【特別試合 其の五十五 白万智綾:空手】  紹介者:スヴィドリガイロフ様


 犠牲者の名は「白万智(しろまち)綾(あや)」。18歳。身長165cm、B87(Eカップ)・W58・H92。

 医学部に入学したばかりの大学生で、頭はかなり良いが、今まで受験一直線の生活をしてきた反動で、周りの新たな環境が全て楽しく感じるようになり、現在は元来の性格以上に明るく天真爛漫になっている。

 両親の箱入り教育のためか性的な知識をほとんど知らずに育ち、彼氏も未だ居たことがない。そのため触感覚がやや鈍感になっており、高校時代に男子にセクハラをされても気づいていないことが多かった。それどころか「男」という存在にどこか恋い焦がる純粋さを未だに持っている。

 その両親の勧めにより、小学校入学を機に近所の空手教室に入会。二年と経たぬうちに黒帯を締める事を許可され、所属する会の主催する大会で初出場から五連覇という快挙を達成する。その後も順調に腕を上げたが受験により一度退会。現在は大学の勉強もあるため再開するかを検討中だ。

 そんな綾にとって、<地下闘艶場>からの誘いは久しぶりの試合の機会だった。自分の現在の実力を試したい、その思いで綾は参戦を決めた。そこで待っているのが、自分の身体を目的とした淫靡な舞台だとは知りもせず。


▼△▼△▼△▼△▼△▼


 綾が花道に姿を現すと、下品な野次や指笛が飛ばされる。しかし綾はそれが耳に入らないのか、気にならないのか、まるで表情を変えることなく花道を進んでいく。

 リングに待っているのが男性選手だということに気づいたとき、一度だけ小首を傾げるが、それでも躊躇なくリングへと上がった。


「赤コーナー、『ヘタレキング』、早矢仕杜丸!」

 コールに両手を挙げて応えた早矢仕だったが、観客席からは盛大なブーイングが起こった。キャッチコピーの「ヘタレキング」そのままの実力しかないため、シングル戦では極端に嫌われている。

「青コーナー、『ホワイトピュア』、白万智綾!」

 自分の名前がコールされ、綾は教えられた通りにガウンを脱ぐ。その下にあったのは、純白のワンピースだった。当然ただのワンピースではなく、腰から下の側面にスリットが入れられ、綾の脚線美がほぼ露わとなっている。しかもライムグリーンの下着が上下共に透けている。

