【荘王の冠 裏座談会 其の三】

レフェリー(以下レ)「今日は三回目の裏座談会をするぞ。三回目ってことで、『御前』も綺麗どころを準備してくれるって確約してくれたしな」
マスク・ド・タランチュラ(以下マ)「そうかそうか、綺麗どころがいるといないとじゃテンションが違うもんなぁ。でもよ、まさか今回も鬼島が来るんじゃないだろうな」
「大丈夫だって、今回は違う女だって仰ってたからな。前回は鬼島に色々言われたからなぁ・・・」
「まぁなぁ。ところで待望のお姉ちゃんはまだか?」
?「失礼するぞ」
「お、来たみたいだな」
ナスターシャ(以下ナス)「『御前』から、ここでドスケベどもを慰めてやれと言われて来たんだが・・・お前らがそのドスケベだな」
「誰がドスケベだ!」
ナス「違うのか? 審判は言うに及ばず、そこの覆面男も見るからに女好きの顔をしてるじゃないか」
「覆面で顔が見えるわけないだろ! 適当なこと言いやがって!」
ナス「文句があるなら帰ってもかまわないぞ」
「うぐっ・・・痛いところを衝きやがって」
「しょうがない、背に腹は変えられん。宜しく頼む」
ナス「ふふっ、そうやって下手に出るならいいのさ。ほら、始めるぞ」
「ぬぐぅ・・・今に見てろ!」
「なんでだろう、妙に鬼島が懐かしい・・・」

ナス「まず出場者No.6の藤嶋メイ、二十一話に登場。今回で二回目の登場だな。身長163cm、B84のDカップ、W56、H82。対戦相手は恵比川福男。柔道家だ。寝技に持ち込んでメイをいたぶったが、最後は連続技を叩き込まれてKOされた」
「恵比川? そんな奴いたっけ?」
「あー・・・恵比川の奴は、藤嶋選手に潰された。まだ病院にいる筈だから、当分再起不能じゃないか?」
ナス「情けない男だな。まあ、早目に実力がわかったんだからいいとしよう」
「メイちゃんそんなに強かったんだな。俺と闘ったときより腕を上げたんじゃないか?」
ナス「お前も藤嶋メイと闘ったのか? 結果は?」
「ぐっ、ま、まあいいじゃないか、過去のことは」
ナス「なんだ負けたのか。無様だな」
「そう言うお前だって元橋の爺さんに負けてるじゃねえか!」
「おいおい、折角の座談会なんだからそんなに険悪になるなよ。仲良くしろとは言わんが、もう少し穏やかにだな」
ナス「無理な注文だな。まあいい、次に行くか」
「投げやりもいいとこだな・・・」

ナス「次は出場者ファイルNo.15、稲角瑞希。二十二話に登場。17歳。身長162cm、B86のDカップ、W62、H88。ジークンドーの使い手で、対戦相手はアシュタルト・デフォー」
「稲角瑞希・・・ああ、顔に傷がある『ボクっ子』だったっけか」
「そうだよ。前回は二十話に登場してる」
ナス「座談会のときは周りの空気を読まずに突っ走る奴だったな」
「そっか、お前女性陣の座談会にも参加してたんだっけ。羨ましいなぁ。皆かわいかっただろ?」
ナス「お前も来ればよかったのに」
「え、参加しても良かったのか!?」
ナス「女装すればばれなかっただろ」
「あのな」
「・・・その手があったか」
「お前・・・マジで言ってるのか?」
「ん? ば、ばか言うなよ、冗談に決まってるじゃないか!」
ナス「・・・そこまでして参加したかったのか。ドスケベめ」
「だ、脱線してるぞ、続けようぜ」
ナス「この試合は武器戦で、瑞希がヌンチャク、アシュタルトが杖だ」
「杖ぇ? そんなんでほんとにつえぇのか?・・・ぷぷっ、バカ受け!」
「(唖然)」
ナス「(氷点下の視線)」
「・・・外した?」
「言うのも恥ずかしいわ」
ナス「(無視)序盤は互角、中盤は瑞希が押しているように見えたが、本気を出したアシュタルトの一撃であっさり逆転。アシュタルトが瑞希を押さえ込んだんだが・・・」
「だが?」
「アシュタルトの奴、その状態で瑞希にプロポーズしやがったんだ」
「な、なんだと!? 神聖なリングの上でなんてことを!」
ナス「・・・セクハラ三昧のお前等が『神聖なリング』なんて言うな。神聖って意味を知ってるか?」
「レスラーにとっちゃリングは闘う場所なんだよ! 試合中にプロポーズなんてとんでもねぇ!」
「おぉ〜、きっぱりと言い切ったな。さすが腐ってもレスラー」
ナス「じゃあ、もしプロポーズできるとしたら誰にする?」
「そうだなぁ、やっぱ冬香ちゃんかな。いやいや、栗原美緒も捨てがたいし、プロレス姉ちゃんもいいな。いや、インド美人のニナちゃんも・・・」
「・・・前言撤回。こいつ阿呆過ぎる」
ナス「欲望丸出しだな(ため息)」
「いやでもメイちゃんのウエストもいいし、九条のお嬢さんと逆玉ってのもありか? いやいや他にも・・・(以下割愛)」

