【特別試合 其の五十 咲本優羽奈:空手 & 五十棲葵:空手】  紹介者:スミ様

 犠牲者の名は「咲本(さきもと)優羽奈(ゆうな)」。20歳。身長161cm。B87(Eカップ)・W60・H83。肩までかかるストレートの黒髪。黒目がちの優しい目元。整えられた眉はキリッとして印象的だが女性らしさも損なっていない。
 控えめな印象だが、芯が強く、困難にも逃げださない努力家の大学生。正義感が強く、卑怯な手段、悪事は見逃せない性格。
 前回<地下闘艶場>に参戦した際、卑怯な手段で追い込まれ、散々性的な嬲り責めを受けた。敗北をバネに練習に打ち込んだ優羽奈は、屈辱を晴らすために淫獄へと赴いた。

 もう一人の犠牲者の名は「五十棲(いそずみ)葵(あおい)」。15歳。身長158cm。B82(Dカップ)・W59・H85。切れ長の目と整った顔立ちは、実年齢より大人びた印象を与える。普段は胸の下まで伸ばしたサラサラのストレートヘアを、闘うときには後ろに纏めるようにしている。人を惹きつける容姿の反面気が強く、かなりプライドが高い。「喋らなければ最高の美人」とは同世代男子からの総評だ。
 小学二年生から空手を始め、全国空手道選手権で優勝。同中学大会でも準優勝を飾っている。高校生になった現在も厳しい練習を積み、空手の高みを目指していた。
 自らが「許せない」と感じた人物に対しては、容赦なく怒りの感情を露わにする。それが原因で三年前に不良集団とトラブルになり、乱暴されそうになったことがある。その際、咲本(さきもと)優羽奈(ゆうな)に助けられ、貞操を守られた。
 優羽奈が嬲られる姿の写った写真を回収するために上がった<地下闘艶場>のリングで、葵は惨めな敗北を喫してしまった。
 葵は前回の敗北、優羽奈を救えなかったこと、自身への凌辱がトラウマとなり、道場にも顔を見せずにいた。しかし再び<地下闘艶場>への参戦を命じられた。優羽奈を救うチャンスだと自らに言い聞かせ、葵もまた淫獄へと赴くことを決めた。

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「優羽奈さん!?」
「葵ちゃん・・・」
 控室で顔を合わせたとき、お互いが驚いた。優羽奈も葵も、今日がタッグマッチであることも、相棒が自分の良く知る人間だと言うことも知らされていなかったのだ。
「優羽奈さん、私・・・」
 何かを言いかけ、口を閉じた葵は視線を落とす。
(優羽奈さんに、合わせる顔がない・・・)
 自分が負けなければ、今日優羽奈が参戦する必要はなかった。と、頭に温もりを感じた。
「大丈夫、私は絶対負けないから」
 顔を伏せる葵の頭を撫で、優羽奈はにこりと笑って見せる。
「優羽奈さん・・・」
 葵の心に、小さくではあるが火が灯る。あの日、自らを助けてくれた優羽奈。今日は優羽奈を救うチャンスだと自分に言い聞かせた筈ではないか。
「・・・今日は、私も一緒に闘うから」
 葵の宣言に、優羽奈はにこりと笑った。

 花道へと姿を現した二人に、観客席から盛大な野次が飛ぶ。二人共以前の試合では全裸で嬲られ、何度も絶頂を味わわされたのだ。今回も嬲り責めへの期待を膨らませ、観客たちは欲望をぶつける。
 欲望の圧力に足が止まりそうな葵だったが、優羽奈の存在が勇気づけてくれる。拳を握りしめ、優羽奈の背を追ってリングへと向かった。

「赤コーナー、小四郎、マスク・ド・タランチュラ、ジョーカー、マンハッタンブラザーズ1号、マンハッタンブラザーズ2号、早矢仕杜丸!」
 赤コーナーには、なんと六人もの男性選手が居た。全員が優羽奈か葵と因縁が有る男たちだ。
「青コーナー、"ファイヤーカラテガールズ"、咲本優羽奈! &五十棲葵!」
 自分たちの名前がコールされ、優羽奈と葵はガウンを脱ぐ。美少女たちの衣装は、着なれている空手衣だった。否、改造された道衣だった。上は袖がなく、脇の下が大きく空いている。丈も短く、臍が見えている。下はショートパンツかと見紛うような短さだ。二人が締めている黒帯が、逆に卑猥さを増しているようだ。
 選手が揃ったところで、リング下の黒服がマイクを握る。
「今回の試合は、特殊タッグマッチとなっております」
 黒服の説明に、場内が静まる。
「咲本選手と五十棲選手は二人チーム。男性選手は六人チームです。咲本・五十棲組は、男性選手を全員倒せば勝利となります」
 この発表に会場が沸く。実質、二対六のハンディキャップマッチだからだ。早速、空手美少女への責め方のリクエストが飛ばされる。どこか表情が暗い葵を気にする優羽奈だったが、そこにレフェリーが近づいてくる。
「それじゃ、ボディチェックを・・・」
「嫌です」
 きっぱりと断る優羽奈に、レフェリーも一瞬動きが止まる。
「な、何を言っている、ボディチェックは選手の義務で・・・」
「厭らしいセクハラ染みた行為は、ボディチェックとは呼びません! 断固拒否します!」
 優羽奈の剣幕に、レフェリーは思わず後退していた。
「後悔するぞ」
 負け惜しみの言葉を吐き、レフェリーはゴングを要請した。

<カーン!>

