一回戦第二試合
 (暮内ゆかり 対 ミステリオ・レオパルド)

「それでは引き続き、一回戦第二試合を行います!」
 マイクを持った黒服が叫ぶと、リングに一回戦第二試合で対戦する二人が上がる。
「赤コーナー、『我侭柔道娘』、暮内ゆかり!」
 「暮内ゆかり」。16歳。身長153cm、B83(Eカップ)・W56・H82。まだ幼さが残るが人を惹きつける顔立ちをしており、背中まで届く髪を頭の上に纏めている。護身術として小学校から柔道を習い、中学三年のとき県大会で優勝したほど。現在は高校生で、小柄ながら自分より年上で大きな男性でも軽々と投げ飛ばす実力を持っている。
 前回<地下闘艶場>で闘ったときには勝利を飾ったものの、オールヌード姿を披露させられてしまった。今日は白いTシャツの上に真新しい柔道着と黒帯を身に着け、気合の入り具合も違う。
「青コーナー、『神秘の獅子』、ミステリオ・レオパルド!」
 対するはミステリオ・レオパルド。アステカ紋様をモチーフにしたマスクを被るルチャ・ドールで、派手な動きにファンも多い。
 今回のレフェリーは、常に<地下闘艶場>でレフェリーを務める小悪党面の男だった。
「久しぶりだな、暮内選手」
「ああっ! あのときのスケベなレフェリー! またゆかりの試合の審判するの!?」
 前回の試合のときにも数々のセクハラを受けたゆかりが、露骨に嫌そうな表情を見せる。
「そう嫌がるなよ。俺も仕事なんだ」
 レフェリーはにやりと笑い、ゆかりの肢体を見つめた。

「さて、それじゃボディチェックを受けてもらおうか」
 ミステリオ・レオパルドのボディチェックを終えたレフェリーが、ゆかりの前に立つ。
「また変なことするんでしょ? いやっ!」
 ゆかりは腕組みして思い切り顔を背ける。
「ボディチェックを受けなきゃ、失格になるぞ」
「えーっ! うーん・・・」
 ボディチェックは嫌だったが、優勝賞金の一千万円は魅力的だった。
「しょうがないなぁ、ちゃっちゃと済ませてね」
 結局物欲に負け、ゆかりはボディチェックを承諾した。
「わかった、さっさと済ませるが、絶対動くなよ」
 レフェリーはゆかりに注意すると同時に、襟元から手を突っ込んでTシャツの上からバストを掴む。
「えええ!? ど、どこ触って・・・」
「動くな、と言っただろ。それとも、失格になるか?」
「え・・・でも・・・」
 レフェリーにバストを揉まれる不快感はあるが、優勝賞金は諦めきれない。
(すぐ終わるって言ってたから、少しくらいは我慢しなきゃ!)
 ゆかりは大金の魅力に負け、レフェリーの欲望に満ちたボディチェックを耐える。レフェリーはねちねちとバストを揉み続け、一向に止める気配がなかった。
「レ、レフェリー、そろそろ・・・」
「まだボディチェックを始めたばかりじゃないか。失格になりたいか?」
 83cmながらEカップというボリュームのバストを、服の上からとはいえ好き勝手に揉めるのは堪らなかった。レフェリーはまるで飽きた様子も見せずにひたすら揉み続ける。
「も、もうずっと揉んでるよぉ、もうやめてよぉ!」
「もう少し、もう少しだけだから待ってろ」
 しつこくバストを揉み続けるレフェリーに、会場からもブーイングが上がり始める。
「ちっ、しょうがないな」
 レフェリーは渋々ながらボディチェックという名のセクハラを止め、ゴングを要請する。

