブーイングが起こる。
「まだ固まってるのか。仕方ない、後押ししてやるよ」
 レフェリーが背後から手を伸ばし、両乳房を揉み始めた。
「あっ、やめ・・・あふぅ!」
「やめるわけないだろう? それとも、お客さんに触ってもらうのをお望みかな?」
 レフェリーが乳房を揉みながら立ち上がらせようとしてくるのがわかり、紗夜の心は一方の行為へと傾く。
「やるわ、だから・・・!」
「なら、早くするんだ」
 レフェリーは乳房への責めを止めようとはせず、紗夜に淫らなペナルティを行使させようとする。
(ううっ・・・少しだけ、ほんの少しだけ我慢すればいいだけよ・・・!)
 紗夜の頬が更に赤みを増す。紗夜の指が秘裂を押さえ、震えながらも左右に広げていく。

(ぉぉぉっ!)

 愛液に煌めく秘部の奥までもが観客の視線に晒される。その光景を目に焼きつけようと、観客は声も出さず、ただじっと見つめる。
 羞恥を堪えて秘部を広げたというのに、レフェリーはいまだに紗夜の胸を玩具にしていた。
「言う通りにしたわ、もう触らないでぇ!」
「ふん、時間を掛け過ぎてお客さんを待たせ過ぎだ。ペナルティだと思え」
 レフェリーは紗夜の乳房を揉み回し、乳首を潰し、転がす。
「おかしいな、嫌がってる割には乳首が硬いぞ」
 レフェリーの揶揄に、紗夜は唇を噛む。
(こ、こんな卑怯な男に、感じさせられるなんて・・・っ!)
 もうレフェリーから逃れる体力もない。
「ここもこんなに濡らしやがって、厭らしいお嬢様だな」
「んああっ!」
 レフェリーが紗夜の手を払い、秘部を弄り始めた。
「ああん! やぁ、やめなさ・・・いひぃん!」
「うるさい、さっさとやらなかった罰だ、一度イッてしまえ!」
 レフェリーが乱暴に左乳房、左乳首、秘部を嬲る。
「あああっ、だめ、いやぁっ!」
 散々快感を溜められた身体は、容易く昇り詰めていく。大股開きのまま秘裂から愛液を迸らせ、紗夜は絶頂へと達してしまった。
「今日だけで何度イケば気が済むんだろうなぁ」
 にやにやと笑ったレフェリーは、紗夜の愛液を紗夜の乳房に塗り込む。
「さて、それじゃ試合再開といこうか」
 レフェリーが紗夜に立つよう促すが、絶頂の疲労から立つこともできない。
「仕方ないな、手伝ってやろう」
 レフェリーは紗夜の右手を自分の首の後ろに回しながら、紗夜を無理やり立たせる。ただ立たせるだけでなく、左手を紗夜の乳房に回し、揉み回す。
「あぁん」
「ほら、早くリングに戻ってくれよ」
 更にその手を下げ、淫核をつつく。
「はひぃ!」
「感じてる場合じゃないぞ? ええ?」
 しかも愛液に濡れる秘部も弄る。
(ち、力が・・・入らない・・・)
 紗夜はレフェリーの悪戯を受けながら、ようやくリングへと戻された。
 連道紗夜。
 茨木美鈴。
 唐辻巳詩夜。
 リングの上には、一糸纏わぬ三人の美女がその美しい裸身を晒している。その淫らな光景に、観客の声も一層激しくなる。
「あらあら、もうグロッキーのようね」
 皮肉な笑みを浮かべた全裸の美鈴は、同じく全裸の巳詩夜に顎で合図を送る。
「うふふ・・・」
 巳詩夜は全裸の紗夜の上体を起こし、背後に回る。乳房を押しつけるようにしてフルネルソンに極めると、そのまま後ろに倒れ込む。紗夜と共に寝ると、紗夜の両脚に自分の両足をこじ入れていく。
(ああ、そんな・・・!)
 股を開かれまいとしても、身体に力が入らない。とうとう、紗夜は前回同様、リングの上でも全裸での大開脚を披露されてしまった。
「あらあら、もうたっぷり濡れてるわね。本当に淫乱なお嬢様ねぇ」
 跪いた美鈴は紗夜の秘裂をゆっくりとなぞる。
「はああん!」
 それだけで紗夜ははしたない声を上げてしまう。
「ふふっ・・・それじゃ、今日もたっぷりと教育してあ・げ・る・わ」
 お互い全裸の美鈴と紗夜の肢体が絡む。
「ああ、美鈴女王様と・・・紗夜ちゃんの重み・・・」
 二人分の体重を受けながらも、巳詩夜は嬉しそうに笑う。
「ふふっ、この前もおっぱい同士でいちゃつかせてあげたけど、今日は私も生のおっぱいだからね。気持ち良さは格別よ?」
 美鈴が微笑しながら、自らの乳房を紗夜の乳房に擦りつける。美鈴の柔らかい乳房が弾力で勝る紗夜の乳房を包み、硬くなったお互いの乳首が擦れ合う。
「あっ、やっ、だめ・・・ひやぁう!」
 美鈴の乳房での愛撫は、男たちの責めとはまるで違った。ただでさえ弱い乳首を絶妙な力加減で愛撫されると、抑えようのない喘ぎとなってしまう。
「ほぉら、ここも気持ちいいって言ってるわよ?」
 自らの乳房を紗夜の乳房に当てながら、美鈴は紗夜の秘裂を弄り、愛液を塗した指で淫核を撫で回す。
「あひぃぃぃっ! はぁん、ふわあああっ!」
 拘束された身体では、絶叫するしか快感を紛らわすことができない。
「ああ・・・紗夜ちゃんが、悦んでる・・・」
 紗夜の媚態にも興奮を覚えるのか、巳詩夜の息も荒くなっていく。
「ああん! ふああぁあっ!」
 美鈴に嬲られ続ける紗夜だったが、その声までも甘く蕩けていく。
「もう完全にできあがったわね。巳詩夜、貴女にも楽しませてあげるわ」
 紗夜の状態を見て、美鈴が巳詩夜に声を掛ける。
「え・・・私も、紗夜ちゃんと・・・?」
 熱い吐息を零した巳詩夜は、紗夜の拘束を解くと背後から乳房を揉み始める。
「それじゃ、私は下を可愛がってあげるわ」
 美鈴は自分の股間を紗夜の股間に当て、俗に言う「貝合わせ」の体勢となる。
「ふふっ、こんなこと滅多にしないのよ。感謝することね・・・!」
 身体を揺すって微調整した美鈴は、自らの秘部で紗夜の秘部を舐め回す。
(あああっ! なにこれ・・・なんなの、これはぁ!)
 女の秘部で直接秘部を愛撫されるなど、紗夜には初めての経験だった。柔らかくも温かい肉襞が、紗夜の秘裂を優しく刺激する。しかも乳房と乳首は巳詩夜からねっとりと愛撫され、絶え間ない快感を与えられる。
「ほぉら、堪らないでしょう? 喜んで・・・悦びなさい?」
 美鈴が小刻みな腰遣いで秘裂を擦りつける。
「あひいぃぃあああぁっ!」
 紗夜の腰が勝手に跳ね、美鈴の秘裂と触れ合い、更なる快感を呼び込んでしまう。
「ああ・・・紗夜ちゃん、いい反応・・・」
 紗夜の左乳房と乳首を愛撫しながら、巳詩夜は紗夜の顔を右に向けさせる。
「あむむっ!?」
 そのまま紗夜の唇を奪う。否、唇だけでなく、舌を突き込んで口内までも舐め回す。
「んっ、むうぅっ!」
「あはぁ・・・あむぅ・・・」
 紗夜は上の口を巳詩夜に嬲られ、下の口を美鈴に可愛がられる。しかも巳詩夜の手が蛇のように乳房と乳首をいたぶってくる。
「あむむっ、むぅぅぅぅっ!」
 美女二人の蕩けるような責めに、容易く絶頂に導かれる。
「あら、イッちゃったのね」
 美鈴が艶美に微笑む。
「でも、まだまだイクのよ?」
 美鈴の腰が淫らに動く。跳ねようとした腰は美鈴の腰にがっちりと捕らえられ、快感を紛らわすことができない。
「うむぅーっ! あむぅっ、むふうーーーん!」
 巳詩夜に塞がれた唇は、籠った音しか出せない。女性二人の柔らかくも容赦ない責めに、紗夜はまたも絶頂する。
「イッちゃったわね。でもまだ足りないでしょ?」
 美鈴が合わせた腰を細かく震わせる。
「うむむむぅっ!」
 絶叫で紛らわせたくても、唇は塞がれ、舌は巳詩夜に捕らわれている。しかもねっとりと乳房と乳首を苛められ、快感をひたすら溜められる。
「あむぅぅぅっ!」
 またも絶頂する。しかし絶頂している間にも責められ続け、連続した絶頂となる。
 絶頂に次ぐ絶頂を味わわされ、紗夜の身体が弛緩する。
「もう限界みたいね」
 頬を上気させた美鈴が貝合わせの体勢を解く。ぬちゃり、という音と共に、お互いの愛液が絡み、キャンパスに落ちて消えていく。
「最後は、二人で子猫ちゃんを投げ入れてあげましょうか」
「はい・・・美鈴女王様・・・」
「今度はヘマするんじゃないわよ?」
「気をつけ・・・ます・・・」
 美鈴が右手首と右足首を、巳詩夜が左手首と左足首を持ち、開脚の上体で左右に振り始める。美女のあられもない格好に、観客の視線が絡みつく。
「ふふっ、これで貴女のは・い・ぼ・く、よ!」
「うふふ・・・紗夜ちゃん、楽しかった、ね」
 美鈴と巳詩夜により、紗夜の身体が描く弧がどんどんと大きくなる。
(駄目よ、このままだと、負けが決まってしまう・・・!)
 どんなに身体に指令を送ろうとも、快感に屈服しきった身体は蕩けたままだ。
「行くわよ、巳詩夜!」
「はい・・・美鈴女王様・・・!」
 一際大きく振られた紗夜の裸体が宙を舞う。
(あ・・・あああ・・・!)
 暫しの浮遊感の後、抱きとめられた。紗夜を抱きとめた手たちは、そのまま全身を這いずり回ってくる。

