【閑話休題 座談会 其の十】

涼子「恒例の座談会、回を重ねて遂に十回目となりました。今回はなんと、七名の大所帯となっております。初めての方が四人、美緒さんと遥さんは何度か参加しているから要領はわかってますね」
美緒「わかってますけど、まさか四回も参加することになるとは思ってなかったですよ」
「私も」
涼子「そういえば、美緒さんと遥さん、そして私は第一回と第二回の座談会に参加してるんですね」
美緒「なんだか懐かしいですね」
「そうですね! それに今回は第二回のときと一緒で、美緒さんとのタッグマッチだったから嬉しかったです!」
涼子「試合の詳しい話は後程。では皆さん、年齢、職業、格闘スタイルを教えていただけますか? それでは登場順に、紫苑さんからどうぞ」
紫苑「(スミレに顔を寄せ)・・・(ぼそぼそ)」
スミレ「えっと、嵯暁紫苑、20歳、OL、日舞やってます」
涼子「あの、できれば紫苑さん本人からお願いしたいのですが」
スミレ「ごめん、しー姉極度の人見知りなの。私が代弁するから、勘弁してあげて?」
紫苑「(こくこく)」
涼子「仕方ありませんね・・・では次は琉香さんお願いしますね」
琉香「俺は荒摩琉香、16歳。一応学生だよ。喧嘩で負けたことはないね」
涼子「次はスミレさんですね」
スミレ「はーい。私は嵯暁スミレ。しー姉の妹で、17歳。高校生で、格闘技はやったことないよ。でもアクションの練習してるから、それが格闘スタイルになるかも?」
涼子「次はケイナさん、お願いします」
ケイナ「ケイナ・バン・ヒュクレイン。ベトナム出身です。19歳です。日本の大学に通ってます。格闘スタイルはサバットです」
涼子「それでは美緒さん、お願いします。その次は遥さんです」
美緒「栗原美緒、ケイナさんと同じ19歳。大学に通ってるのも同じね。格闘スタイルはレスリングをベースに打撃技を組み合わせてます」
「来狐遥、17歳! 高校生で、プロレス同好会やってます! 格闘スタイルもブロレスです!」
涼子「これで自己紹介は全てですね」
美緒「あれ、涼子さん自己紹介しましたっけ?」
涼子「そういえばまだでしたね。申し遅れました、於鶴涼子と申します。私の年齢は21歳で、職業は受付嬢です。格闘スタイルは合気道になります」
琉香「おづるりょうこ?・・・その名前と黒髪、もしかして!」
涼子「? 琉香さん、私を知っているんですか?」
琉香「涼子先輩のお噂はかねがね! ○○さんや○○○くんからよく武勇談を聞いてます!」
美緒「涼子さん! 武勇談ってなんですか!?」
涼子「さあ、想像もつきませんね(微笑)」
「(やっぱり、涼子さん恐い人なんだ・・・)」
スミレ「(ねぇねぇ、この綺麗な人って、そんなに凄い人なの?)」
美緒「(まあね・・・でも、ここでそんなこと言ってたら)」
涼子「ひそひそ話はやめてくださいね。座談会を始めますよ?(氷の微笑)」
美緒スミレ「は、はいっ!」