<カーン!>

(うぅっ、胸揉まれた・・・エロいレフェリーに胸揉まれた・・・!)
 ボディチェックで散々バストを揉まれたゆかりは、既に半べそとなっていた。
「なぁお嬢ちゃん、前はマッパになったんだろ? もう一度見たい客も多いと思うぜ」
 そこに追い討ちを掛けるように、ミステリオ・レオパルドがさらりとゆかりの過去の傷を抉る。
「も、もう二度とあんな恥ずかしいことはしないもん!」
 オールヌードを披露してしまったことを思い出し、ゆかりの頬が赤らむ。
「そうか・・・なら、無理やりにでもしてやるよ!」
 ミステリオ・レオパルドの敏捷性はゆかりの想像を上回った。気づいたときには胴を抱えられ、風車式バックブリーカーで背中を強打されていた。
「あぅっ!」
「ほーら、まずは帯をいただき〜」
 動きの止まったゆかりから、ミステリオ・レオパルドが帯を外す。
「か、返して・・・」
「おっと駄目駄目、返せないよ」
 伸ばされたゆかりの手から逃れ、帯を場外へと放る。この間にゆかりも立ち上がり、真剣な表情で構える。帯を取られたことで前が開き、Tシャツが見える。眼を凝らせば、薄っすらとブラが透けて見える。
(ちょっと油断しただけだもん、これからが本番!)
 一気に詰め寄り、一本背負い投げを狙う。
「甘い!」
 しかし崩しもなしに投げられるほど弱い相手ではなく、逆にバックドロップで投げられる。
「あぐっ!」
 後頭部を強打し、ゆかりの動きが止まる。
「それじゃ今度はこれを、っと」
 ミステリオ・レオパルドはゆかりのズボンの紐を素早く外し、足から引き抜く。
「ズボンゲット〜」
 ミステリオ・レオパルドは奪ったズボンを誇らしげに掲げ、場外へと投げる。
「・・・隙ありっ」
 背を向けたミステリオ・レオパルドにゆかりがかにバサミでダウンを奪い、袈裟固めを掛ける。
「これだけじゃないよ!」
 柔道着の襟を使い、ミステリオ・レオパルドの喉元を締める。
「あががが」
「このまま締め落としてあげる!」
 ここが決め所だと見たゆかりが、容赦なく締め上げる。
「お、可愛いお尻が見えてるぞ。隠してやろう」
「ひゃっ!」
 いきなりレフェリーからヒップを鷲掴みにされ、ゆかりの力が緩む。その隙にミステリオ・レオパルドは締め技から逃れ、転がって距離を取る。
「げほっ、げほっ、あっぶね、油断した。ゆかりちゃん、寝技上手いな。彼氏と特訓してきた?」
「えー、女の子となら練習するけど、男の子と寝技の練習なんてしないよぅ」
 ミステリオ・レオパルドのセクハラ発言にずれた答えを返し、ゆかりがむくれる。
「そっか。じゃあ、今日は俺とみっちり寝技をしようか?」
「お断り!」
 むくれたまま拒否の言葉を投げ、右足を引いて構える。
「そいつは残念だ。それじゃ、その可愛いおパンツをもっと見せてくれよ」
「ええっ!?」
 ミステリオ・レオパルドの指摘に、つい視線を落として確認してしまう。しかし長めのTシャツに隠されたパンティは辛うじて隠れていた。
「ちょっとぉ、見えてないじゃない!」
 怒ったゆかりが前を見ると、そこにミステリオ・レオパルドの姿はなかった。
「こっちだよ!」
 後ろから声が聞こえ、ゆかりが振り向くより速く視界が遮られる。
「え? え? なになに?」
 突然のことに慌てるゆかり。ゆかりの背後を取ったミステリオ・レオパルドは柔道着の裾を持ち、ゆかりを飛び越えながら柔道着を被せたのだ。今度は柔道着の袖を持ち、巴投げを掛ける。
「あいたっ!」
 視界を遮られたまま投げを打たれ、ゆかりは背中を強打してしまう。
「上着もーらい」
 そして、ミステリオ・レオパルドの手には柔道着が残されていた。
「あーっ! だめだよ、返してよ! ゆかりの柔道着だよ!」
「残念でした、こうしちゃうのさ」
 またもミステリオ・レオパルドは柔道着を場外に放り投げ、ゆかりは下着の上にTシャツだけという姿にされてしまった。
(どうしよ、柔道着全部取られちゃった・・・)
 パンティが見えないようにとTシャツの裾を引っ張る姿が、男の欲情をそそる。
「ゆかりちゃん、パンツくらい見せてもいいんじゃないか? 普段短いスカート穿いてるんだろ?」