ナス「第二十三話は出場者ファイルNo.7のニナ・ガン・ブルトンだ。18歳。身長165cm、B91のFカップ、W58、H86。格闘スタイルはムエタイで、対戦相手は元関取の虎路ノ山だ」
「ニナちゃん再登場だって!? なんで俺とやらせてくれなかったんだよ!」
ナス「お前は打撃に強くないからな。仕方ないだろう」
「冬香ちゃんには勝ってるだろ!」
ナス「藤嶋メイには負けてるんだろ? なんなら『御前』に直訴してみたらどうだ(にやり)」
「てめぇ、自分が『御前』付きになったからって上から目線か!」
ナス「ただの提案にムキになるなよ、器が知れるぞ」
「むきー!」
「お前らほんと仲悪いな。ニナの衣装は巫女服だったぞ。しかも胸の谷間全開のエロバージョンだ」
「マジか! 写真見せろ写真!…(暫し放心)…ふおぉー、すっげぇ破壊力だな、この衣装。この衣装で俺とも闘わせてくれないかな・・・」
ナス「だから、『御前』に頼めばいいじゃないか」
「そんな恐ろしいことができるか。もし『御前』の怒りをかったら・・・(ぶるぶる)」
ナス「試してみなきゃわからないじゃないか。どうだ、私が口添えしてやろうか?(にやり)」
「・・・やめとく。何言われるかわからんしな(ぼそり)」
ナス「バストを剥き出しにされたニナは散々セクハラされたが、最後は虎路ノ山を連続攻撃で沈めている。天然だけに、切れると恐いタイプのようだな」
「確かになぁ。前回も切れた途端、グレッグの奴をあっさりKOしたしな」
「うへぇ。爆発力のあるタイプのファイターって、油断したときに反撃食らうから嫌なんだよな」
ナス「でも、この衣装を着たニナと闘いたいんだろ?」
「そうなんだけどな・・・ん? こんだけ胸の谷間が見えてるってことは、これってブラつけてないだろ?」
「思い出した。ニナの奴、ブラどころか馬鹿正直に下着も着けてなかったんだよ」
ナス「巫女服には下着を着けないものだ、という説明を真に受けたらしいからな」
「ってことは、このエロ衣装の下はノーブラノーパン・・・(じゅるり)」
「涎拭けよ、みっともない」
「頼む、頼むからこの衣装着たニナちゃんとやらせてくれぇっ!」
ナス「だから『御前』に頼めと言ってるじゃないか」
「だからそんな恐いことができるかって言ってるじゃないか!」
「・・・堂々巡りだな」

