【閑話休題 座談会 其の七】

涼子「恒例の座談会、今回は七回目となります。第三十一話から第三十五話に登場された皆様をお招きしての座談会です。いつも通り、進行は於鶴涼子が勤めさせて頂きます。私の職業は受付嬢で、年齢は21歳。格闘スタイルは合気道です。では、登場順に自己紹介をお願いします」
琉璃「八岳琉璃です。17歳の高校生で、格闘スタイルというほど型にはまってはいませんが、敢えて言うならば総合格闘技です」
涼子「琉璃さんは二度目の座談会ですね。後の方々は皆さん初めてです。では沙莉さんどうぞ」
沙莉「房貞沙莉です。23歳で、探偵・・・は前の職業で、今は調査員をしてます。格闘スタイルは護身術です」
涼子「ふささださり・・・早口言葉みたいですね」
沙莉「人の名前を早口言葉呼ばわりしないでよ」
琉璃「ふささださりふささださりふささささり・・・無念ですわ」
沙莉「だーかーら!」
涼子「はい、そこまで。初っ端から喧嘩しないでください」
琉璃「自分が言い出したことじゃないですの。でも、確かに人の名前で遊ぶべきではなかったですわ。ごめんなさいね、房貞沙莉さん」
沙莉「何か釈然としないけど、いいわよ、許してあげる」
涼子「では水華先生、お願いします」
水華「笹塚水華です。23歳。小学校で教鞭を取っています。ボクササイズをしているくらいで、格闘技と呼べるようなものはしていないです」
「次は私ですか。凪谷渚、17歳。高校生。凪谷流柔術の後継者です」
沙莉「なぎたになぎさ・・・ってことはナギナギね」
「え、なんで私のあだ名知ってるんですか?」
沙莉「なんでって・・・その・・・偶然」
「・・・ただ思いついただけなんですね」
涼子「はいはい、次は菊奈さんお願いします」
菊奈「須座久菊奈です。年齢は21歳でぇ・・・プロレスラーです。だから、格闘スタイルはプロレス・・・になるのかな?」
涼子「ず、随分ゆっくりとした喋り方ですね。普段からそうなんですか?」
菊奈「ゆっくりかなぁ? 普通だと思うんだけどな〜」
「喋り方なんて人それぞれ。自分らしくある、それでいいと思います」
沙莉「・・・渚ちゃん、17歳とは思えないわね。発言が大人っぽいわ」
水華「最近の高校生には珍しいですね・・・っていうのは差別発言でしょうか」
琉璃「私も高校生なんですが」
沙莉「貴女は別の意味で珍しい高校生ね」
琉璃「あら、ありがとうございます。希少価値が高いという誉め言葉、ありがたく受け取りますわ」
沙莉「・・・皮肉が通じない・・・やるわねこの子」
涼子「もう喧嘩しないでくださいよ。ではここで恒例のバストサイズとカップ数の発表を致します。琉璃さん89のFカップ、沙莉さん88のEカップ、水華先生85のDカップ、渚さん81のDカップ、菊奈さん89のEカップです。私は85のDです」
沙莉「な、なんでこれが恒例なの? なんの意味もないじゃない!」
水華「そうですよ、女性しかいないと言っても、恥ずかしいです・・・」
琉璃「だから前回も言ったじゃありませんか。個人情報を簡単にばらさないでください」
菊奈「んー・・・どれどれぇ?(むにゅっ)」
沙莉「ひぁっ!」水華「きゃっ!」
菊奈「すごいねぇ、サイズぴったりぃ」
涼子「・・・何してるんですか菊奈さん」
菊奈「確認」
涼子「そ、そうですか(汗)」
沙莉「触っただけでわかるわけないでしょう!」
菊奈「わかるよぉ。だって、プロレスラーだもん」
「な、なにそれ」
琉璃「説得力があるのかないのか・・・」
涼子「さすがの琉璃さんでも菊奈さんは計れないようですね。前置きが長くなりましたが、そろそろ座談会を始めたいと思います」
菊奈「いってみよ〜」

涼子「第三十一話は、琉璃さんがバトルロイヤル戦に参加しています。衣装は白のナイトドレス。男性の参加選手はマスク・ド・タランチュラ、草橋恭三、虎路ノ山、ミステリオ・レオパルドの四名ですね」
琉璃「幾ら私が強いからと言って、男性選手を四人も用意するとは思ってもみませんでしたわ」
涼子「さすがの琉璃さんも男性四人に押さえ込まれては逃れられず、レフェリーからボディチェックという名のセクハラを受けてしまいます」