<カンカンカン!>

 紗夜が全裸でリング下へと落とされたため、紗夜の敗北で試合が終了する。しかし試合が終わっても紗夜は解放されず、男たちの欲望のままに嬲られる。紗夜は反撃もできず、喘ぐだけだ。
「あぁうっ!」
 手が乳房を揉む。
「はぁん!」
 指が乳首を転がす。
「ひぃっ!」
 手が太ももを撫でる。
「あっ!」
 掌がヒップを撫でる。
「はうぅっ!」
 指が淫核を弄る。
「ひぃぃあぁっ!」
 指が秘裂を往復する。
「むぐぅっ!」
 唇が唇を奪う。
 男たちは欲望のままに紗夜の肢体に群がり、好き勝手に欲望をぶつける。たちまち紗夜の身体は男たちの群れの中に埋もれてしまうが、その隙間から見え隠れする白い肌がエロティックだ。
「見なさい、巳詩夜。生意気なお嬢様の媚態、そそるわね」
「はい、美鈴女王様・・・昂っちゃい、ます・・・」
 紗夜が全裸で観客から嬲られる姿に、美鈴も巳詩夜も興奮を隠せなかった。のめり込むようにリングサイドぎりぎりまで位置取りし、紗夜が男たちから好き勝手にされる様を鑑賞する。
「なっ!?」「あっ・・・」
 その体が宙を舞った。
「さっき俺を殴った罰だ。お前らも楽しんでもらえ!」
 美鈴と巳詩夜を突き飛ばしたのは、なんとレフェリーだった。
「こ、この馬鹿、なんてこと・・・ああんっ!」
 美鈴にも幾本もの手が伸びる。全裸の美鈴の身体が、男たちの間に埋没する。
「あ・・・だめ、だよ・・・そんなに、しちゃ・・・」
 巳詩夜にも欲望に満ちた男たちの手が伸び、目茶苦茶に嬲り回す。
「はぁん、ふあっ、あはああああっ!」
「わ、私を誰だと思って・・・くぅぅ、やめないと、酷いわよ・・・ひああっ!」
「ああ・・・もっと・・・足りない、の・・・もっと、して・・・」
 男たちの欲望をぶつけられ、紗夜は嬌声を、美鈴は罵声と喘ぎ声を、巳詩夜は媚態を、それぞれがそれぞれの反応を返し、男たちに嬲られる。
 紗夜に群がった男たちは、感じやすい美少女を更に昂らせようと責め嬲る。
 美鈴に群がった男たちは、普段は触れただけで叩きのめされる「女王様」の肢体を、このときとばかりに触れ、弄る。
 巳詩夜に群がった男たちは、どんな責めも受け止める最高のM奴隷へ仮借ない「褒美」を与える。
 その身に纏うのは自らや男たちの体液だけとなった美女たちは、更に汗ばみ、愛液を流し、唾液で飾られていく。唇は指や舌で割られ、硬くしこった乳首は転がされ、噛まれ、豊かな乳房は揉まれ、捏ねられ、淫核は包皮を剥かれ、弄られ、秘部は触られ、掻き回される。それでも美女たちは抗うこともできず、短い嬌声を上げるしかできない。
 一糸纏わぬ三人の美女は、男たちの欲望のままに嬲られ続けた。

 長い淫虐の時間が過ぎた。
 観客はすべて退場し、会場には三人の全裸の美女が残された。紗夜も、美鈴も、巳詩夜も、男たちの容赦ない責めに何度も絶頂へと叩き込まれ、隠す物のない肢体を横たわらせ、失神したままだ。
「・・・」
 足音もさせず現れた黒服たちが、美女たちを囲む。
 黒服の合図に担架が用意される。美鈴と巳詩夜は裸体を担架に乗せられ、花道を下げられていった。
「連道紗夜。起きろ」
 そう黒服に呼びかけられても、体力の限界を超えている紗夜は反応を見せなかった。黒服はもう一人の黒服に頷いて合図を送り、紗夜の肩に自分たちの肩を入れることで無理やり立たせる。そのまま力の入らない紗夜の身体を引き摺っていく。
「起きろ」
「ひぎぃっ!?」
 黒服が呵責のない力で紗夜の乳首を潰す。失神していた紗夜は、無理やり覚醒させられた。
「連道紗夜、お前は二度も『御前』に逆らった」
 もう黒服は敬語も使わない。しかも両脇から手を伸ばし、乳首を機械的に嬲ってくる。
「あっ、やっ、ふやぁん!」
 紗夜はもう反論もできない。ただ乳首からの刺激に甘い声を洩らすだけだ。
「これから、お前には罰が待っている」
(ば・・・罰・・・?)
 罰という単語に少しだけ理性が戻ってくる。
「お前が心から反省し、『御前』に敬意を抱いたならば、罰も終わるだろう」
「はひぃっ!」
 左右の乳首を同時に転がされ、紗夜の唇から喘ぎ声が落ちる。
「今晩から、お前は娼婦となる」
「しょう、ふ・・・」
 言葉の意味が落ちて来ず、紗夜は鸚鵡返しで呟く。
「今日されたようなことを、毎晩されるということだ。嬉しいだろう?」
「そ、そんなこと・・・いやぁ・・・」
 冗談ではない。今日の試合だけで恐ろしいほど感じさせられ、数え切れぬほどの絶頂を体感させられたのだ。それを毎晩も繰り返されれば、廃人となりかねない。もしくは、快楽の奴隷へと。
「なに、処女が奪われることはない。そこだけは安心するんだな」
 黒服は乳首から手を放し、秘裂の奥の処女膜を擽る。
「ひぁぁっ!」
 それだけで腰が勝手に跳ね、喘ぎ声を洩らしてしまう。
「理想的な娼婦となりそうだな」
 黒服の皮肉に心が冷える。しかし身体は、両脇の黒服から与えられる刺激に応えてしまっていた。