涼子「第四十六話は紫苑さんとグレッグの闘いでした。紫苑さんはお姉さんであるさくらさんの敵討ちのために参戦しました」
紫苑「(こくこく)」
涼子「紫苑さんの衣装はメイド服でした。より正確に言えば、メイドカフェで見るようなメイド服、ということになりますか」
「つまり、H度が高かった、ってことですか?」
紫苑「(こくり)」
涼子「胸元は大きく空いているし、スカート丈は短め。男性の欲望が反映されたものと言っていいでしょうね」
スミレ「しー姉・・・可哀想・・・」
紫苑「(なでなで)」
スミレ「ありがと、でも、心配してるの私だから」
涼子「日舞の技術で闘うしかない紫苑さんは、扇子を使うことを許されます。その扇子を胸の谷間に挟んでいたのが色っぽかったそうです」
スミレ「胸の谷間に扇子・・・パイズリみたいだね」
紫苑「(小首を傾げる)」
スミレ「パイズリがわからない? しー姉奥手だからなー。うんとね(ひそひそ)」
紫苑「・・・(赤面)」
「パイズリ・・・ってなに? ねぇスミレ」
スミレ「え? その・・・やっぱパス、身内以外に言うの恥ずかしいし!」
「そうなの? ねぇ美緒さん、パイズリって」
美緒「遥ちゃんは知らなくていいの」
「えーっ、美緒さんのケチ。ねえ琉香、パイズリってなに?」
琉香「え? お、俺に聞くなよ!」
「琉香も知らないの? ケイナさんは知ってる?」
ケイナ「パイズリ・・・ペイズリー柄の親戚でしょうか?」
美緒「ボケばっかりか! んもう、パイズリのパイってのは、おっぱいのパイ、パイズリのズリってのは、その・・・(赤面)」
「ズリ? 砂ずり?」
美緒「そうじゃなくて、その・・・男の人の・・・あれ、あれを、胸で挟んで、しごくのがパイズリ! わかったかこん畜生!」
他の一同「(赤面)」
涼子「美緒さん、言葉使いが汚いですよ」
美緒「ご、ごめんなさい。つい・・・」
スミレ「私、そこまではっきり言ってなかったのに・・・」
美緒「あんたが言い出しっぺでしょうがぁっ!」
涼子「はい、そこまで。美緒さん、熱くなるのもほどほどに。試合ですが、グレッグの脂肪と滑りやすい汗などにはまるで影響を受けず、扇子の一撃で止どめを刺した紫苑さんが勝利を挙げました」
紫苑「(ぐっ)」
涼子「しかし、連戦が契約に盛り込まれていた紫苑さんは、すぐに猿冠者と対戦することになります」
ケイナ「連戦なんて、ずるくないですか?」
涼子「契約でそうなっていた以上、卑怯なことはありませんよ。猿冠者と対峙した紫苑さんですが、まるで反撃もできず、圧倒されてしまいます」
紫苑「(しゅん)」
涼子「最後は猿冠者とレフェリーに押さえ込まれ、セクハラを受け続けることで失神してしまいました」
スミレ「でも、しー姉の仇は」
涼子「はい、そこまで。スミレさんのお話はまた後で」

涼子「第四十七話は琉香さんのお話ですね。対戦相手は小四郎。衣装は極小ビキニ、の予定だったんですが、琉香さんは私服でリングに上がってしまいました」
琉香「だってよ、あンな面積の少ない水着着て闘えるか? 胸だけじゃなくて色々見えちゃうっての」
「琉香ずるい! 私なんか、毎回エロ衣装我慢して着てきたのに!」
涼子「衣装を着なければファイトマネーは払わないというレフェリーの言葉に、琉香さんはリングを降りようとします。そこでレフェリーが、琉香さんが勝てば三百万円のファイトマネー、負ければファイトマネーはなしという賭けを持ちかけます」
琉香「そンときゃ楽勝だと思ったんだけどなぁ」
涼子「試合が開始されると、琉香さんは反則技を織り交ぜつつ小四郎を攻め立てます。しかしスタミナ切れで失速、小四郎から拘束されてしまいます」
「琉香、体鍛えないとスタミナつかないよ。走り込みとかさ」
琉香「うっせぇなぁ、運動は嫌いなんだよ」
涼子「身動きができなくなった琉香さんは、レフェリーから化粧を落とされてしまいます」
スミレ「え、琉香っちメイクしてるの?」
琉香「ああ」
「あ、ホントだ。今もしてる」
美緒「そんな年からお化粧してると、肌が荒れるわよ〜」
紫苑「(こくこく)」
琉香「俺は大丈夫だよっ!」
ケイナ「そう言ってたのに、今は肌荒れに悩んでる友人知ってますよ」
琉香「・・・」
涼子「お化粧の話はその辺で。拘束された琉香さんはレフェリーに服を破られ、乳房を剥き出しにされ、乳首と乳房を弄られます。その責めは耐えていた琉香さんでしたが、パンティの中に手を突っ込まれたところでギブアップしました」
琉香「・・・くそっ、思い出したら腹立ってきた!」
ケイナ「そこまでされたらしょうがないですよね」
涼子「最後は悔しさに泣いてしまいました」
琉香「な、泣いてなンかねぇよ! 適当言うな!」
涼子「あら、では私が嘘を言っているとでも?」
琉香「そ、そうだよ! 俺が泣いてねぇって言ってンだから、そっちが嘘ついてンだよ!」
涼子「・・・そうですか、私が嘘を、ねぇ(微笑)」
美緒「まずい! 琉香ちゃん、涼子さんに謝って!」
琉香「ああ!? ンで俺が・・・」
「そうだよ! 涼子さん怒らせたらまずいって! 今ならまだ間に合うから!」
琉香「う、うるせぇ! 俺は泣いたりなンかしてねぇっ!」
涼子「(がしっ)琉香さん、ちょっとあちらでお話しましょうか」
琉香「ンだよ、人の首根っこ掴むンじゃねぇ! 放せ、放せって!(ずるずる)」
美緒「あーあ・・・ご愁傷様」
ケイナ「えっと・・・いいんですか? あれ」
紫苑「(心配気)」
「ああなった涼子さんは、誰にも止められないよ・・・」