 男性選手組は小四郎が一番手だった。小四郎の手招きに、葵は思わず飛び出そうとする。
「葵ちゃん、まずは私から出るわ」
 それを冷静に抑え、優羽奈が前に出る。
「・・・わかりました」
 葵は優羽奈に視線を送りながら自軍に下がる。
「お前が噂の空手家か。かなり感じやすいらしいな」
 小四郎の軽口にも取り合わず、優羽奈は構えを取る。
「では、実力のほどを見せてもらおうか」
 小四郎が距離を詰めようとした、その瞬間だった。
「セェイッ!」
 優羽奈の踏み込みからの中段突きが正確に鳩尾を抉る。痛みに膝をついた小四郎の頭部を、優羽奈の回し蹴りが打ち抜いた。吹っ飛んだ小四郎が動くことはなく、レフェリーは次の男性選手を呼び込む。
「優羽奈さん、次は任せて」
 葵の言葉に、一瞬迷いを見せた優羽奈だったが、頷いて交代する。
「こっちのお嬢ちゃんも可愛いな」
 対するは蜘蛛の意匠が踊る覆面を被ったマスク・ド・タランチュラだった。両腕が異様に長い。
「そら」
「あっ!」
 長い腕にいきなりバストを触られていた。動きは見えていたのに、躱せなかった。
「どうしたお嬢ちゃん、おっぱい触られたくらいで」
 にやにやと笑ったマスク・ド・タランチュラが、尚もセクハラを仕掛けてくる。
「んっ!」
 バストを、ヒップを触られ、葵を屈辱が襲う。しかし、それ以上の思いがあった。
(体が、動かない・・・)
 誰よりも練習を積んでいたあのときのように、技が出てくれない。嬲られた記憶とまたも嬲られるのではないかという恐怖、勝利への焦り、練習不足による技の鈍化と体力低下。様々な要因が葵の動きを鈍らせる。
 またもマスク・ド・タランチュラの手が伸びてくる。セクハラをされると体を固くした葵だったが、いきなり抱え上げられていた。
「よいしょっ、と!」
 マスク・ド・タランチュラの投げに、葵の身体が軽々と舞う。リングに叩きつけられた葵は、ピクリとも動こうとはしなかった。
「葵ちゃん!」
 優羽奈の声にも反応しない。
「やっべ、やり過ぎちまったか?」
 焦った様子のマスク・ド・タランチュラは道衣の中に手を入れ、心音を確認する。
「うん、心臓は動いてるな。気絶してるだけみたいだ」
 ほっとした様子のマスク・ド・タランチュラは、襟を肌蹴てそのまま葵のバストを揉み始める。Tシャツを身に着けることが許されなかった二人は、道衣の下には下着しかない。
「どれ、俺も交ぜてもらおうか」
「なんだよ、この前の試合で散々楽しんだんだろ? 今回は俺が葵ちゃんで楽しませてもらうぜ」
 レフェリーのずうずうしい物言いに、ブラの上からバストの感触を楽しんでいたマスク・ド・タランチュラが口を尖らせる。
「まあそう言うなよ。ほら、交代交代」
「ちっ」
 舌打ちしたマスク・ド・タランチュラだったが、葵の下衣を脱がせてしまう。
「やっぱり、こっちのほうがエロさが増すな」
「確かにな」
 上衣を残したことで、逆に淫靡さが増す。レフェリーがブラの上からバストを揉み、マスク・ド・タランチュラがパンティの上から秘部を弄る。投げられた際に後頭部を打った葵は、未だ失神から目覚めない。
「それじゃ、そろそろ上も脱ぎ脱ぎさせて・・・」
 マスク・ド・タランチュラが葵の帯を解き、上着を脱がそうとしたときだった。マスク・ド・タランチュラが頭部から吹っ飛んだ。
 葵の危機に、思わず乱入した優羽奈だった。優羽奈の不意打ちに、マスク・ド・タランチュラは倒れたまま起き上がろうとしない。
「勝手に入るのは・・・」
 レフェリーの制止の途中で、白い手袋を翻らせながら優羽奈へと襲いかかった影があった。
 それは優羽奈が初参戦のときに、事実上優羽奈を敗北させたジョーカーだった。今日のジョーカーは、ピエロのような付け鼻とだぼついた衣装だった。顔が白塗りなのと、白い手袋を嵌めているのは変わらない。
「っ!」
 危ういところで躱す。しかしジョーカーの息もつかせぬ攻撃が続く。
(やっぱり鋭い! でも・・・見える!)
 あの屈辱と羞恥の試合の後、優羽奈はそれまで以上の猛稽古に励んだ。鍛錬の量は嘘を吐かず、前回はまるで見えなかったジョーカーの攻撃をぎりぎりではあるが受け、躱すことができている。
 しかし、やはりジョーカーの実力は抜きん出ていた。手刀の一閃で道衣の胸元がすぱりと切れ、飾り気のないブラが覗く。
「くっ・・・」
 それを気にしている暇はない。ジョーカーの攻撃は鋭く、変則的で読み辛い。更に道衣が切られ、ブラが見える面積が増す。観客の視線が絡みつくが、優羽奈はジョーカーの攻撃を躱すことだけに集中していた。
(もっと・・・もっと神経を研ぎ澄ませて・・・!)
 修練に裏打ちされた技を無意識で繰り出す。優羽奈本人が意識しないまま、ジョーカーの右手首を受け流しながら直突きを突き刺す。
「セイヤァッ!」
 一瞬だがジョーカーの動きが止まった瞬間、右ハイキックで顎を打ち抜く。更にとどめの後ろ蹴りでリング下まで吹き飛ばす。
 リング下に落ちたジョーカーは、もう起き上がってこようとはしなかった。黒服がジョーカーを担架に乗せ、退場させていく。
(よし!)
