【特別試合 其の五十二 フィアーレスワン:プロレス】  紹介者:とあるファン様

 犠牲者の名は「フィアーレスワン(Fearless swan)」。本名は雨久(あめひさ)・正奈(まさな)・フィオーレ。24歳。身長182cm、B107(Hカップ)・W72・H103。
 日伊のハーフ。黄金を思わせる輝く金髪のロングヘアにエメラルドグリーンの瞳を持つが、肌は日本人に近く、ややたれ目で顔立ちも年齢より幼く見える。長身だが決してごつごつした感じではなく、西洋の大柄なモデル体型。
 真面目で礼儀正しく、人に優しい性格。普段はおとなしく人と滅多に争わないが、リングに上がれば凛々しく闘う。幼い頃から母に日本語を学んでいるので流暢に話せ、敬語も読み書きも問題ない。
 白鳥を模したマスクとコスチュームの覆面レスラー。大柄な体に似合わずリング上を軽やかに舞い戦う姿はまさに白鳥を思わせる。プロレスの技術はもちろん、テコンドーやサバット、カポエラの蹴り技を学ぶ。そして幼いころ学んだ新体操やバレエで養ったバランス感覚を基に独特の空中戦を披露する。
 フィアーレスワンがレスラーを志したのにはある理由があった。
 母がイタリア人で若い頃に日本へ留学し、覆面プロレスラーだった父と出会い結婚。しかし正奈が生まれて間もなく父が病気で世を去り、母と共にイタリアの実家で育ったために記憶はほぼない。そのため父のこと、その愛したリングはどのような場所だったか知りたくなり、レスラーの道へ進んだのだ。
 そんな美貌と実力を兼ね備えたフィアーレスワンに、<地下闘艶場>からの招待がなされた。そこに待つリングがどのようなものかも知らず、フィアーレスワンは父親の故郷である日本でのファイトに心燃やしていた。

▼△▼△▼△▼△▼△▼

 花道にフィアーレスワンが姿を現した。ガウン姿のフィアーレスワンの頭部を覆面が覆っている。目と口周りは露出し、その美貌が見てとれる。マスクの下で観客からの卑猥な野次に眉を顰めながら、フィアーレスワンは花道をリングへと進んだ。

「赤コーナー、『神秘の獅子』、ミステリオ・レオパルド!」
 フィアーレスワンの対戦相手は、こちらも覆面レスラーのミステリオ・レオパルドだった。中肉中背で、引き締まった体躯をしている。
「青コーナー、『翔伊白鳥』、フィアーレスワン!」
 コールを受けたフィアーレスワンは、ガウンを脱ぎ去った。その下にあったのは、フィアーレスワン自身のコスチュームに似たホルターネックタイプのワンピース水着だった。色は黒いバージョンで、しかも改造が加えられている。
 上半身は前面しか布地がなく、肩周りや背中は骨盤の上まで丸出しだ。胸の中心から中ほどまで、股間部、ヒップの部分が手のひらサイズほどの逆三角形に切り抜かれており、白い水着の生地が布地の内側からあてられている。しかもその生地は極端に薄く、身に着けることで薄い部分が広げられてせり出し、自己主張しているかのようだ。
(やっぱり恥ずかしいわ、この衣装)
 露出度が高く、しかも隠されている部分も生地が薄いため落ち着かない。観客からの欲望混じりの視線が、更に拍車を掛けた。

 レフェリーがミステリオ・レオパルドのボディチェックを済ませ、フィアーレスワンの前に立つ。
「さ、ボディチェックを受けてもらおうか」
「はい」
 試合前のボディチェックは当然のため、フィアーレスワンは頷く。できれば女性のレフェリーが良かったな、と思ったのも仕方ないだろう。
「えっ!?」
 しかし、フィアーレスワンは驚きの声を上げる。レフェリーがいきなりバストを触ってきたからだ。
「なんだ、文句でもあるのか? <地下闘艶場>では、しっかり触って調べるのがボディチェックだからな」
 フィアーレスワンの顔を見上げたレフェリーの顔には、下卑た笑みが張りついていた。
「そう・・・ですか」
 納得はできないが、拒むこともできない。フィアーレスワンは両手を握り、セクハラを耐える。
「かなり大きいおっぱいだからな、調べるのも大変だ」
 適当なことを言いながら、レフェリーはバストを揉み続ける。確かにフィアーレスワンのバストは107cmでHカップという規格外で、レフェリーの手に余るほどの質量だ。
「んん? ここだけ感触が違うな」
 レフェリーは逆三角形に切り抜かれ、ブラの生地の薄い部分をつつく。
「感触が違うとなると、念入りに調べておかないとな」
 そのまま乳首の上の部分を弄ってくる。
 薄い生地が当てられた箇所は女性にとっての恥ずかしく、敏感な部分だ。レフェリーはそこをボディチェックだと言い張り、セクハラを加えてくる。
 それでも耐えていたフィアーレスワンだったが、いきなり声を上げる。
「そ、そこは!」
 レフェリーが股間までも撫で回してきたからだ。
「ここも感触が違うからな、当然調べておかないと」
 にやついたレフェリーは、躊躇することもなく秘部を弄る。
(レフェリーを攻撃すれば、試合にもならないでしょうね。なら、耐えないと・・・)
 楽しみにしていた父親の故郷での試合なのだ。ぶち壊したくはない。フィアーレスワンの我慢をいいことに、レフェリーは欲望に満ちたボディチェックを続けた。

「うん、特に何も隠していないようだ」
 ようやくセクハラボディチェックが終わり、レフェリーがフィアーレスワンから離れる。
「それでは、ゴング!」

<カーン!>

 ゴングが鳴らされたものの、セクハラボディチェックの所為か、いつものように集中できない。それでも構えを取り、ミステリオ・レオパルドに向かい合う。
「よろしくな、フィアーレスワンちゃん」
「ええ」
 中肉中背のミステリオ・レオパルドと182cmのフィアーレスワン。身長とリーチはフィアーレスワンに軍配が上がる。
 軽いステップを踏んでいたミステリオ・レオパルドだったが、いきなりロープへと走る。
 セカンドロープの反動を使い、ミステリオ・レオパルドがダイビングボディアタックを仕掛けてくる。これを側転で躱し、躱すと同時にドロップキックを放つ。ミステリオ・レオパルドがバク転でドロップキックを躱すと、華麗な攻防に観客が沸く。
(・・・うまく動けない)
 しかし、フィアーレスワンは内心焦っていた。恥ずかしい衣装、欲望に満ちた視線が飛んでくる会場、セクハラボディチェック。様々な要因のためか、いつものような動きができないのだ。
「やるなあフィアーレスワンちゃん。それじゃ、こんなのはどうだい?」
 ステップを踏んでいたミステリオ・レオパルドが、リズムを変えて突進してくる。
「フッ!」
 カウンター狙いのサイドキックは空を切る。ミステリオ・レオパルドが前転で躱したからだ。それだけでは終わらず、フィアーレスワンの背後で立ち上がったミステリオ・レオパルドがヒップを撫でていた。
「っ!」
「いい感触だぜ」
 ヒップを撫でたミステリオ・レオパルドがにやりと笑う。フィアーレスワンが放ったバックブローをしゃがんで躱し、立ち上がると同時にバストを鷲掴みにする。
「こいつは凄い、デカくて手に余るぜ」
「この!」
 頭上から肘を落とすが、ミステリオ・レオパルドはフィアーレスワンの腹部に至近距離からドロップキックを放ち、反動で距離を取っている。
「・・・なるほど、そういうことをしますか」
 セクハラボディチェックも不快だったのに、試合中までもセクハラしてくるとは。フィアーレスワンの瞳に怒りの炎が灯る。
「なんだ、知らなかったのかい? ここはこういうことをするリングで・・・」
 軽口を叩こうとするミステリオ・レオパルドに、フィアーレスワンの長い脚がしなやかな連打で襲いかかる。
「ぐおお・・・っ!」
 必死にガードするミステリオ・レオパルドだったが、ガードの上からでも体力が削られていく。
「フッ!」
 フィアーレスワンのハイキックが、目測を誤ったかミステリオ・レオパルドの頭上を通過する。
「隙ありだぜ・・・っ!?」
 フィアーレスワンのハイキックは囮だった。ハイキックの勢いで体軸を回転させ、軸足で飛び蹴りを放っていたのだ。長身から繰り出されるエネルギーが左足へと集中し、突っ込もうとしていたミステリオ・レオパルドをカウンターで吹き飛ばす。コーナーポストに衝突したミステリオ・レオパルドが、リングへと崩れ落ちる。
 ミステリオ・レオパルドの体をリング中央へと引き摺ったフィアーレスワンは、そのままフォールに入る。
「レフェリー、お願いします」
 フィアーレスワンの要請に、レフェリーが渋々腹這いになる。
「ワーン・・・ツーゥ・・・」
 レフェリーのカウントがゆっくりと、しかし確実に進んでいく。
「・・・くそっ、スリーッ!」