ナス「第二十四話は出場者ファイルNo.16、鈴代咲夜が登場した。18歳で身長173cmの長身、B86のCカップ、W63、H85。有名女子高の生徒会長で、学校で禁止されているバイトを隠れてしていたことを<地下闘艶場>に嗅ぎつけられ、参戦させられた」
「生徒会長が密かにバイトねぇ・・・夜のバイトか?」
ナス「貧困な発想だな。咲夜は品行方正な学生の鑑のような生徒らしい。お前らとは真逆だな」
「おい・・・ヒンコーホーセイってなんだ?」
「道に外れたことをしない糞真面目、ってことだ。確かにお前とは真逆だな」
「そんな面白みのない生き方は真っ平だ! そうなったらお姉ちゃんたちと色々できないじゃないか!」
ナス「・・・そういう発言をするからドスケベだと言われるんだ。咲夜の衣装はナース服だ」
「なにぃ! あの男の望む衣装の一つ、ナース服か!」
「ああ、しかもミニスカ仕様だったぞ」
「なんてこった・・・俺が闘いたかった・・・」
ナス「対戦相手はチャベス・マッコイだ。セコンドに小男が付いていたな」
「チャベスか。お前、チャベスと小男の関係知ってるか?」
ナス「? 選手とセコンドの関係じゃないのか?」
「お前も知らないのか・・・『御前』に聞いといてくれよ」
ナス「自分で聞くんだな。『御前』との貴重な時間をそんなくだらない質問で潰してたまるか」
「ケチ女」
ナス「うるさい、試合の解説に戻るぞ。格闘技経験が浅い咲夜はチャベスだけじゃなく、レフェリーと小男を含めた三人から責められた」
「三人でセクハラしてたんだが、鈴代選手がチャベスに連続技を叩き込んでKOしちまってな。父親の転院を餌に小男との延長戦を承諾させた」
「あー、なるほど。咲夜ちゃんのバイトの理由って、それか」
ナス「珍しく理解が速いな。チャベスとの闘いで右足を痛めた咲夜は小男とこのドスケベ審判にいいように嬲られたが、最後は小男を倒して勝利してる」
「だから人をドスケベ呼ばわりするな!」
「(写真を見ながら)しっかしボーイッシュな子だな」
ナス「背が高いことから美少年に間違われることも良くある。しかし、ちゃんとしたブラを着けたバストは90cmのEカップだそうだ」
「90のEか、着痩せするタイプだとは思ってたが、CじゃなくてEだとはな」
「普段どんだけおっぱい押さえつけてんだよ・・・サラシでも巻いてるのか?」
ナス「急激にバストが大きくなったため、ブラが合ってないんだろうな、多分」
「なるほど。一応女だな、そういうことがわかるってことは」
ナス「喧嘩を売ってるのか? 私も最近ブラが合わなくなってきたからな、よくわかるのさ」
「その年でもまだおっぱいって大きくなるのか?」
ナス「『御前』から大きくして貰ったようなものだな。触ってみるか?(バストの下で腕組み)」
「え、いいのか?」
「待て馬鹿、『御前』のお手つきにちょっかいかけるのはまずい!」
「うおっとぉ! お前、まさかそのつもりで・・・」
ナス「サービスのつもりだったのに、疑り深いな。(にやり) それじゃ、次に行くか」
「恐ろしい女だ・・・」

ナス「第二十五話にはエキドナが登場した。対戦相手はマスク・ド・タランチュラ」
「他人事みたいに言うな! 俺じゃねぇかそれ!」
ナス「悪かったなドスケベマスク」
「喧嘩売ってんのか!」
「マスク・ド・タランチュラ・・・ドスケベマスク・・・マスク・ドスケベ・タランチュラ、ぷぷっ!」
ナス「ぴったりだな。改名しろ」
「て、てめぇら・・・」
ナス「二十五話では、珍しくお前視点の話だったな」
「珍しくと言うか、男の選手の視点ってのは初めてじゃないか?」
ナス「作者としては、エキドナの正体をあっさりばらしたくなかったんだろうな」
「おかげで最後まで欲求不満だったぜ。ちょっとしか触れなかったし」
「確かにな。俺も一回おっぱい触ったくらいだし。でも、コスチュームが破れて生乳触れたのは良かったな」
ナス「まったく、ドスケベどもめ。そんなだから女性陣から嫌われるんだ」
「ふん、それは他の奴らも一緒だろ?」
ナス「甘いな。ジョーカーは天現寺久遠と、アシュタルトは稲角瑞希といい感じだぞ? それに元橋には好意を寄せる女もいるらしいからな」
「んな、なんだとぉ!? そんなことが許されていいのか!?」
ナス「許されていいもなにも、本人達次第なんだからしょうがないだろう。人徳の差だな」
「むむむ・・・」
ナス「なにが『むむむ』だ。まあ、ジョーカーこと河井丈とアシュタルトはイケメンだし、元橋は憎めない雰囲気を持っているからな。お前達もモテたければ整形でもすればどうだ? 心までは整形できないから変わらないだろうがな」
「言いたいこと言いやがって・・・お前も何か言ってやれ!」
「・・・羨ましい」
「お前は・・・」
ナス「正直だな。正直がいいことだとは限らないが」
「うるさいわい!」
「で、エキドナの正体だけどよ、あの子でいいんだろ?」
「俺は正体聞かされてないからな。正解は知らん」
「お前は知ってるんだろ?」
ナス「なんでお前に教えなきゃならん。次に行くぞ」
「答え合わせくらいさせろやー!」

