【第六十七話 暮内ゆかり:柔道 其の二】   イラスト提供:はぐれ観戦者様

 犠牲者の名は「暮内ゆかり」。16歳。身長153cm、B84(Eカップ)・W56・H82。まだ幼さが残るが、人を惹きつける顔立ちをしており、背中まで届く髪を頭の上に纏めている。護身の術として小学校から柔道を習い、中学三年のとき県大会で優勝したほど。現在は高校生で、小柄ながら自分より年上で大きな男性でも軽々と投げ飛ばす実力を持っている。
<地下闘艶場>の顧客の一人だった男の娘で、過去に一度<地下闘艶場>に上げられ、勝利しながらもオールヌード姿にさせられた。
 父親はある会社の社長であったが、不景気の中、資金繰りが厳しくなっていった。それにも関わらずゆかりの我侭ぶりは一層エスカレートし、遂に我慢の限界を超えた父親は「小遣いが欲しければ<地下闘艶場>に出場しろ!」と突き放した。お小遣いが貰えないならしょうがない。ゆかりは嫌々ながら<地下闘艶場>への参戦を決めた。


「ねー、やっぱりこれ着なきゃだめ?」
 控え室の中、ゆかりは手渡された衣装を見て顔を顰めた。
「はい。これを着て試合をして頂かなければ、ファイトマネーのお支払いもできません。おわかりですね?」
「ぶー。ちょっとくらい融通利かせてくれもいいのに」
「前回融通を利かせすぎましたから。今回はその衣装だけ身に着けて闘っていただきます。そうでない場合は・・・」
「ファイトマネーが出ないって言うんでしょ? わかったから、もう出てって!」
 むくれたゆかりは女性黒服を控え室から追い出し、渋々ながら衣装を身に着けてガウンを羽織った。

 花道を進むガウン姿のゆかりに、観客席から野次が飛ぶ。中には前回オールヌードにされたことまで叫ぶ者もいた。
「もーっ! 失礼だよ!」
 むくれるゆかりだったが、ゆかりが怒るほど客は喜んだ。ゆかりはふくれっ面のまま花道を進み、リングに上がった。

「赤コーナー、『ザ・ニンジャ』、小四郎!」
 ゆかりの対戦相手は小四郎だった。白い忍者装束に身を包み、ゆかりを見つめる。
「青コーナー、『我侭柔道娘』、暮内ゆかり!」
 自分の名前がコールされると、ゆかりはガウンを脱ぎ去った。その下から現れたのは、ボディコン服のような白のワンピース水着だった。胸元から上は隠すものがなく、胸の谷間が際どく覗く。胴は全て覆われ、タイトスカートのようになった裾から太ももが剥き出しになっている。小柄ながらメリハリの利いたゆかりのプロポーションがはっきりとわかり、観客席からは指笛も飛ぶ。
 ゆかりは口を尖らすが、言葉にはせずに手首をほぐした。



 小四郎のボディチェックを終えたレフェリーがゆかりの前に立つ。
「暮内選手、ボディチェックだ」
 途端にゆかりの口から文句が出る。
「えーっ? こんな水着着てるのにボディチェックなんて嫌!」
「それなら試合はできんぞ。となるとファイトマネーもなしだ」
「えーっ! そんなの嫌!」
「だったらボディチェックを・・・」
「それは絶対に、嫌!」
「そんな我侭が通じるか!」
 二人の不毛な遣り取りの間に、時間だけが過ぎていく。観客席からは不満の声が上がり始め、黒服がレフェリーに声を掛ける。
「・・・仕方ない、今はボディチェックをせずに試合を始める」
「最初っからそうすればいいのに」
 ゆかりのこの科白に目を剥いたレフェリーだったが、もう何も言わずにゴングを要請する。