 エレベーターが深い階層に到達し、音もなく扉が開く。黒服二人が紗夜を連行したのは、地下の一室だった。
「仕事場に着いたぞ」
 ドアを開けた黒服が、紗夜を乱暴に、しかし衝撃もないように放り投げる。会場で嬲られ尽くしたままの裸体を床に横たわらせ、紗夜は荒い呼吸をする。
「早速だが、最初のお客様だ」
 既に黒服の背後に男が立っていた。普段はきりりと引き締まっているであろう表情を欲望に光らせ、紗夜の肢体を食い入るように見つめている。
「運がいいな、一番客とは」
 口元を手の甲で拭った男は、荒い手つきで紗夜を仰向けにする。そのまま紗夜の頬に舌を這わせる。
「さっきまで見ているしかできなかったからな。たっぷりと可愛がってやるよ」
 男は他の男たちの唾液など気にも留めず、紗夜の顔を舐め回していく。じっくりと時間を掛け、丹念にねぶり回していく。
「舐めるだけで感じさせてやるからな」
 頬から始まった舐め責めは、額、耳、鼻の頭、唇などでも終わらず、首筋、鎖骨から肩を通り、二の腕、肘、上腕、手の甲、掌、指、爪まで唾液塗れにしていく。
「やはりここは興奮するな」
 男の舌が左乳房に到達し、紗夜の肩がびくりと反応する。
「胸が敏感だと言っていたが、ここまでとはな」
 男の舌が乳房の縁をなぞり、徐々にその円周を小さくしていく。
「駄目、そこは・・・」
 男の狙いに気づき、紗夜が首を振る。しかし、そんなことで男の舌が止まる筈もない。乳房の縁から唾液で濡らしながら、男の舌が徐々に中心へと向かい、乳輪に到達する。
「ふぅん!」
 それだけで紗夜が甘い声を鳴らす。
「くくく・・・」
 喉の奥で笑った男が、左乳首を舌でつつく。
「んんっ!」
 既に硬くなっていた乳首は、たったそれだけの刺激で甘い痺れを生じさせていた。
 暫くつついていた男は、唇で乳首を挟む。唇で乳首を食みながら、舌で乳首の突端を舐め回す。
「あひいいいっ!」
 一番敏感な箇所を責められ、紗夜の口からはあられもない声が上がる。
 男は紗夜の左乳首だけでなく、左乳房までも唾液塗れにしたところで胸の谷間へと舌を移動させる。右乳房の縁に辿り着くと、またも円を描きながら中心へと迫っていく。
「あふっ、んんぅ」
 疲労が抜けきらない紗夜は男を突き飛ばすこともできず、舐め責めにただ甘い声を洩らす。
 男の舌が右乳首を捕らえ、左乳首と同様に唇で挟み、舐め責めを行う。
「はぁぁっ!」
 紗夜の口から嬌声が零れる。男は唇と舌を絶妙な力加減で動かし、紗夜の官能を高め、乳首と乳房を唾液で汚していく。
「あふんっ!」
 男は軽く右乳首を噛むと、舌を乳首から離し、右乳房を下りていく。
 鳩尾、脇腹、臍、下腹部と唾液塗れにしながら、男の舌が下へと下へと向かっていく。男は紗夜の膝頭を掴むと、乱暴に広げる。
「あっ!」
 股を開かれたことで、秘所が露わとされる。羞恥に膝を閉じたい紗夜だったが、男の手がそれを許さない。男の舌は紗夜の叢をも唾液に塗しながら、淫核へと到達する。
「あふぁあ!」
 既に顔を出していた敏感な淫核を舐め回され、紗夜は頭を仰け反らせる。男はわざと音を立てながら、淫核を下品に舐め回す。
「・・・さて、いよいよ本番だ」
 一度唇を舐めた男が、淫核から更に下へと舌を下ろす。そのまま秘裂に舌全体を当て、下から上へとなぞり上げる。
「あふぅん!」
 隠すべき場所は股を開かれ、しかも男の舌で汚されていく。嫌悪すべき行為のはずなのに、紗夜の身体は快感に震えていた。
(う、嘘よ・・・私が、こんな・・・このような、反応なんて・・・)
 心の中で幾ら否定しようとも、身体は悦びに浸ってしまっている。
「・・・さて」
 舐め責めを止めた男が、唾液と愛液に濡れ光る秘裂を開き、奥まで覗き込む。
(ああっ・・・見られてしまった・・・私の大事な箇所の、更に奥まで・・・)
 あまりの羞恥に、紗夜は喘ぐことしかできなかった。
「おお、処女の証がはっきりと見える」
 紗夜の処女膜を視認した男は、更なる興奮を煽られた。紗夜の秘裂にむしゃぶりつき、凄まじい勢いで舐め回す。
「あああっ! あひっ、ひぃあああっ!」
 最早どんな刺激も官能しか生まず、紗夜はひたすら喘ぐしかできない。
「ひうっ!」
 紗夜が身体を強張らせ、絶頂に達する。秘裂からは潮を吹き、男の口を濡らす。
「おおぉ・・・処女の愛液だ」
 男は紗夜の愛液を一滴たりとも逃すまいと、音高く啜り上げる。その背に、沈着な声が掛けられた。
「時間となりました。交代をお願い致します」
「もう時間か。延長は?」
「申し訳ありません、次の予約が入っております」
 黒服が丁寧に頭を下げる。
「こんなことなら、一晩貸切コースを選ぶんだったな。足の指まで辿り着かなかった」
 男は不満を洩らしながらも、素直に部屋を後にする。
「連道のお嬢さん、また遊ばせてもらうよ」
 最後に紗夜へと言葉と視線を投げてから。

「お待たせしました、どうぞ」
 すぐに扉が開き、黒服が新たな男を連れてくる。男は部屋に入ると、紗夜に手を伸ばそうとする。しかし、すぐに手を止める。
「唾液の匂い、が強いな」
 眉を顰めた男は黒服に水を要求する。黒服から水入りのペットボトルを受け取ると、紗夜の身体に振り掛けていく。
「あっ、ああっ・・・」
 その刺激に、紗夜は身体をびくつかせる。
「水分補給、もしておけ」
 男は乱暴に紗夜の口にペットボトルを突っ込み、中身を勢いよくぶちまける。
「んぐっ、ごぼっ、おぐぅっ!」
 紗夜は逃げることもできず、咳き込みながらも飲み込んでいく。
「水分補給、完了だ。本番、といこう」
 男は黒服に用意させていた電動マッサージ器具、通称電マのスイッチを入れる。
「器具、でどれだけ乱れるか、見せてもらう」
 電マが紗夜の左乳首に当てられた。
「はひぃぃぃあああぅっ!」
 ただでさえ敏感な箇所に機械の無慈悲な振動を加えられ、紗夜が絶叫する。
(なっ、なんですの! なんですのこれぇぇぇ!)
 変わることないリズムで振動を加え続ける電マに、紗夜は恐怖すら覚えた。しかし、更なる窮地が紗夜を襲う。男が左手にも電マを持ったのだ。
(まさか・・・!)
「あひゃひぃぃぃぃ!」
 左右の乳首を同時に振動責めにされ、紗夜が絶叫する。元より敏感で、<地下闘艶場>での試合を通じて調教された乳首は、紗夜に恐ろしいほどの快感を与える凶器と変貌していたのだ。
「あひっ、ふわぁっ・・・あはあぁぁぁぁっ!」
 何度も身体を跳ねさせ、紗夜が絶頂する。
「ふむ・・・」
 男が電マを止めた。それは、紗夜を休ませようという優しさなどではなかった。
「暴れ過ぎ、困ったものだ」
 男は紗夜の手首と足首に拘束具を巻きつけていく。革製の輪っかには鎖が繋がっており、その鎖は四方の壁に繋がっている。これにより、紗夜は四肢をXに開くような形で拘束されてしまった。
「これで、どれだけ暴れても、平気、だ」
 男が再び電マのスイッチを入れる。
「い、いや・・・それは、いや・・・あひいいいい!」
 紗夜の懇願など歯牙にもかけず、男は電マで乳首を嬲っていく。
「ここは、どうだ?」
 男が右乳首を電マ責めにしながら、紗夜の淫核に電マを当てる。
「うわぁぁぁぁぁ!」
 淫核への一撃は、乳首とはまた違う快感の種類だった。反射的に腰が跳ね、自ら淫核を電マに押し当ててしまう。それが更なる快感を呼び、腰を跳ねさせてしまうと言う被虐の螺旋を形成する。
 やがて、男が電マを止める。
(今度こそ・・・終わった、筈・・・)
 紗夜の願望も、蜃気楼に過ぎなかった。男は黒い革製の紐パンのようなものを持ち、紗夜の股間に取りつけていく。そこからリード越しに伸びていたスイッチを手に取った男が、無慈悲にスイッチを入れた。
「あああっ!」
 秘部で炸裂した振動に、紗夜が悲鳴を上げる。
 紗夜に装着された紐パンのような器具は、ローターが内臓されていた。紗夜の秘部に固定されたローターは、低く唸って淫核と秘裂を責める。
 しかし、それだけで終わるわけもない。男は再び両手に電マを持っていた。
「さあ、三点責め、どんな反応を見せてくれる?」
 既に作動している電マを、紗夜の乳首に当てる。
「あがはぁぁぁぁっ!」
 紗夜が獣のような声を上げる。連道家の令嬢として育てられた紗夜が、身も蓋もなく叫んでいた。
「やめっ、あああ! やめて・・・あひいいいぃぃぃ、もう駄目、もう駄目、駄目駄目ダメだめぇぇぇ! うわぁぁぁぁ!」
 涙まで流し、紗夜が絶叫する。拘束具から伸びた鎖が耳障りな音をたてるが、紗夜がどんなに暴れようとも外れはしない。
「ふふは、これは、凄い。踊れ、踊れ」
 男は歪な笑みを浮かべたまま、紗夜を電マとローターで責め続けた。

 紗夜が八度の絶頂に達し、黒服が時間が来たことを告げるまで、紗夜は器具によって攻め抜かれた。

 男が部屋を後にすると、黒服が紗夜の拘束を外していく。拘束が外れても、紗夜は立ち上がることもできなかった。器具の振動でとことんまで責められ、無理やり快感を与えられ続けた身体は荒い息を繰り返すしかできない。
 黒服が部屋から姿を消しても、紗夜は仰向けのまま、全裸で横たわったままだった。口からは涎を垂らし、秘裂からは愛液を垂れ流す紗夜は、連道財閥の令嬢としてのプライドをズタズタに引き裂かれていた。