 強敵への勝利に、優羽奈は拳を握り込む。
「・・・凄いじゃないか、咲本選手」
 言葉とは裏腹に、レフェリーは悔しげに声を掛ける。
「だが、さっき乱入したペナルティだ。残りの三人を同時に相手にしてもらう!」
 レフェリーの呼び込みに、マンハッタンブラザーズ1号と2号、早矢仕が同時にリングに入る。
(一度に三人・・・)
 男性選手が三人も並ぶと、さすがに怯むものを覚える。
「でも、負けない!」
 自分を鼓舞し、改めて構えを取る。その優羽奈に、男たちが襲いかかってくる。しかし優羽奈は男たちの攻撃を掠らせもさせず、華麗に捌いていく。
(さっきのジョーカーに比べれば、たいしたことないわ!)
 ジョーカーとの激しい闘いと極度の集中のため、体力的にはかなりきつい。しかし、残りの男性選手ならばどうとでもなる。
「シッ!」
 前蹴りでマンハッタンブラザーズ1号の動きを止め、更に2号へ横蹴りを突き刺す。
「セェェイッ!」
 目にも止まらぬ蹴りの連打で、マンハッタンブラザーズの二人をリング下に蹴り落とす。リング下に落ちたマンハッタンブラザーズの二人は、ジョーカー同様担架で運ばれていった。
「あ、あわわ・・・」
 優羽奈の実力に、早矢仕が泡を食う。
(あと一人。一度呼吸を整えてから・・・)
 気合いを入れ直そうしたその瞬間だった。
「きゃああっ!」
 いきなり優羽奈は悲鳴を上げていた。
「ボディチェックだ、咲本選手」
 いつの間にか背後に回ったレフェリーが、大きく開いた道衣の脇から手を入れ、優羽奈のバストを鷲掴みにしていたのだ。掴むだけでは終わらず、揉み始める。
(くっ、こんなことで・・・!)
 元々敏感な身体を持つ優羽奈は、前回の試合で散々嬲られたためにより感受性が増していた。下着の上から触られるだけで、動きを止めてしまう。
「相変わらず優羽奈ちゃん感じやすいみたいだね。俺も楽しませてもらうよ!」
 しかもレフェリーだけでなく、早矢仕までもセクハラを開始する。
「や、やめて・・・っ!」
 もがこうとする優羽奈だったが、レフェリーに両胸を揉まれ、早矢仕からは道衣の上から秘部を弄られ、思わず力が抜けてしまう。
「は、放して・・・」
「嫌なら振り解けばいいんだよ。それをしないってことは、もっとして欲しいってことでしょ?」
 勝手なことを言いながら、早矢仕が太ももと秘部を撫で回す。
「だ、誰がそんなこと・・・ひああっ!」
 早矢仕を突き飛ばそうとしても、バストと秘部からの刺激に力が抜ける。
「ほら、優羽奈ちゃんの身体に力が入らないじゃない。もっと触って欲しい、って身体が言ってる証拠だよ」
 早矢仕が嬉しそうに優羽奈の秘部を撫でる。
(こんなこと、されてる場合じゃないのに!)
 勝利まであと少しなのだ。しかし次の瞬間、更なる試練が優羽奈を襲う。
「楽しんでいるようだな。それでは、拙者も加えてもらおうか」
「俺もな!」
(そんな・・・!)
 気絶していた小四郎とマスク・ド・タランチュラまでもが立ち上がり、セクハラに加わってきたのだ。
 早矢仕が優羽奈の右脚を抱え、右太ももを撫で回す。小四郎は優羽奈の左脚を抱え、秘部を撫で回す。レフェリーは背後から両手でヒップを揉み回す。マスク・ド・タランチュラは優羽奈の正面からバストを揉む。
「や、やめて・・・あはうっ!」
 あのときのように、男たちから嬲られる。否応なく官能を高められ、反撃どころではない。
「それじゃ咲本選手を寝かせろ。これから、もっともっと楽しませてやろう」
 レフェリーの指示に、優羽奈はリングへと寝かされ、押さえつけられる。
「さて、咲本選手。一応聞いておくが、ギブアップするかな?」
「しないわ!」
 この先に待っているのが淫虐なのはわかっている。しかし、優羽奈はきっぱりと敗北を拒んだ。
「そうか、なら・・・この間同様、たっぷりと感じさせてやろう!」
 レフェリーの言葉を契機とし、男たちが優羽奈の肢体に絡みついてくる。
「ああん!」
 堪らず優羽奈は嬌声を上げる。男四人に押さえつけられ、様々な箇所を弄られる。嫌な筈なのに、身体は快感を生じさせている。
「ギブアップするなら早めにな」
「ギブアップなんて、んんぅ、しない!」
 小四郎の忠告に見せかけた嫌味に、唇を噛んでから拒む。
「このまま楽しんでもいいけど、やっぱり・・・」
 バストを揉んでいたマスク・ド・タランチュラが、優羽奈の顔を覗き込む。
「前回、優羽奈ちゃんはすっぽんぽんになったよな」
「まさか・・・!」
 またも全裸にして辱めようと言うのか。
「今日も優羽奈ちゃんのヌード、楽しませてもらうぜ」
 マスク・ド・タランチュラがわざとゆっくり帯を解き、放り投げる。勿論優羽奈の羞恥を煽るためだ。
「次は下かな」
 ホットパンツのようにカットされた道衣の下の紐を外し、ゆっくりと下ろしていく。もがく優羽奈だったが、男性四人に押さえられているのだ。無駄な抵抗だった。
「上も脱がなきゃな」
 マスク・ド・タランチュラが道衣の上の前を開き、ゆっくりと肩の上にずらす。そこから先は小四郎が受け取り、優羽奈の手首から抜く。
「下着姿になったぜ、優羽奈ちゃん」
 マスク・ド・タランチュラがブラの上からバストを揉みながら、優羽奈に告げる。
「んうっ」
 ぴくりと身体を震わせた優羽奈だったが、必死に口を閉じる。嬌声だけは上げまいという、いじましい思いからだった。
「優羽奈ちゃん、ギブアップするかい?」
「・・・しないわ!」
「そうかい。それじゃ、久しぶりに優羽奈ちゃんのおっぱい拝見〜」
 マスク・ド・タランチュラが背中のフックを外し、ブラをずらす。87cmEカップの乳房が解放され、大きく揺れる。
「おー、相変わらずおっきいな」
 早速乳房を揉みながら、マスク・ド・タランチュラが笑う。
「どれ、ブラは外してしまおう」
 小四郎がブラを掴み、あっさりと脱がしてしまう。
 優羽奈は一枚、また一枚と脱がされ、とうとう下着一枚とされた。その優羽奈に、マスク・ド・タランチュラ以外の男たちも手を伸ばしてくる。
「おやおや? 優羽奈ちゃんの乳首、もう硬くなってるよ?」
 横から手を伸ばし、乳首をくにくにと弄りながら、早矢仕がわざと問いかける。
「くぅぅっ・・!」
 それだけで快楽の目盛が上昇する。
「やっぱり気持ちいいことが大好きなんでしょ? 正直に言いなよ」
「うむ、素直なのが一番だぞ」
「そうだな、咲本選手、はっきりと認めたらどうだ?」
 早矢仕だけでなく、小四郎とレフェリーも優羽奈の乳房や秘部を弄り、羞恥と快感を煽る。
「そう言えば、もう一人可愛い子ちゃんが居たじゃないか」
 優羽奈へのセクハラにのめり込んでいたマスク・ド・タランチュラが、気絶したままの葵を向く。
「こっちのお嬢ちゃんにも見せ場を作ってやらないとな」
 そのまま葵へと向かおうとする。
(葵ちゃんが、辱められてしまう!)