<カンカンカン!>

 ゴングを聞き、フィアーレスワンは立ち上がった。
「セクハラはともかく、技の切れは参考になりました」
 皮肉ではなく本心から言ったフィアーレスワンは、倒れたままのミステリオ・レオパルドに一礼した。そのミステリオ・レオパルドは担架に乗せられ、退場させられていった。
「フィアーレスワン選手、二戦目を始めるぞ」
「え? 二戦目、って・・・」
 レフェリーの言葉に驚かされる。
「お客さんがこれだけ盛り上がっているんだ、お客さんの要望に応えるのもプロレスラーの使命だろう?」
 レフェリーの言葉は詭弁のようにも思えるが、「それがプロレスラーだ」と言われれば受け入れざるを得ない。
「・・・わかりました」
 フィアーレスワンが頷いたことで、レフェリーは黒服に次の選手を呼ぶよう伝えた。

 数分が経ったところで、花道をフードつきのガウンで姿を隠した選手が進んでくる。長身の恐らくは男性選手に、観客の間では誰なのかという会話が行われる。
 謎の選手がリングへと上がったところで、選手のコールが行われる。
「赤コーナー、『地に潜む蜘蛛』、マスク・ド・タランチュラ!」
 フードつきのガウンを跳ね上げたのは、マスク・ド・タランチュラだった。蜘蛛の意匠のマスクを被り、常人離れした異様に長い両腕を突き上げる。<地下闘艶場>を代表する人気選手に、観客席から圧倒的な声援が送られる。
(蜘蛛のマスク・・・!)
 マスク・ド・タランチュラの被るマスクに、フィアーレスワンは視線を吸いつけられた。

 フィアーレスワンの父親も覆面選手だった。
 父親のリング名はデンジャラスパイダーといい、蜘蛛のマスクを被っていたヒールだったからだ。プロレスラーに憧れを持つフィアーレスワンはベビーフェイスの道を選んだが、覆面レスラーとなったのは父親の影響だ。

 父親と同じく蜘蛛をモチーフとしたマスクマンに、フィアーレスワンは闘志を掻き立てられていた。
「青コーナー、『翔伊白鳥』、フィアーレスワン!」
 コールに対し、しなやかな右腕を高々と掲げる。しかし、昂揚感もすぐに打ち消された。
「それじゃ、ボディチェックだ」
 マスク・ド・タランチュラのボディチェックを簡単に終えたレフェリーが、またもボディチェックを行うと言うのだ。
「え? でも、ボディチェックならさっき受けましたけど」
「おいおい、試合ごとにボディチェックを受けるのは当然じゃないか」
「・・・はい」
 ほとんど言いがかりのようなものだが、それでもフィアーレスワンは頷いた。ボディチェックと言いつつセクハラをしてくるのは目に見えていたが、プロである以上、レフェリーの言うことは受け入れなければならない。
「まあ二度目だからな、簡単に終えようか」
 そう言いながら、レフェリーはまたもバストを掴んでくる。
「・・・」
 それでも文句はつけず、黙ってボディチェックが終わるのを待つ。
「おっとっと」
 いきなりレフェリーが抱きついてきた。
「いや、すまないな。足が滑ってしまったようだ」
 そう言いながらも、フィアーレスワンの豊かなバストに顔を埋めたまま、ヒップを撫で回す。
「・・・そろそろ離れてもらえませんか」
「まあいいじゃないか、減るもんじゃないし」
 レフェリーは顔でフィアーレスワンのバストの感触を楽しみながら、ヒップも揉み回す。
「そうだ、こういう調べ方もいいな」
 レフェリーは107cmHカップのバストに顔を埋めたまま、左右のバストを寄せる。俗に言う「ぱふぱふ」の体勢でにやける。
(こ、こんなことまでされるなんて・・・!)
 自分のバストを玩具にする行為に、さすがに温厚なフィアーレスワンもレフェリーを突き飛ばしたくなる。しかし父親と同じ蜘蛛のマスクが目に入り、拳を握り込んで耐える。どこか父親と闘えるような気持ちが生じていたからだ。それが幻想だと知りもせず。

 散々フィアーレスワンのバストで楽しんだレフェリーが顔を上げる。
「うん、やっぱり何も隠していないようだ」
 わかりきっていたことだろうに、レフェリーはようやくフィアーレスワンから離れる。
「それでは第二戦、ゴング!」