琉璃「・・・屈辱でしたわ」
涼子「試合は琉璃さんが捕まったまま始まりました。男性選手にバストを揉まれていた琉璃さんでしたが、ミステリオ・レオパルドがあそこを触ろうとした瞬間、拘束から力任せに脱出してしまいます」
琉璃「私の大事なところを触ろうなど、許されることではありませんから」
涼子「その後も数の力に押されてセクハラされ続ける琉璃さんでしたが、草橋をドクターストップ、虎路ノ山、ミステリオ・レオパルドを場外に転落させてマスク・ド・タランチュラとの一騎打ちに持ち込みます」
「凄い、一対四からそこまで持って行ったんだ」
涼子「しかし、かなり体力を消耗してしまった琉璃さんはマスク・ド・タランチュラにタランチュラホールドを掛けられ、レフェリーからドレスの前を開かれてしまいます」
沙莉「ってことは、乳首も見えちゃった?」
涼子「初めて琉璃さんのバストが晒されるかと思いましたが、琉璃さんはヌーブラを着けていたためそれは免れました」
琉璃「私の裸は、大勢の目に晒していいほど安いものではありませんの」
沙莉「それ、私に対する嫌味?」
琉璃「あら、裸を晒しましたの?」
沙莉「ち、乳首までよ、それ以上は・・・!」
涼子「はい、そこまで。沙莉さんの試合の詳細は後程。レフェリーがヌーブラを外そうとした瞬間、琉璃さんは完璧に極まっていたタランチュラホールドを力で解いてしまいました。そのままハイキックでマスク・ド・タランチュラを倒し、踏みつけフォールで勝利、バトルロイヤルを勝ち抜きました」
水華「凄い・・・男性四人相手に勝っちゃうなんて」
涼子「それだけでは終わらず、レフェリーも殴り倒してますが」
菊奈「いくら憎くてもぉ、レフェリーに手を上げちゃ駄目だよ?」
琉璃「私はプロレスラーではありませんから。完璧なレフェリングをできないようなレフェリーは粛清されて当然ですわ」
「粛清・・・殺しちゃったってこと?」
琉璃「私は優しいから、一撃入れるだけで許してあげましたわ」
涼子「その一撃でレフェリーは失神したんですけどね」
菊奈「失神だけかぁ・・・なら、おっけぃ!」
水華「い、いいんですか?」
菊奈「だってあのレフェリー、セクハラ常習犯みたいだから。私も触られたしぃ」
沙莉「さっきは手を上げちゃ駄目って言ってたくせに・・・」
菊奈「その辺はぁ、臨機応変でいいの。プロレスラーだから」
涼子「菊奈さん、発言には一貫性を持つのも大事ですよ。では、次は沙莉さんの試合を振り返ってみましょう」

涼子「第三十二話は、沙莉さん対古池虎丸。沙莉さんの衣装はホットパンツにサスペンダーでした」
水華「え・・・上はなかったんですか?」
沙莉「・・・ええ」
涼子「沙莉さんはサスペンダーの下にブラという扇情的な衣装で闘いました」
沙莉「好きでそんな格好したわけじゃないの! だってブラしないと見えちゃうじゃない」
涼子「相手の古池は全身傷だらけという異様な迫力の男で、沙莉さんはパワーの差で追い詰められていきます」
沙莉「男の人相手だからある程度のパワーの差は覚悟してたけど、あの男のパワーはとんでもなかったわ」
涼子「沙莉さんは古池に捕まり、ブラを取られてしまいます」
琉璃「結局取られたんですの? なら最初から着けなくても一緒でしたわね」
沙莉「うるさいわね! 最初はブラ取られるとは思ってもなかったのよ!」
涼子「その後散々セクハラされた沙莉さんは、ギブアップ負けを喫しました」
沙莉「だってあれは・・・その・・・」
水華「しょうがないですよ沙莉さん。どうせレフェリーもセクハラに加担したんでしょう?」
沙莉「ええそう。あれ? でもそれがわかるってことは水華先生も・・・」
水華「・・・」
涼子「はい、そこまで。水華先生の試合の模様は後回しにしましょう」
水華「うう、やっぱり私の試合の内容も言われるんですね・・・そういえば、沙莉さんはさっき、探偵は辞めた、というような意味合いの発言をしてなかったですか?」
沙莉「実は、探偵事務所の所長もグルだったのよ。私を辱めるために、偽の依頼まででっち上げて<地下闘艶場>に送り込むような上司の下では働けないと思ったの」