 厭らしい視線が綾の全身を舐め回すが、それに気づく様子もなく、綾は簡単な準備運動で身体を解していた。


 早矢仕のボディチェックをさっさと終えたレフェリーが、今度は綾へと近寄ってくる。

「白万智選手、ボディチェックを受けてもらおうか」

「はい、聞いてますよ。どうぞ」

 綾はレフェリーがボディチェックをしやすいようにと、両腕を大きく広げる。

「そうかそうか、それじゃ、始めるからな」

 言うが早いか、レフェリーはいきなり綾のEカップのバストを揉み出す。しかし綾はそれをボディチェックだと疑いもせず、笑顔を浮かべたままだ。

 レフェリーの手が胸から離れ、ヒップや秘部を撫で回しても、綾の笑顔は変わらなかった。


「何も隠していないようだな」

「はい、隠していません」

「宜しい、なら、試合開始だ」

 レフェリーはまだ綾の身体をまさぐりながら、試合開始の合図を出す。


<カーン!>


「えへへ、綾ちゃんのおっぱい、俺も触っちゃうよ!」

 セクハラボディチェックを見るだけで我慢していた早矢仕が、舌舐めずりしながら綾へと向かってくる。

「すみません、相手が来ましたので」

 綾はそっとレフェリーを押しやると、構える間もなく手刀を振るった。顎を捉えた一撃で、早矢仕は膝から崩れ落ちた。


<カンカンカン!>


 危険な倒れ方に、レフェリーは反射的に試合を止めていた。

「・・・嘘だろ」

 どこか浮世離れした雰囲気の綾が放った鋭い技に、レフェリーは思わず呻いていた。

「この方、あまり練習してこなかったようですね」

 小首を傾げた綾は、そのままリングを降りるような素振りを見せる。

「ま、待ってくれ白万智選手!」

「? はい、なんでしょう」

「いや、その、だな・・・」

 思わず綾を呼び止めてしまったレフェリーだったが、特に何か理由があるわけではなかった。

「・・・そうだ、相手を一人倒すたび、観客にお辞儀をするものなんだよ。知らなかっただろう?」

 子供でも信じないような屁理屈だったが、

「ああ、そうなんですね。わかりました」

 綾本人はレフェリーの言葉を疑うことなく、観客席に向かって深々と礼をする。あまりに深い礼にワンピースからはライムグリーンの下着が見えているが、それにも気づかずに違う方向の観客に礼をする。

「・・・」

 レフェリーは何故かリング下に目配せを送り、視線を戻すと綾のヒップを眺め回す。

 綾が三回目の礼をしたそのときだった。

「まだ終わりじゃないぜ、お嬢ちゃん」

「えっ?」

 いきなり綾は羽交い絞めにされていた。ボディチェックの間にリング下で待機していたコンテ・大倉だった。綾の背後から忍び寄り、綾を捕らえたのだ。

「卑怯なことをするなら、闘うまでです!」

 大倉の拘束から逃れようと、綾は暴れ始める。

「くそっ、おとなしくしろ!」

 綾の抵抗に手こずりながらも、大倉は羽交い絞めを続ける。その間にレフェリーは早矢仕のところに行き、容赦なく蹴り飛ばす。

「隕石っ!?」

 わけのわからないことを言いながら、早矢仕が目を開ける。

「ほら起きろ役立たず」

「・・・役立たずじゃあないですよ」

 今まで失神していたくせに、早矢仕は寝転がった状態のまま反論する。

「いいから、早く大倉を手伝え。白万智選手に逃げられるぞ」

「イエッサー!」

 起き上がった早矢仕は敬礼すると、綾へと向かった。

「くそっ、どんくさいお嬢さんかと思ってたが、力も強いじゃねぇか!」

「放してください!」

 大倉の悪態も耳に入らず、綾はなんとか逃れようと暴れ続けていた。

「待たせたな」

「お待たせしました!」

 そこにレフェリーと早矢仕が加わる。レフェリーが綾の左腕を抱え、綾の左足を踏み、綾の左胸を揉む。早矢仕が右腕を抱え、右足を踏み、右胸を掴む。

「おせぇよ、まったくよ」

 鼻を鳴らした大倉は綾の胴を抱え、秘部を弄る。

「やめてください、放してください!」

 三人の男たちからセクハラを受けながらも、綾はただ技を解こうと必死だった。

「お嬢さん、男がこのシチュエーションでやめるわけないだろ」

 大倉は綾の言葉を受け流し、秘部を撫で回す。

「そうだぞ白万智選手、試合中に捕まえた相手を放すはずがないだろう?」

「そうそう、我儘言っちゃ駄目だよ!」

 レフェリーと早矢仕は綾の胸を揉み、勝手なことを言う。

「せめて、ちゃんと闘わせてください!」

 それでも綾は尋常の勝負を望み、逃れようと身を捩る。すると、いきなり早矢仕がしゃがむ。

「パンツチェーック!」

 しゃがみ込んだ早矢仕がワンピースのスカートを捲り、ライムグリーンの下着をじっくりと眺めてくる。

「エッチなことしないでください」

 思わず太ももを閉じるが、早矢仕は両手を太ももの間にこじ入れ、無理やり広げてくる。

「そんなに隠さなくてもいいじゃん、パンツ見せてよ!」

「嫌です! 見ないでください!」

 必死に脚を閉じようとするが、身体は押さえられており、上手く力が入らない。

「白万智選手、やっぱりいいおっぱいをしてるじゃないか、ええ?」

「ケツもでかくて揉み応えがあるぜ」

「こういうパンツもいいっすね! 綾ちゃんに似合ってる!」

 男たちは勝手なことを言いながら、綾の身体を玩具にしてくる。

(まさかですけど・・・最初から、性的な目的で?)