 妹のような存在が、自分のような目に遭ってしまう。それは正義感の強い優羽奈には耐えがたいことだった。
「待ちなさい!」
 凜とした声に、マスク・ド・タランチュラが優羽奈へと振り返る。
「私は、まだ・・・負けてないんだから! 貴方の相手は、私よ!」
 男たちに嬲られながらも、優羽奈はまだ折れていなかった。
「・・・そう言うこと言われると、燃えちゃうんだよな」
 唇を舐め回したマスク・ド・タランチュラは、方向転換して優羽奈へと戻ってくる。マスク・ド・タランチュラの手が乳房に伸ばされると、優羽奈は思わず身体を強張らせていた。
「なんだ、威勢のいいこと言ったけど、やっぱり怖いんだろ?」
 マスク・ド・タランチュラが優羽奈の乳房を揉みながら笑う。
「ち、違うわ、そんなこと・・・んんぅ!」
 否定しようとしても、身体への刺激で遮られてしまう。
「そうだ、この前の試合は結局ギブアップしなかったんだよな。折角誘ってくれたんだ。今日はギブアップと言っちゃうくらい、徹底的に楽しませてやるよ」
 優羽奈の乳房を揉みながらのマスク・ド・タランチュラの宣言に、優羽奈は思わず息を止めてしまう。
「さて、本格的に気持ち良くなってもらうその前に。最後の一枚・・・脱いじゃおうか?」
「いやぁ、それは・・・っ!」
 首を振る優羽奈だったが、できる抵抗はそれくらいだった。
「ギブアップするなら、パンツを脱がすのはやめてやるぜ」
 にやにやと笑みを浮かべながら、マスク・ド・タランチュラがギブアップを迫る。
「私は・・・負けない! 負けなんか認めない!」
 それでも、優羽奈は決してギブアップしようとはしなかった。
「最後のチャンスだったのになぁ。それじゃ・・・優羽奈ちゃん、オールヌードになってもらおうか!」
 マスク・ド・タランチュラは一気にパンティを脱がした。

(ぉぉぉ・・・っ!)

 最後に残されたパンティまでもが脱がされ、優羽奈は前回同様、またも全裸とされた。隠す物のない優羽奈の魅力的な肢体に、観客の視線と野次が容赦なく浴びせられる。
「もう濡れてるぜ、優羽奈ちゃん」
 秘部を覗き込んだマスク・ド・タランチュラが笑う。
「さっき呼び止めたのは、ホントは自分が気持ち良くなりたかったからだろ?」
「な、何を言って・・・ああんっ!」
 マスク・ド・タランチュラの秘部責めに、優羽奈は思い切り嬌声を上げていた。
「あふうううっ!」
「相変わらず感じやすいな、優羽奈ちゃん。いや、この前より凄くないか?」
 前回男たちから刻み込まれた快楽は、優羽奈に消せない傷跡を残していた。元々敏感な身体を開発され、より一層感じやすい身体とされていたのだ。下着の上からでも感じてしまう身体は、素肌に触れられると更なる快感を生じさせてしまう。
「悦んでくれるならなによりだ。もっともっと感じさせてやろう」
 レフェリーが右乳房と乳首を弄る。早矢仕はヒップを。小四郎は左乳房と右乳首を。マスク・ド・タランチュラは秘部と淫核を。
(あああっ! 駄目、なのに・・・気持ち良くなっちゃ、駄目なのにぃ・・・っ!)
 男たちの責めに、感じたくもない快感を無理やり与えられてしまう。その快感の量に、意識が持っていかれそうだ。
「随分と気持ち良さそうだな、咲本選手」
「・・・そんなこと、ないわ」
 それでもレフェリーの言葉を否定する。
「そうなのか? 乳首はそう言ってないんだがなぁ」
 右乳首を弄りながら、レフェリーがにやつく。
「うむ、硬くしこりきっているな」
 小四郎も乳首を苛めて頷く。
(こ、このままだと・・・また、この前みたいに・・・ああん! 気絶しちゃう、かも・・・ふああっ!)
 与えられる快感の量があまりにも多過ぎる。それでも男たちに負けたくない。その一心でセクハラ地獄を耐える。
「そろそろ限界みたいだな、咲本選手」
 優羽奈の乳房と乳首を弄りながら、レフェリーが確認する。
「それじゃあ、咲本選手が失神したら、五十棲選手で楽しませてもらうとするか」
(そんな・・・!)