<カーン!>

「聞いたとおりの我侭娘のようだな」
「えーっ、ゆかり我侭なんかじゃないもん」
 小四郎の言葉にゆかりがむくれる。
「体触られるのが嫌だから嫌って言ってるだけなのに、それでも触るっていうほうが我侭でしょ?」
「・・・そうか?」
 ゆかりの論理に、小四郎が首を捻る。否、捻ると見せかけ、ゆかりとの距離を詰めていた。
「ずるーい!」
 ゆかりは自分に伸ばされた小四郎の右手を持ち、持つと同時に一本背負いでリングに叩きつける。
「ぬぐぉっ!?」
 その威力に小四郎の口から苦鳴が洩れる。
「なーんだ、弱いじゃん。心配して損しちゃった」
 わざとらしく手を払ってみせるゆかりに、小四郎の目が細められる。
「その科白、後悔するな」
 素早く立ち上がり、構えを取る。
「ぬんっ!」
 ゆかりの顔面に小四郎の左掌底が迫る。
「そんなスピードじゃ当たらないもん!」
 その手を掴んで投げを出そうとしたゆかりだったが、小四郎の狙いは掌底ではなかった。左掌底を囮とし、右手をゆかりの胸元に伸ばしていたのだ。
「ふんっ!」
 小四郎はゆかりの胸元を掴み、思い切り引き下ろした。そのため上の裾がずれ、ゆかりのEカップバストが丸出しになる。
「わぁぁっ! な、なにしてるのっ!」
 慌てて元に戻そうとするゆかりだったが、一度ずれた裾は中々元に戻ってくれない。大きすぎるバストが邪魔をし、裾が上がらないのだ。
「いい光景だな。暴れるたびにおっぱいが揺れてやがるぜ」
 レフェリーのにやつきながらの指摘に、ゆかりは慌てて胸を隠した。
「み、見ちゃ駄目! エロいよレフェリー!」
 そのままレフェリーを睨むが、試合中に対戦相手から目を離してはいけなかった。
「隙あり!」
 背後に忍び寄った小四郎から胴を抱えられ、裏投げで後頭部から落とされる。
「いったーーーっ!」
 後頭部を押さえて転げ回るゆかりのお腹の上に小四郎が座り、動きを止める。そのまま剥き出しの乳房に手を伸ばした。
「ふむ、体が小さい分おっぱいの大きさが際立っているな。これは重畳」
 小四郎はゆかりの乳房を揉みしだき、一人頷いている。
「人を投げといて、胸まで触るなんて! サイテーだよ!」
 怒りがエネルギーとなり、ゆかりは乳房に与えられる刺激を堪えてブリッジの体勢となった。
「むっ?」
 即座にブリッジを潰そうとした小四郎だったが、ゆかりの反応が速かった。小四郎の左足を払って体勢を崩させ、素早く海老の動きで脱出する。
「さすがに寝技は敵わぬか。巧いな、お主」
「当然でしょ! ゆかり、柔道強いんだもん」
 立ち上がった両者は睨み合う。小四郎は構えを取り、ゆかりは乳房を隠している。
「手も使わずに闘うつもりか?」
「ふ、ふーんだ! 片手使うから大丈夫だもん」
 ゆかりは右手で乳房を隠し、左手一本だけで構える。乳首は隠せているものの、Eカップの乳房のほとんどが隠せていない。
「ほれ」
「うっ」
「こっちに行こうか?」
「このっ」
 小四郎はゆかりを嘲笑うかのように、手を伸ばしかけては引っ込めるということを繰り返す。熱くなっているゆかりは一々そのフェイントに引っ掛かり、更に苛立ちを募らせる。
「なんだ暮内選手、おっぱいが気になるのか? なら、俺が隠してやるよ」
 突然、ゆかりの後ろからレフェリーが乳房を掴んできた。
「ひゃっ! なにしてるのレフェリー!」
「だから、おっぱいを隠してやってるんじゃないか。感謝しろ」
「か、感謝なんかしない! 手を放してよぉ!」
 ゆかりはレフェリーの手を外そうとするものの、乳首と乳房を刺激されると強い抵抗もできない。
「ふむ、では拙者はこちらを」
 するりと近づいた小四郎が、ゆかりの秘部を押さえる。
「どどど、どこ触ってるの! やめてよ変態! バカぁ!」
 乙女の羞恥が刺激を上回った。無茶苦茶に暴れ、レフェリーを蹴飛ばし、小四郎の顔に肘を入れる。
「あげっ!」「ぬぐっ!?」
 油断していた男性二人はまともに食らい、ゆかりに逃げられてしまう。
「逃さん!」
 痛みを堪えて伸ばされた小四郎の手は、ゆかりのお団子頭を掠っただけだった。次の瞬間、ゆかりが頭の上にまとめたお団子髪が解け、広がる。
「ほぉ・・・」
 小四郎だけでなく、レフェリーも思わず見惚れていた。髪を下ろしたゆかりの雰囲気は一変し、あどけない美少女から大人びた美少女へと変貌していた。
「髪型一つでここまで変わるのか。女ってのは凄いな」
 レフェリーが感想を洩らすが、ゆかりは男達を睨みつけるだけだ。
「ぜったい、ぜーったい、許さないんだからぁ!」
 ようやく乳房を水着の中に押し込め、ゆかりは怒りを漲らせて構えをとった。