<カーン!>

「フィアレスちゃんは背が高いけど、その分色々と大きくていいよな」
 マスク・ド・タランチュラの厭らしい視線がフィアーレスワンの全身を這い回る。
「私はフィアレスじゃないです。フィアーレスワンです」
 几帳面に訂正するフィアーレスワンだったが、マスク・ド・タランチュラはまるで気にしない。
「リングネームが長いと呼びにくいじゃないか。だからフィアレスちゃんでいいじゃないか」
 にやりと笑ったマスク・ド・タランチュラだったが、その笑みと同時に長い左腕が振られていた。
「っ!」
 足を狙った攻撃をジャンプで躱すが、反対側からマスク・ド・タランチュラの右腕が襲いかかる。
「ぐうっ!」
 空中では逃れることもできず、咄嗟にガードしたものの衝撃が内臓を揺さぶる。転がってから立ち上がったところで更に追撃を食らい、ガードしたものの少なからず体力を削られる。
(やっぱりあれだけの体格だと、パワーが違うわ)
 マスク・ド・タランチュラの体は男性レスラーとして鍛えられており、しかも長い腕が遠心力を利して叩きつけられると、それだけでスタミナが失われていく。加えて厭らしいボディチェック、第一戦のミステリオ・レオパルド戦で体力を使っている。
「っ!」
 またもマスク・ド・タランチュラの長い腕が襲い来る。ガードではなく大きく躱すが、それも余計なスタミナ消費だ。
(やっぱり、男性選手相手では体力の消耗が大きいわ)
 このままではスタミナ切れを起こしかねない。
(ならば、短期決戦で!)
 決意したフィアーレスワンはマスク・ド・タランチュラに向けて蹴りを繰り出す。一発、二発、更に回転を上げ、怒涛の蹴りを叩き込んでいく。
「あだだだ!」
 フィアーレスワンのキックの連打にマスク・ド・タランチュラが怯む。その長い腕を取り、フィアーレスワンは重力を感じさせない動きでコーナーポストの上に飛び乗る。
 コーナーポストの上から前方宙返りで細いトップロープの上に乗り、マスク・ド・タランチュラの左腕を極める。この華麗な動きに歓声が起こる。
「いででで!」
 マスク・ド・タランチュラにとっては肘と肩に痛みを与えられる形だ。
 フィアーレスワンはロープの上を軽やかに歩き、中央まで到達する。
「はっ!」
 そこでフィアーレスワンが宙に舞った。マスク・ド・タランチュラの左腕に両脚を絡みつかせ、勢いを使ってマスク・ド・タランチュラの体ごと回転する。
「うげっ」
 関節技を掛けられたまま、マスク・ド・タランチュラの体がリングに叩きつけられた。
「レフェリー、カウントを・・・ええっ!?」
 フォールに入ったフィアーレスワンが驚きの声を上げる。フォールされているマスク・ド・タランチュラが長い腕を伸ばし、フィアーレスワンのヒップを掴んで揉み出したのだ。思わず気を取られてしまった隙を衝かれ、フォールを引っ繰り返される。
「油断したつもりはなかったけど、痛い技食らっちまったぜ。その分、フィアレスちゃんの身体で楽しませてもらうぜ」
 にやついたマスク・ド・タランチュラが、覆い被さったまま長い右腕をフィアーレスワンの両肩に回し、纏めてロックする。自分の両脚でフィアーレスワンの左脚を固め、空いた左手でHカップのバストを揉み始める。
「くうっ!」
 動かせる右足でマスク・ド・タランチュラを攻撃しようとしても、軽く叩くくらいしかできない。
「おいおいフィアーレスワン選手、大丈夫か?」
 さも心配だという科白を吐きながら、レフェリーが何故かフィアーレスワンの右太ももの上に乗り、秘部を弄ってくる。
「レフェリー、な、何を・・・」
「いやなに、あれだけの大技を出したんだ、どこか痛めていないかと心配になってな」
 そう嘯きながら、レフェリーはフィアーレスワンの右脚を開く。
「ああっ!」
 フィアーレスワンはリングの上で大股開きの体勢となっていた。普段のリングでも開脚の姿勢とされることはあるが、<地下闘艶場>では欲望に満ちた視線の数が段違いだ。
「それじゃ、触診していくから、痛いところがあれば教えてくれ」
 レフェリーが衣装の上から秘部を撫でてくる。
「そうそう、試合は万全な状態でしないとな」
 マスク・ド・タランチュラもバストを揉み続ける。
(また口から出まかせを言って!)
 怒りが沸くが、男二人に押さえ込まれてセクハラから逃げられない。
(んっ、それに、なんだか・・・)
 体力の低下からか、普段よりも快感が上昇するのが早い。
「お、フィアレスちゃんの乳首が硬くなってきたぞ」
 バストの中心の硬さに、マスク・ド・タランチュラが笑う。
「そ、そんなこと・・・」
「違うのかい? それじゃ、確認させてもらうぜ」
「えっ、いやっ、やめて!」
 いきなりフィアーレスワンが叫ぶ。マスク・ド・タランチュラが、水着に開けられた穴、そこから覗く白い布地を破り出したのだ。
「おおー。こいつは色っぽいぜ」
 白い生地が破られたため、乳首とその周辺の乳肉が自らの質量により、穴から迫り出すようになってしまった。
「どれどれ、生の乳首ちゃんの感触はー?」
 マスク・ド・タランチュラが既に硬さを増していた乳首をつつく。
「うんうん、やっぱり硬くなってるな。嘘を吐いた罰として、高速扱き責めだ!」
「あふうっ!」
 敏感になっている乳首を素早く扱かれ、思わず吐息を洩らしてしまう。
「どんどん気持ち良くなってくれよ、お客さんも喜ぶからさ」
 今度はマスク・ド・タランチュラは左乳首を押し込み、その状態で左胸を揉む。
「ううっ・・・」
「フィアーレスワン選手、どうもさっきから甘い声が出てるな」
 レフェリーは秘部を撫で、時折強く振動を送り込む。そのレフェリーにマスク・ド・タランチュラが声を掛ける。
「乳首ちゃんもこんにちはしたんだ、フィアレスちゃんのアソコにもご挨拶してもらおうぜ」
「ああ、それもいいな」
 秘裂を弄り続けていたレフェリーが笑う。
「まずはこっちからだ」
 レフェリーがフィアーレスワンのヒップを撫でながら、生地の薄い部分を掴む。
「そら・・・よっ!」
 そのまま無理やり引っ張り、引き裂いていく。
「やっ、やめ・・・んんんっ!」
「あー、フィアレスちゃんのデカおっぱい最高だ。幾ら揉んでも飽きないぜ」
 せめて言葉だけででもレフェリーを制止しようとしても、マスク・ド・タランチュラの胸と乳首責めに遮られてしまう。
「おっ、尻の割れ目が見えるぞ」
 思わずレフェリーの手が伸び、生尻を撫で回す。
「あっ、やっ、ちょっと・・・」
 衣装の上から触られるのと、直接触られるのとでは不快感がまるで違う。それは乳房でも乳首でもヒップでもすべて一緒だ。しかし両腕は肩でロックされ、両脚も男たちに押さえ込まれている。
 もがくフィアーレスワンだったが、抵抗と言えばそれくらいだ。
「さて、それじゃ大事なところも調べるとするか」
 いよいよレフェリーがフィアーレスワンの秘部を隠す布地に狙いを定める。
「そ、そこだけはやめてください!」
「そうはいかんよ、直接確認しないとな!」
 フィアーレスワンの哀願など鼻で笑い、レフェリーが秘部を隠していた部分まで引き裂く。ヒップの中央部に続き、秘部までもが露わとされてしまった。
「そんな・・・酷い・・・!」