「沙莉さん美人だから、その所長さんも厭らしいことを考えてたんですかね?」
沙莉「まったく・・・普通に告白してくれてたら(ぼそっ)」
琉璃「普通に告白されていたら、どうなってたんですの?」
沙莉「ちょっと、人の独り言に反応しないでよ!」
「でも、聞きたいです。沙莉さんはその所長を悪く思ってなかった、ってことですよね?」
沙莉「だって仕事はできるし、技能の教え方は上手いし、ひげがダンディで・・・」
菊奈「なぁんか、未練たらたらね〜。好きなことには変わりないから、今からでも付き合ったらぁ?」
沙莉「いや! 私があんな酷い目に遭ったのは所長のせいなのよ? 絶対に許せないんだから!」
涼子「(裏の事情は言わない方がいいでしょうか)では、水華先生の試合に移りましょう」

涼子「第三十三話、水華先生対マスク・ド・タランチュラです。水華先生は上はミニTシャツ、下はミニのタイトスカートという衣装でした」
「水華先生、さっきボクササイズしてるくらいって言ってましたよね? それに闘いが好きなようには見えないし、なんで<地下闘艶場>に参戦したんですか?」
水華「・・・写真で脅されて仕方なかったんです。あんな姿を子どもたちに見られるわけには・・・」
涼子「この写真ですか?」
水華「なんで持ってるんですかーーー!」
涼子「資料です」
水華「返してください!(ぱしっ)」
涼子「別に構いませんが、ネガはあるから焼き増し可能ですよ」
水華「ここで見られるよりマシです」
菊奈「え〜、見たいー」
水華「だ、駄目です!」
「(見ちゃった・・・)」
涼子「格闘技経験がゼロに等しい水華先生は、プロレスラーのマスク・ド・タランチュラにスカート捲りをされたり、バストを触られたりとセクハラ、というより子どもの悪戯染みた真似をされてしまいます」
水華「大人がしたら充分セクハラですよ」
琉璃「セクハラされないだけの実力をつけることも大事ですわよ、水華先生」
水華「そんなこと言われても・・・」
涼子「そういえば、水華先生の脚の長さは81cmだそうです。身長が158cmですから、体の半分以上は脚だということですね」
菊奈「すご〜い、脚なが〜い」
沙莉「羨ましいなぁ」
水華「そ、そうですか? ありがとうございます」
琉璃「そこまで長いのでしたら、蹴りを主体にした方が強くなれると思いますよ」
水華「いえ、本気で格闘技を修めたいわけではないので、ボクシングだけで大丈夫です」
涼子「水華先生はその長い脚を試合中に広げられて、開脚姿を披露されてしまいました」
水華「きゃーっ! 涼子さん、言わないでください!」
「開脚って・・・あ、なるほど(赤面)」
水華「ううっ、恥ずかしいです」
涼子「最後はロメロスペシャルに極められてマスク・ド・タランチュラ、レフェリーからセクハラを受け、ギブアップ負けでした」
水華「だって・・・あんなに酷いことされたら・・・」
沙莉「どこまでされたの?」
水華「え? えっと・・・言えません!」
涼子「下着の中に手を入れられ、乳首とあそこを直接触られました」
水華「涼子さん! 言っちゃうなんて酷い!」
「・・・(想像して赤面)」
琉璃「教師ともあろうものが、そんな簡単に嬲られては恥ずかしいですわよ」
水華「教師でも教師でなくても、あんな恥ずかしいことをされたらギブアップしますよ・・・」
「でも、相手はプロレスラーだったんでしょう? 格闘技の経験がなかったら仕方ないです」
水華「そう、ですね・・・でも、今はボクシングジムで本格的な練習を始めたんです。写真のネガという弱みがある限り、また出ろと言われれば拒めませんから」
沙莉「へえ。前向きなんだね、水華先生」
琉璃「前向き、というのとは違うんじゃないですの?」
沙莉「あーもー! 一々突っ込まないでよ!」
涼子「はい、そこまで! 喧嘩しないでなどと一々言わせないでください。でも水華先生、逆に言えば、出場要請があればまた出る、ということですね?」
水華「え? ええ、そうなりますね」
涼子「・・・再出場決定、ですね」