ナス「第二十六話は出場者No.17、森下恋。売れない写真家だ。23歳。身長167cm、B90のEカップ、W65、H92。格闘スタイルは柔道で、コスチュームはレオタードの上に柔道着のズボンなし。早矢仕杜丸が対戦相手だった」
「だった? だったってなんだ?」
「森下選手がボディチェックのとき俺にビンタしやがってな。早矢仕の奴があっさりやられたからもう一試合追加してやった」
「誰と?」
ナス「コンテ・大倉だ。この二人は売れないレスラーだな。同じ団体の先輩と後輩の間柄らしい」
「大倉か。あいつなら知ってるけど、早矢仕ってのは知らないなぁ」
「実力もないからしょうがないな。ヘタレ過ぎてどうしようもないぞ、あれ」
ナス「ただ、観客の間では評判がいいんだ。弱い男が強い女性を嬲る、っていうシチュエーションが受けたらしい」
「あれだけヘタレで口だけのくせに、なぜか憎めないんだよなぁ。馬鹿な子程かわいい、ってやつか?」
「お前・・・まさかそっちの気が・・・」
「は? なんだそっちの気って・・・おい待て、なに勘違いしてるんだ! 俺はノーマルだ!」
ナス「ドスケベじゃなく、バイセクシャルだったのか」
「勝手な判断するな! 俺が今までに男に手を出したことがあったか!」
「・・・ないな。それもそうか、そんな奴が<地下闘艶場>でレフェリーなんてできないよなぁ」
ナス「やっぱりドスケベでいいんじゃないか」
「・・・もうどうでもいいよ」
ナス「やっと認めたな。一対二、いや、一対三で責められた恋は柔道着を脱がされ、レオタードを破かれ、最後はブラもずらされて、レフェリーにあられもない姿を愛用のカメラで撮影された」
「おい、当然持って来てるんだろ? その写真見せろよ」
「しょうがねぇな。ほら、どうだ?」
「ブレブレなのばっかりじゃねぇか・・・お、これエロいな。貰っていいだろ?」
「駄目だ! これは俺のコレクションにするんだからな」
「焼き増しすればいいだけじゃないか」
ナス「ああ、その写真とネガは大事に保管しておけ。『御前』がなにかに使うらしい」
「『御前』が? 何に使うってんだ?」
「俺も聞いてない」
ナス「ま、楽しみにしておくんだな(にやり)」