(数分後)

琉香「すいませんでした、もうしません、ごめんなさい(べそべそ)」
涼子「ちょっと話し合いが長引いてしまいました。皆さん、お待たせして申し訳ありません(微笑)」
スミレ「あーあ、琉香っち泣いちゃってるじゃん」
琉香「な、泣いてねぇよ!(ぐしっ)」
美緒「ここまで強がるかぁ。徹底してるわね」
紫苑「(なでなで)」
琉香「が、ガキじゃねぇンだから、頭撫でるなよ!」
紫苑「(しゅん)」
スミレ「あーっ! しー姉が落ち込んだじゃない! 琉香っち、しー姉に謝りなさいよ!」
琉香「勝手に撫でといてなに言ってンだよ!」
涼子「はい、そこまで! 喧嘩はなしですよ」
琉香「(びくっ!)」
スミレ「はーい・・・しー姉、もう大丈夫?」
紫苑「(こくり)」
ケイナ「えっと、結果として、試合は琉香ちゃんが負けたんですよね?」
「そっか、じゃあファイトマネーはなし?」
琉香「・・・ああ。でも服はチャンと弁償させたし、すっぴんにさせられた分の慰謝料はふんだくってやったぜ」
美緒「しっかりしてるわね」
涼子「それくらい逞しくないと、今の世の中は生きていけませんよ。では、次に行きましょうか」

涼子「第四十八話はスミレさんの試合です。対戦相手は紫苑さんを下した猿冠者。スミレさんの衣装は戦隊モノのヒロインのようなものでした」
スミレ「パンチラ狙いのミニワンピ、って感じだったもんね。でも、作り自体は悪くなかったよ? それにちゃんと見せパン穿いてたし」
涼子「スミレさんはボディチェックという名のセクハラをされますが、紫苑さんの仇を取るためにじっと耐えました」
スミレ「だって、ボディチェック受けなきゃ試合始めないって言うんだもん」
紫苑「(なでなで)」
スミレ「しー姉・・・ありがと」
涼子「五分以上もセクハラされ続けたスミレさんでしたが、耐え抜いてようやく試合が始まります。しかし緊張で固くなったスミレさんは猿冠者に攻め立てられます」
スミレ「そうだったっけ。あんまり覚えてないや」
「都合の悪いことは忘れるってやつ?」
スミレ「あ、そうかも! でも、健康にはいいんだよ。ストレス溜まんないし」
涼子「猿冠者とレフェリーの二人掛かりの責めに追い込まれていくスミレさんでしたが、その苦境にヒーローショーのバイトで磨いた相手の動きを読む力を発揮、猿冠者の攻撃をかわしただけでなく、カウンターまで取ります」
美緒「ちょっと待って、なんでヒーローショーのバイトで相手の動きを読むことができるようになるの?」
スミレ「それはね、ヒーローショーのバイトって、急に人が替わったりするのね。だから普段練習してない人にも合わせられるようにしてたら、相手の次の動きが見えるようになったみたい」
美緒「ふうん、それってかなり凄い才能じゃないの?」
スミレ「でもね、かなり集中しないと駄目だし、すっごい疲れるの。試合の後なんか12時間は寝てたもんね」
ケイナ「ところで・・・ヒーローショー、ってなんですか?」
スミレ「・・・なんか、私の存在意義を根こそぎ否定された気がする」
ケイナ「えっ、えっ? 私、そんな失礼な質問しました?」
紫苑「(ふるふる)」
スミレ「あー、ごめんしー姉、気ぃ使わせちゃったね。ヒーローショーって、テレビの戦隊モノの衣装や気ぐるみを着て、遊園地やイベントでショーをするの。私そのバイトしてるんだ。目指せ、未来の戦隊ヒロイン!」
「へー、スミレってそんな夢があるんだ。私はプロレスラーだけどね!」
スミレ「あ、そうなんだ。それじゃ、どっちが先に夢を叶えるか競争だー!」
「負っけないぞー!」
美緒「はいはい、そこまでそこまで」
涼子「美緒さん、人の決め科白を取らないでください。猿冠者の動きを読みきったスミレさんはセクハラも耐え抜き、最後はサマーソルトキックを叩き込んで勝利。見事、紫苑さんの仇をとることができました」
スミレ「へっへ〜、勝利のV!」
涼子「その後で、レフェリーにもお仕置きしてます」
スミレ「だって、さー姉もしー姉もあのエロレフェリーにセクハラされてたもん。当然私もね! だから、これでいいのだ!」
美緒「バ○ボンのパパ・・・」
涼子「古いですよ美緒さん」
美緒「それがわかる涼子さんだって・・・」
涼子「(じろり)」
美緒「・・・なんでもありません(汗)」