「おうおう、待ったぞ待ったぞ」
 騒々しい声を上げながら、小柄な男がどかどかと入り込んでくる。
「試合が終わってから待った待った、待ち草臥れたぞい」
 男は口を動かしながら、紗夜の身体に圧し掛かる。早速乳房を揉みながら、それでも口を動かし続ける。
「知らんかったのお、連道家のお嬢さんがマゾだったとはのお」
「そ・・・そんなことが、あるわけないでしょう!」
 男の揶揄に、紗夜が怒りを表す。
「身体に聞かんとわからんか」
 肩を竦めた男は、意外にも素早い動きで紗夜をうつ伏せに組み伏せる。
「は、放して・・・ひあっ!」
 口を開こうとしたその瞬間、容赦なく尻を叩かれた。
「あっ、あはぁ・・・」
「嬉しそうな声を上げおってからに。どれ、もう一発!」
「あふぁああん!」
 男の手が尻を叩くたび、紗夜の口からは悲鳴ではなく喘ぎ声が零れる。
「このマゾが! マゾが! マゾが!」
「ち、違う、私はマゾなんかじゃ・・・あひひぃぃいっ!」
 言葉では否定しながらも、紗夜は尻を叩かれて嬌声を上げる。
「違うと言いながら、厭らしい声を上げおって。そら、もう一発くれてやる!」
「あはぁあああっ!」
 強烈な一撃に、紗夜は紛れもない官能の叫びを放っていた。秘裂の奥から、愛液がじわりと湧き落ちる。その媚態に、男が腰をもぞつかせる。
「なあおい、見とるんだろ?」
 男の呼びかけに、音もさせずに黒服が現れる。
「御用でしょうか?」
「突っ込んだら・・・駄目かの?」
「申し訳ありません」
「後ろの穴は?」
「尻穴も同様です」
「ならば、上の穴・・・口はどうだ?」
「噛み切られない自信があればどうぞ。噛み切るのが彼女とは限りませんが」
 否定の数々に、男がむくれる。宥めるように黒服が頭を下げる。
「重要なのは、処女なのに淫らな娼婦であることです」
「・・・それが商品価値ならば、仕方ないかの」
 鼻を鳴らした男は、紗夜の豊かな乳房を凝視する。
「ならば、胸はいいと言うことじゃの」
 男はズボンを下ろすと、下着も脱ぎ捨てる。
「ひっ!」
 男のそそり立ったイチモツに、紗夜が小さく悲鳴を上げる。初めて目にした男性器の実物が、既に勃起しているものならば当然かもしれない。
「さあ、乳穴で楽しませてもらうぞい」
 紗夜を仰向けに押し倒し、男が腹に腰掛ける。反射的に突き飛ばそうとした紗夜だったが、男に両乳首を抓まれたことで力が抜ける。
「あっ、はぁぁっ・・・」
「さて、いくぞい!」
 男は親指と人差し指で乳首を弄りながら、掌で乳房を寄せる。乳房が作り出した谷間へと、自らのイチモツを突き入れる。数々の責めに汗塗れとなった紗夜の身体は、乳房の谷間にもかなりの汗が溜まっていた。そのため、イチモツの滑りはかなりのものだった。
「おっほっほ、これは極上!」
 男は喜色満面で腰を振る。
(わ、私の胸で、このような淫らな真似を!)
 紗夜のプライドは男の行為に傷つけられる。しかし、紗夜の敏感な身体は男の無理やりなパイズリに興奮を感じていた。
「あぁ・・・いやぁ・・・」
「嫌と言いながら、ほれ、乳首はこんなに硬くなっとるじゃぁないか」
 乳首を引っ張りながら、男が大きく笑う。腰の動きは止めないままで。紗夜の汗と男の先走りが混じり合い、更に滑りが良くなっていく。
「うっ、おうっ・・・そろそろ、かの・・・」
 男の顔が歪み、限界が近いことを洩らす。紗夜はただ乳房と乳首からの刺激に喘ぐのみだ。
「おっ・・・おほぉう!」
 一声吠えた男は、勢いよく白濁液を吐き出す。男の欲望は紗夜の乳房を濡らしただけでなく、紗夜の顔面までも汚す。
「あ・・・あぁ・・・」
 人生で初めて顔射を受けた紗夜は、茫然自失となっていた。
「ふいぃぃ・・・」
 男は満足気な息を吐き出すと、白濁液を搾り出し、紗夜の乳房に塗りたくる。しかし、それだけでは終わらなかった。
「まだ時間はあるな? では、風呂に入るとしようか。当然、一緒にな」
 紗夜の腕を取り、隣接されているガラス張りの浴室へと引き摺る。
「も、もう・・・許し、て・・・」
「何を言っとる、時間までは好きにさせてもらうぞい!」
 小柄な体躯からは予想外の膂力で、男は紗夜を浴室まで引き摺る。紗夜を浴室の床に寝かせ、自らも全裸になった男は、紗夜の白い肌目掛けて熱いシャワーを浴びせていく。
「ああっ! 熱い、熱いぃ!」
「ふん、その割には腰がくねっとるわ。マゾは熱いシャワーも好みなようだの」
 身体をくねらせて逃れようとする紗夜に、男は容赦なくシャワーを浴びせ続ける。
「よしよし、次は冷やしてやろう」
「あひいいいっ!」
 男はシャワーを冷水へと切り替え、紗夜にぶっかける。熱水から冷水の温度差が紗夜の神経を痛めつける。
「おうおう、冷え切ってしまったの。どれ、また温めてやろう」
「熱い、熱いぃぃい!」
 暫くシャワーでの冷熱責めを繰り返した男は、大きな呼吸を繰り返す紗夜にボディソープを振りかけていく。
「さあ、綺麗にしてやろう」
 自分の手にもボディソープを泡立てた男は、その手で紗夜の乳房を撫で回す。
「あぁん!」
 シャワーでの責めに敏感になった肌は、男の手だけで感じてしまう。
「おお、おお、いい反応だ。乳でこれだけなら、乳首はどうだ?」
「あっ、ひっ、ひやぁぁっ!」
 元々弱い乳首を撫で回され、紗夜は腰を跳ねさせる。
「折角これだけ綺麗な黒髪だ、きちんと手入れしておかねば」
 男は右手で紗夜の頭を洗いながら、左手で乳房を揉み、乳首をこりこりと弄る。
「あっ、ふぁっ、ふぅんっ」
 幼子のように髪を洗われながら、淫婦のように喘ぐ。
 男は髪を洗うと、左手で左乳房を揉み回す。右手で紗夜の首、右乳房、右乳首、右乳房下、脇腹、臍、叢などを泡だらけにしながら、どんどんと下ろしていく。
 やがて、男の手が秘部へと到達した。
「ここは一番綺麗にしておかねばの」
「はひぃぃぃっ!」
 秘裂を泡だらけの手で弄られ、紗夜の声が跳ね上がる。
「おうおう、ここも随分開発されたようだの。元々素質があった、と言うべきかもしれんがの」
 男の失礼な感想も、紗夜の耳には届かない。もう自らが生み出す快感に翻弄されるしかできず、男の言葉も耳に入ってこないのだ。
「あっ、あぁっ・・・あああーーーっ!」
 泡塗れの快感に昂らされた紗夜は、またも絶頂に達してしまった。

 紗夜の全身を泡だらけにしたところで、ようやく男がシャワーを手に取る。そのまま普通の温度のシャワーでボディソープを落としていく。ぬるま湯が紗夜の身体を撫で、泡を洗い流していく。
 男がシャワーを止めたとき、数え切れぬほど男たちに辱められながら、尚も張りを失わない紗夜の肌が露わとなっていた。
「よしよし、綺麗になったところで、もう一度乳穴を堪能するかの」
 紗夜を洗う間に欲望が蘇っていた男が、またも紗夜に圧し掛かる。紗夜の乳首を抓みながら掌で乳房を寄せ、できた谷間にイチモツを突き入れる。
「これはこれでいいが・・・ふむ」
 男は手にボディソープを乗せ、紗夜の乳房に塗りたくる。
「あぁん!」
 紗夜の乳房を再び泡立てた男は、そこにイチモツを埋める。
「うお」
 一声上げた男は、先程よりも速度を上げて紗夜の乳房の谷間を往復させる。
「乳房の張りと、柔らかさと、石鹸のぬるつきが・・・うぬぬ」
 最早自分の意思では腰の動きを止められず、男は紗夜の乳房に縋りつくようにして突き込み続ける。
「よ、よし、よし、出すぞ、出すぞお!」
 盛大に吠えた男が、先程よりも多量の精液を発射する。
「い、一度では終わらん、終われん!」
 一度精を放ちながらも、男の腰は止まらない。
「おっ、おおぉ、おふっ、おほぉぉぉっ!」
 二度、三度と脈動が続き、男は連続で射精を行う。やがて勢いも弱まり、ようやく男の射精が止まる。男の精液は紗夜の乳房、顔だけではなく、髪までも飛び散り、汚していた。
「・・・この乳穴は癖になるのお。今日はもう打ち止め、また次の機会に楽しむとするか」
 男は自分の汚れをシャワーで洗い流すと、もう紗夜を見向きもせずにタオルで体を拭く。そのまま部屋から姿を消した。

(な・・・何度このようなことをされれば、終わるのでしょうか・・・)
 試合から嬲られ続け、試合が終わってからも何人もの男たちから好き勝手に身体を弄られた。ようやく終わったと思ったところで地下室に連行され、ここでも試合中以上の嬲り責めを受けた。男の舌で全身を舐め回され、電マで絶頂させられ、生まれて初めて精液までも浴びせられた。
 疲れ果て、上半身を精液塗れにされ、浴室で横たわる紗夜の視界に、黒の革靴が現れる。
「ひっ!」
 紗夜を生贄とした欲望の宴はまだ続くのか。怯え、体を丸める紗夜に声を掛けたのは黒服だった。
「今晩はここまでだ。ゆっくり休むんだな」
 黒服の声が遠くに聞こえる。緊張の糸が切れた紗夜の意識はそこで途絶えた。そのため、黒服の次の言葉は届かなかった。