 綾はここに真剣勝負を望んできた。しかし、男たちは厭らしいことしかしてこない。綾の疑念はどんどんと膨らんでいく。

「いいかげんに、やめてください!」

 綾の制止に、大倉がせせら笑う。

「途中で止められるわけがないだろう? ほら、ここも直接弄ってやるよ」

 大倉の指が下着の中にまで潜り込み、直接秘部を撫でる。

「ああっ、そんな!」

 さすがに秘裂を直接弄られたことで、綾は身を竦める。しかし、口からは男たちを問い質す言葉が発せられていた。

「最初から性的な目的で、わたしに触ってきていたんですか?」

「うん? 当たり前じゃないか。可愛い女の子に触りたい、というのは男の純粋な欲望だ」

「そんな・・・」

「白万智選手だって、触られてにこにこしていたじゃないか。本当は、嬉しかったんだろう?」

 レフェリーの暴言に、綾の中で何かが崩れていく。自分が持っていた男性像が、不器用ながらも女性を守っていく、清きイメージが音を立てて崩壊していく。

「・・・っ」

「ん? なんだって?」

「いやぁぁぁぁぁっ!」

 いきなり綾が泣き叫び、暴れたことで、驚いた男たちの拘束が緩む。

「放してっ!」

 綾は鋭い体軸の回転で男たちの手を振り払う。回転を止めたとき、その正面に居た男へと拳を突き出す。

「えぇいっ!」

 綾得意の右正拳突きが大倉の鳩尾を抉り、一撃で戦闘不能にしていた。膝から崩れ落ちた大倉は声もなく悶絶し、痛みに意識を失っていた。リング下の黒服に危険だと判断され、そのまま担架で運ばれていった。

