【閑話休題 座談会 其の二十一】

涼子「<地下闘艶場>座談会にお集まり頂いた皆さん、ありがとうございます。司会進行の於鶴涼子と申します。今日は宜しくお願い致します」
琉璃「今日はこれだけですか? いつもに比べて少ない気がしますが」
涼子「ええ、そうですね。一人は入院中、もう一人は、参加すること自体が危険な方でして・・・」
こなみ「にゅ、入院・・・」
彩萌「参加が危険? <地下闘艶場>の出場者なのに? 女性の方、なんですよね?」
涼子「その辺は追々と。ではまず、彩萌さんから自己紹介をお願い致します」
彩萌「はい、わかりました。小比類川彩萌、『ライジングドラゴン』でプロレスラーやってます」
涼子「彩萌さん、年齢もお願いしますね」
彩萌「あ、はい、19歳です」
涼子「では、次はこなみさん、自己紹介をお願い致します」
こなみ「わかりました。桐志摩こなみと言います。私も19歳です。フラワーショップで働いてます」
涼子「最後に、琉璃さん宜しくお願いします」
琉璃「私は八岳琉璃、と申します。17歳、高校に通っています」
涼子「では改めて、於鶴涼子と申します。OLをしている21歳です。合気道を嗜んでおります。今回欠席が、22歳の茨木美鈴さん、17歳のピュアフォックスこと来狐遥さんです」
琉璃「あら? 遥さんが入院、ですか?」
涼子「はい。<地下闘艶場>の試合で大怪我を負ったそうです」
彩萌「と言うことは、その茨木さん、と言う人が・・・?」
涼子「ええ、参加禁止レベルの方です」
彩萌「どんな人なんだろう・・・」
涼子「ではここで恒例行事を。彩萌さんがB84のDカップ、こなみさんがB81のDカップ、美鈴さんがB92のFカップ、琉璃さんがB89のFカップ、遥さんがB88のEカップです。ちなみに、私はB85のDカップです」
彩萌「え、なんでトップとカップのサイズを知ってるの!?」
こなみ「(は、恥ずかしい・・・!)」
琉璃「毎回毎回、くだらないことを・・・(ため息)」
涼子「恒例行事ですからね。続けないと気持ち悪くて(微笑)」

涼子「ではまず、彩萌さんの試合から振り返っていきましょう」
彩萌「う、なんだか恥ずかしい」
涼子「【第百一話】で、彩萌さんはプロレスラーとしての衣装での参戦となりました。対戦相手はミステリオ・レオパルドという覆面レスラーです」
彩萌「"雷神"コンビに話を聞いたときは、対戦相手は女の人だと思ったのに・・・」
涼子「ちなみに、その"雷神"コンビである鞍輝雷香さんと神奈さんを一対二で破ったのが、ここに居る琉璃さんです」
彩萌「ええっ!? あの二人、シングルだとそうでもないけど、コンビネーションはとんでもないレベルなのに・・・」
琉璃「ええ、かなり苦戦させられましたわ」
こなみ「さらっと言っちゃうんだ、凄い・・・」
涼子「話を戻します。初めての男女戦に苦戦する彩萌さんでしたが、最後はピーチヒップ・ギロチンというオリジナル技で勝利を上げました」
彩萌「レフェリーまでセクハラしてきたしね。あそこまでとんでもないところだとは思わなかった」
琉璃「しかし、そこまで綺麗に勝利できたのならば、また呼ばれるかもしれませんね」
彩萌「ええっ! それは・・・」
涼子「会社に所属しているのならば、要請があれば逃げられないのでは? おそらく、会社にはかなりの額が支払われる筈ですから」
彩萌「・・・それで、あの社長があっさりと参戦を認めたのかー。金にがめついって良く聞くし」
こなみ「どこも世知辛いんですね」
彩萌「ホントにねー(がっくり)」

涼子「次はこなみさんですね」
こなみ「わ、私も恥ずかしいです・・・」
涼子「【第百二話】になります。こなみさんの衣装は淡緑色のチュニックで、対戦相手はコンテ・大倉でした」
こなみ「あの、あとは勝敗だけとか・・・」
涼子「残念ながら、それはできません(微笑)」
彩萌「こなみちゃん、諦めよう(ぽん)」
こなみ「うう・・・はい・・・」
涼子「では、試合の詳細に。セクハラボディチェックを受けさせられたこなみさん。試合でもセクハラを繰り返され、半裸とされました」
こなみ「はうぅ・・・」
涼子「最後の一枚を脱がされそうになり、ギブアップ。敗北となりました」
こなみ「で、でも、しょうがないですよね? オールヌードなんて、さすがに・・・」
琉璃「私もオールヌードは嫌ですが、敗北も嫌ですわ」
彩萌「私は、両方嫌かな」
こなみ「私も両方嫌ですけど・・・でも、オールヌードは・・・」
涼子「では、そうならないよう実力をつけていかなければなりませんね」
こなみ「えっ、それって・・・?」
涼子「ふふっ(微笑)」
こなみ「き、気になる微笑みはやめてくださいよー!」