水華「えええーーーっ!? そ、そんな、やっぱり嫌です! 出ないにこしたことはないですーーーっ!」
涼子「社会人たる者、諦めも肝心ですよ。では、次に行きましょうか」
水華「しくしく・・・」

涼子「第三十四話に行きましょう。渚さん対ヴァイパー。両者とも寝技のスペシャリストと言っていいでしょう」
「柔術は寝技だけじゃありません。投げもそうですが、当て身も得意としてます」
水華「え? 当て身って、投げの一種じゃないんですか?」
涼子「違いますよ。文字通り相手に『当て』る技、つまり打撃技のことです」
「某格闘ゲームの人気キャラが、打撃を受け止めて自動的に反撃する『当て身投げ』という技を持っていて、プレイヤーが『当て身投げ』を『当て身』と略すようになったんです。今では『当て身』と言うと投げ技だと思う人が多くて困ります」
水華「なにか日本語の変遷を生で追っている気がしますね」
菊奈「『当て身投げ』を使うキャラって言えば・・・ああ、餓狼○説の、ギー・・・」
「人が折角伏せたんだから、実名出すのやめてください!」
琉璃「・・・なんですの、それ」
「琉璃はゲームしない? 面白いよ」
琉璃「エクササイズ用にとプレゼントされたものは一台ありますが、それ以外はわかりませんわ」
菊奈「ああ、W○○のことねぇ」
涼子「・・・菊奈さん、伏字にしないといけない発言は控えてください」
菊奈「はいはい〜」
涼子「まったく・・・渚さんの衣装はファミレスの店員チックなものでした」
「あれは酷かった・・・こっちは掴まれるところが多いのに、相手はボディタイツで掴めるようなところがなかったし」
沙莉「え、突っ込むところそこ?」
菊奈「パンツ見えたでしょぉ?」
「あ、う・・・そうです、恥ずかしかったです・・・」
涼子「試合中はその不利な点を突かれ、渚さんは衣装を一枚ずつ脱がされて行き、最後は下着姿にされてしまいました」
「あぅ・・・それを言いますか・・・」
涼子「ボディチェック、試合中とセクハラされたことを言ってなかったですね」
「それも言わなくていいです・・・」
涼子「しかし下着姿にされたことで吹っ切れた渚さんは、ヴァイパーを圧倒。左肩と右足首を破壊し、最後は一本背負いで浮かせたヴァイパーを更に勢いをつけてリングに脳天から突き刺し、そのままKO勝利です」
沙莉「・・・結構エグイのね、渚ちゃん」
「相手もかなりの凄腕でしたから、手加減できませんでした」
琉璃「本当は、セクハラされたことで手加減ができなかったんじゃないんですか?」
「あ・・・う・・・そうかもしれない。修行が足りないなぁ(ため息)」
沙莉「いいのよ気にしないで。セクハラしてくる男なんか、なにされてもしょうがないんだから」
水華「それは少し乱暴ですよ。いくら酷いことをされても、酷いことを仕返すというのは・・・」
涼子「お二人とも落ち着いて。水華先生の言いたいこともわかるんですが、男性も女性選手へのセクハラ目的でリングに上がっている以上、どんな怪我を負っても文句は言えないと思いますよ」
菊奈「うーん・・・えいっ(むにゅっ)」
沙莉「ひゃっ!」水華「きゃっ!」
涼子「菊奈さん・・・なんでまたお二人の胸を触ってるんですか(汗)」
菊奈「クールダウン」
沙莉「こ、こんなことでクールダウンになるわけないでしょ!」
菊奈「えへへ〜」
水華「菊奈さん・・・もう胸には触らないでください・・・」
菊奈「はーい」
涼子「やれやれ・・・では、次はその菊奈さんのお話に行きますよ」

涼子「第三十五話では菊奈さんがコンテ・大倉と闘いました。二人ともプロレスラーですから、<地下闘艶場>では初めてのプロレス戦ですね。ああ、特別試合はこの際考えないことにします」
菊奈「とくべつしあい?」
涼子「気にしないでいいですよ、菊奈さん。菊奈さんの衣装はキャビンアテンダントです。昔で言うスチュワーデスですね」
菊奈「憧れの衣装を、こんな形で着ることになるなんてね〜。『私はカメです』って主人公が言うドラマ見て、一度着てみたいと思ってたの」
涼子「・・・それって、何十年も前のドラマじゃないんですか? 幾つですか菊奈さん」