「ひどい・・・ひどいです・・・こんなの、あんまりです・・・!」

 大倉を倒したことで気が抜けてしまったのか、想像もしなかった恥辱に、綾はリングの上で泣き崩れていた。

「・・・おいおい白万智選手、何を泣いているんだ?」

「俺たちが慰めてあげる!」

 綾の正拳突きの鋭さに慄いていたレフェリーと早矢仕だったが、綾の号泣が好機とばかり押さえ込む。

「いやっ、いやぁっ、もうやめてください! エッチなことしないでぇ!」

 またも暴れ出しそうな綾だったが、男二人の反応のほうが早かった。

「早矢仕!」

「ういっす!」

 レフェリーが綾に覆い被さり、早矢仕が両手をロープに絡める。

「あっ・・・」

 ロープの拘束に、手を動かすことができない。しかも脚には男たちが乗り、身動きが取れなくなってしまう。

「さっきは途中で逃げられちゃったからね」

「白万智選手、ここから気持ち良くなってもらうからな」

「そんな・・・やめてください、エッチなことはしないでください!」

 綾は知らない。綾が嫌がれば嫌がるほど、男たちが興奮し、喜ぶのだということを。

「よし、始めるか」

「了解っす!」

 互いに頷き、レフェリーは綾の右胸を揉み、早矢仕は左胸を揉む。

「嫌です、やめてください!」

 涙の残る顔を振り、逃れようとしても、両手はロープで動きを止められ、太ももに座られてはどうにもならない。

「この反応、おっぱいを触られるのも初めてか?」

「ありえますね! 興奮しますね!」

 レフェリーと早矢仕は勝手に興奮し、綾の胸を揉み回してくる。

「やめてください、胸から手を放してください!」

 綾は制止し続けるが、男たちが止めるはずもない。

「おっぱいは飽きたのかな? それじゃ、今度はこっちだ」

「ひっ!」

 レフェリーから秘部を弄られ、綾は小さく息を呑む。

「やっぱり慣れていないな」

 綾の反応に、レフェリーが頷く。

「どれ、もっと男に慣れてもらおうか」

 レフェリーは下着の上からとは言え、秘裂を弄り、淫核の辺りをつつく。

「そうっすね、世間知らずの綾ちゃんのためになりますもんね!」

 早矢仕は両手で綾の胸を揉み、その感触を味わう。

「ああっ、駄目です、触らないでください!」

 綾が何を言おうとも、男たちの手を止めることはできなかった。


 もう何分身体を玩ばれただろうか。

「も、もう満足したでしょう? もうやめてください」

 綾の哀願にも、レフェリーは下卑た笑みで返す。

「何を言っているんだ? 白万智選手、これからが本番だぞ」

 下卑た笑みを浮かべたまま、レフェリーがワンピースの裾を掴む。

「い、いや・・・」

 レフェリーの狙いが分かった綾は首を振る。

「いやと言われても聞けないなぁ」

 レフェリーは掴んだワンピースの裾を、容赦なく引き上げる。ワンピースをずらされたことで、ライムグリーンのパンティが露わになる。

「女は、ここを触られて気持ち良くなるんだぞ?」

 早速レフェリーが秘部を弄りだす。

「そんなわけありません!」

 綾がきっぱりと否定したときだった。

(・・・えっ?)

 綾の腰が、ぴくりと動いた。綾が意識してのものではない。初めての反応に、綾は困惑する。それに気づいたレフェリーが、秘部を撫で回しながら綾に話しかける。

「白万智選手、だいぶ感じてきたようだな」

「感じ、て・・・?」

「気持ち良くなってきた、ってことだ。女はな、気持ち良くなると、乳首がこんな風に・・・」

「ひぁぅっ!」

「硬くなって、もっと感じやすくなるんだよ」

 服の上からでも、硬くなった乳首は敏感に反応していた。

「そうそう、だから綾ちゃん、もっと気持ち良くなっちゃおうよ!」

 早矢仕もレフェリーとは反対側の胸を揉み、乳首の辺りを弄る。

「だ、駄目です・・・んっ! やめてください・・・」

 綾の再三の拒否も、男たちの手を止めることはできない。

「本当に駄目なのかな、白万智選手?」

 遂に、レフェリーの手がパンティの中に潜り込む。

「いっ、いや・・・んっ!」

「嫌と言いながら、ここは濡れてるぞ?」

 愛液を生み出す秘裂を弄りながら、レフェリーが笑う。

「う、嘘です、私、お漏らしなんてしていません!」

 股間が濡れている、イコール失禁だとしか知らない綾は、見当違いの答えを返してしまう。

「ああ、白万智選手は知らないんだったな。女というのはな、気持ち良くなると、愛液を分泌するものなんだよ。そら、粘ついた音が聞こえるだろう?」

 レフェリーが綾の秘裂を弄ると、確かに粘液性の高い音がする。

(そ、そんなこと・・・あるんでしょうか・・・?)

 性的な知識が皆無な綾は、レフェリーの言葉も、自分の反応も、股間から聞こえる音も、全てを信じ切ることができない。

 それでも乳首は硬くしこり、愛液は零れ、鼓動は速い。普段とは違う身体の反応に戸惑う。

(へ、変な感覚が・・・変な感覚が、一杯になって・・・っ!)

 今まで体験したことのない変化に驚きながらも、綾の身体は素直に反応していく。胸を揉まれ、ブラの上から乳首の辺りを弄られ、下着の上から秘部を撫で回されるたび、喘ぎ声が勝手に零れ、腰が揺らめく。

 そして。

「あっ・・・ああっ、ああああああああん!」

 絶叫と共に、脳天から子宮まで雷が奔り抜ける。何度も身体が震え、突然倦怠感に支配される。

「イッちゃったね、綾ちゃん」

「・・・イッ、ちゃった・・・?」

 イク、の意味がわからず、綾はただ問い返す。その額には前髪が張りつき、薄紅色に染まった頬は色っぽい。

「どうやら、初めてイッたらしいな。力も入らないらしい。おい」

「了解っす!」

 レフェリーが顎をしゃくり、早矢仕は綾の両手をロープから解放する。快感に朦朧となった綾は、両手をロープから外されても、もう抵抗できなかった。

「さて、それじゃ・・・白万智選手のオールヌードもご披露といくか」

「いいっすねそれ、服もブラもパンツも、全部脱がしちゃいましょ!」

(えっ・・・この人たち、今、なんて・・・?)