「恐いことを言う。審判、それがし棄権しても良いかな?」
「へ? 小四郎、お前何言ってるかわかってるのか?」
「うむ、棄権していいかどうか聞いた」
「だ、駄目に決まってるだろうが!」
「駄目か?」
「当たり前だ!」
 突然目の前で始まった男同士の罵り合いに、ゆかりは呆気に取られていた。
(・・・この人たち、試合中だってわかってるのかな?)
 呆気に取られていたゆかりは、自分が気を抜いていることに気づいていなかった。
「・・・隙有りぃ!」
 突然足に軽い痛みが奔り、体が宙に浮いていた。
「えっ? あっ!」
 小四郎の水面蹴りで足を刈られ、背中からリングに落とされていた。反射的に受身を取ったところで、小四郎に馬乗りになられていた。
「簡単に引っ掛かったものだ。所詮小娘か」
「ゆかり、小娘なんかじゃないもん!」
 小四郎を振り落とそうと背中を浮かせるが、バストを掴まれた刺激で力が抜ける。
「やだ! 触らないで!」
 バストを揉んでくる腕を捕らえようとするが、小四郎も素早くゆかりの手の届く範囲から腕を逃がす。
「どうした暮内選手、どこか痛めたか?」
 いきなりレフェリーが水着の胸元を掴み、ずらす。
「ひゃっ! な、なにするのレフェリー!」
 再び露わにされた乳房を隠しながら、ゆかりが叫ぶ。
「いやなに、打撲の場合は直接見ないとわからないからな」
 レフェリーはゆかりの視線など気にも留めず、更に水着を引き摺り下ろす。
「やめてってばぁ!」
 慌てて水着を掴むと、今度は小四郎が剥き出しの乳房を揉んでくる。
「触らないでよエロ忍者!」
「男の本能ゆえ、触りたくなるのは仕方あるまい」
「知らないよ男の本能なんて・・・レフェリーやめて!」
 乳房を揉んでくる手を払おうとすると、その隙にレフェリーが水着をずらしてしまう。乳房を揉まれるのは諦め、ゆかりはおへそまでずらされた水着を掴んだ。
「んっ、んんぅ・・・」
「存外色っぽい声で喘ぐな」
 ゆかりの吐息に反応したかのように、小四郎は左右の乳首に同時に振動を送る。
「ひゃぁっ! そ、それやめて!」
 思わず力が抜けそうになり、ゆかりは唇を噛みながら水着を掴み直した。
「なかなか頑張るじゃないか。なら、ここはどうだ?」
 レフェリーは左手で水着を引っ張りながら、右手をゆかりの股間に這わす。
「そ、そんなとこ触ったらだめだよぉ・・・」
 乳房、乳首、秘部から与えられる刺激を噛み殺し、ゆかりは必死に水着を掴んでいた。しかし刺激と男の力には敵わず、水着は少しずつ下がっていく。
 僅かに、しかし確実にずれていく水着は、とうとう腰骨にまで達してしまった。
「お願いだから、これ以上は・・・やぁぁっ!」
 ゆかりの抵抗が逆に被虐心をそそるのか、レフェリーと小四郎は笑みを浮かべ、ゆかりの身体を責める。
「お願いねぇ・・・それなら、もう我侭言わないと約束するか?」
「言わない! もうゆかり我侭言わない!」
 レフェリーの言葉に飛びつくように、ゆかりは何度も頷いた。
「そうか、それなら触るのはやめるか」
 レフェリーが小四郎に合図すると、小四郎も渋々乳房から手を放してゆかりの上から降りる。
(よかった・・・ゆかり、またオールヌードにさせられるかと思っちゃった)
 ほっと息を吐いたゆかりだったが、レフェリーはその瞬間を待っていたかのように水着を一気に引っ張った。
「きゃぁぁぁっ! なにしてんのーーーっ!」
 それに気づいたゆかりは慌てて水着を掴んだ。
「何って、水着を脱がしているんじゃないか。さっき言っただろ、怪我してないか確認する、ってな」
 ゆかりの抗議など聞き流し、レフェリーは水着を掴んで思い切り引っ張る。
「やめて、脱がすのはやめてぇ!」
「おいおい、もう我侭言ってるじゃないか」