 まだ紗夜は知らなかった。この快楽地獄が、幾晩も続くことを。幾ら自分が許しを乞うても、男たちが快感を与え続けることを。自分の身体が処女のまま、一体どこまで淫らに変えられてしまうのかを。

***

 そして・・・また夜が始まる。

***


「くっ・・・」
 自らの姿を見下ろし、紗夜は唇を噛んだ。今の紗夜は、黒を基調としたワンピースに白いエプロン、黒髪の上にはレース付のカチューシャという、所謂メイド服を着ていた。否、着させられていた。
(私が、連道家の私が、このような屈辱的な服装を・・!)
 紗夜は、今まで奉仕される側にしか居なかった。それが奉仕する者の象徴であるメイド服姿にさせられるとは。しかもメイド服の胸元は大きく開けられ、紗夜の豊かな胸の谷間がはっきりと覗いている。スカートはミニスカートで、ちょっとでも屈めばもう下着が見えてしまうだろう。
(男はこのような格好を望むことが多い、ということは聞いたことがありますが・・・)
「男」というキーワードから、永遠のように続いた昨晩のことを思い出してしまい、小さく身震いする。
(ならば、これからまた・・・)
 昨晩のようなことが始まる、ということだろう。
 そのとき、地下室の扉が開いた。ぞろぞろと地下室に入ってきたのは、高価なスーツを身に着けた中高年たちだった。
「貴方たちは・・・!」
 その顔を見た紗夜は、思わず叫んでいた。彼らは皆、連道財閥に敵対する企業のトップたちだったからだ。
 男たちは紗夜の全身を視線で舐め回す。整った容貌、谷間も露わな胸元、ミニスカートから伸びた太もも。それは、紗夜を「雌」として見るものだった。
「本当に連道のとこの娘、か」
 男の一人が呟く。
「連道の奴には煮え湯を飲まされ続けた。娘を苛むことで少しは鬱憤を晴らさせてもらおう」
 男の一人が怒りを浮かべる。
「高い金を払ったんだ、楽しませてもらうさ」
 男の一人が笑う。
「ふん・・・お金を払って女を買おうなど、よっぽど自分の魅力に自信がありませんのね」
 紗夜は腰に手を当て、挑発的に睨みつける。
「このメイド、どうやら教育がなっていないらしい」
「ふむ。身体に教え込まねばな」
 男たちは上着を脱ぎ、ネクタイを外し、シャツの袖のボタンを外し、襟元を緩める。堅苦しい服装を着崩した男たちは、紗夜を中心とした三角形を形作る。
(このような男たち、三人相手でも叩きのめしてやりますわ)
 連道財閥を目の敵にする男たちだ。例え後で罰を受けるとしても、自分の身体をこのような男たちに好きにはさせない。
「抵抗する気か?」
 紗夜の正面の男がボクシングの構えを取り、軽くステップを踏み始める。意外にも堂に入った動きだ。そのため、男の動きに一瞬意識が向いてしまった。
「そらっ!」
「あっ!?」
 他の二人が投げた分銅付きのロープが、背後から紗夜の両脚首に絡みついた。
「フッ!」
「げぶっ!」
 紗夜の注意がロープに向かった瞬間、正面の男のボディアッパーが紗夜の腹部へと突き刺さった。と同時にロープを引かれ、一瞬身体が宙に浮く。
「っ!」
 迫る床に反射的に受け身を取るが、その両手を踏みにじられる。
「あああっ!」
「おっと、傷をつけるわけにはいかないな」
 男が足を退け、紗夜を引っ繰り返す。他の二人も紗夜へと歩み寄り、三人で紗夜の身体に手を伸ばす。
「大きいのは知っていたが、触ると本当の大きさがわかるな」
 男の一人が紗夜の胸を揉む。
「綺麗な足だ。滑らかな肌だな」
 男の一人が右足を広げ、踝から太ももまでを粘着的に撫で回す。
「ここでももう感じられるようになってるんだろう?」
 男の一人が下着の上から秘部を弄る。
「ああん!」
 たったそれだけのことで、紗夜の身体は快感を生じさせてしまう。快感が腹部を打たれた痛みを上回り、力が抜けていく。
(嘘よ・・・私が、これしきのことで・・・!)
 快感を得てしまう自分が信じられない。しかし、紗夜の身体は男たちから与えられる刺激に正直に反応していた。

 紗夜の生まれつき敏感な身体は、<地下闘艶場>への二度の参戦で更に感度を増していた。しかも徹底的に辱められ、何度も絶頂に達し、試合が終わってからも嬲られ続けた。更に地下室へと連行され、そこでも男たちの欲望のままに弄られ、最後には精液まで浴びせかけられた。
 短い間に強烈な刺激を与えられ続けた紗夜の身体は、望まぬ辱めに身を焼かれても官能へと堕ちていく厭らしいものへと変えられてしまっていた。

「いい声で喘ぐ。どうやらこのメイド、淫乱らしい」
「だ、誰が・・・ひぅっ!」
 否定の言葉も、自らの喘ぎ声に遮られてしまう。
(悔しい・・・この男たちの手で、昂らされてしまうなんて・・・!)
 刺激を与えられるたび、快感を得てしまうこの身が歯痒い。それでも諦めはしない。
「あああっ! やめて・・・やめさない!」
 快感を堪え、男たちに叫ぶ。その言葉に応じるように、秘裂を弄っていた男が紗夜の両足を持って立ち上がる。
「まだ口の利き方がわからないようだな」
 男が片足を上げる。その足裏を、紗夜の股間に当てた。
「ど、どこを踏んで・・・あいぃぃぃっ!」
 紗夜の秘部を踏んだ男は、そのまま振動を送り込む。乱暴な衝撃にも、紗夜は快感を得てしまっていた。
「このメイドの生意気さ加減、これくらいじゃ治らないようだ」
 男の一人が紗夜の胸元に手を掛け、乱暴に広げる。前のボタンが飛び、黒の下着が露わにされる。
「そうだな、もっと強いお仕置きをしないと駄目なようだ」
 別の男がエプロンを外し、スカートのファスナーを下ろし、スカートを外す。
「や、やめ・・・ひあああっ!」
 脱がすのを止めさせようとしても、股間への強烈な振動に何もできない。
「ふふふ・・・」
 男たちはメイド服を脱がし、紗夜を下着姿にする。しかしカチューシャだけは外さず、あくまでもメイドとして紗夜を辱めようとする。
「あ、貴方たち、いいかげんに・・・はぁぁん!」
 紗夜が口を開いても、出てくるのは喘ぎ声だ。
「このメイド、まだわからないようだ」
「ならば・・・こうしよう」
 男の一人がブラのホックを外し、滑らかに脱がす。電気アンマを受けたままブラまでも脱がされ、形の良い乳房が男たちの目に晒される。
(くっ、このような男たちに、胸を見られるなんて!)
 唇を噛む紗夜だったが、辱めは続く。
「おや? もう乳首は硬くなっているようだぞ?」
「くくく、直接触れられているわけでもないのにな」
 男たちの視線の先に、既に立ち上がって存在を強調している紗夜の乳首がある。
「どれどれ、どこまで硬くなっているのかな?」
「くくく・・・」
 男の一人は右の乳首を弄り、男の一人は左の乳首を舐める。残る一人は電気アンマをし続け、男たちは三人掛かりで紗夜を責め続ける。
(あああっ! こんな、同時に責められちゃうと・・・)
「ひああん! あっ、ああん! ぁっ・・ふやああああんっ!」
 憎むべき男たちの責めに、紗夜は絶頂に達してしまう。
「おやおや、このメイド、達してしまったらしい」
「罰を受けながら達するとは、やはり淫乱メイドだな」
「乳首はどんどん硬くなるぞ?」
 一度達した紗夜を休ませもせず、男たちは責めを続ける。何度紗夜が達しても、責めを止めることはなかった。

