【閑話休題 座談会 其の十九】

涼子「皆さん、お忙しいところをお集まり頂きありがとうございます。於鶴涼子です。本日も座談会の進行を務めさせて頂きますので、宜しくお願い致します」
他の一同「お願いします」
涼子「今日は第九十一話から第九十五話に登場した皆さんと座談会を行います。全員が二度以上参戦経験がある方々ですが、初顔合わせの方も居ますので、各自登場順に自己紹介をお願い致します。まずは美葉音さんからですね」
美葉音「わかりました。皆さんこんにちは、栗栖美葉音です。年齢は20歳です。職業、と言いますか、神に仕えるシスターをしています。格闘スタイルは柔道と捕縛術になります」
菊奈「須座久菊奈〜、21歳で、プロレスラー。格闘スタイルもプロレス〜」
「森下恋です。23歳のカメラウーマンよ。格闘スタイルは柔道」
雪那「皆さんこんにちは、九条雪那と申します。私も美葉音さんと同じく20歳で、一応会社の社長をしています。格闘スタイルは薙刀になります」
水華「初めての方も久しぶりの方もこんにちは、笹塚水華です。私は23歳で、小学校で教鞭をとっています。格闘スタイルと呼べるほどではないですが、ボクシングの練習をしています」
まほろ「鴉箕まほろ、22歳。職業は美容師だから、良かったらお店に来てね。格闘スタイルはテコンドーよ」
涼子「では、改めまして私も自己紹介を。於鶴涼子、年齢は21歳で、職業は受付嬢です。格闘スタイルは合気道になります。続けて恒例行事を・・・」
美葉音「も、もういいんじゃないでしょうか、その行事」
水華「そうですよ、私もそう思います」
涼子「申し訳ありませんが、恒例の行事を止めるのにはそれなりの理由が必要ですので(微笑) 美葉音さんが93のGカップ、菊奈さんがB89のEカップ、恋さんがB90のEカップ、雪那さんがB97のIカップ! 相変わらず凄いですね。水華先生がB85のDカップ、まほろさんがB87のEカップ。私がB85のDカップです」
まほろ「まあ女同士だから我慢するけど、これも個人情報だからね?」
涼子「ここだけの発表ですので、大丈夫ですよ」
菊奈「でも、今回って皆二十代なんだね〜」
涼子「そうですね、全員が二十代前半です」
美葉音「20歳、21歳、22歳、23歳とほぼ同年代ですね」
涼子「話が弾みそうですね。では、改めて座談会を始めましょう」

涼子「最初は第九十一話、美葉音さんの試合ですね」
美葉音「ああ・・・試合の話はせずに、皆さんとのお喋りだけで終わりたいです」
涼子「さすがにそういうわけには行きませんよ(微笑) 美葉音さんの相手はツェネッガーとジャンクロと名乗る、どう見ても日本人の二人。美葉音さんの衣装はシスター服でした」
美葉音「前回もそうでしたけど、今回もシスター服と呼べるものではなかったですよ」
涼子「確かに。肩は剥き出しで太ももまで露わとあれば改造シスター服ですね」
まほろ「色っぽさ狙いなのかしら?」
「<地下闘艶場>だもんね」
涼子「試合前のボディチェックからセクハラが開始され、試合も二人掛かり・・・いえ、レフェリーも含めた三人掛かりで美葉音さんは責められます」
美葉音「毎回こんな試合ばかりだと、男性不審になりそうです・・・」
雪那「さすがにそんな男性ばかりではない、と言いたいところですが・・・私には否定できないです」
涼子「私も否定できませんね。セクハラを受ける美葉音さんでしたが、隙を衝いてツェネッガーとジャンクロを同時に絞め落とします」
菊奈「おお〜(ぱちぱち) すごいね〜」
美葉音「あ、ありがとうございます(照れ) なんとかファイトマネーを持って帰ることができました。孤児院も暫くは大丈夫です」
まほろ「え、孤児院?」
美葉音「ええ。私が所属する教会は、孤児院も併設しています。私もそこで育ちました。でも、経営が厳しくて・・・」
「そうなんだ・・・シスターなのになんで<地下闘艶場>に、って思ったけど、そんな理由があったのね」
美葉音「はい・・・とても恥ずかしいんですけど、背に腹はかえられず・・・」
涼子「孤児院も経営を続けていけるといいですね。では、次に行きましょうか」