「違うよ! これは我侭じゃなくって・・・」
「これは、お仕置きが必要だな!」
 レフェリーが水着を引っ張る力を強めた瞬間、小四郎がゆかりの乳首を弾いていた。
「はひぃ!」
 突然の刺激にゆかりは手の力を緩めてしまっていた。ゆかりの指の先から、水着の感触が離れていく。
「あ、だめ・・・っ!」
 慌てて伸ばした手も間に合わず、先程までゆかりの肢体を隠してくれていた水着はレフェリーの手に移っていた。
「いやぁぁぁっ!」
 必死に乳房と股間を隠すゆかりの手が、レフェリーと小四郎に掴まれる。
「暮内選手、せっかくオールヌードになったんだから、観客の皆様にも見てもらおうか」
「うむ、それがよい」
 レフェリーの提案に小四郎も頷き、一気にゆかりの手を引き剥がした。
「あっ、やっ! だめなんだからぁ!」
 抵抗も空しく、ゆかりのEカップバストが観客の目にも晒される。存在を誇示するように震え、小柄な体には不釣合いなほどの大きさに、思わず声を洩らす観客も居た。
「暴れるたびに揺れてるな」
「うむ・・・」
 ゆかりが恥ずかしさに身を捩るたび、Eカップを誇る乳房が様々に揺れる。淫らな動きに誘われたように、レフェリーと小四郎は乳房を掴んでいた。左手首を掴んでいるレフェリーは左の乳房を、右手首を捕まえている小四郎は右の乳房を欲望のまま捏ね回す。
「やぁだぁ! 触らないでよぉ!」
「隠して欲しいんだろ? 俺たちの手で隠してやってるんじゃないか」
 暴れるゆかりの手首を握ったまま、レフェリーは乳房を揉み続ける。
「うむ、感謝していいぞ」
 大きく頷きながら、小四郎も乳房を揺らしている。
「い、いいかげんにしないと・・・!」
「お、あそこが見えそうだぞ」
「!」
 拘束から逃れようと無意識に足を広げかけていたゆかりに、レフェリーの言葉が突き刺さる。慌てて足を閉じたゆかりだったが、男達と観客の視線が吸い付くように集中してくる。
(だめ、ここは絶対だめぇ!)
 乙女の羞恥から、ゆかりの意識が秘部へと移る。そうなると下手な身動きが取れず、レフェリーと小四郎に乳房を好きなようにされてしまう。
「胸触らないで・・・ひぅっ!」
 乳房を守ろうとすれば、脚から力が抜けかける。
(胸はあきらめる! でも、ここだけは・・・!)
 ゆかりは乳房を隠すことは諦め、必死に太ももを閉じる。
「お、もう暴れるのは諦めたか? なら、おっぱいを念入りに調べるとしようか」
 レフェリーは乳房だけでなく乳首を転がし、小四郎は乳房を丹念に揉んでくる。
(気持ち悪いぃぃ!)
 そう思っても、声を出すだけで脚の力が抜けてしまいそうだった。それでも意志の力を総動員し、太ももをぴたりと閉じ合わせる。
「おいおい暮内選手、お客様にもサービスしなきゃ駄目だぞ」
「うむ、その通り。高いファイトマネーを貰っているのだからな」
 ゆかりの乳房を揉んでいたレフェリーと小四郎の二人が、突然ゆかりの太ももに手を掛けた。
「え、ちょっと・・・うそ、だよね?」
 ゆかりの呟くような確認に、レフェリーは薄笑いを浮かべた。
「こんなときに嘘を吐くと思うか? 人を信じない小娘にはお仕置きだ!」
 男達の手が、思い切り股を広げた。
「もうやぁぁっ! ギブアップ! ギブアップするからもうやめてぇ! ごめんなさいぃぃっ!」

<カンカンカン!>

 ゆかりのギブアップの宣言に、試合終了のゴングが鳴らされた。
「ちっ、これからだったってのに」
 舌打ちの後でレフェリーがゆかりから離れると、小四郎もそれに従った。
 またも全裸とさせら、大股開きまで披露されたゆかりは半べそで蹲り、胸元と股間を隠すことしかできなかった。


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