 前回も徹底的に嬲られ、何度失神させられたかわからない。
(でも・・・!)
 葵を守れるのは自分しか居ない。例え自分が嬲られる結果になろうとも、葵は守って見せる。悲壮な決意を固めた優羽奈に、男たちが更に責めを激しくする。
 しかし、その責めが突如止んだ。否、マスク・ド・タランチュラが止めさせていた。
「優羽奈ちゃん、全裸に剥かれて、次はどういう格好にされたか・・・覚えてるだろ?」
 忘れる筈もない。何度あのときのことを夢で見、うなされたことか。
「や、やめて・・・」
 優羽奈の弱々しい反論には何の力もなかった。マスク・ド・タランチュラの技に抵抗もできず、両腕を差し上げられてしまう。しかも太ももの間にマスク・ド・タランチュラの両足がこじ入れられる。
「ううっ・・・」
 開脚だけは許すまいと、太ももに力を込めようとする。しかし、試合の疲労と溜められた快感が力を入れさせてくれない。
「頑張るなぁ、優羽奈ちゃん。無駄な抵抗だけどな」
「ひうっ!」
 マスク・ド・タランチュラから乳首を弄られ、思わず力が抜ける。
「そーら、優羽奈ちゃんのアソコ・・・お客さんにお披露目だ!」
「いやぁぁぁぁっ!」
 遂に両脚を大きく広げられてしまう。前回の試合同様、優羽奈は全裸で<タランチュラホールド>に捕えられていた。
「う、うう・・・」
「うわー、今日も優羽奈ちゃんのアソコが良く見えますよタラさん!」
 這い蹲って優羽奈の秘部を凝視する早矢仕が叫ぶ。
「だからタラさんとか呼ぶなって言っただろうが! いつ覚えるんだお前は!」
 早速乳房を揉みながら、マスク・ド・タランチュラが怒る。
「いいじゃないっすか、親しみのしるしなんだから」
「お前のは馬鹿にしてるだけだろ」
 早矢仕の言葉を遮り、レフェリーは優羽奈の秘裂を弄り始める。
「レフェリーずるい! 今度は俺が優羽奈ちゃんのアソコを弄りたかったのに!」
「早い者勝ちだ」
 早矢仕には取り合わず、レフェリーは優羽奈の秘裂を責める。
「それじゃ、優羽奈ちゃんのおっぱいを・・・」
「残念だったな、こちらももう満員だ」
 反対の乳房は既に小四郎が揉んでいた。
「うーん・・・仕方ない、優羽奈ちゃんの脚も気持ちいいからね」
 早矢仕は責められる優羽奈を見ながら、優羽奈の右脚を撫でて我慢する。
「もう乳首がビンビンだぜ、優羽奈ちゃん」
「うむ、こちらの乳首もだ」
「下の口はもう愛液で大変だぞ」
 両乳房と乳首、それに秘裂までも弄られ、優羽奈の快感は限界まで高められてしまう。
(駄目、このままじゃ・・・っ!)
「そら、大股開きでイッちまいな!」
「ああっ、んんんっ・・・いやぁぁぁぁぁあっ!」
 男たちの嬲り責めにより、優羽奈は絶頂へと達してしまった。動かせない四肢を突っ張り、腰を跳ねさせる。
「イッたな、咲本選手」
 レフェリーが愛液を流す秘裂を弄りながら、優羽奈の顔を覗き込む。
(イカされた・・・でも・・・まだ、負けてないわ!)
 感じ過ぎて達した優羽奈だったが、気絶までには至っていない。
「なんだ、まだそんな表情ができるのか」
「そうこなくちゃな、まだまだ終わりじゃないぜ」
 しかし、それはこの淫虐地獄が続くことでもあった。乳房、乳首、淫核、秘裂など、敏感な箇所を同時に責められ、一度達して低下した快感の値が再び急上昇する。
 そして。
「あっ・・・あああああぁああっ!」
 またも絶頂に達する。しかし必死に意識を繋ぎ止め、失神へと落ちそうになる精神を阻止する。
「はっ、はっ、ああぅ・・・ひやぁっ!」
 優羽奈に休みなど与えられない。絶頂したばかりの身体を弄られ、またも快楽へと堕とされる。
「ほーら、頑張らないと可愛い後輩が苛められちゃうぞ?」
(ああっ・・・葵ちゃんのために・・・私は、負けない・・・ふああっ!)
 絶頂するたび、意識が持っていかれそうになる。しかし、葵を守るという信念が意識を繋ぎ止める。
「いいかげんにギブアップしたらどうだ?」
 秘裂を弄りながらのレフェリーの問いに、必死に言い募る。
「負けない・・・負けないっ!」
 最早、自分を鼓舞するために叫んでいるようなものだった。
「諦めが悪いな、咲本選手。そろそろとどめを刺してやろう」
 レフェリーの合図に、男たちが一斉に責めを強める。
(あああっ! 駄目、なのに・・・駄目なのに・・・っ!)