 初めての絶頂に疲弊した綾は、レフェリーと早矢仕の言葉も理解できなかった。理解したくなかったのかもしれない。

「ほら、綾ちゃんばんざーい」

 早矢仕に両手を差し上げさせられる。

「それじゃ、衣装を脱いでもらおうか」

 レフェリーにワンピースを持たれ、スカート部分から思い切り捲り上げられる。愛液に濡れたライムグリーンの下着だけでなく、臍まで露わとなる。

「あっ・・・」

「そら、後はお前が引っ張れ」

「ういっす!」

 早矢仕がワンピースを掴み、更に上へと引っ張り上げる。ブラも丸見えになり、頭部からも抜かれ、ワンピースを完全に脱がされてしまう。しかも頭上で止められたことで、ワンピースが両腕の拘束具となってしまっている。

「やはりこうして見ると、いいプロポーションだな」

「そうっすね、でも見るだけじゃ勿体ないですよ!」

「ああ、確かにな」

 下着姿に剥いたレフェリーと早矢仕は、再び綾の身体を玩具にし始める。

「ああっ、駄目です、もう触らないでください!」

 幾ら言葉で拒んでも、男たちは綾の胸を揉み、太ももを撫で、秘部を触ってくる。

「レフェリーさん、そろそろ・・・」

「ああ、そうだな」

 早矢仕の問いかけに、レフェリーも頷く。これから何をされるのか、綾にはわからない。

 レフェリーが綾の背中に手を回す。

「一体何を・・・ああっ!」

 レフェリーの手によって、ブラのホックが外された。当然外されただけでは終わらず、上にずらされ、Eカップの美しい乳房が男たちの目に晒される。

「ああっ、そんな・・・!」

「大丈夫だよ綾ちゃん、見るだけじゃ終わらないから!」

 早矢仕が早速綾の右乳房に手を伸ばし、揉み回す。

「どれ、生の感触はどうだ?」

 レフェリーは左乳房を掴み、乳首を転がしながら揉んでくる。

(こんな、こんなことって・・・!)

 男に直接乳房を弄られる。今まで経験どころか想像すらしなかったことに、綾は必死に首を振る。

「綾ちゃんのおっぱい、柔らかくて、でも弾力があって、たまんないっすね!」

「ああ、誰にも触られたことがないんだろうな」

 早矢仕もレフェリーも、綾の乳房の感触に顔が緩む。

「む、胸を触らないでください」

「そうか、おっぱいは嫌か。それなら、こっちだな」

「あっ、そこは!」

 綾が嫌がると、レフェリーは秘部へと狙いを定める。

「白万智選手、リクエスト通りに触っているが、どうだ?」

「だ、誰もリクエストなんてしていません! やめてください!」

「それじゃ、やっぱりおっぱいがいいんだね! 大丈夫、俺はおっぱい大好きだから!」

 早矢仕は両手で綾の乳房を揉み、乳首を刺激する。

「ああっ、嫌です、触るのをやめてください!」

 綾が如何に拒もうとも、男たちの乳房弄りを止めることはできなかった。

「そろそろ、衣装も全部外す。おい、早矢仕」

 レフェリーは綾の腹部に座り、両乳房を揉みながら両乳首を転がす。

「了解っす!」

 早矢仕は綾の腕からワンピースを引き抜き、綾を下着一枚の姿へと変える。

「そんな・・・ああんっ!」

 レフェリーのセクハラにより、綾は抵抗を封じられる。

「それじゃ折角だ、白万智選手。おっぱいだけで気持ち良くなれる練習をしておこうか」

「それがいいっすね! 綾ちゃん、練習しようね!」

「そ、そんな練習・・・あっ、ああぁん!」

 如何に言葉で拒もうとしても、乳房を、乳首を弄られると喘ぎ声を上げてしまう。

 レフェリーには右腕に乗られ、右乳房と右乳首を玩ばれる。早矢仕には左腕に乗られ、左乳房と左乳首を弄られる。その刺激に抵抗することも逃げることもできず、綾は身を捩るしかできなかった。


「うっ・・・ううっ・・・」

 もう何分が経っただろうか。綾は身動きのできない状態のまま、レフェリーと早矢仕から乳房と乳首を弄られ続けていた。87cmEカップを誇る乳房を好き勝手に揉み回され、乳房の中心にある乳首を転がされた。