涼子「次は第九十二話、菊奈さんの試合です」
菊奈「は〜い(挙手)」
涼子「・・・別に手は上げなくて良いですから。菊奈さんの衣装は魔女・・・とでも言うんでしょうか? 対戦相手はマスク・ド・タランチュラでした」
菊奈「あの男好きじゃな〜い、エロいことしか考えてないから〜」
水華「私も対戦したことがあります。そのときには、本当に恥ずかしい目に遭わされました(泣)」
涼子「セクハラボディチェックを受け入れた菊奈さんでしたが、試合は優位に進めていきます。しかし隙を衝かれ、マスク・ド・タランチュラの<タランチュラホールド>に捕らわれてしまいます」
まほろ「あのエロ技かぁ・・・あーもう、思い出しただけで腹立ってきた!」
「まほろちゃんもその技掛けられたの?」
まほろ「・・・ええ、まあ」
菊奈「恥ずかしいよね〜、あれ〜」
まほろ「なんでこの人こんなに緊張感ないの!?」
涼子「こういう人なんです。諦めましょう」
菊奈「諦めたらそこで試合終了〜」
水華「・・・菊奈さん、少し静かにしましょうか」
菊奈「は〜い」
涼子「やれやれ・・・(ため息) <タランチュラホールド>から、レフェリーも加わった二人掛かりのセクハラを受ける菊奈さんでしたが、伸ばした手でマスク・ド・タランチュラのマスクを引っ張り、注意をそちらに向けることで脱出しました」
「へえ、やるわね」
菊奈「えへへ〜」
涼子「そこから得意の<フェニックスダイブ>と見せかけて縦回転のニールキックを叩き込み、最後は隠し技・<タランチュラキラー>で勝利を挙げました」
菊奈「ぶい!」
美葉音「なんだかよくわかりませんが、とにかく凄そうですね」
菊奈「えっとね〜、あの長い腕をね、こうやって、こうやって・・・」
「・・・全然わかんない」
涼子「これ以上続けるのも疲れそうですので、次に行きますよ・・・」