 限界を超えても気力で堪えていた意識が、とうとう追い込まれた。
「あっ、あっ、あっ、ああっ、ふぁっ・・・」
 荒い息と喘ぎ声が絶え間なく零れてしまう。それでも男たちは責めを止めない。止める筈もない。そして、とうとう限界が訪れた。
「あああぁああぁああああぁぁぁあああっ!」
 今日一番の嬌声を上げ、優羽奈はがくりと首を折った。
「あらら、優羽奈ちゃん失神しちゃったか?」
 優羽奈の気絶を確認し、マスク・ド・タランチュラはタランチュラホールドを解く。
「それじゃ約束通り、もう一人の可愛い子ちゃんを・・・」
 立ち上がろうとしたマスク・ド・タランチュラが、いきなり倒れ込んだ。頭部がリングに落ちる前に、更なる蹴りで横に吹っ飛ぶ。
「よくも、優羽奈さんを・・・!」
 怒りの一撃でマスク・ド・タランチュラを倒したのは、気絶から覚めた葵だった。
「あ、葵ちゃ・・・ばぶぁっ!」
 立ち上がろうとした早矢仕も顔面に蹴りを食らい、そのままぶっ倒れる。
「優羽奈さんに酷いことをして! 絶対に許さない!」
 葵の怒りの連打が小四郎に襲いかかる。
「ぬおっ!」
 その鋭さに、小四郎もガードするので精一杯だった。怒りに燃えているとは言え、恐ろしいほどの速度で突き、蹴りが叩きつけられる。
 小四郎のガードが、葵の蹴りでこじ開けられた。
「しまっ・・・!」
「とどめぇっ!」
 葵が拳を振り上げた瞬間だった。
「あふぅっ!」
 いきなり甘い声を洩らし、葵の動きが止まる。
「五十棲選手、失神していたのに急に動くと危ないぞ」
 背後から葵のバストを鷲掴みにしたレフェリーの仕業だった。
「正直助かった、審判」
「お前らがだらしなさ過ぎるんだ」
 葵のバストを揉みながら、レフェリーが吐き捨てる。
「確かに、油断していなかった、とは言えぬな」
 葵に歩み寄った小四郎は、徐に秘部を弄り始める。
「はうっ!」
 既に下衣を奪われている葵は、下着の上から敏感な秘部を弄られている。敏感な身体を持つ葵は、バスト責めと秘部責めに声を洩らしてしまう。
「このまま続けてもいいが・・・」
 小四郎の合図に、レフェリーが葵から離れる。
「ぬんっ!」
 小四郎の反り投げに、葵が背中から落ちる。
「あっ・・・ぐぅっ・・・」
 練習不足の葵は受け身も取れず、呻くばかりだ。
「まずは、体力を削っておくか」
 小四郎は葵の両手を背後に回し、両足をフックし、天井固めに捕える。
「あううっ!」
 容赦なく引き絞られ、葵が苦鳴を洩らす。
「五十棲選手、さては自分も混ざりたかったのか?」
 葵のバストを揉みながら、レフェリーが嘲る。
「そ、そんなわけ・・・あっ!?」
 ブラをずらされ、乳房を丸出しにされる。
「前回は、散々悦んでくれたよなぁ」
 レフェリーは乳房を揉み、乳首を弄りながら、葵を言葉でも嬲る。
「よ、悦んでなんか・・・あぁん!」
「そら、もう嬉しそうな声を出してるじゃないか」
 葵の胸の感触を楽しみながら、レフェリーが言葉でも葵を嬲る。
「さて、そろそろ良かろう」
 天井固めの足のフックを解いた小四郎は、腕は極めたまま、葵の背中に足裏を置いて後ろへと投げる。
「あぐっ!」
 これで葵の動きが完全に止まる。
「さて、次は拙者が楽しませてもらおう」
 葵に圧し掛かった小四郎はパンティの中に手を入れ、直接秘部を弄り出した。
「あっ、やっ、やめ・・・あぁんっ!」
「どうした、五十棲選手。変な声が出てるぞ?」
 レフェリーは葵の両乳房を掴み、乳首を転がしながら乳房を揉む。
(い、嫌なのに、なんで・・・気持ち良くなっちゃうの・・・あああっ!)
 葵もまた、前回の徹底的な責めで快楽への耐性が極端に低くなっていた。憎い男たちに身体を弄られ、上げたくもない嬌声を上げてしまう。
「いい声を出すじゃないか。気持ちいいんだろう?」
「ちがっ・・・んああ!」
「そら、また声が出てるじゃないか。素直になれよ」
 乳首、秘裂、淫核。敏感な箇所を同時に責められ、反撃どころではない。しかも快感値は加速度的に上昇し、乳首は更に硬くなり、秘裂からは愛液が零れる。
「うああっ!」
 赤く染まった頬を左右に振っても、快感はまったく紛れない。
「そら、五十棲選手の好きな乳首責めだぞ」
 レフェリーは乳房を揉みながら、尖った乳首を転がす。
「諦めて気持ち良くなることだ」
 小四郎は愛液で指を濡らして滑りを良くし、秘裂を刺激する。
「あっ、やっ、だめぇぇっ!」
 前回の試合、散々味わわされた絶頂。そこに近づいていくのがわかる。
「いやっ、いやぁっ・・・だめぇえぇぇ!」
 何度も首を振っても、逃れることはできなかった。絶頂に達してしまい、何度も身体を震わせる。
「イッたな、五十棲選手」
 絶頂に達し、力が抜けてしまった葵に、男たちは一度セクハラを止める。
「このまま五十棲選手を責め続けてもいいんだが、変化が欲しいな」
「ならば、ロープに磔、と言うのはどうだ?」
「ああ、それはいいな」
 小四郎の提案に、レフェリーも頷く。
「そら、立ってもらおう」
 快感で力が入らない葵を無理やり立たせ、ロープに拘束しようとしたそのときだった。
「葵ちゃんを・・・放して・・・」
 気絶していた筈の優羽奈が、背後から小四郎の腰にしがみついていた。否、そのような力はなく、ただ両手を小四郎の腰に回しただけだった。
「なんだ、自分もまざりたかったのか?」
 優羽奈の背後から手を伸ばしたレフェリーは、滑らかな背筋を下から上へとなぞり上げる。
「ふああっ!?」
 たったそれだけの刺激で、優羽奈は背後に崩れ落ちた。
「ゆ、優羽奈さ・・・んぁあ!」
「お前はこっちだ」
 小四郎は葵の乳首を弄ることで抵抗を封じ、ロープへと引き摺っていく。そのまま葵の四肢をロープに絡め、磔とする。