涼子「では、ケイナさんのお話に行きましょうか。ケイナさんは第四十九話に登場しました。対戦相手は火筒剛、衣装はケイナさんの故郷であるベトナムの民族衣装、アオザイでした」
ケイナ「あんなのはアオザイじゃないですよぅ」
涼子「正しくは改造アオザイですね。対戦相手の火筒は、褌一丁で闘いました」
他の一同「ひぃぃぃっ!」
琉香「おっさんの褌いっちょの姿って、なンの拷問だよ!」
ケイナ「それだけじゃないんです、頭は禿げてたのに、頭以外はもじゃもじゃだったんです・・・思い出したら鳥肌立っちゃいました!」
美緒「やめて、想像させないで!」
涼子「想像が嫌なら、写真をどうぞ(ぴらっ)」
美緒「きゃーーーっ!」
紫苑「(びくっ)」
スミレ「うわわわ!」
琉香「ぎゃーっ! 目が腐るーっ!」
「やめて涼子さん、見せないでーっ!」
涼子「失礼しました。確かに見て気持ちいいものではないですね。(びりびり)試合はケイナさんがズボンを取られてしまい、恥ずかしさに動きが鈍ったところをセクハラされます」
ケイナ「セクハラも嫌だったけど、抱きつかれたときの毛の感触が・・・ううっ、思い出しちゃいました(泣)」
涼子「ケイナさんは上着も破かれ、下着姿にされてしまいます。しかし、ここからケイナさんの反撃開始、蹴りの連打で火筒を叩きのめし、KO勝利を飾っています」
ケイナ「恥ずかしかったけど、勝ってファイトマネーも手に入りました。我慢して頑張った甲斐がありました」
スミレ「それにしてもケイナさん日本語ぺらぺらだよね。勉強したの?」
ケイナ「え、私の日本語薄いですか? 勉強はしてるんですが・・・」
美緒「そういう意味じゃないの。日本語が日本人並みに使えてますね、ってこと。褒めてるのよ?」
ケイナ「そうなんですか(汗) 恥ずかしー!」
涼子「ケイナさんはベトナム出身だそうですが、日本の大学で何を学んでいるんですか?」
ケイナ「工学部で、主に電子装置の組み立てを学んでます。将来的には、ベトナムでも日本や台湾並みの規模を持ったIC関連の工場を造るのが夢なんです!」
美緒「工場そのものを造る、って・・・かなり規模の大きい夢ね」
ケイナ「かなり難しいとは思いますけどね。でも、夢は持ち続けていたいんです」
涼子「素晴らしい夢ですね。私はいいと思いますよ。では、次に行きましょう」