涼子「第九十三話に行きましょう。恋さんの試合になります」
「・・・今回はやめておかない? ね? 私の試合は飛ばして」
涼子「恋さんの衣装はミニチャイナ服、対戦相手は火筒剛という剛毛の持ち主でした」
「ちょっとー! ガン無視はないでしょ!?」
涼子「これが私の仕事ですので(微笑)」
「・・・変わらないわね、まったく」
涼子「誉め言葉だと聞いておきます。ファイトマネーをどうしても手に入れたい恋さんは、レフェリーのセクハラボディチェックを受け入れ、ひたすらセクハラを繰り返されます」
「そこから言うわけ? んもう、飛ばしていいのに」
涼子「では飛ばしましょうか。試合開始早々、火筒の通常の量ではない剛毛に思わず逃げ出そうとした恋さんは、背後から捕まってセクハラを受けます」
美葉音「試合が始まっているのに、ですか?」
「それはしょうがないのよ。だって、全身モジャモジャなのよ? それが半端じゃなかったんだから。ああもう、思い出しただけで鳥肌立っちゃった!」
まほろ「そこまで言われたら、逆に見てみたいかも」
「やめておいたほうがいいわよ、絶対!」
菊奈「私も見た〜い」
涼子「仕方ありませんね、写真をどうぞ」
他の一同「(盛大な悲鳴)」
水華「な、な、な・・・」
美葉音「・・・(絶句)」
まほろ「うっわぁ・・・引くわぁ、半端なく引くわぁ」
「だから言ったでしょ? やめておいたほうがいい、って」
菊奈「すごいね〜、毛深いマン、って感じ〜」
涼子「・・・意外と平気ですね、菊奈さん」
菊奈「平気じゃないよ〜、絶対触りたくないし」
涼子「この剛毛、逃げようとすれば余計に肌に当たるため、恋さんはじっと耐えるしかできませんでした」
まほろ「無理やり逃げればよかったのに」
「そうは言うけどね、あの気色悪さは体験しないとわかんないんだから! 究極の二択だけど、セクハラを耐えるほうを選んじゃうくらい凄いんだから!」
涼子「ブラを取られ、胸を剥き出しにされても耐える恋さんでしたが、レフェリーの言葉に切れてしまいました」
水華「なんて言われたんですか? どうせ酷いことですよね?」
「うん、まあ・・・」
涼子「ええと・・・『こうして、男に好き勝手にされるのがいいんだろ?』と言われたようです」
「だから・・・別に言わなくてもいいじゃない・・・」
まほろ「あんのエロレフェリー、やっぱり今度会ったら半殺しにしてやるわ」
涼子「しかし、その一言で火筒の拘束から脱出、毛を毟りながらの投げで勝利を挙げてますからね」
「うああ・・・あの毛が、毛が、指に絡みついて・・・」
菊奈「だいじょうぶ〜?」
涼子「試合終了直後にも、火筒の毛が指に絡みついた恋さんは錯乱し、胸丸出しのまま退場してしまいました」
美葉音「・・・なんということでしょう」
「同情してくれるの? ありが・・・」
美葉音「そのような淫らな振る舞い、神の怒りに触れますよ」
「え? あれ、美葉音ちゃん?」
美葉音「私と一緒に神に許しを請いましょう、恋さん」
「いや、その・・・」
美葉音「天におわします神よ、罪深き仔羊を許し給え・・・」
「えっと・・・」
美葉音「恋さん!」
「あっ、はい! アーメン、でいいのかな?」
美葉音「アーメン・・・」
「・・・あれー? なんでこうなったの?」
涼子「私にもよくわかりませんが、美葉音さんの修道女スイッチを入れてしまったようですね。この際です、しっかり神に許しを請うてください」
「・・・あれー?」

涼子「第九十四話、雪那さんの試合ですね」
雪那「・・・憂鬱です」
涼子「雪那さんの対戦相手は亀河健史、トンファーの使い手です」
菊奈「トンファーってなに〜?」
涼子「そういう質問がくるだろうと思い、実物を用意しております。これがトンファーです」
菊奈「お〜(ぱちぱち)」
まほろ「カンフー映画か何かで見たことあるかも」
美葉音「海外では警官が携帯する場合もあるそうですよ」
涼子「そして、雪那さんの衣装はスーツでした」
「あれ? 普通」
水華「でも、普通のスーツではない気がします」
涼子「水華先生、正解です。スーツはスーツでもシースルーのスーツでした」
まほろ「スーツの意味ないじゃん!」
美葉音「えっと・・・もしかして、下着が透けてたり、とか?」
雪那「(こくん)」
涼子「ネクタイだけが普通のものだったのがマニアックですね。借金がある雪那さんはセクハラボディチェックも拒めず、レフェリーにいいようにされてしまいます」
雪那「そ、そこは言わなくても」
涼子「では、試合の描写に移ります。薙刀の攻撃で亀河を追い込んでいく雪那さんでしたが、レフェリーが邪魔になって攻撃を止めてしまい、そこから反撃を受けます」
「あんなエロレフェリー、ぶん殴っちゃえばよかったのに」
雪那「でも・・・一応審判ですし、後で何をされるかわからなかったので」
まほろ「どうせ触られたんでしょ? 叩きのめして、何か言われたらそのときはそのときよ」
菊奈「野蛮ね〜」
まほろ「うっさい!」
菊奈「でもさんせ〜い」
まほろ「・・・疲れるわ、この子(がっくり)」
涼子「亀河の攻撃でダウンした雪那さんは、ネクタイで手を縛られてセクハラを受けます。一度は隙を衝いて逃れたものの、またも捕まり、ブラを奪われてしまいます」
美葉音「雪那さん・・・大変でしたね」
涼子「最後はギブアップしてしまい、雪那さんの敗北で終わりました」
雪那「借金返済のチャンスだったんですけど・・・」
涼子「しかし、その夜はスポンサーである方から・・・」
雪那「んなっ、まっ、涼子さん!」
菊奈「なになに〜、なにかされたの〜」
雪那「な、なんでもないですから! 涼子さん! そうですよね!?」
涼子「そういうことにしておきましょうか(微笑)」
雪那「あああ・・・涼子さん、酷いです・・・」
水華「(雪那さん、何をされたんだろう・・・気になるけど、聞くわけにはいかないし・・・)」
涼子「では、謎を残して次に行きますよ」
水華「(もやもやします・・・)」