 大股開きで拘束されたフィアーレスワンは、乳房の中心部と乳首、ヒップ、秘裂までもが男たちの目に晒されてしまった。あまりの羞恥に、薄くではあるが涙が滲む。しかし、男たちにとってはこれからが本番だった。
「これが、フィアーレスワン選手のアソコか。綺麗なもんじゃないか」
 しげしげと見つめていたレフェリーだったが、徐に秘裂を撫でる。
「んっ!」
 恥ずかしい箇所に直接触れられ、フィアーレスワンは声を洩らしてしまう。
「感じたのか? なに、これからまだまだ気持ち良くなっていくからな」
 レフェリーは厭らしい笑みを浮かべながら、フィアーレスワンの秘部を撫で回す。
「フィアレスちゃんのデカおっぱいもいいが、アソコも触りたいんだよなぁ。あとで交代しろよ」
「ああ、あとでな」
(か、勝手なことを・・・!)
 男たちの軽口に怒りを覚える。しかし、怒りをぶつける方法がない。
「ま、いいや。フィアレスちゃんのおっぱい、触ってて気持ちいいしな」
 マスク・ド・タランチュラは乳房の剥き出しになった部分だけでなく、まだ衣装に包まれたままの部分も揉み、その違いを楽しむ。左右の乳首をそれぞれ弄り、転がし、抓んで揺らす。
「くぅぅっ!」
 動けないことで快感が発散できず、徐々に身体の奥にまで快楽が浸み込んでくる。
「なんだ、段々と濡れてきたぞ? ここはリングの上だぞ? ええ?」
 秘部を弄っていたレフェリーが、フィアーレスワンを言葉でも責める。しかし、現にフィアーレスワンの秘裂は愛液を零し、レフェリーの指を濡らしている。
(そんな・・・信じたくない、けど・・・!)
 フィアーレスワンの呼吸が荒くなる。フィアーレスワンは自身の身体の状態に気づく。気づいてしまう。
(ああ・・・このままだと、もっと恥ずかしいことになってしまう・・・!)
「どうやらイキそうだな、フィアーレスワン選手」
 セクハラを続けながら、レフェリーが声を掛ける。
「神聖なリングでイクような選手には、ペナルティを与えなきゃいかんな」
 一度唇を湿したレフェリーは、厭らしい笑みを浮かべる。
「五回達したら、マスクを剥がせてもらう。その時点で当然敗北だ」
「そ、そんな勝手なルール・・・ああうっ!」
 断ろうとしたフィアーレスワンだったが、レフェリーの秘部責めに嬌声を上げてしまう。
「そういうことなら、張り切らなきゃな!」
 マスク・ド・タランチュラは一度関節技を解くと、フィアーレスワンの両足首を掴む。フィアーレスワンの肩の上につくように大きく開脚させると、そのまま秘裂を舐め始める。
「ギブアップしてもいいんだぞ、フィアーレスワン選手」
 レフェリーはフィアーレスワンの両手を自分の膝で押さえ、乳房を揉みながら、乳首を弄る。
(こ、こんなことで、負けを認められません)
 正々堂々の勝負ならまだしも、女性の弱点を卑怯な手段で責めてくるような輩に負けるわけにはいかない。しかし、敏感な箇所を同時に責められ、身体は快感を生じてしまっている。
「うっ、ううっ・・・」
 しかも先程までの快感の蓄積がある。
「お、フィアレスちゃんの腰が動き出したぞ。もうすぐ限界かい?」
 一度口を離したマスク・ド・タランチュラが笑い、更に舌の回転を速めて秘裂を舐める。
「乳首もビンビンになってるじゃないか。我慢せずに達してしまえ!」
 レフェリーも既に硬く立ち上がっている乳首を両方とも扱き、フィアーレスワンを追い詰める。
(駄目よ、リングで達するなんて・・・駄目、駄目ぇ・・・っ!)
 必死に快感を耐えようとする。しかし、官能は次々と掻き立てられていく。
「よし、お豆も舐めてやるぜ!」
「乳首ももっと硬くしてやろう」
 マスク・ド・タランチュラとレフェリーの責めが激しさを増す。
 そして。
「あっ・・・あああーーーっ!」
 必死に耐えていたフィアーレスワンだったが、とうとう絶頂へと達してしまう。マスク・ド・タランチュラが口を放した秘裂からは、紛れもない愛液が生じている。
「まずは一回目だ」
 レフェリーは愛液を掬うと、フィアーレスワンのマスクの左頬に「一」を引く。
「よし、次は・・・」
 マスク・ド・タランチュラは絶頂で力の入らないフィアーレスワンを無理やり立たせ、フィアーレスワンの両腕を豊かな胸の下で交差させる。そのまま自分の左肘でフィアーレスワンの右手を、自分の左手でフィアーレスワンの左手首をロックし、反対の手で左乳房を弄る。
 レフェリーはフィアーレスワンの秘部を弄る。
「あはう、はああっ」
 絶頂に達した身体を休ませてもらえず、続けてのセクハラ攻撃に官能が昂っていく。自分の両腕で寄せられた美巨乳は更に存在感を増し、深い谷間を形作る様を観客から視姦されている。
「気持ち良くなってくれて嬉しいぜ、フィアレスちゃん」
「我慢は身体に毒だぞ」
 マスク・ド・タランチュラもレフェリーも更にフィアーレスワンを絶頂させようと、激しく責め立てる。
(な、何度も感じては・・・ううっ、駄目・・・!)
 快感を追い出そうとしても、男たちの手によって大量に与えられてしまう。
「うっ、うっ、あはぅ・・・」
「そうそう、そうやって色っぽい声を出してくれよ」
「素直になってくれて嬉しいよ、フィアーレスワン選手」
 喘ぎ声も零してしまい、男たちに揶揄される。
(ああっ、ま、また・・・っ!)
「うぅっ・・・あああーーーっ!」
 またも絶頂させられる。
「これで二回目だな」
 レフェリーがまたも愛液を掬い、先程書いた「一」の下に縦線を引く。これで「T」の字が完成した。
「それじゃ、お次は・・・」
 マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンが自分の胸下を寄せて上げるような体勢のまま、フィアーレスワンの両膝の下に腕を入れ、フィアーレスワンの両手首を掴んだまま持ち上げる。大きく開脚させられたフィアーレスワンは、股間まで晒されていた。
(ああっ、こんな恥ずかしい格好まで・・・)
 Hカップの乳房は自分の両手で寄せられ、普段よりも更に大きく見える。度重なるセクハラで、乳首は硬く尖っている。両膝を広げられているため、衣装を破かれた股間は秘部が露わとされている。しかも秘部はマスク・ド・タランチュラに舐められ、自らの愛液と共に煌めいている。
 空中での磔とされたフィアーレスワンに、観客の視線が視線が突き刺さる。
「さて、張り切って三回目とイこうか」
 レフェリーはフィアーレスワンの右乳首を頬張り、左乳房を揉み、淫核を転がし、秘裂を弄る。
「フィアレスちゃん、お客さんが皆見てくれてるぜ」
「ううっ・・・」
 マスク・ド・タランチュラの指摘に目を閉じる。
 プロレスラーの本能から言えば、観客の視線は何よりも嬉しいものだ。しかし、今は違う。観客はフィアーレスワンの活躍ではなく、淫らな艶姿こそを見つめているのだ。
「どうした、目を閉じて。気持ち良さに浸っているのか?」
「そんなわけ・・・ふあぁ!」
 反論しようとしても、口からは喘ぎ声が出てしまう。
「ふん、口では何て言おうとも、そら」
「はぁう!」
「乳首はこんなに硬くして。ほら」
「あうう!」
「お豆はもう自分で顔を出して。そしてここ!」
「いやぁ!」
「もうずぶ濡れじゃないか。気持ちいいんだろう? 素直に認めたらどうだ?」
 乳首を、淫核を、秘裂を責めながら、レフェリーはフィアーレスワンに屈服を強制する。