涼子「記念すべき第五十話の試合では、美緒さんと遥さんのコンビによるタッグマッチが行われました。二人ともマスクをつけ、美緒さんはエキドナ、遥さんはダークフォックスとして闘っています。対戦相手はマスク・ド・タランチュラと初登場のジョルジュという黒人選手でした」
美緒「全く、またあのエロマスクと闘わされるとはね」
「でも、タッグマッチで負けてましたからね。いいリベンジの機会だったじゃないですか!」
美緒「私はシングル戦で勝ってるから、もう闘わなくてもよかったんだけどね」
「えーっ、私は美緒さんとタッグマッチ組めて嬉しかったのに」
美緒「はいはい、ありがと」
「うーっ、最近美緒さんが冷たい・・・」
琉香「なンか、レズカップルみたいな会話だな」
美緒「誰がレズだっ!」
スミレ「え、違うの? しかもツッコミの息ぴったりだし」
紫苑「(こくこく)」
涼子「はい、脱線はそこまで。お二人の衣装はバニーガールでした」
ケイナ「ばにーがーる、ってなんですか?」
涼子「こういう格好のことですよ(写真を見せる)」
美緒「わーっ!」
ケイナ「・・・うわぁ・・・なんて言うか、その、凄いですね」
琉香「でも、二人とも結構出るとこ出てンのな。男がほっとかないだろ? 彼氏ってどんな奴なンだ?」
美緒「・・・え?」
紫苑「(興味深々)」
美緒「えっと・・・は、遥ちゃんの彼氏ってどんな人?」
「えええ!? いや、美緒さんから教えてくださいよ」
琉香「・・・二人ともいねぇンだな」
美緒「・・・」
スミレ「私も今はフリー。ケイナさんは?」
ケイナ「あの、その・・・ベトナムに、婚約者が」
他の一同「えええっ!?」
ケイナ「そんなに驚かなくても(赤面)」
涼子「驚きますよ。それで、どんな方なんですか?」
ケイナ「幼馴染です。私が大学を卒業して帰国したら、結婚する予定なんです」
「お嫁さんかぁ・・・ケイナさんの花嫁姿、綺麗なんだろうなぁ・・・美緒さんはいつ結婚するんですか?」
美緒「なんでこっちに振るのよ! ちょっと涼子さん、脱線し過ぎじゃない?」
涼子「結婚・・・私も元橋様と・・・(はっ)こほん。えー、話を戻しますよ? 美緒さんと遥さんの試合ですが、二人ともセクハラやマスクを脱がされそうになるなど、卑怯な手段で責められます」
美緒「いつものことと言えばいつものことだけど・・・マスクを脱がされそうになるのって、あそこまで恥ずかしいのね」
「でしょ? 前のタッグマッチの最後で、私がマスク剥がされたショック、わかってもらえました?」
美緒「そうね、わかった気がするわ」
涼子「それでも二人は屈せず、最後はローリング・エクスキューショナーとスプラッシュマウンテンのツープラトンでマスク・ド・タランチュラを沈めました」
スミレ「なにそのナントカとかいうの」
「ローリング・エクスキューショナーとスプラッシュマウンテン! ナントカ言わない!」
涼子「丁度フィニッシュシーンを撮った写真があります」
「ありがとう涼子さん! これがローリング・エクスキューショナーで、こっちがスプラッシュマウンテンだよ!」
琉香「エグっ! これ、相手死んでないか?」
美緒「大丈夫よ。死んだって構わないようなエロマスクだし」
「美緒さん・・・よっぽどエロマスクのこと嫌いなんですね」
ケイナ「ってことは、やっぱり・・・」
「ちょっと待った! 死んでないですって!」
涼子「そうですね、残念ながら。勝利を挙げた二人は、最後にレフェリーもKOしてリングを降りました」
スミレ「あ、遥たちもレフェリーお仕置きしたんだね」
「だって、レフェリーの立場利用してセクハラし放題だもん。あれはお仕置きじゃなくて天誅だよ!」
美緒「そうよね。女性にセクハラするのがどれだけ罪深いのか、体に教えなきゃわかんないわよあの男は」
涼子「殺したところで反省するとは思えませんが」
ケイナ「涼子さん・・・さらっと恐ろしいこと言ってます」
「だって涼子さんですもん」
涼子「遥さん、一言多いですよ」
「(びくっ!)」
美緒「遥ちゃん・・・あとでしっかり謝っときなさいよ(ため息)」

涼子「それでは、七人の大所帯で行った第十回目の座談会もこれで終わりたいと思います。皆さん、長時間お疲れ様でした」
スミレ「ねぇねぇ遥、折角だからさ、皆でどっかパーッと遊びに行こうよ! ボーリングとかゲーセンとかどう?」
「いいね! 美緒さんも行こっ!」
美緒「はいはい。いいわよ、付き合うわ」
スミレ「しー姉もねっ! あ、さー姉に遅くなるって連絡しなきゃ!」
紫苑「(こくり)」
「ケイナさんも行くでしょ? 涼子さんも!」
ケイナ「え? そうですね。じゃあ、折角だから」
涼子「そういうことでしたら、喜んで」
スミレ「あ、琉香っちはどうする?」
琉香「俺は・・・」
涼子「行きますよ。ね?(微笑)」
琉香「は、はいっ! 御供させて頂きます!」
「琉香・・・そこまで涼子さん恐いんだ・・・」
美緒「そっとしときなさい。世の中にはね、触れちゃいけないこともあるんだから」
涼子「それでは、節目の第十回座談会、これで終了と致します。私たちはこれから二次会に繰り出しますので、また次回お会いしましょう」


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