涼子「今日の最後は第九十五話、水華先生とまほろさんのタッグマッチになります」
水華「・・・」
まほろ「覚悟はしてたけど、自分の番になったら憂鬱ね」
涼子「お二人の衣装はビキニ水着にパレオでした」
菊奈「わ〜、涼しそ〜」
まほろ「涼しいどころか寒々しかったわよ」
水華「恥ずかしかったです・・・」
涼子「対戦相手はマスク・ド・タランチュラと早矢仕杜丸、の筈だったんですが・・・」
「あ、わかった。どうせ乱入してきた奴が居るんでしょ?」
涼子「正解です。恋さんの<地下闘艶場>初戦が早矢仕でしたから、乱入してきた相手もわかるでしょう?」
「・・・コンテ・大倉」
まほろ「あいつら、いつも一緒に闘ってるってわけね」
涼子「男性選手三人を相手にすることになった水華先生とまほろさんはセクハラを受けます。しかし、<タランチュラホールド>に捕えられていたまほろさんが柔軟性を見せて脱出、男性選手を叩きのめして勝利を挙げます。が・・・」
美葉音「え? 勝ったら終わりじゃないんですか?」
水華「りょ、涼子さん、その先は・・・」
涼子「試合が終わっても、お二人は男性選手の憂さ晴らしとばかりに嬲られました」
まほろ「やっぱり言っちゃうんだ・・・(ため息)」
水華「私、男性不信に陥りそうです。勿論、そんな男性ばかりじゃないとはわかっていますけど・・・」
まほろ「男なんて所詮皆狼なのよ。現実を見なさい、水華」
水華「でも、私は教育者です。そんな人ばかりじゃないと信じたいんです」
菊奈「う〜ん・・・えいっ(もにゅもにゅん)」
まほろ「ええっ!?」水華「ひあっ!」
涼子「・・・菊奈さん、何をしてるんですか」
菊奈「喧嘩になりそうだったから、クールダウン」
水華「菊奈さん・・・この前もやめてくださいって言ったじゃないですか!」
菊奈「えへへ〜(ぽりぽり)」
まほろ「この天然娘・・・お返しよっ!(むぎゅっ)」
菊奈「あひゃぁ!?」
まほろ「私は三倍返しを心がけてるから、こんなもんじゃ済まないわよ(むにゅむにゅ)」
美葉音「お二人とも、何をしてるんですか! 神は同性愛を認めていませんよ!」
まほろ「いや、これ、じゃれてるだけだから」
美葉音「だめです!」
まほろ「・・・はいはい。わかりました」
美葉音「わかって頂ければいいんです。これからは・・・っ!?(もにゅん)」
菊奈「怒らないでってば〜。ほら、クールダウン〜(むにむに)」
涼子「・・・菊奈さん」
美葉音「・・・こんなことが、クールダウンになりますか!(ブッチーン)」
「あ、切れた」
水華「美葉音さん、落ち着いて!」
美葉音「神の御名に於いて、天罰を加えます!」
菊奈「・・・さよなら〜(ぴゅーっ)」
「あ、逃げた」
美葉音「待ちなさい! 反省するまで教会に住み込んで貰います!(だっ)」
雪那「美葉音さんまで行っちゃいましたね」
涼子「仕方ありませんね。それでは尻すぼみではありますが、今回の座談会はここまでにしたいと思います。皆さん、本日はありがとうございました」


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