涼子「次は【第百三話】なんですが・・・ここに居ない問題の人でした」
彩萌「茨木美鈴さん、でしたよね」
涼子「はい。美鈴さんの衣装は漆黒のレザーボンデージでした」
こなみ「それって、女王様とかが着てるような・・・?」
涼子「そうです。お仕事が『女王様』ですので」
琉璃「本当に、教育に良くない方ですわね」
涼子「対戦相手も教育に良くない存在です。美鈴さんの男性M奴隷たち、だったそうです」
彩萌「(ぶふーっ)」
こなみ「きゃーっ、彩萌さん!」
彩萌「ご、ごめんなさい、とんでもない事実にお茶噴いちゃった」
琉璃「本当に・・・教育上・・・(ため息)」
涼子「美鈴さんは男たちを圧倒しますが、油断から押さえ込まれ、全裸とされてしまいました」
彩萌「えっ、全裸?」
涼子「そのまま嬲られる美鈴さんでしたが、無理やりキスされたことで切れてしまい、大暴れ。レフェリーを含む全員を叩きのめしてしまいました」
琉璃「あのレフェリーでしたら、天罰だと思いますわ」
彩萌「確かに」
こなみ「私も、そう思います」
涼子「もちろん、私も同感です」

涼子「次は琉璃さんの番ですね。【第百四話】です」
琉璃「あまり話もないと思うのですが」
涼子「琉璃さんの衣装は純白のイブニングドレス、対戦相手は大瓦来互でした」
琉璃「まったく手応えがありませんでしたわ」
涼子「開始数分で決着しましたからね。そう言われても仕方がないかと」
彩萌「うーん、プロレスだったら『金返せ』って言われるレベルですね」
こなみ「でも、早く終わるのに越したことはないですよ」
琉璃「私としましては、強い相手と闘いたいので、早く終わるのは心外ですわ」
彩萌「うわぁ、言ってみたいな、そんなこと」
琉璃「いつでも使って頂いて構いませんよ」
彩萌「・・・考えておきます」

涼子「今日はこれで最後ですね。【第百五話】は、入院している遥さんの試合でした」
???「こんにちはー! ・・・たたたぁ・・・」
こなみ「あれ? 誰か来たみたいですよ?」
琉璃「あの声は・・・」
「遅れてすみませーん。やっぱりちょっと歩きにくくって」
涼子「遥さん、入院中の筈では?」
「なんか、あばらの軟骨? っていうのに傷が入ったらしくて。でも、もうほとんど大丈夫なんですよ。病院で寝てばっかりでもしょうがないから、退院してきちゃいました!」
彩萌「だ、大丈夫なの?」
「うわぁ、『ライジングドラゴン』の小比類川彩萌選手だ! サインください! ・・・くくぅ」
涼子「遥さん、まだ本調子ではないようなので落ち着いてください」
「あ、はい、ごめんなさい・・・いたた」
涼子「まったく・・・来てしまった以上、自己紹介をお願いします」
「来狐遥、17歳、高校生です。高校ではプロレス同好会で活動してます!」
彩萌「そうなんだ。プロを目指してるの?」
「はい、もちろん! 高校卒業したら、絶対プロレスラーになります!」
彩萌「それじゃ、いつかリングで闘えるといいわね」
「はい!」
涼子「ではそろそろ、座談会の本筋に戻っても宜しいでしょうか?」
彩萌「あ、はい、どうぞどうぞ」
涼子「遥さんの衣装は青いブルマと体操服、対戦相手は影波士羅彦でした」
「・・・(ぶるっ)」
琉璃「遥さん?」
「(はっ)あ、な、なに?」
琉璃「大丈夫ですか?」
涼子「遥さん・・・やめておきますか?」
「ううん、大丈夫。お願いします、涼子さん」
涼子「わかりました。影波に挑んだ遥さんですが、ほとんど歯が立たず、最後にはロープの反動と高さまで加えられた、変形のアルゼンチンバックブリーカードロップでリングに叩きつけられ、試合後に入院することとなりました」
「(ぶるぶる)」
こなみ「あの、えっと・・・」
琉璃「遥さん・・・(ぎゅっ)」
「えっ、琉璃さん・・・?」
琉璃「トラウマを乗り越えようとする姿勢、立派ですわ。しかし、心と身体が一致しておりません。しばらく、こうしてみましょう」
彩萌「それなら、私も(ぎゅっ)」
こなみ「わ、私も(ぎゅっ)」
涼子「・・・(そっ)」
「皆・・・ありがとう・・・」
琉璃「遥さんは、私の好敵手ですもの。早く立ち直ってもらわないと困りますわ」
「えへへ・・・そう言ってもらえると嬉しいな。うん、力が湧いてくるよ!」
琉璃「ふふっ、震えが止まりましたわね」
「うん、もう大丈夫・・・って断言まではできないけど、前に進むことはできるよ」
涼子「では、もう抱きしめなくても良いですか?」
「えへへ・・・照れくさいんで、もう離れてもらって良いですよ」
彩萌「そう言われると、急に恥ずかしくなっちゃった」
こなみ「ちょっと顔が熱いですね」
涼子「でも、たまにはこうやって人と触れ合うのも良いものですね」
「本当に、ありがとうございます。琉璃さん、私、絶対復活するから!」
琉璃「ええ、遥さんなら必ず元に戻れますわ。そこは心配しておりませんので」
涼子「では、今日はこのまま締めたいと思います。皆さん、今日はお疲れさまでした。遥さん、暫くは安静にしないといけませんよ」
「はい! ・・・あいたたた・・・」
琉璃「まったく、言われた傍から(ため息)」
涼子「遥さん、二度は言いませんよ」
「はい・・・気をつけます(汗)」


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