 もう何十分が過ぎただろうか。
 敏感な紗夜は数え切れぬほど絶頂へと導かれ、それでも休ませてはもらえなかった。プライド高い紗夜は何度達しても男たちに許しを請うことはなかったが、終わりの見えない責めにとうに限界は越えている。
「うっ・・・ああああん!」
 またも絶頂に叩き込まれる。まったく休憩は与えられず、男たちの欲望のままに嬲られる。
(こ、こんなことを続けられたら・・・おかしくなってしまう・・・!)
 ただでさえ敏感な身体なのだ。感じやすい身体は男たちの責めに容易く応じてしまい、官能はもう高まりきって落ちることがない。プライドだけでひたすら耐えてきた紗夜だったが、もう精神力もぎりぎりだった。
「・・・も、もう、こんなこと・・・ああん、もう、やめて・・・いやぁぁっ!」
 紗夜の口から哀願が零れる。しかし、男たちの手は、舌は止まらない。
「やめて欲しければ、頼み方というものがあるだろう?」
 何度も足を変えながら電気アンマを続けてきた男の揶揄に、追い詰められた紗夜はとうとう叫ぶ。
「お・・・おやめくださいぃ、ご・・・ご主人様ぁ!」
 遂に紗夜の口から屈服の叫びが放たれる。それは、プライドをかなぐり捨てても責めの中止を願う哀れな姿だった。
「おや、ようやく躾けできたようだ」
「それでは、ご褒美を上げねばな」
 ようやく電気アンマをやめた男が、そのまま黒のパンティに手を掛ける。
「そ、それは・・・ひうぅっ!」
 阻止しようとした紗夜だったが、乳房と乳首を弄られ、手は虚しく宙を彷徨う。
「ああっ!」
「なんだ、もうこんなに濡らしてるじゃないか」
 パンティを脱がした男が、パンティについた愛液の量に驚く。否、驚いた振りをする。
(また・・・全裸にされてしまった・・・)
 男たちは、紗夜から最後の一枚すら剥ぎ取った。しかし、カチューシャだけは外さない。最後まで紗夜をメイドとして扱うという意思表示のためだ。
「さあ、お待ちかねのご褒美だ。精々いい声で鳴くことだ」
 男たちが紗夜の身体を再び苛み始める。
「ああっ、やめな・・・ああん! 触らな・・・ひぃいん!」
 乳房を揉まれ、弾まされ、乳首を潰され、押し込まれ、淫核を弄られ、舐められ、秘裂をなぞられ、開かれる。憎むべき男たちに身体を玩具にされながらも、紗夜は嬌声を上げてしまう。
「どうだ、このご褒美は。嬉しいだろう?」
「誰が、そんなわけ・・・あひぃぃっ!」
「このメイドは素直じゃないな」
「だが、この感じっぷりはどうだ?」
 男の言葉を否定しても、身体の反応は誤魔化せない。紗夜は男たちの責めに喘ぎ、悶え、愛液を溢れさせる。
(ち、違う、こんなの・・・ああん!)
 最早何を否定したいのかもわからない。男たちの欲望に身を震わせながら、官能に翻弄される。
「ああぁっ、だめ・・・だめぇぇぇっ!」
 限界を越えた紗夜が絶叫する。何度も身体を跳ねさせ、秘裂からは潮を吹く。
「・・・はぁん・・・」
 最後に吐息を洩らし、紗夜は絶頂のあまり失神へと陥っていた。
「む? 気絶したか」
「そろそろ時間だな」
「では、最後に・・・」
 三人の男の視線が、横になっても形が崩れず、呼吸のたびに震える乳房に向けられる。男たちの股間は既に、痛いくらいに強張っている。
「本当ならば下の穴に突っ込みたいが・・・」
「一時の快楽を望んで消される、というのは、な」
「なに、汚せるのならどこでも良いさ」
 男たちは失神した紗夜の胸の谷間に代わる代わるイチモツを埋め、乳房の感触で自らの快感を高める。
「穴兄弟、というのは良く聞くが、乳穴兄弟というのは初めてだな」
 そんな下品な冗談を言いながらも、男たちは発射へと向かっていく。
「よ、よし、そろそろ・・・」
「ああ、準備はいいぞ」
「こちらも、だ」
「それでは・・・いくぞ・・・っ!」
 最後は三人揃って射精し、全裸の紗夜へと屈服の証を降り注いだ。一人一人が大量に放出した精液が紗夜の顔、乳房、下腹部を汚していく。
「想像以上に堪能させてもらった」
「連道の娘のメイド姿、年甲斐もなく興奮してしまったよ」
「金に飽かせて磨いた身体だ、そこらの高級娼婦の比ではなかったな」
 男たちは軽口を叩きながら、外への扉を開く。
 男たちが退出しても、紗夜は失神したままだった。
「・・・う・・・」
 肌寒さに目を見開き、生臭い臭いに我に返る。
(また、汚された・・・)
 憎むべき男たちに全裸へと剥かれただけでなく、精液までも浴びせられてしまった。例え最後の一線を越えていないとは言え、プライドの高い紗夜には屈辱以外の何物でもない。
 唇を噛みしめた紗夜は、快感が残る身体を引き摺り、浴室へと籠った。