「だって、今日は見せパンじゃないんだもん! 生パンは見せたくないの!」
「・・・どっちもパンツには変わりないだろ。女ってのはわっかんねぇな」
 首を捻るミステリオ・レオパルド。
「見せパンは見せていいパンツなの! 生パンは見せちゃいけないの!」
 なぜそれがわからないのかと言いたげに、ゆかりが怒る。
「ま、どっちでもいいや。見せたくないパンツ、見せてもらうぜ」
 構えたミステリオ・レオパルドが、じりっと距離を詰める。
(どうしよう・・・この人も柔道着着てないから、投げ技が掛けられないよ)
 前回対戦した草橋も、柔道着を着ていなかった。そのため柔道の投げ技で掛けられるものが少なく、最後は寝技で勝利した。
「来ないのかい? なら、こっちから行くぜ!」
 ミステリオ・レオパルドが近づくといつまでもTシャツを引っ張っているわけにもいかず、ゆかりも仕方なく構える。ゆかりが体を動かすたび、Tシャツの下からクリーム色のパンティがちらりと覗く。その扇情的な光景に、観客席から指笛が飛ぶ。
「ゆかりちゃんもサービス上手だな。パンチラにお客さんが喜んでるぜ」
「ええっ!?」
 ミステリオ・レオパルドの指摘に、ゆかりは反射的に股間の前後を隠していた。
「わかりやすい反応、ありがとよっ!」
 ミステリオ・レオパルドはゆかりをアームホイップで投げ飛ばし、即座に<ラ・マヒストラル>に繋げる。
「これで、下着姿だ!」
 ゆかりを押さえ込んだミステリオ・レオパルドは、ゆかりのTシャツに手を掛けた。
「ちょ、ちょっと待って・・・きゃーーーっ!」
 音高く、ゆかりのTシャツが破かれる。ミステリオ・レオパルドの手が動くたび、Tシャツがぼろ布と化してゆかりの体から落ちていく。
「なにするのーーーっ!」
 乙女の羞恥心が、火事場の馬鹿力となった。ミステリオ・レオパルドを思い切り突き飛ばし、ラ・マヒストラルから逃れる。
「ちぇっ、Tシャツしか取れなかったか。でも、これで後はブラとパンツだけ。オールヌードまで後二枚だぜ?」
 ミステリオ・レオパルドの言葉に、ゆかりの頬が赤らむ。
(うぅっ、恥ずかしいよぉ)
 前回も柔道着とTシャツを奪われたが、その下には水着を着けていた。しかし今回は水着を着ておらず、下着姿にされたことがより羞恥を煽る。クリーム色でフリルがあちこちについた下着を両手で隠す。
(どうしよどうしよ、ゆかり、また裸にされちゃうの? そんなのいやだよ!)
 羞恥を覚えたことで、動きまでも鈍くなる。身体を隠すことにだけ意識が行き、闘おうという気持ちが湧いてこない。
「さて、っと。どっちから脱がして欲しい? やっぱりブラか? それともパンツのほうがいいか?」
「どっちもだめ! 絶対だめなんだから!」
 ミステリオ・レオパルドが前に出る分、ゆかりが後退する。気づけば、背にコーナーポストがあった。
「追い詰めたぜ。どうするゆかりちゃん?」
「・・・えいっ!」
 体を低くし、体当たりするようにして小外掛けを仕掛ける。
「でぇっ!」
 これがミステリオ・レオパルドの意表を衝き、見事にダウンを奪う。
「やった!」
 喜びも束の間、回転して立ち上がったところでレフェリーとぶつかってしまう。
「おいおい暮内選手、レフェリーに体当たりするのは反則だぞ?」
 にやりと笑ったレフェリーは、ゆかりを後ろから抱き締めるようにしてバストを揉む。
「わざとじゃないってば! また胸触ってる! 離してよ!」
「駄目だ、レフェリーに攻撃したペナルティーを受けてもらう」
「そうそう、レフェリーに手を出しちゃ駄目だぜゆかりちゃん」
 立ち上がったミステリオ・レオパルドがゆかりの手首を掴む。
「レフェリー、今だぜ」
「今って、何が・・・ああ、そういうことか」
 一瞬不審気な表情になったレフェリーだが、ミステリオ・レオパルドの言いたいことに気づいたらしく、ゆかりのブラのホックを外す。そのまま肩紐をずらすと、クリーム色のブラはゆかりの腕に沿って下がっていく。
「あーーーっ! だめだめだめ、こんなことしちゃだめだってばーーーっ!」
 ブラが落ちていく光景と腕を滑っていく感触がゆかりを慌てさせる。
「もう遅いぜ! へへっ、ゆかりちゃんのブラ、ゲットだぜ!」