「白万智選手、おっぱいは気持ちいいだろう?」

 レフェリーは右の乳房を揉みながら、右乳首に高速扱き責めを加える。

「そうそう、乳首もここまで硬くなってるしね!」

 早矢仕は綾の左乳首の硬さを確かめるように、何度も転がし、抓み上げる。

「っ・・・っ・・・!」

 綾は必死に首を振り、否定をする。しかしそれが逆に男たちの欲望を煽り、更なる辱めへと繋がってしまう。

「さて、あと一枚だな」

 徹底的な乳房責めの後、遂にレフェリーが、綾のライムグリーンのパンティに手を掛ける。

「やめてください、パンツは・・・パンツは駄目です!」

「駄目? 何を言ってるんだ、お客さんがご希望なんだよ。諦めてもらおうか!」

 レフェリーの手がパンティを引き摺りおろし、足首から抜き去る。

「そんな・・・酷いです・・・!」

 とうとう綾は衆人環視の中、ライムグリーンのパンティまで奪われた。乳房も、乳首も、秘部すらも男たちの目に晒され、視姦される。

(こんな・・・厭らしい視線に、囲まれているなんて・・・!)

 今までは意識にも上らなかった。しかし、気づいてしまった。男の欲望の視線に気づいたとき、綾の裸体に突き刺さる圧力まで感じてしまう。

「さて、それじゃ白万智選手。もっと恥ずかしい目に遭ってもらおうか」

 レフェリーが綾の右足を持ち、早矢仕が綾の左足を持つ。

「そんな! い、嫌です!」

「嫌と言っても、こっちは止める気はないんだよ」

 薄く笑ったレフェリーは早矢仕に視線を送る。

「それじゃ早矢仕、いくぞ」

「了解っす!」

 レフェリーの合図に、早矢仕が頷く。

「ああっ、いやっ、いやぁっ!」

 必死に足に力を込めるが、男二人の力には敵わず、綾の両足はどんどんと広げられていく。

「あああっ!」

 そして、遂に綾は満員の観客の前で大開脚を披露させられた。

(こんな・・・酷い・・・!)

 綾にできる抵抗は、両手で股間を隠すのが精一杯だ。

「綾ちゃん、おっぱいが見えてるよ!」

「ひうっ!」

 綾の右脚の上に座った早矢仕が、左手を伸ばして綾の右乳首をつつく。綾は右手を秘部から放し、乳首の守りに回す。

「さあ白万智選手、隠していないでお客さんに見てもらうんだ」

 綾の左脚の上に座った状態でそれを見たレフェリーは、綾の左手を掴む。

「ああっ、だ、駄目です、見えちゃいます!」

 乙女の秘所を見られるわけにはいかず、綾は左手に力を込める。

「綾ちゃん、皆に見てもらおうよ!」

 早矢仕は隠しきれていない綾の乳房をつつき、逆の手で綾の右手を持つ。

(か、隠さなければ・・・! 全部見られてしまいます・・・!)

 羞恥を力に変えて頑張る綾だったが、じわりじわりと手が引き剥がされていく。

(ああっ、駄目、このままでは・・・!)

 最悪の想像を打ち消し、力を振り絞る。

「頑張るじゃないか、白万智選手」

「でもそうやって抵抗されると、男って燃えるんだよね!」

 レフェリーと早矢仕が下卑た笑みのまま、一層綾の手を引っ張る。

 そして。

「ああっ、いやぁぁぁっ!」

 遂に、綾は大開脚の姿勢で両手まで引き剥がされた。隠されていた秘裂も露わとなり、男たちの視線が突き刺さる。

「ほう、綺麗な色をしてるじゃないか」

「綾ちゃん、絶対処女だよね」

 レフェリーと早矢仕も綾の秘所をじっくりと眺め、顔をにやけさせる。

(こんな・・・こんなことって・・・)