菊奈「再放送を見たの。そういうことにしといて〜」
涼子「(謎な人ですね)菊奈さんは大倉とレフェリーのセクハラにも負けず、大倉を必殺技・フェニックスダイブでフォール勝ちです」
菊奈「ぶい!」
涼子「しかし、試合が終わった筈なのにマスク・ド・タランチュラが乱入、菊奈さんにセクハラを開始しました。しかも最後は後頭部をリングにぶつけられ、菊奈さんは失神してしまいました」
菊奈「・・・」
涼子「? どうしたんですか、菊奈さん」
菊奈「・・・悔しかった・・・(ぽろぽろ)」
涼子「え・・・えぇっ!? どうしたんですか菊奈さん! 泣かないでください!」
水華「菊奈さん・・・試合の後にセクハラされたことが、よっぽどしこりとなってたんですね(なでなで)」
琉璃「さすが先生、突然の菊奈さんの行動をよく理解できましたね」
水華「そうですね・・・普段子どもたちと接することが多いからかもしれないですね」
「水華先生・・・それ、菊奈さんが子供と同じって言ってるのと一緒です」
水華「え? あ・・・ち、違います! 子どもたちと接することで、他人の気持ちがわかりやすくなったと言いたくて」
菊奈「・・・(むにむに)」
水華「きゃぁぁっ! 菊奈さん、やめてください!」
沙莉「・・・またバスト触ってる」
菊奈「だってぇ・・・こどもって・・・」
水華「菊奈さん、ごめんなさい! 謝るから、触るのやめてぇ!」
菊奈「ちぇー、しょうがないなぁ」
水華「しくしく・・・」
涼子「まったく・・・そういえば菊奈さん、試合前にやる『儀式』って、腕を交差させてなにかぶつぶつ言ってますよね。あれ、何を言ってるんですか?」
菊奈「うーんとねぇ・・・企業秘密」
琉璃「企業秘密って・・・使い方間違えてますわよ」
沙莉「この子に突っ込んでもしょうがないわよ・・・」
菊奈「でもねぇ、終了のゴングが鳴ったら、効き目が切れちゃうの」
「もしかして、だから試合終了の後のセクハラから逃げられなかったとか?」
菊奈「うん、そう・・・(じわっ)」
「あ、お、思い出させてごめんなさい!(逃げ)」
菊奈「(すかっ)・・・ちぇ〜」
沙莉「・・・また人の胸触ろうとしてるし(汗)」
涼子「菊奈さん・・・セクハラですよ」
菊奈「え〜、私女なのに?」
涼子「女の人がしても、相手が嫌がってたらセクハラです!」
琉璃「珍しいですわね、涼子さんが切れましたわ」
涼子「切れてなどいませんよ、少し熱くなってしまっただけです」
琉璃「あら、それは失礼しました」
涼子「謝罪に誠意が感じられませんね」
琉璃「細かいことにこだわると、皺が増えますわよ」
涼子「・・・琉璃さん、笑い皺がくっきりと」
琉璃「わ、私に皺などありませんわ!」
沙莉「二人ともストップ!」
水華「涼子さん大人気ないですよ。琉璃さんも、年上にそんな口の聞き方は駄目です」
菊奈「こういう場合はぁ・・・えいっ!」
涼子「あっ!」琉璃「!?」
「・・・菊奈さん・・・」
水華「もう、それはセクハラだって、涼子さんから言われたじゃないですか」
菊奈「でもねぇ、女の子同士の喧嘩止めるのに有効なの」
「確かに喧嘩は止まりましたけど、涼子さんも琉璃さんも凄い目で菊奈さん睨んでますよ」
菊奈「気にしない気にしない、一休み一休みぃ」
涼子「・・・では、これで今回の座談会を終わります。琉璃さん、菊奈さん、お話があるのでこの後ちょっと残ってください」
琉璃「宜しいですわよ」
菊奈「・・・さよなら〜」
涼子「あ、菊奈さん!」
沙莉「見事な逃げっぷりね」
涼子「・・・ふぅ。今回は菊奈さんに振り回されっぱなしでしたね。琉璃さん、もうお話という雰囲気でもないので、今回はこれで解散とします」
琉璃「・・・ま、いいですわ。たしかに雰囲気をぶち壊してくれましたものね」
菊奈「(ひょこっ)それじゃ皆さん、またプロレス会場で会いましょぉ♪」
涼子「菊奈さん、最後の最後にカメラ目線ですか(脱力)」
琉璃「・・・本当に、敵いませんわ(ため息)」


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