ナス「第二十七話は出場者No.18、八岳琉璃の話だ。17歳で身長162cm、B89のFカップ、W59、H84。あの八岳グループ総帥が祖父だという生粋のお嬢様だ。格闘スタイルは様々な格闘技を習得して昇華させた、八岳流総合格闘技とでも呼ぶか。衣装はチアリーダーを思わせるものだ。初戦の相手はマンハッタンブラザーズの二人」
「マンハッタンブラザーズの二人か。初戦から二対一ってことは、その姉ちゃんかなり強かったんだな?」
「強いなんてもんじゃなかったぞ。マンハッタンブラザーズの二人が瞬殺されたからな」
ナス「このとき、マンハッタンブラザーズ2号が初めて喋ってる。というより悲鳴だったんだが」
「最初の科白が悲鳴とは・・・哀れだな」
ナス「二戦目の相手はジョーカー。例の手袋で衣装をあちこち切られるが、最後は関節技でギブアップを奪っている」
「あのジョーカーがほぼなにもできなかったからなぁ」
「ふん、あの若造に勝ったからって偉くねぇよ!」
「お前・・・まだ九条選手と闘えなかったこと根に持ってるのか」
ナス「(ピー)の小さい男だな」
「誰の(ピー)が小さいんだよ! 今見せてやろうか!」
ナス「なんでお前の汚い(ピー)を見なきゃならないんだ。それに、『御前』のモノを見た後ではどの男のモノも小さく見えるぞ」
「・・・『御前』のって、そんなにデカイの?」
ナス「ああ、大きくて逞しくて、入れられるともう・・・(うっとり)」
「おい、トリップしている場合か。早く続きを行け」
ナス「(はっ)こほん、琉璃は三戦目の提案も受け入れ、最後は元橋と対戦した」
「元橋の爺さんとか・・・そこまでしなきゃ駄目だったのか?」
「ああ、あの日は偶々元橋がいたから出場させた。だけどな、琉璃お嬢さんが参戦してるのを知ってて来てた節があるんだよな」
「? 元橋の爺さんとお嬢さんって知り合いなのか?」
ナス「琉璃が小さい頃、元橋に師事していた時期があったらしい。ということは、『御前』の兄妹弟子ってことだな」
「なにぃっ、元橋の爺さんって『御前』の師匠だったのか!?」
「ホントか!? 初耳だぞ!」
ナス「なんだ、知らなかったのか? だから元橋は『御前』のことをお前だとかあやつだとか呼び捨てにしてるんだぞ。大体、元橋が年上だからってだけでそれを許す『御前』でもあるまいに」
「そっか、それであんなに強いんだな、『御前』・・・」
ナス「私が何もできなかったからな。それに『御前』、元橋の二人と闘った身としては、共通点というか、同じ色を感じたぞ。寝物語に『御前』に水を向けてみたら、あっさりと教えてくれたしな。『御前』としては、別に隠すことでもないんじゃないか?」
「うーん、『御前』と元橋の爺さんの間にそんな関係があったとはなぁ」
「まだまだ『御前』について知らないことが多いな」
ナス「まあいい、話を戻すぞ。琉璃は攻撃を仕掛けるが尽くかわされ、元橋との実力差を悟ると衣装を脱ぎ捨て下着姿になった」
「自分で脱いだ? ストリップするから許してくれってことか?」
「・・・頭沸いてるのかお前は」
ナス「(無視)琉璃は巧みな誘導で元橋に衣装を踏ませ、一瞬の隙を衝いてこめかみと顎を打ち抜いてダウンを奪った。そのまま押さえ込んでのフォール勝ちだ」
「凄ぇな。弟子だといっても、あの元橋に完勝かよ」
「ただなぁ、あれだけ危険な倒れ方をしたくせに、元橋は普通に歩いてリングを降りていったからな」
ナス「・・・弟子の身を守った、ということかな」
「ん? 何か言ったか」
ナス「いいや、別に。次に行くぞ」

ナス「第二十八話は出場者No.19の夏海・マウルシア・エスカーナが登場。19歳。身長169cm、B93のGカップ、W66、H94。父親が日系ブラジル人で母親が日本人のハーフだ。格闘スタイルはカポエラだが、ダンスの動きも入っている。対戦相手はジグ・ソリタード」
「ああ、あの犬みたいな奴か」
「せめて狼みたいだとか言ってやれよ」
ナス「夏海の衣装はリオのカーニバルを思わせる水着だ」
「ふーん・・・ぐはっ、なんだこの露出度! 殆どマッパと変わらないじゃねぇか!」
「今までで最高の露出度かもな」
「でも、これだと脱がす楽しみが薄いなぁ」
ナス「まったく、男というのは勝手な生き物だな。夏海はブラを取られたが、それを取り返そうとレフェリーと引っ張り合い、壊してしまった」
「まったく、またオークションをしようと思ったのに」
ナス「その代わりにボトムまで脱がそうとしたくせに。最後は夏海がカエル飛びパンチのような肘打ちでジグをKOした。ついでにこのドスケベレフェリーもビンタでKOされてる」
「うわ、だっせ!」
「ちょっと油断しただけじゃないか。観客も沸いてたから試合自体は上手くいってた筈だ」
ナス「試合が上手くいっても、お前の情けない姿が消え去るわけじゃないぞ」
「お前はなんでそういう・・・あ、まさかお前!」
ナス「?」
「あれか、好きな相手には逆に意地悪するって奴か!」
ナス「・・・は?(氷点下の視線) さ、次に行くか」
「冗談なんだから素で返さないでくれよ・・・」