 道衣の下を脱がされ、帯は取られて道衣の上の前は開かれ、ブラをずらされた葵は乳房を剥き出しとされている。
「五十棲選手、そこの特等席で、咲本選手が気持ち良くなる姿を見届けるんだな」
 優羽奈の上半身を起こし、背後から抱きとめる姿勢になったレフェリーは、優羽奈の脇の下から入れた両手でゆっくりと乳房を揉み始める。
「あっ、ああっ・・・」
 最早叫ぶだけの体力もなく、優羽奈は喘ぐしかできない。可愛い後輩の前で、全裸に剥かれた身体が嬲られる姿を隠すこともできない。
「・・・見ない、で・・・葵ちゃん・・・」
「優羽奈さん・・・」
 優羽奈の懇願に、葵は目を閉じる。しかし。
「ふああっ!」
「折角の先輩の艶姿だ。しっかり見てやらないでどうする?」
 小四郎が下着の中に手を入れ、直接淫核を弄ってくる刺激に思わず目が開く。
 目を閉じれば視覚が遮断され、触覚が増幅される。その分男の与えてくる刺激を強く感じてしまう。元々敏感な身体の葵だ。しかも一度絶頂を経験させられており、余計に敏感になっている。目を閉じ続けられるものではなかった。
「そら、しっかり見ろ」
 しかも小四郎が顎を掴み、葵の顔を優羽奈のほうへと向ける。
「い、いやだ、見たくない・・・ひあっ!」
 無理をして目を閉じても、秘部へ強い刺激を加えられると目が開いてしまう。その視線の先では、敬愛する先輩が卑劣なレフェリーに嬲られているのに。
「咲本選手、見られたほうが興奮するんじゃないか?」
「そ、そんなわけ・・・ふぁっ!」
 レフェリーに乳首を潰し回され、優羽奈は喘いでしまう。
「おっぱいを揉まれて、乳首をこんなに硬くして・・・」
 レフェリーは優羽奈の乳房と乳首を苛めながら、右手を秘部へと伸ばす。
「ここは大洪水じゃないか。これでも否定するのか?」
「ち、違う・・・これは・・・あむぅ!」
「これは咲本選手の愛液だぞ? 自分の舌で確かめろ」
 レフェリーは愛液を掬い、その指を優羽奈の口に押し込む。
「うっ、むぐぅ、んうう・・・」
 レフェリーの指で口内を乱暴に掻き回され、優羽奈が苦鳴を洩らす。
 優羽奈の口内までも嬲り、レフェリーは指を抜く。優羽奈の唇から涎が一筋落ち、豊かな乳房の上に浮いていた汗と混ざり合う。
「さて・・・咲本選手、今から後輩である五十棲選手に性教育をするから、身体で手伝ってくれよ」
 優羽奈の耳元に囁いたレフェリーは、再び優羽奈の乳房を揉み始める。
「五十棲選手、これが咲本選手のおっぱいだ。五十棲選手より大きいだろう?」
「うむ、確かにな」
 葵の乳房を揉みながら、小四郎が頷く。
「咲本選手はおっぱいを揉まれるのも好きだが、乳首を弄られると・・・」
「ふわぁ!」
「もっといい反応をするんだ。ああ、これは五十棲選手も一緒だから良くわかってるな」
 葵も論い、レフェリーが皮肉に笑う。
「だ、誰が・・・あふう!」
「一緒ではないか」
 小四郎に乳首を潰され、思わず喘いでしまった葵は唇を噛む。
「さあ、大事なところでの教育も行わないとな」
 レフェリーは優羽奈の太ももの間に足を入れ、徐々に開いていく。
「ああっ、やめ、て・・・」
 優羽奈の首が弱々しく振られるが、レフェリーの足の動きは止められない。
「ああっ・・・!」
 またも開脚を披露される。しかも良く知る後輩の目の前で、だ。男たちに見られたときとはまた違った羞恥が優羽奈を襲う。
「五十棲選手、咲本選手のアソコをよーく見るんだ。濡れてベトベトになっているだろう? これは、咲本選手が自分で濡らしてしまったんだぞ」
 優羽奈の秘裂を愛撫しながら、レフェリーが優羽奈を、葵を、言葉でも責める。
「ほら、奥まで見てみろ」
 レフェリーが秘裂に人差し指と中指を添え、左右に開く。優羽奈の秘部の奥までが露わとなった。
(ここまでされるなんて・・・!)
 あまりの被虐に、優羽奈の心が冷える。一気に盛り上がった観客の声も届かない。
「さて、こちらはどうだ?」
 小四郎が葵の下着の中に手を突っ込み、直接秘裂に触れる。
「なんだ、先輩が嬲られるのを見ながら、たっぷり濡らしてるではないか」
「ち、違う、これは・・・あああっ!」
 否定の言葉も、小四郎の秘裂責めに遮られる。
「あ、葵ちゃ・・・ひあぁっ!」
 何かを言おうとした優羽奈だったが、レフェリーの淫核責めに嬌声を上げてしまう。
「さて咲本選手、性教育の仕上げに、イクところを見せてもらおうか」
(そんなこと、嫌ぁ!)
 葵の前で辱めを受けるだけでなく、絶頂するところまで見せつけようと言うのか。レフェリーの拘束から逃れようとするが、まるで力が入らない。
「おっぱいがいいか?」
「うぅっ」
「乳首がいいか?」
「はあぁっ」
「アソコか?」
「あふぅっ」
「お豆か?」
「あはぁあ!」
「面倒だ、全部で気持ち良くなってしまえ!」
 レフェリーの手が、指が、優羽奈の乳房、乳首、秘裂、淫核を同時に責め立て、優羽奈の官能を一気に掻き立てる。
(あああっ! 嫌なのに、駄目なのにぃ・・・)
 今日だけでも幾度となく味わわされた絶頂、そこに向かって快感が膨張していく。そして。
「あっ・・・ふぁあぁあああああっ!」
 優羽奈の唇から絶頂を知らせる叫びが放たれ、何度も身体を震わせてから脱力する。
「ゆ、優羽奈さん・・・うああっ!」
「先輩がイクところを見せてくれたんだ、今度はお前だ」
 小四郎が葵の左乳房と乳首を弄りながら、下着の中に入れた手で秘裂と淫核を愛撫する。
「やめてぇ! こ、こんなの・・・だめだめ、だめぇぇぇっ!」
 必死に首を振ってもロープが外れない。大好きな先輩の前で、大嫌いな男に感じさせられてしまう。
(こ、このままじゃ・・・!)