 ミステリオ・レオパルドが頭上でブラを振り回すと、観客席から大歓声が起こる。
「返して、ブラ返してよぉっ!」
「ブラは返せないが、隠すことはしてやろう。ほら、これでもうおっぱいは見えないぞ?」
「ちょっと待って、胸に触らないで! あ、も、揉むのもだめ!」
 レフェリーはトップレスとなったゆかりから離れず、剥き出しになった乳房を両手で掴んで捏ね回す。
「おお〜、やっぱり生で触ると全然違うな。まだ固さがある感じが懐かしいな」
「いやだ、気持ち悪い! 離して離して!」
 前回の試合のようにレフェリーから乳房を揉まれ、ゆかりが嫌悪感に身を捩る。
「ありゃ、おっぱいは塞がってるのか。それじゃ、俺はこっちを」
 ブラをリング下の黒服に渡したミステリオ・レオパルドがゆかりに近づき、下着の上から秘部を撫でる。
「こらーっ! どこ触ってるのよ!」
「どこって、ゆかりちゃんの大事なとこ。触ってるからわかるだろ?」
「ゆかりが言ってるのはそういう意味じゃなくて・・・きゃーーーっ!」
 ミステリオ・レオパルドはパンティの中に手を突っ込み、直接秘部を弄ってくる。
「わからないならしょうがない、直に触って教えてやるよ」
「やめてやめてやめて、そんなとこ触っちゃだめーーーっ!」
 ゆかりのキンキン声での絶叫に、レフェリーもミステリオ・レオパルドも両手で耳を塞いでよろめく。このため、ゆかりはようやく男達の責めから逃れることができた。
(こ、ここまでされるなんて酷いよ・・・もう、ギブアップしちゃおっか)
 半裸とされてしまったゆかりは、弱気な考えしか持てなかった。乳房を隠し、体を震わす。
「ゆかりちゃん、来ないのか? なら、こっちから行くぜ!」
「ちょっと待って、やっぱり・・・」
 ギブアップを言う前に、ミステリオ・レオパルドがタックルに来る。反射的にタックルを切ろうと両手で構え、Eカップバストが観客の目に晒される。
「いい反応だが、甘い!」
 ミステリオ・レオパルドは上から被さるようにしてゆかりの胴を抱え、一気に持ち上げる。
「そらよっ!」
「あぐっ!」
 パワーボムでリングに叩きつけられたゆかりの口から苦鳴が洩れる。ミステリオ・レオパルドは動きの止まったゆかりの太ももの上に座り、秘部を弄る。
「あ、だめだよ、またそんなとこ触って!」
 慌てて振り払おうとしたゆかりの手を、誰かの手が掴んだ。
「え? レフェリー、なんで・・・」
「俺の鼓膜が破れそうなくらい叫びやがって、一生聴こえなくなったらどうするつもりだ。罰として、おっぱい責めの刑だ!」
 レフェリーは右手でゆかりの両手を押さえつけ、左手を伸ばしてゆかりの乳房を揉む。
「やだ、気持ち悪い! 触らないでよ!」
 男二人に乳房と秘部を弄られ、嫌悪感からゆかりが叫ぶ。
「ゆかりちゃんが気持ち悪くても、俺は気持ちいいからなぁ」
「そうだぞ、我侭ばかり言うんじゃない。お、乳首が固くなってきたぞ?」
 ミステリオ・レオパルドは下着越しに秘部を撫で回し、レフェリーは乳房を揉みながら硬度を増した乳首を転がす。
(ううっ、ここまでされるなんて思ってもなかった! こうなったら)
「も、もう・・・」
「一回でも勝たなきゃ、一千万円どころか賞金もないぜ? ギブアップしていいのかい?」
 ミステリオ・レオパルドからそう言われると、大金が頭をちらついて負けを認めることができない。ギブアップを躊躇したゆかりだったが、なぜすぐに言わなかったのかと後悔することになった。
「それじゃ、最後の一枚!」
 秘部を弄っていたミステリオ・レオパルドの手がパンティの両脇に掛かり、一気に引き下ろす。
「え? えーーーっ!」
 ゆかりがそれに気づいたのは、ミステリオ・レオパルドがクリーム色のパンティを観客に掲げて見せてからだった。
「ギブアップ! ギブアップだよ! もういやーーーっ!」

<カンカンカン!>

 ゆかりのギブアップの宣言に、ゴングが打ち鳴らされる。前回と同様、再び全裸とされたゆかりは、胸元と股間を隠しながら泣きじゃくった。


 一回戦第二試合勝者 ミステリオ・レオパルド
  二回戦進出決定


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