(負けたくない・・・こんな卑怯な人たちに負けたくない!)
 フィアーレスワンのプライドは屈服を拒む。しかし。
(ああっ! 快感が・・・快感が、襲いかかってくる!)
 体力の低下で抵抗力が落ち、身体は男たちの刺激を快感として受け止めてしまう。
「もうイキそうだろう? 派手にイッてしまえ!」
 レフェリーの指が更に激しさを増す。レフェリーは右乳房を揉み、右乳首を潰し、左乳首を舐め回し、淫核に振動を送り、秘裂を掻き回す。
 空中での磔責めに、快感が容赦なく充満する。限界を超えた快感が弾けた。
「はぁぅ・・・あああーーーっ!」
 三度の絶頂に、フィアーレスワンは喉を仰け反らせて絶叫する。
「とうとう三回目だな」
 フィアーレスワンの愛液を掬ったレフェリーは、「T」の字に短めの横一本線を加える。これで「下」の字となった。
「それじゃ、次はこれでいくか」
 マスク・ド・タランチュラが磔からフィアーレスワンを解放する。しかしそれも一瞬だけだ。
 腕を豊かな乳房の下で交差させたまま、持つ手を入れ替える。フィアーレスワンの頭部を膝で挟むとそのままフィアーレスワンの両腕を引っ張り、逆さ吊りの状態にする。フィアーレスワンの両足はマスク・ド・タランチュラの肩に掛かり、マスク・ド・タランチュラの顔の前にフィアーレスワンの股間がくる体勢だ。
(頭に、血が上る・・・!)
 そんな感想も僅かの間だった。
「ひああっ!」
 マスク・ド・タランチュラが秘部を舐めだしたのだ。
「苦しいだけじゃなさそうだな、フィアーレスワン選手」
 レフェリーはフィアーレスワンの前に座り込み、Hカップの乳房を揉んでいく。
「ああっ、もうやめて・・・あふぅ!」
 既に三度絶頂させられているのだ。乳房を揉まれ、乳首を転がされ、秘部を舐められ、容易く快感係数が急上昇する。覆面美女が隠したい箇所だけ露わにされ、逆さ吊りで嬲られる光景に観客席も大いに沸く。
(ああっ、また・・・また、限界が・・・っ!)
「あああああああっ!」
 またもフィアーレスワンが官能の叫びを上げる。四度目の絶頂に気づき、マスク・ド・タランチュラは優しくフィアーレスワンを横たえる。
「とうとう四回目だぞ。フィアーレスワン選手、リングの上で素顔を晒す気か?」
 フィアーレスワンの愛液で更に短い縦線を引き、レフェリーがにやつく。
(この軌跡・・・まさか・・・)
 誰にも見えない。しかし、愛液で引かれた線はフィアーレスワンの精神に刻み込まれてしまう。
「五画」で書ける「正」の字。それは、フィアーレスワンの本名である「正奈」の一字でもある。偶然か否か、レフェリーはフィアーレスワンの本名の一字でフィアーレスワンの精神をも辱めようとしていた。
「やっぱり最後は、これしかないだろ!」
 マスク・ド・タランチュラのアピールに、観客席が一斉に沸く。今からマスク・ド・タランチュラがどんな技を繰り出すか、充分に知っているからだ。
 マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンの両腕を万歳のようにさせ、左腕一本で纏めてロックする。それだけでは終わらず、フィアーレスワンの太ももの間に足をこじ入れ、開脚させていく。
(こ、こんな恥ずかしい格好、させられたくない!)
 必死に力を込めようとするフィアーレスワンだったが、四度も絶頂へと叩き込まれた身体にはもう抵抗するスタミナが残っていなかった。
「あああっ!」
 とうとう、太ももをこじ開けられる。マスク・ド・タランチュラのフェイバリットホールド<タランチュラホールド>が完成した。
「いい格好だな、フィアーレスワン選手。大事なところまでよーく見えるぞ」
「み、見ないでください!」
 必死に脚を閉じようとしても、マスク・ド・タランチュラの力にまるで敵わない。否、もうそれだけの体力が残っていない。
「さあ、あと一回で敗北決定だ。精々頑張って耐えてくれよ」
 レフェリーが秘裂へと手を伸ばし、濡れそぼったそこを丹念に解していく。
「フィアレスちゃん、素顔も美形なんだろ? 素顔を晒せばお客さんも喜んでくれるぜ?」
 マスク・ド・タランチュラは107cmのバストを下から弾ませ、フィアーレスワンの羞恥を煽る。
(そんなこと、絶対させない!)
 覆面レスラーにとって、マスクは命とも言っていい。それをリングで脱がされるのは、裸を晒されるよりも尚屈辱的だ。
(ああっ、でも・・・!)
 しかし、疲労した身体への嬲り責めはフィアーレスワンの官能を着実に溜めていく。マスク・ド・タランチュラに乳房と乳首を交互に悪戯され、秘部はレフェリーに弄られる。先程まで何度も嬲られた行為を身体がもう覚えており、触れられただけで快感を思い出し、昂ってしまうのだ。
(耐えないと、あぁっ、耐えないと・・・!)
 心で手綱を引こうとする。しかし身体は快楽に蹂躙され、絶頂へと向けて暴れ回る。
(駄目なのに・・・駄目、なのに・・・!)
 男たちの手が乳房を、乳首を、淫核を、秘裂を弄るたび、着実に絶頂への階段を上らされる。しかも、頂点はすぐそこに迫っていた。
(ま、また・・・)
 絶頂への予感。しかし。
「・・・えっ?」
 最後の一押しが来なかった。レフェリーもマスク・ド・タランチュラも相談したかのように責めを止めていた。
「どうしたフィアーレスワン選手?」
 にやにやと笑いながら、レフェリーが再び秘部責めを開始する。
(今、確実にとどめを刺せる状況だったのに・・・)
 あと一度達してしまえば、レフェリーの勝手な宣言とは言え敗北が決まった筈だ。そうなれば素顔も無理やり晒された筈。男たちの狙いがわからない。
「ううんっ!」
 また喘がされる。短い休息で落ち着きそうだった身体も、再び絶頂へと向けて走り出す。
(ああ、また、限界が・・・! えっ?)
 またも寸前で止められる。
(どうして・・・何故責めを止めるの?)
 その真意がわからず、フィアーレスワンは混乱する。
「イケなくて苦しそうだな、フィアーレスワン選手」
 秘部責めを再開したレフェリーがフィアーレスワンに顔を寄せる。
「イキたいんだろう? なら『イカせてください』とおねだりしなきゃなぁ」
(なっ!)
 ここで初めて男たちの狙いがわかる。男たちはフィアーレスワンが絶頂できない状態を続けることで、フィアーレスワンが浅ましく懇願するように仕向けたいのだ。
(そんな恥ずかしい真似、できるわけがない・・・でも・・・ああっ! 苦しい・・・快感が溜められ過ぎて、苦しい・・・っ!)
 身体に溜められた快感が、出口を求めて暴れ回る。絶頂に達すればある程度は解消されるのに、寸前で止められ、尚も勢力を増してフィアーレスワンを責めるのだ。
「そら、感じたいだろう? イキたいだろう? だが、して欲しいときは自分から頼まないとなぁ」
 レフェリーが下卑た口調でフィアーレスワンに屈服を強いる。
「ただし、次に達したときはマスクを剥ぐからな。リングの上で、覆面レスラーにとって一番の恥辱を味わってもらうぞ」
(そんな・・・)
 フィアーレスワンは二律背反に追い込まれた。このまま終わりの見えない色責めを耐え、喘ぎ続けるか。それとも絶頂を望み、快感を解消される代わりに素顔を晒されるか。どちらを選んでも地獄には変わりないのだ。