 あまりの羞恥に、現実感が沸かない。そんな綾に、更なる羞恥が加えられる。

「見ているだけじゃ勿体ないからな」

 レフェリーが、直接秘裂を触ってきたのだ。

「ああっ、そこは汚いですから! さ、触らないでください!」

 性的な知識がない綾には、秘部というのは不浄なものを生み出す器官、ぐらいの認識しかない。

「おいおい、何を言っているんだ。白万智選手のここは、とても綺麗だぞ?」

 レフェリーに秘裂を弄られると、先程の熱いような、むず痒いような、不思議な感覚が生じる。

「あっ・・・ふぅん・・・んふぅ・・・」

「白万智選手、吐息が色っぽいじゃないか」

 綾の反応に気を良くしたレフェリーが、秘裂と同時に淫核も刺激する。

「はぁん!」

 自分で思ってもみなかった大きな声が出てしまい、綾は戸惑う。

「綾ちゃん、だいぶ感じられるようになってきましたね」

「ああ、そうだな」

 早矢仕の問いかけにレフェリーも頷く。

「では、白万智選手。男から与えられる快楽ってやつを、今日はしっかりと覚えて帰るんだ」

「そうそう、現実ってものを見なきゃね!」

「い、嫌です、そんなの・・・ひぅん!」

 幾ら綾が拒もうとも、セクハラを長時間受け、一度絶頂に達した身体は、男たちに押さえ込まれては抵抗も空しかった。

(ああ・・・物語なら、白馬の王子様がお迎えにきてくださるのに・・・!)

 女性に危機が訪れたとき、毛並みも艶やかな白馬に跨り、颯爽と現れる王子。幼い頃に読んだ物語では、王子は女性を見事に助け出し、いつもハッピーエンドで終わっていた。

 それなのに・・・

「白万智選手、どうだ? もっと強くしてやろう」

「はぁぁっ!」

「綾ちゃん、乳首もビンビンだね! もっと弄ってあげる!」

「ひぅぅっ!」

 綾が厭らしく責められているというのに、誰も助けにやってこない。

(助けて・・・お願いします、誰か・・・!)

 心は助けを求めても、身体は初めての刺激に反応し、快感を生み出し続ける。

(ああっ、また、あの感覚が・・・っ!)

 身体の奥から生じた火花が、大火となって全身を炙っていく。それに逆らう方法もわからず、綾は快楽を全て受け止めてしまう。

「あっ・・・あはぁぁぁぁぁっ・・・!」

 今日二度目、そして人生でも二度目の絶頂を経験し、背を反らした綾は脱力する。

「あっ・・・はぁっ・・・」

 荒い吐息で喘ぐ綾だったが、男たちはまだ満足したわけではなかった。

「よし、今度は俺がおっぱい担当になろう」

「それじゃ、俺はアソコ担当で!」

 レフェリーと早矢仕が入れ替わり、またも責めが再開される。

「白万智選手、おっぱいも気持ち良いだろう? いや、乳首のほうが良いのかな?」

「ど、どっちもい・・・やはぁん!」

「なんだ、おっぱいも乳首もどっちも感じるのか。厭らしいな」

 両方の乳房を揉みながら乳首を弾き責めにし、レフェリーがにやつく。

「ほら綾ちゃん、ここはおま○こって言うんだよ? さ、言ってみよう」

 秘裂を撫でた早矢仕が、綾に淫語を強いる。意味はわからないものの、綾は拒む。

「い、嫌です・・・んああっ!」

「言わないんなら、言うまで感じさせてあげるよ!」

 しかし、秘裂へと加えられる刺激に喘がされ、あっさりと前言を翻さざるを得ない。

「あああっ! い、言いますからぁ! も、もう・・・!」

「ほら、それなら早く言わないと」

「ぉ・・・お○、んこ・・・」

「良く言えました! それじゃ、ご褒美の高速扱き責め!」

「そ、そんなのご褒美じゃ・・・はあああっ!」

 綾は男たちの玩具にされながら、徹底的に嬲られる。

(だ、誰か・・・! あの物語のように、素敵な王子様・・・! 助けて、ください・・・!)

 脳裏に浮かぶ蜃気楼にしがみつくように、ヒーローの登場を希(こいねが)う。

 しかし救出に現れる王子など居らず、全裸とされた綾は男たちに嬲られ続けた。今まで男性に抱いていた幻想を粉々に打ち砕かれ、望みもしない快楽に翻弄されたまま。



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