 必死に堪えようとしても、快感は容赦なく与えられ、官能の極みへと飛ばされていく。敏感な乳首は硬く尖り、秘裂からは愛液が湧き出る。
 とうとう、限界を超えた。
「あああああーーーっ!」
 盛大に叫んだ葵も、優羽奈同様に男の手によって達してしまった。秘裂からは潮を吹き、ロープで磔にされた身体を何度も震わせる。
「達したな、先輩の前で恥ずかしい奴だ」
 尚も葵の身体を弄りながら、小四郎が嘲笑する。
「さて、あと何度達すれば負けを認めるかな?」
 達したばかりの葵を更に嬲ろうとした小四郎の耳に、小さな、しかし意思のこもった声が届く。
「・・・葵ちゃんを、辱める、なら・・・私に、しなさい・・・」
 つい先程レフェリーに絶頂させられた優羽奈だった。今もレフェリーに嬲られながら、それでも葵を守ろうと声を振り絞る。
「ほう・・・」
 小四郎は葵の下着から手を抜き、愛液を葵の乳房で拭う。
「その状態でも後輩を守ろうとするか。この小娘よりも、そちらの先輩のほうが嬲り甲斐があるな」
 葵を嬲っていた小四郎が優羽奈の責めに参加する。
「やめて、これ以上優羽奈さんを苛めないで!」
 必死でもがき、叫ぶ。男たちは葵の叫びなど聞き流し、息も絶え絶えの優羽奈を責め始める。
「咲本選手、本当は自分だけ気持ち良くなりたかったんだろう?」
 レフェリーは秘裂だけでなく淫核を転がし、衰弱した優羽奈から尚も快感を引き出そうとする。
「まさか、後輩が気持ち良くされるのに嫉妬したのか? 厭らしい先輩だな」
 小四郎は優羽奈の乳房を揉み、痛々しいほどに尖った乳首を弄り回す。
「それとも、後輩の姿に劣情をもよおしたのか?」
「あっ、あうぅ・・・っ」
 もう大きな声も出せず、優羽奈はただ身体を震わせるだけだ。乳房を、乳首を、秘裂を、淫核を、今までも散々嬲られた箇所を、更に男たちの手で弄り回され、望まない快感に身を捩る。
「優羽奈、さん・・・」
 自分の目の前で、敬愛する先輩が全裸に剥かれ、男たちに嬲られている。自分を庇うために。
(私は、無力だ・・・)
 あまりの光景に、葵の目に涙が浮かぶ。滲んだ視界の先でも、優羽奈が辱められているのはわかる。恥辱の宴など見たくなく、葵は目を閉じる。涙が一筋、頬を伝った。
「葵、ちゃん・・・」
 優羽奈の細い声が、葵の耳朶に届く。
「・・・て」
 はっきりとは聞こえなかった。しかし、葵の心には届いた。優羽奈が初めて葵に助けを求めるのを。
「優羽奈さん!」
 偶然か、先程まで暴れた結果か、両腕がロープから抜けた。
「っ!」
 足も引っこ抜き、優羽奈へと走る。
「どけぇぇぇっ!」
 優羽奈を嬲る小四郎の後頭部へ、渾身の回し蹴りを叩き込む。
「・・・これで、終わりでしょ!」
 リングに倒れ込んだ小四郎を見もせず、葵はレフェリーを睨みつける。
「いや、それは・・・」
 その視線の鋭さに、レフェリーは思わず優羽奈から離れる。
「まだ続けるって言うなら、あんたをぶっ倒して試合を終わらせるから!」
 ここで試合終了にさせなければ、いつまた男性選手が復活してくるかわからない。もうこれ以上優羽奈を辱めさせたくはない、その一心で捲くし立てる。
「むむむ・・・」
 呻いたレフェリーは、渋々試合終了の合図を出す。

<カンカンカン!>

「優羽奈さん!」
 ブラを直した葵は、全裸の優羽奈を抱き起こす。
「・・・葵、ちゃん?」
 優羽奈の目が薄っすらと開く。数え切れぬほどの絶頂を体感させられ、もう優羽奈に体力は残されていなかった。それでも言葉を振り絞る。
「ごめん、ね・・・私が、しっかりして、ないから・・・勝てなかった・・・」
 朦朧とした意識の中、敗北の結果に終わったと思い、優羽奈は葵に謝罪する。
「貴女だけでも・・・逃げて・・・」
「優羽奈さん・・・」
 これだけ徹底的に辱められても、葵を気遣う優羽奈の気持ちに、葵は思わず涙ぐむ。葵は自分の上衣を脱ぎ、全裸の優羽奈の肩にそっと羽織らせる。
「勝ったよ・・・優羽奈さん、私たち、勝ったよ・・・!」
 それ以上は言葉にならず、ぐっと唇を噛みしめる。
「・・・さ、優羽奈さん。帰ろう」
 自らも限界だと言うのに、そのまま優羽奈に肩を貸し、二人でリングを下りる。
 花道を下がっていく、道衣一枚を肩に羽織った優羽奈と下着姿の葵に、観客席からは野次と視線が飛ばされた。しかし寄り添う二人は反応も見せず、お互いを労わりながら花道を下がっていった。


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