(負けたく、ない・・・でも、ああっ! 苦しい・・・苦しい・・・っ!)
 人間は到達点が見えないと精神的に追い詰められる。フィアーレスワンはもうレスラーとしてのプライドだけで耐えているようなものだ。
「イキたくなったらいつでも言ってくれよ」
 マスク・ド・タランチュラが胸を揉み、乳首を転がす。
「まあ、そのときは覆面を脱いでもらうがな」
 レフェリーが淫核を弄り、秘裂をなぞる。
(ううっ・・・負けたく、ない・・・でも・・・っ!)
 快感は既に膨れ上がり、破裂する瞬間を待ち続けている。しかし破裂できない。させられない。
(私は・・・いつまで、耐えられるのだろう・・・ふああっ!)
 決壊も遠くないかと思われたとき、レフェリーが精神的にも嬲ろうとフィアーレスワンに語りかける。
「これだけリングの上で感じるんだ、いつもの試合でも感じてるんじゃないのか?」
 レフェリーの揶揄に、レスラーの魂が頭をもたげる。
(・・・レスラーとしての私だけでなく、相手までも辱めようというの?)
 プロレスとは、対戦相手との肉体同士で行う肉体芸術だ。リングの上で性的な興奮を感じるなど、フィアーレスワン自身だけではなく対戦相手も乏しめるとしか思えない。
 プロレスラーとしての矜持と誇り。それを汚され続けたままでは正義の覆面プロレスラー・フィアーレスワンも死んでしまう。
「くぅぅっ・・・ああああああっ!」
 フィアーレスワンとしての存在を守るため、両腕にありったけの力を込め、マスク・ド・タランチュラの左腕のロックを弾き飛ばす。そのままマスク・ド・タランチュラの頭部を抱え、後ろに倒れ込む。
「ぬおっ!?」
 威力の低い河津落としのようになったが、マスク・ド・タランチュラの力は緩んだ。足のフックからも逃れ、転がって距離を取る。
 立ち上がったものの、膝から崩れ落ちそうになる。男たちに散々嬲られ、四度の絶頂にも達し、寸止めの生殺しまで受けたのだ。スタミナが残っていないのも当然だった。
(・・・でも)
 プロレスラーとして、リングで諦めるわけにはいかない。破かれた箇所を隠すこともなく、両腕を上げ、軽く膝を曲げて構える。
 無理やり何度も絶頂させられた身体は、全身汗塗れになっていた。フィアーレスワンはそっと汗を腕に集め、マスク・ド・タランチュラを睨む。
「ちっ、逃げられちまったか。まあいいや、もう一回捕まえればいいだけだしな」
 そう口では軽く言いながらも、マスク・ド・タランチュラはまるで油断していなかった。じりじりと間合いを詰めながら、鋭い視線を飛ばしてくる。
 いきなりマスク・ド・タランチュラの右腕が唸った。横殴りの一撃をバックステップで躱したフィアーレスワンに、マスク・ド・タランチュラの左ストレートが伸びてくる。
「っ!」
 フィアーレスワンの集中も見事だった。マスク・ド・タランチュラの左手首を掴み、投げを打とうとする。
「させるかっ!」
 マスク・ド・タランチュラは逆にフィアーレスワンを引きこもうとした瞬間だった。フィアーレスワンはマスク・ド・タランチュラの左手首の上に交差した両手首を掛け、腹筋で下半身を引き上げながら滑るように一気に間合いを詰める。
「なっ!」
 マスク・ド・タランチュラも驚くスピードの秘密は、先程腕に集めた汗だった。汗で摩擦を減らし、マスク・ド・タランチュラの腕の上を滑るように移動したのはフィアーレスワンのバランス感覚の賜物だ。
「シィッ!」
 フィアーレスワンがマスク・ド・タランチュラの左太ももを蹴り、直線方向への力を回転力へと変える。
「ハァッ!」
 フィアーレスワンの体が空中で回転し、マスク・ド・タランチュラの延髄を右足で狩り取る。この一撃でマスク・ド・タランチュラの目が裏返り、膝から倒れ込む。しかしフィアーレスワン自身もバランスを取りきれず、リングへと墜落する。
 フィアーレスワン、マスク・ド・タランチュラ、両者がダウンしたままの状況に、レフェリーはテンカウントを始めた。
「ワーン・・・ツーゥ・・・」
(た、立たないと・・・)
 カウントを聞いたフィアーレスワンは力を振り絞り、膝立ちとなる。しかし、その腰に何かが触れる。
「えっ?」
「・・・させないぜ」
 レスラーの本能で目覚めたマスク・ド・タランチュラだった。しかし先程の大技のダメージは大きく、ただ抱きつこうとするしかできない。否、その手は腰回りや太ももを撫で回す。
(いやっ、どこを触ってるの!)
 絶頂の疲労と残滓で、上手くマスク・ド・タランチュラの手を払えない。くねるような動きは、逆に男の興奮を誘うことにも気づかない。
「逃がさないぜぇ!」
 痛みを欲望が上回ったマスク・ド・タランチュラは、フィアーレスワンの下半身に抱きつこうとする。
 這って逃げようとするフィアーレスワン。それに追い縋るマスク・ド・タランチュラ。覆面男女の四つん這いでの追い駆けっこに、観客席が意外な盛り上がりを見せる。それに気づいたレフェリーは、カウントをわざとのんびりと進めていく。
 這って逃れようとしていたフィアーレスワンに、マスク・ド・タランチュラの両手が掛かる。
「ひっ!」
 衣装を破られ、割れ目が剥き出しになったヒップを両手で鷲掴みにされた。これ以上のセクハラは阻止しようとマスク・ド・タランチュラの手首を掴むが、逆に両手の親指を纏めて持たれてしまう。
「ぐうっ!」
 強く握られた痛みに、マスク・ド・タランチュラの両手首を放してしまう。
(ともかく、逃げないと!)
 身体をくねらせて拘束から逃れようとするが、マスク・ド・タランチュラが長い腕を伸ばして秘部を弄ってくる。
「ああん!」
 まだ官能の余熱は消えていない。
「絶対に、逃がさないぜ、フィアレスちゃん」
 動きの止まったフィアーレスワンの足を引っ張り、マスク・ド・タランチュラが肉薄する。
「放して!」
 マスク・ド・タランチュラを何度も蹴るが、右足首を持たれる。
「痛いのはごめんだぜ、フィアレスちゃん!」
 マスク・ド・タランチュラは右足首を持ち上げ、反対の手を伸ばす。
「ひうっ!?」
 マスク・ド・タランチュラの指が淫核を捉え、振動を送り込んでくる。
「これでも食らえっ!」
 まるでゲームボタンのように、マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンの淫核を連打する。
「ああぁ、駄目ぇ、こんなのぉ・・・!」
 剥き出しの淫核への連続刺激に、フィアーレスワンの全身から力が抜けていく。
(まっ、またイカされて・・・しまうぅ・・・っ!)
「あはぁぁぁあああっ!」
 何度も絶頂させられていた身体は、もう耐えることができなかった。フィアーレスワンは身体を大きく反らせ、一層深い絶頂へと陥り、失神していた。
「あぐべっ!」
 フィアーレスワンが仰け反ったとき、その爪先が偶然にもマスク・ド・タランチュラの顎を捉えていた。無理を重ねていたマスク・ド・タランチュラもこの一撃で気絶し、レフェリーはカウントを進める。
「・・・セーブン・・・」
 レフェリーのカウントが進むが、フィアーレスワンもマスク・ド・タランチュラも立ち上がろうとしない。
「エーイト・・・ナーイン・・・」
 9カウントまで進んでも、両者に動きはない。
「・・・テン!」