***

(今日は・・・これだけ、なんて)
 今夜の紗夜は、黒の水着だけを身に着けていた。紗夜の髪のように漆黒の色だ。ブラはカップ部分が四角で、他は紐のみという眼帯ブラと呼ばれるタイプだ。ボトムはTバックで、ヒップは丸出し。布の部分も面積が小さく、ほぼ大事なところしか隠せていない。
 突然、扉が開いた。
「おおっ、水着の紗夜ちゃん!」
「すっげ、色っぽい!」
 口々に騒ぎながら入ってきたのは、紗夜に想いを寄せながらもまったく相手にされず、それでも紗夜を諦めきれない男たちだった。
「・・・」
 男たちは紗夜の美貌、水着に包まれた胸、ほぼ丸出しのヒップなどを粘っこく眺め回してくる。そんな下卑た感性しか持たないために付き合いを断ったのだが、まさかここにまで押しかけてくるとは。
「そんな恐い顔しないでよ」
 紗夜が送る男たちへの鋭い視線に、男の一人が軽口を叩く。
「ほら、握手」
 差し出された手を弾く。
「いてっ!」
「あっ!」
 その瞬間、突進してきた男二人のタックルに足を刈られ、バランスを崩す。
「今だ!」
 そのまま男たちに引き倒され、圧し掛かられる。
「退きなさい!」
「そうカリカリしないでくれよ、これから楽しませてあげるからさ」
 四人掛かりで紗夜の四肢を押さえ込んだ男たちが、早速紗夜の肢体へと手を伸ばす。
 胸を掴み、揉み、腹部を、脇腹を、太ももを撫で、股間を弄る。男たちの手が動くたび、敏感な紗夜の身体は容易く昇り詰めていく。
 そして。
「ああっ・・・あああああん!」
 卑劣な男たちによって、忌むべき絶頂へと達してしまった。
「イッちゃったね、紗夜ちゃん」
「・・・そんなこと、ありませんわ」
 唇を結び、否定する。
「イッたこと認めないか。それなら、自分の目で確かめてみてよ」
(どういう意味?)
 疑問に思う紗夜を余所に、男が後ろを向く。
「それじゃ宜しく、スイッチオーン!」
 男の合図に、何かが作動する。
「あっ!」
 視線の先に、水着姿の紗夜が居た。慌てて目を背けた先にも水着姿の紗夜が居た。
「気に入ってもらえた?」
 男の一人が、紗夜の胸を揉みながら囁く。
「今日は無理を言って、紗夜ちゃんの姿をモニターに映してもらってるんだ」
(そう言えば・・・)
 思えば、今日だけ地下室の中ではなく、地下室外にある浴場での入浴を強制された。その間に地下室の壁全面にモニターを設置したのだろう。
「だから・・・自分の感じる姿を見ながら、イッちゃおうね?」
「いっ、いやぁ!」
 右を向いても、左を向いても、モニターに死角はない。なんと、天井にまでモニターが設置されていた。
(私が・・・こんな表情をしているなんて・・・!)
 モニターに映っていたのは、快楽に蕩けた「雌」の表情だった。その唇が開き、熱い吐息を吐き出す。
(ち、違うっ! 私は・・・私が、こんな・・・表情なんて・・・っ!)
 信じられない。信じたくない。しかし、どこに視線を背けても快感に身を捩る紗夜の姿がある。
「紗夜ちゃんの丸出しヒップ、丸みがあってツンと上向いて、手触りもスベスベ。たまんねーわー」
「おっぱいも同じだよ」
「おいおいお前ら、紗夜ちゃんはどこもスベスベでプリプリだぜ? わかってねぇな」
(勝手なことを・・・んあっ!)
 男たちの感想に不快感が沸き上がるが、男たちの手の感触に快感を掻き立てられる。
「それじゃ、まずは一回目、イッてみよう!」
 四人の男たちの手が激しさを増し、紗夜を追い込む。
「いやっ、いやっ、いやあああっ! ・・・あああああっ!」
 快感から逃れることなどできず、紗夜は容易く絶頂する。
「ほーら、イッちゃった。これでもまだ認めないかい?」
「・・・認め、ませんわ・・・あっ、あっ、あああっ!」
「プライド高過ぎだよ紗夜ちゃんは。ま、それでこそ紗夜ちゃんだけどね」
 またも男たちに嬲られた身体は、快楽の目盛を振り切られてしまう。
「なぁ。そろそろ、紗夜ちゃんをすっぽんぽんにしてやろうぜ」
「水着姿もいいけどなぁ」
「いやいや、やっぱり紗夜ちゃんのオールヌードを拝んどかないと」
 手の早い者が水着の紐を解き、紗夜から黒の水着を奪い取る。
「あっ・・・」
 男たちの手で全裸にされる行為に、紗夜は慣れることができない。沸き上がった羞恥に乳房と乳首を隠す。
「・・・」
 紗夜の美しい肢体は、男たちの目を奪っていた。しかしそれも束の間で、水着を放り投げた男たちは、全裸の紗夜に襲いかかる。
 鼻息も荒いまま、豊かな乳房、既に硬く尖った乳首、顔を覗かせた淫核、濡れた秘裂など、男の欲望を掻き立てる場所へと思い思いの責めを加えていく。
「ああっ、やめなさ・・・あはあっ、ひいいいっ!」
 快感に侵された紗夜は力が入らず、容易く抵抗を排除される。数で勝る男たちに手足を押さえられ、敏感な箇所を弄られ、喘ぐしかできない。しかもその様はモニターに映し出され、紗夜の視界までも嬲る。
「くっそぉ、ツッコめないなんて生殺しもいいとこだ!」
 喚いた男は痛いほどに強張った股間をズボン越しに押しつけ、紗夜の秘裂に擦りつける。
「あっ、てめ、一人でなにやってんだ!」
「うるせぇ、こういうのは早い者勝ちだ!」
「それじゃ、俺はここで」
 男の一人は紗夜の右腕に跨り、前後運動を始める。
(こ、この男たち、私の身体をなんだと思って・・・っ!?)
 男たちの卑猥な行動に気づいた紗夜だったが、更なる驚きに見舞われる。
「んぐぅ!」
 男の一人が唇を奪い、舌まで差し込んできたのだ。
「んんっ、んんぅ!」
 その間にも乳房を揉まれ、乳首を転がされているので力が入らない。しかも。
「んんううう!」
 自分でも信じられなかったが、秘裂への刺激に快感を得てしまっている。
「ふわぁ・・・紗夜ちゃん、唇もサイコー」
 紗夜の唇の感触を堪能した男は、更に紗夜の顔まで味わおうとでも言うのか、頬から鼻までも舐め回していく。
「やめ・・・あぁん!」
 拒もうとしても、秘裂へ与えられる振動に喘いでしまう。
 男の舌が耳、額までも唾液塗れにしていき、とうとう男の舌が紗夜の顔を蹂躙し終える。
「涎塗れの紗夜ちゃんの顔、やーらしい」
「どれ? へー、確かに」
 男たちに見つめられた紗夜は顔を背け、目を閉じる。
「そうだ。顔だけじゃなく、紗夜ちゃんの身体全部を俺たちの唾液で飾ってやろうぜ」
「お、そいつは面白そうだ!」
 男たちの顔に笑みが浮かび、全員が床に膝をつく。
「くくっ・・・」
 男たちの舌が紗夜の肢体に取りつき、全身を舐め回していく。首、右腕、腹部、左足。唾液の面積は刻一刻と範囲を広げていく。
 男の一人が右足を持ち、大きく広げる。
「あっ!」
「へへへ、紗夜ちゃんのアソコ」
 紗夜の秘部に吸い寄せられるように、男は勢いよく吸いつく。
「ここは念入りに・・・」
「あひいいいっ!」
 淫核を吸われ、秘裂を愛液ごと舐められ、紗夜は腰を跳ねさせる。その間にも唾液の侵略は進み、紗夜の身体を侵食していく。
「これで全身涎塗れだ」
 男の一人が宣言するが、すぐに一人が否定する。
「いや、まだ背中が残ってるぜ」
「ああ、確かにな」
 男たちは紗夜をうつ伏せにすると、まだ触れていない箇所へと舌を這わせる。うなじ、背中、ヒップ、膝裏が唾液に塗されていく。
「今度は俺が・・・」
 ヒップを舐めていた男が舌を下げ、秘裂を舐める。
「あっ、あっ、ああああうううっ!」
 またも股間を舌で嬲られ、短い時間で何度も絶頂させられる。
「へへへ、舐めても舐めても溢れてくる」
 男は直接口をつけると、思い切り啜り上げる。
「あはああぁぁぁぁっ!」
 思い切り嬌声を張り上げた紗夜がぐったりと脱力する。
「よーし、紗夜ちゃんの唾液和えの完成でーす」
「どんな料理だよそりゃ」
 とうとう、紗夜の全身は男たちの唾液によって飾られた。全身をひくつかせる紗夜を見下ろしていた男たちだったが、そのうちの一人が落ちていた水着に気づき、拾い上げる。
「素っ裸の紗夜ちゃん鑑賞しながら、匂いも一緒に堪能だ」
 水着を拾った男は鼻に当てると、鼻から大きく吸いこむ。
「ああ、まだ紗夜ちゃんの温もりが残ってる」
「お、俺にも寄越せよ」
「俺にも!」
 幾本もの手が水着を掴み、引っ張ったため、ブラとボトムがそれぞれ二つに裂け、男たちの手に残る。
「あーあ、破れちまったよ」
「お、確かにまだ温もりが」
「匂いもな」
 暫し男たちは水着を鼻に、頬に当てていたが、一人の発言によってそれを止める。
「なぁ、紗夜ちゃんを涎で汚してやったけど・・・まだ足りないだろ?」
「ん? てことは・・・」
「なるほどな」
 頷きあった男たちは、ズボンのベルトを外し、膝まで摺り下ろす。紗夜が身に着け、今は引き裂かれた水着を拾い上げると固くなったイチモツに巻きつけ、擦ることで射精へと導いていく。
「ヤバイ、この水着、すげぇ滑らかだ」
「ああ、もうもたない」
「もういいよな? 出すぞ、出す・・・ううっ!」
 何本ものイチモツから、勢いよく精液が放たれる。しかも一度では終わらず、何度も射精し、紗夜の身体を彩っていく。
「ふいーっ、さっぱりした」
「俺はまだまだ出せるけどな」
「そう言いながら、もう小さくなってるじゃねぇかよ」
 男たちは下品な言い合いをしながら下半身の後始末をし、ズボンを元に戻す。
「紗夜ちゃん、俺らの唾液と精液シャワー、気持ち良かっただろ?」
「また遊ぼうぜ」
「今度はもっと気持ち良くしてやるからさ」
 卑猥な笑みを浮かべたまま、男たちは地下室を後にした。
「・・・うっ・・・ううっ・・・」
 地下室に紗夜の苦悶の声が洩れる。背中に男たちの精液を浴びせられたまま、身体を震わせる。
 その手が床を押さえ、自らの身体を支える。ようやく身体を起こした紗夜は、荒い息を零しながら浴室へと移動した。
 その内腿を、望まぬ快楽の証が飾っていた。

***

 今夜も紗夜は用意された衣装を身に着ける。例えそれが幾ら恥ずかしいものだとしても、裸体を晒すことに比べればましだ。それでも、羞恥がまったくないわけではない。
「・・・」
 今夜の紗夜は去年まで普段良くしていた格好、すなわち学校の制服姿だった。白を基調としたデザインのセーラー服で、スカートは膝上、太ももの半ばまで紺色のハイソックスが覆い、足元はワンポイントのリボンで飾られた革靴だ。
 この地下室に囚われ、男たちの性欲をぶつけられるようになってから初めて着る制服。その意味するところは一つしかない。
 そのとき、扉が開いた。また男たちがぞろぞろと入室してくる。男たちは一様に目を血走らせ、紗夜をねとりと眺め回してくる。
(この連中・・・!)
 紗夜の中に怒りが沸く。どいつもこいつも、紗夜に痴漢をしようとして叩き伏せられた男たちだったからだ。
(例え後で罰を受けようとも、この男たちは足腰立たなくしてやりますわ!)
「随分反抗的な目をしてるな」
「聞いてた話と違うぞ?」
「いいじゃねぇか、抵抗してくれたほうが楽しめるってもんだ」
 紗夜の殺気混じりの視線にも、男たちは臆した様子もない。
 制服姿の紗夜は男たちへと一気に突き進む。その手首を、二人の男たちが捕まえる。
「ふっ!」
 両手首を掴んできた男二人を投げ飛ばす。しかしそのときだった。
「そら」
「っ!」
 背後からスカートを捲られ、下着を覗かれる。女性の本能として、思わず後ろを押さえてしまう。
「今だ、やっちまえ!」
 男三人が飛びかかり、紗夜の太もも、胴、頭部に抱きつく。
「うあっ!」
 成人男性三人の体重を浴びせられ、男たちごと床に転がってしまう。
「うお、柔らけぇ!」
 ここぞとばかりに男たちが紗夜に手を伸ばし、胸、太もも、秘部を好き勝手に弄ってくる。
「んぅっ」
 それだけで、紗夜の敏感な身体は反応を返してしまっていた。<地下闘艶場>での嬲り責めと、地下室で男たちに嬲られた経験が、無理やり快感を生じさせていた。
「くくっ、もう感じてやがるぜ」
「娼婦らしくなったってことだな」
「いやいや、案外生まれつきじゃねぇか?」
(くっ、こんな下衆共に・・・んんっ!)
 男たちから生じさせられる快感は、紗夜には屈辱でしかない。
「それじゃ、脱ぎ脱ぎの時間だぞ?」
 宣言した男の一人が背中のホックを外し、肩紐なしのブラを抜き取る。別の一人がショーツを下ろし、素早く足首から抜く。
 男たちは制服を脱がすことなく、下着のみを奪い取った。女子高生としてのアイデンティティを残しつつ、厭らしさのみを追求したその格好に、男たちの欲望が膨れ上がる。
「それじゃ早速、あのときの続きを始めるとしようか」
 そこまで到れなかった痴漢行為を、男たちは開始した。
 男の一人が紗夜の両腕を頭上に上げさせ、自分の膝裏に挟む。そのまま紗夜の顔を掴み、舐め、キスをする。
 別の一人は紗夜の制服の上着を捲り上げて乳房を露出させ、乳房を揉み、乳首を舐める。
 もう一人は紗夜の太ももの上に乗り、スカートを捲り、秘部を撫で回す。
「くあっ、ああん、ひやあぁぁっ!」
 男たちの技量も相まって、感度の上がっている紗夜の身体は一気に官能を高められてしまう。
「気持ち良いかい紗夜ちゃん?」
「気持ち良いに決まってるよな、乳首をこんなにおっ立ててよ」
「アソコもヌレヌレだぜ、よがり声も聞こえてるしな」
「ち、違う、こんな・・・あぁっ、やめてぇ!」
 否定しかけた紗夜だったが、男たちの責めに敢え無く嬌声を上げてしまう。
「ひひっ、身体は正直だな」
「紗夜ちゃん自身は嘘つきだがな」
「嘘はいかんなぁ。罰として、もっと気持ち良くしてやるよ」
「ああん、いや・・・はっ、はぁぁぁん!」
 逃げることもできず、紗夜は男たちの責めに感じることしかできなかった。