ナス「第二十九話は出場者No.20、芦鷹アウラ。19歳。身長164cm、B86のDカップ、W60、H90。陸上自衛隊第三師団に所属する二等曹長。祖父がスウェーデン人のクォーターだ」
「外人、ハーフ、クォーター。今回は国際色豊かだな」
「言われてみればそうだな。毎回必ず外国人がいるし」
「『御前』って外人好きなのか? こいつもそうだし、御堂マヤだって・・・」
ナス「(ぎろり)」
「お前・・・言ってはいけないことをさらっと・・・」
ナス「ふ・・・御堂マヤは遠くに居るからな、今は私が独占してる」
「独占って、『御前』をか? 鬼島もいるじゃん」
ナス「(ぎろっ!)」
「どうしてお前はそう空気を読まない発言をするんだ・・・」
ナス「・・・アウラの対戦相手はグレッグ"ジャンク"カッパー。あの汗かき男だ」
「そういや、なんでグレッグ『"ジャンク"』カッパーなんだ?」
「ジャンクフードばっかり食ってるからだよ。あいつの脂肪の80%はジャンクフードでできてるって噂だ」
「あいつ、体脂肪率も50%越えてるだろ? よく試合ができるよなぁ」
ナス「一応練習しているらしいからな。でも、すぐ汗を掻くから後始末が大変らしい。掃除人がぼやいていたぞ」
「そりゃぼやきたくもなるわなぁ」
ナス「アウラの衣装は迷彩柄のビキニの上に迷彩柄のTシャツ。試合途中でTシャツを破かれ、ブラも取られた」
「あれ、さっきの夏海って子もビキニだっただろ? しかもブラ取られたのも一緒。ちょっとネタ切れじゃないのか?」
「お前・・・そんなこと言ってても知らないぞ・・・」
「ん? いや、『御前』に文句言ったわけじゃないぞ! 誤解するな!」
ナス「大丈夫だ、誤解のないように『御前』に伝えておくから」
「やめろぉっ!」
ナス「冗談だよ。(微笑) グレッグの汗で足元が滑り苦戦するアウラだったが、最後はそれを逆手に取ったスライディングキックでKOだ。ついでに、抱き起こす振りをして胸を揉んだドスケベレフェリーもKOされてる」
「うるさい、ドスケベレフェリー言うな!」
「あれ、レフェリーがKOって、これもさっき・・・」
ナス「なんだ、やっぱり『御前』に報告したほうがいいか?」
「するなぁっ!」

ナス「第三十話、出場者No.21、本多柚姫。20歳。身長157cm、B85のEカップ、W59、H84。普段は料理人をしている。格闘スタイルは古武術だ。対戦相手は早矢仕杜丸」
「また早矢仕って奴か。で、どうなった?」
「あっさり二発で伸されやがった。で、本多選手がすぐにナスターシャと闘わせろと言い出してな」
「は? なんで?」
ナス「さあな」
「なんでも、試合前の説明がなってなかったらしい。普段は鬼島が説明してるのに、その日は急用とかで替わりにこいつが説明したんだ」
ナス「まったく、あんなに丁寧に説明してやったと言うのに。逆恨みとは恐いな」
「お前、絶対挑発的にやっただろ」
ナス「人聞きの悪いことを言うな。ちゃんと最低限のマナーは守ったぞ」
「逆に言えば最低限のマナーしか守らなかったんだろうが! しかも勝手に試合受けやがって!」
ナス「観客も盛り上がってたじゃないか」
「で、勝敗は?」
ナス「・・・いいじゃないかそれは。次に行くぞ」
「ダブルKOだ」
「おいおい、人に無様だなんだと言っておいて、自分も充分無様だな」
ナス「うるさい!」
「そういえば、勝手に試合を受けたのはまだいいが、ダブルKOっていう無様な姿を晒したことで『御前』にお仕置きされたらしいじゃないか」
ナス「!」
「ほっほぅ、どんなお仕置きを受けたんだ?」
ナス「・・・言う必要はないな」
「三日間、風呂と排泄のとき以外はずっとローター付きの貞操帯着けられてたんだってよ」
ナス「なんでお前が知ってるんだ!・・・さては真崎か無業がばらしたな」
「情報源を洩らすとそいつらが危ないからな。ノーコメントだ」
「・・・思い出した、なーんか様子がおかしいときがあったけど、貞操帯付けてたからか。色っぽい目つきしてたぜ、お前」
ナス「屈辱だ・・・!(ギリッ)」

ナス「今回の座談会はこの辺でお開きにするぞ。お疲れ、ドスケベども」
「最後にこいつをやり込めたしな、終わり良ければ全て良し、ってか?」
「だから、これからも『御前』の部下として顔を合わせていくんだしさ、もうちょっと仲良くだな・・・」
ナス「はっ、あれしきのことで私をやり込めただと? 浅はか極まりないな!」
「俺がドスケベならお前は色呆けだよ! やーい、エロ外人!」
「だから、仲良くって・・・無理か、お前らじゃ(がっくり)」
「だからお前は・・・!」
ナス「ふん、そんなだから・・・!」

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