<カンカンカン!>

 覆面選手対決の第二戦は、引き分けに終わった。だと言うのに、レフェリーは気絶したままのフィアーレスワンに圧し掛かり、破られた部分から飛び出したままの乳房を揉み始める。
「やっぱりこれだけ大きいおっぱいは何度揉んでもいいな」
 勝手なことを言いながら、乳房を揉み、乳首を弄る。
 やがて、フィアーレスワンの瞳が薄っすらと開く。
「・・・えっ?」
「気がついたか。大丈夫か、フィアーレスワン選手」
 レフェリーが乳房を揉みながら、誠意の篭もらない声を出す。
「あっ、何を・・・」
「フィアーレスワン選手が気絶してたから、心臓マッサージをしてるんじゃないか」
 ぬけぬけと言いながらも、レフェリーは乳房を揉み、乳首を転がす。
「も、もう目覚めましたから、やめて・・・うっ!」
 逃れようとしても、疲労と快感に身体が上手く動かせない。
「やめてください、もう試合は終わったんでしょう?」
「安心しろ、約束通りマスクは脱がさないからな」
 フィアーレスワンの抗議をレフェリーは受け流し、セクハラを続ける。右乳房を揉みながら右乳首を弄り、左乳房に吸いついて左乳首を舌で転がす。
「はぁあっ!」
 快感はまだ体奥で燻っている。レフェリーの責めにより、再び快楽の炎が燃え盛っていく。
(だ、だめよ、リングの上で、感じるなんて・・・!)
 理性で否定しようとしても、身体は官能に堕ちていく。
「どうした? やっぱり気持ち良くなりたいんだろう?」
 乳首を扱き、秘裂も弄りながら、レフェリーが薄っすらと笑う。
(違う、のにぃ・・・っ!)
 もう言葉を出すのも苦しい。荒くなった息は更にペースを上げていく。
「もう限界が近いんだろう? 諦めてイッてしまえ!」
 レフェリーの手と舌が速度を増し、乳房を、乳首を、秘裂を、淫核を嬲る。
(まずい・・・も、もう・・・っ!)
 溜められるだけ溜められた快感が爆発した。
「ああううううううっ!」
 絶叫したフィアーレスワンはがくりと首を折り、大量の快感に再び意識を失っていた。
「・・・あいてて」
 そのとき、顎を撫でながら、マスク・ド・タランチュラが立ち上がった。
「んお、お楽しみタイム中か?」
「まあな」
 気絶したフィアーレスワンにセクハラしているレフェリーを見て、すぐに現状を理解する。
「よし、俺も参加だ!」
 四つん這いで近づいたマスク・ド・タランチュラが、フィアーレスワンへと手を伸ばす。
 フィアーレスワンの左手首を持ったマスク・ド・タランチュラは自分の左脇に挟み、フィアーレスワンの上半身を起こしながら左手でフィアーレスワンの右手首を握る。
 失神したままのフィアーレスワンを膝立ちにさせると、そのまま右手で一度ヒップを撫でる。
「さっきは結構痛かったぜ、フィアレスちゃん!」
 その手が高く上げられ、半円を描いてフィアーレスワンのヒップに叩きつけられた。その衝撃に、豊かな乳房が淫らに揺れる。
「ひうっ!」
 スパンキングの衝撃に、フィアーレスワンは意識を取り戻していた。
「お、目が覚めたか」
 揺れる乳房に誘われたように揉み始めたレフェリーが、フィアーレスワンの目覚めに気づく。
「な、何をして・・・あうっ!」
「何って、マスク・ド・タランチュラの奴がフィアーレスワン選手のお尻を叩くから、おっぱいが揺れるんだよ。あまりに揺れが激しいから、止めてやろうと思ってね」
 適当なことを言いながら、レフェリーは乳房を揉み、乳首を転がす。
「やめ・・・うああっ!」
 再びのスパンキングに苦鳴を上げる。
「なんだ、おっぱいよりこっちを弄られたいのか?」
 勝手な解釈をしたレフェリーは、フィアーレスワンの秘裂を弄り始める。左手では乳房を揉んだままだ。
「違・・・あううっ!」
「なんだ、言いたいことがあったらはっきり言ったらどうだ?」
 にやにやと笑いながら、レフェリーはフィアーレスワンを責め続ける。
「そらそら、お仕置きお仕置き!」
 マスク・ド・タランチュラは短い間隔でヒップを小刻みに叩き、乳房を揺れさせる。
(人の身体を玩具のようにして・・・なんとかしたい、けど・・・んんんっ!)
 痛みと快感。消耗した身体は相反する刺激に逃げ出すこともできず、男たちの欲望のままに責め続けられる。
 尻は痛みにじんじんと痺れ、乳房、乳首、秘裂、淫核という敏感な箇所からは快感が立ち上る。被虐と羞恥に身を捩る覆面美女に、観客席からは野次と指笛が飛ばされていた。

 フィアーレスワンのヒップが全体的に赤みを帯びた頃、ようやくスパンキングが止められる。しかし、それで責めが終わるわけではない。
「さーて、次は、と」
 マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンの両手首を纏めて持ち、フィアーレスワン自身の両腕で乳房を挟ませる。そのまま股間を通過するように引っ張り、四つん這いにさせる。ヒップを高く上げさせられた屈辱のポーズに、フィアーレスワンは羞恥を覚えさせられる。
「服の破れたとこから、フィアレスちゃんの厭らしいところがよーく見えるぜ?」
「あ、貴方たちが破っておいて・・・ひああっ!」
 マスク・ド・タランチュラの発言に怒りが沸くが、秘裂をなぞられることで嬌声を上げてしまう。
「フィアレスちゃんも感じてくれてるじゃないか。もっと気持ち良い声出してくれよ」
 マスク・ド・タランチュラは淫核までも弄りつつ、フィアーレスワンを言葉でも責める。
「なんだ、フィアーレスワン選手はもっと気持ち良くなりたいのか。それじゃ、こっちも協力しなきゃな」
 レフェリーはリングに腹這いになると、自らの腕で寄せられ、ボリュームを増したHカップの乳房を揉み出す。しかし、何故かその手を放す。
「ん? どうした?」
「いいことを思いついた」
 マスク・ド・タランチュラの疑問ににやりと笑ったレフェリーは、そのまま仰向けになると、またも乳房を揉み始める。
「そして・・・」
 仰向けのままフィアーレスワンににじり寄ると、乳房を持ち上げて空間を作る。すると、レフェリーはそこへ頭を突っ込んだ。
「おおっ、フィアーレスワン選手のおっぱいの感触がまともに顔に!」
「あっ、いやっ・・・あんんっ!」
 上げようとした抗議の声は、乳首を舐められることで封じられる。
「くっそ、いいなぱふぱふ。後で俺もしようっと」
 羨ましそうに言いながらも、マスク・ド・タランチュラはヒップを撫で、秘裂を弄り、淫核を転がす。
「うあっ、あふっ、ひううっ! ふああっ!」
 乳房を揉まれ、舐められ、乳首を転がされ、甘噛みされ、ヒップを撫でられ、秘裂を弄られ、淫核を転がされ、フィアーレスワンは官能の渦に巻き込まれ、快楽の海に沈まされる。
(まずいわ、このままじゃ、また・・・っ!)
 この試合で散々味わわされた絶頂が近づいてくる感覚。必死に抗おうとしても、身体も、精神も逃れることができない。
 そして。
「あああああーーーっ!」
 また恥ずかしい姿を晒されてしまった。絶頂させられ、自由を奪われた身体をひくつかせる。
「おっ、イッちゃったかい?」
 フィアーレスワンの両手を放したマスク・ド・タランチュラは、一度グルグルと両肩を回す。うつ伏せのまま横たわるフィアーレスワンは、荒い息を零すしかできない。
「それじゃ、次は・・・」
 マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンの両手の指を首の後ろで絡ませ、そのまま引き上げて膝立ちとさせる。良くグラビアで見られるポーズだったが、普通のグラビアとは逆に身体は隠されているものの、乳房、ヒップ、秘部といった大事な部分だけ衣装が破られ、男たちの目に晒されている。
「フィアレスちゃん、グラビアアイドルみたいだぜ。ま、こんな厭らしい格好で撮影されるグラドルも居ないだろうけどな」
 早速秘部に手を伸ばしながら、マスク・ド・タランチュラは笑う。
「ヌード撮影ならこういうシチュエーションもあるだろうけどな」
 レフェリーは飽きることなくフィアーレスワンの豊かな乳房を揉み始め、薄く笑う。
「・・・も、もう・・・やめ、て・・・」
 なんとか声を搾り出したフィアーレスワンだったが、それを聞き入れる男たちではなかった。
「何言ってんだ、もう濡れ濡れだぜ、フィアレスちゃん。ほら、俺の指が滑らかに動いちゃうぞ?」
「あっ、うっ、ああんっ!」
 愛液に塗れた秘裂を弄り回され、フィアーレスワンは嬌声を上げるしかできない。
「もう乳首もここまで硬くなってるぞ? 気持ち良くて仕方ないんだろう?」
「ひああっ!」
 レフェリーからは痛いくらいに立ち上がった乳首を引っ張られ、転がされる。またも官能の果てに心が押し込まれていかれるのがわかる。
 そのとき、突然マスク・ド・タランチュラが耳元で囁く。
「フィアレスちゃん、マスク脱がされるのとイカされるの、どっちがいい?」
「ふぁっ、な、なにを・・・あぁん!」
 マスク・ド・タランチュラの質問の意味が頭に入ってこず、思わず聞き返してしまう。
「素顔を晒されるのと、このまま厭らしいことされるの、どっちがいいかってことだよ」
「そんなの・・・んんっ! どっちも、嫌です・・・ああっ!」
 無理やり快感を掻き立てられながらも、フィアーレスワンは答えを返す。
「ふーん」
 秘部を弄るのを止めたマスク・ド・タランチュラが、フィアーレスワンのマスクの顎部分を掴む。
「あっ!」
 マスクに手を掛けられると、反射的に顔を背けてしまう。
「マスクを脱がされるのは嫌だ、ってことだな。てことで、フィアレスちゃんへの悪戯続行だ!」
 勝手なことを言いながら、マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンの秘裂をまた弄り始める。
「マスクを脱がされるより、イカされるほうがいいんだろう? 厭らしいフィアーレスワン選手にしてみれば、気持ちいいほうが耐えられるし、自分の欲求不満も解消できるからな」
 フィアーレスワンの乳房を揉みながら、レフェリーが嘲る。
(ううっ・・・!)
 レフェリーの揶揄に内心歯噛みするが、官能の嵐に翻弄され続けるフィアーレスワンは反論もできない。
(ああっ、いやぁっ、駄目・・・はあああっ!)
 もう言葉を発することもできず、快感に喘ぐしかできなかった。