「も、もう・・・あぁっ、ひあああん!」
「お、またイッたか」
「これで何度目だ? 6回目か?」
「いいさ、何度でもイッちまえよ」
「いやっ、もう駄目・・・あっ、ああああん!」
 容易く7回目の絶頂に叩き込まれ、紗夜は一度弛緩する。しかし男たちの責めが止むことはなく、またも背を仰け反らせ、達してしまう。
「あぁ・・・もう・・・感じたく、ない・・・」
 紗夜の洩らした弱音に、男の一人が気づく。
「ならさ・・・その綺麗なお手てで、俺たちの膨らんだところを擦ってくれよ」
 男の要求に、紗夜は一瞬理解ができなかった。
「・・・なっ、何を言っているの! そんなことするわけないでしょう!?」
 腑に落ちた瞬間、思わず叫んでいた。
「ああそうかい、なら、してくれるって言うまで感じさせてやるよ!」
 紗夜がまだ抵抗できると見て取った男たちは、更に責めを激しくする。
「あああっ!」
 乳房を揉まれ、硬くなったままの乳首を転がされ、秘豆を潰され、秘裂を擦られる。制服を着たまま敏感な箇所を嬲られ、絶叫する。
「諦めたら、いつでも言ってくれよ」
 紗夜を責めながらの男の科白に、紗夜は何も言い返すことができなかった。

「あっ、あああっ、ああああん!」
 地下室に紗夜の嬌声が響き、またも絶頂に達する。
「紗夜ちゃん、お手てでしてくれるかい?」
「・・・しないに、決まってるでしょ・・・ああん!」
 男の確認に頷く紗夜ではないが、その結果は更なる淫らな責めだった。唇を奪われ、乳房を揉まれ、乳首を捏ねられ、淫核を弄られ、秘部を舐められる。
「ふあっ、ああぁ・・・ひやぁぁぁぁぁん!」
 敏感な箇所へ同時に与えられる快感に、とうとう失神してしまう。
「おいおい紗夜ちゃん、勝手に寝てもらっちゃ困るぜ」
「あひっ!」
 しかし淫核を潰され、跳ね起きる。そして起きれば、また嬲り責めが続けられる。それでも、紗夜の心は折れない。
(こんな男共に・・・絶対に、屈しませんわ・・・っ!)
 紗夜の固い決意だったが、それは淫虐の時間が終わらないことを意味していた。

「・・・ぁ・・・ぁぁ・・・っ」
 紗夜の細い声が、地下室に落ちる。もう何十分、否、何時間嬲られ続けているのか。男たちは制服だけを身に着けた紗夜の身体を延々と触り、撫で、揉み、摘み、潰し、弄り、楽しんでいる。それは、最早性の拷問だった。
「いいかげんに諦めてさ、手でご奉仕してくれよ。な?」
 男の声が遠くに聞こえる。紗夜の反応が鈍いと見るや、再び責めが強くなる。
「ひぃん!」
「さっさと諦めればいいのによ」
 男たちの手が、舌が、飽きることなく紗夜の肢体を這いずり回り、紗夜の精神を快感で塗り潰していく。
「ほら、こういう風にするだけだぜ?」
「あひぅ!」
 男の指が包皮から完全に覗いた紗夜の淫核を摘み、丁寧に扱く。
「あっ、はぁっ、あはぁ!」
「おっと、暴れないでくれよ」
「そうそう、俺たちに奉仕するまでは逃げられないからな」
 他の二人が紗夜を押さえ込んだまま乳房を揉み、乳首を転がし、ひたすら快感を与えてくる。
(もう、限界なんかとっくに超えているのに・・・このまま、嬲られ続けるというの・・・?)
 またも絶頂しながら、紗夜は終わりの見えない淫虐地獄に疲れ果てていた。疲労は精神力を削り取り、勝手に唇が動く。
「・・・す」
「ん?」
「する、からぁ・・・もう、やめてぇ・・・感じさせるのぉ、やめてぇ・・・」
 遂に、紗夜の口から屈服の言葉が落ちる。
「へへっ、そうこなくちゃ」
 紗夜の手コキの承諾に、男たちは一斉にズボンごと下着をずり下ろす。その途端、反動のついたイチモツが飛び出してくる。
「っ」
 しかし、以前のような驚きはもうない。男根を見慣れてしまったことに、紗夜は悲しみを覚える。
「そらそら、好きなイチモツを選べよ」
「頑張らないと、いつまでも終わらないからな」
 男たちが我先にとイチモツを突き出してくる。
「・・・っ」
 覚悟を決め、手近にあったモノを掴む。
「おいおい、左手も空いてるだろ」
「・・・」
 男に言われ、両手に一本ずつイチモツを握る。
「持っただけでいいわけないだろ? 扱くんだよ。上下に」
「こういう風にするんだよ!」
 まどろっこしくなったのか、右手のイチモツの男が紗夜の手の上に自分の手を重ね、扱かせる。
「強くし過ぎるなよ、繊細な箇所だからな」
「お前のが繊細って柄かよ」
 にやつく男たちに囲まれた中、紗夜はイチモツを持ったまま両手を上下に動かす。興奮しているイチモツの鈴口からは先走りが漏れ、扱くたびにぬるついていく。
(また、あの臭いが・・・)
 栗の花を思わせる臭気に、紗夜の心が暗くなる。しかし手の動きは止めず、機械的に動かしていく。
 それはいきなりだった。
「やべ、もう出る・・・っ!」
「うあっ!」
 右手で扱かれていた男があっさりと射精し、紗夜の美貌を汚す。
「ほら、次は俺だぜ」
 射精した男を押し退け、別の男が紗夜の右手の自分のイチモツを握らせる。
(くっ・・・)
 今しがた顔を汚されたばかりなのに、という思いが動きを縛る。
「なんで手を止めてるんだよ、ほら、扱け!」
 先程射精した男が紗夜の背後に回り、紗夜の乳首を扱き上げる。
「あうっ!」
 何時間もの嬲り責めを受けた身体で、ただでさえ敏感な乳首を責められては堪らなかった。これ以上はされたくないと、半ば無意識でイチモツを扱く。
「おっ、おっ、このお手ての感触が・・・!」
「た、たまんねぇ!」
 合気道を修めた紗夜は、無意識の内に男たちの急所を見つけ、絶妙な力加減で扱いていた。それは、数々の色事をこなしてきた男たちがあっさりと昂るほどだった。
「やべぇ、もう出る!」
「お、俺もだ!」
 なんと、左右の男が同時に射精する。
(・・・やっと終わった)
 三人の男への屈辱の奉仕が終わった。終わった筈だった。しかし・・・
(えっ!)
 最初に射精した男が、またもイチモツを握らせてきたのだ。
「サボってるなよ、手を動かしな」
「そうそう、まだまだ俺たちは溜まってるからな、もっともっと精液で飾ってやるよ」
「それとも、もう嫌だって言うつもりか?」
 射精したばかりの他の二人は、紗夜の乳首と秘部を弄ってくる。
「あぅっ・・・ううっ・・・んぅ!」
 紗夜は容易く官能に塗され、追い立てられ、男への奉仕を再開する。男たちの下品な笑い声が、紗夜の鼓膜を犯した。

 男たちは五回以上も紗夜に扱かせ、射精し、紗夜の美貌を白濁液で汚してようやく満足したのか、紗夜の身体から離れる。
「やれやれ、お手てで扱かせるだけでかなり時間を食っちまったな」
「まあいいじゃねぇか、次はもっと楽しいことをできるってこった」
「金さえ払えばいつでも遊べるんだしな」
 男たちは萎んだイチモツを下着とズボンの内側にしまい、げらげらと笑いながら地下室を後にする。
(いつまで・・・)
 一人残された紗夜の目尻が微かに光る。
(いつまで、このような夜を過ごせば良いというの・・・)
 それでも涙は零さず、拳を握りしめる。その手は、男たちの精液に塗れていた。

***

 今夜もまた、新たな男が地下室を訪れる。
「許して、もう・・・許してくださいぃ・・・あああんんあぁあぁぁぁっ!」
 黒の下着のみ着けることを許された紗夜の悲鳴が、いつもの夜のように地下室に響く。嬌声交じりの悲鳴は、幾夜経っても止むことはなかった。


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