「・・・あ、あぁ・・・っ」
 フィアーレスワンの唇から、弱々しい喘ぎ声が零れ落ちる。ひたすら責められ続け、達し、また敏感な部分を弄られ、絶頂する。官能の螺旋は終わることなく続き、フィアーレスワンは色々なポーズを取らされながら責められ続けていた。
「あっ・・・ふわあああっ!」
 大股開きのまま淫核と両乳首を同時に責められ、またも絶頂へと達してしまった。
「イッたのはこれで何回目かな、フィアレスちゃん?」
「まったく、厭らしいことが好きだなフィアーレスワン選手は」
 マスク・ド・タランチュラもレフェリーも、勝手なことを言いながらもフィアーレスワンの身体から手を放そうとはしない。
「そーら、おっぱいモミモミ〜、乳首もコロコロ〜」
「ここはまだ濡れてくるぞ、ええ?」
「やっ、だめ、んんぅ・・・あはぁああああっ!」
 数え切れぬほどの絶頂に、フィアーレスワンはまたも失神へと陥っていた。しかしレフェリーもマスク・ド・タランチュラも、フィアーレスワンの肢体から離れようとはしなかった。
「折角だ、フィアレスちゃんのオールヌード鑑賞といくか」
 マスク・ド・タランチュラはフィアーレスワンの衣装の胸元を掴むと、一気に左右に広げる。マスク・ド・タランチュラの膂力に水着が引き裂かれ、フィアーレスワンの豊かな乳房がすべて露わとなる。
 マスク・ド・タランチュラはそのまま残りの水着も引き裂き、フィアーレスワンの肢体をすべて剥き出しにしてしまう。フィアーレスワンに残されたのは、リングシューズとマスクのみだ。
「一応約束したからな、マスクは脱がすなよ」
「マスクしてて素っ裸、ってのは色っぽいな。了解だ」
 頷いたマスク・ド・タランチュラの視線は、盛り上がった双球に吸い寄せられる。
「やっぱデカいよなぁ、フィアレスちゃんのおっぱい」
 フィアーレスワンの107cmの乳房をつついたマスク・ド・タランチュラは、鷲掴みにすると捏ね回し始める。
「どれ、愛液を舐め取ってやろう」
 レフェリーはフィアーレスワンの秘裂に口をつけると、そのまま舐め始める。
「あー、フィアレスちゃんのデカおっぱい最高だぜ」
「ここもまだまだ濡れていくぞ」
 マスク・ド・タランチュラとレフェリーはそれぞれフィアーレスワンの感触を堪能しながら、尚ものめり込んでいく。
「・・・んんっ」
 吐息を洩らし、フィアーレスワンの瞼が開く。
「ふああっ!?」
 すぐに嬌声を上げてしまい、自分が未だに責められていることに気づかされる。
(あっ、は、裸にされてる!)
 先程までは恥ずかしい部分だけが晒されていたが、今は衣装全てが剥ぎ取られている。羞恥が込み上げるが、それすら官能のスパイスとなってしまう。
「い、いつまで、こんなことを・・・ああんっ!」
「フィアレスちゃんが悦んでるから、こっちも一生懸命奉仕させてもらってるぜ」
「そうそう、フィアーレスワン選手はただ気持ち良くなってくれればいいからな」
 マスク・ド・タランチュラもレフェリーも勝手なことを言い、セクハラを更に加速させる。
 意識を取り戻したフィアーレスワンだったが、もう既に疲労は極限に達しており、男たちの責めから逃れることはできなかった。衣装も破かれ、ただマスクだけが顔を隠してくれている。だが、それも慰めにはならない。
「そらそら、乳首連続弾き責め!」
「ひあああっ!」
「こっちはもう大洪水だぞ、もっと舐めてやろう」
「ふわああっ!」
 乳首を、秘裂を、敏感な箇所を同時に責められ、フィアーレスワンは望まぬ嬌声を上げてしまう。それがまた男たちを興奮させ、淫らな責めは続いていく。
「よーし、今度は俺がぱふぱふだ! ぱふぱふ、ぱふぱふ!」
 マスク・ド・タランチュラは能天気なことを言いながら、フィアーレスワンの豊かな谷間に顔を埋め、左右から乳房を寄せてマスク越しの自分の頬で感触を味わう。
「舐めても舐めても溢れてくるじゃないか。厭らしいな、フィアーレスワン選手は」
 一度口を拭ったレフェリーは、またもフィアーレスワンの秘部に口をつけ、秘裂を、淫核を舐め回していく。
「ああっ、もう、やめ・・・あはあっ、やめて・・・ひぃいん!」
 豊かなプロポーションを誇る覆面美女は、頭部だけを隠されたまま、リングの上で全裸のまま男たちに玩ばれ続けた。プロレスラーとしての誇りを快感責めに塗され、望まぬ痴態を観客から食い入るように見つめられながら。


特別試合 其の五十一へ   番外編 目次へ   特別試合 其の五十三へ

TOPへ
inserted by FC2 system