【特別試合 其の六十 未作良悟良:空手+柔道】  紹介者:とあるファン様


 犠牲者の名は「未作良(みさくら)悟良(さとら)」。19歳。身長167cm、B91(Eカップ)・W63・H89。

 未作良(みさくら)美咲(みさき)の従姉妹。昔から実の姉妹のように仲が良く、美咲のことは「咲ねえ」と呼ぶ。

 裏表のない明るい性格だが、意外と照れ屋。肩まではいかない黒のショートヘア。感情に合わせてよく動く丸い目が特徴的な容貌を持ち少年のような印象。顔立ちだけなら男子に間違えられるかもしれない。歯を見せてニカッと笑うと、男子よりも女子の方がドキドキする。

 スタイルのほうも負けずに魅力的で、バストやヒップのみならず、肌そのものに内側からの生命力ではち切れんばかりの張りがある。ただ若さが目立つ分、女性らしいラインはまだみられず、熟す前の青い果実といった印象だ。

 柔道家の父のもとに生まれ、幼い頃からその指導を受けた。憧れの段位を得たが白線の入った黒帯にしっくり来ないものを感じ、高校から父の許可を経て空手に転向。柔道経験を生かした、柔軟な受けと体さばきから反撃に出る戦法を駆使する。直接打撃制の全国大会でも常に上位に食い込んだ。我流のようで理に適っており、稽古に付き合った美咲もその才には舌を巻いた。

 しかしある日、強かった父が病に倒れ、急遽大金が必要になってしまった。そこに、突然の招待状が届く。<地下闘艶場>と書かれたその招待状には、多額の賞金に加え、家族の生活費も上乗せするという内容が書かれていた。

 父のため、家族のため。悟良は美咲の制止も振り切り、出場を決めた。


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「・・・」

<地下闘艶場>の控室。悟良は絶句していた。用意された衣装が、想像以上に酷い物だったからだ。

「悟良、これくらいで引いてちゃ駄目よ」

 従姉妹である美咲が忠告する。


「未作良美咲」。26歳。身長172cm。B93(Gカップ)・W66・H92。

 肩より少し下まで伸ばした黒のセミロングに、大人の女性らしい柔らかさを感じさせる容貌と性格の持ち主。ルージュが映える形のよい唇で浮かべる微笑が色っぽい元プロレスラー。

<地下闘艶場>に参戦した過去があり、連続試合で勝利を挙げたものの、徹底的に嬲られた経験を持つ。現在は現役を引退し、プロレス団体の経営に関わる立場だ。


 その美咲が何故控室に居るのか。

 悟良は招待状について美咲に相談し、悟良が<地下闘艶場>に目を付けられたと知った美咲は必死に止めようとした。しかし悟良の父の手術代はかなりの高額で、美咲に用意できるようなものではなかった。

 悟良に協力しようとタッグマッチを<地下闘艶場>に掛け合ったものの、運営側は悟良のシングルマッチを譲らなかった。それならばせめてセコンドに、という提案は認められ、今こうして美咲も控室に居る。


「さあ、着替えて。準備運動の時間が無くなるわ」

 美咲は服を脱ぎ捨て、衣装を手に取る。セコンドにつく条件の一つが、<地下闘艶場>の用意した衣装の着用だった。そうであれば、どんな卑猥な衣装であれ、身に着けないわけにはいかない。

 美咲が表面上は動揺を見せずに着替え始めたことで、悟良も渋々衣装を手に取った。


 入場してきた悟良と美咲に対し、とんでもない量の野次や口笛が飛ばされる。二人の衣装がエプロン一枚に見えたからだ。悟良は白と紺の、美咲は白と赤の横縞が入ったエプロンで、初々しい若妻と色っぽい人妻といった風情だ。

 二人がリングに近づくにつれ、エプロンの下がチューブトップブラとTバックボトムだとわかる。前からはエプロンを押し上げる胸の大きさがわかり、後ろからは鍛えられた臀部がほぼ丸出しだ。

 観客席からの視線に押されるように、美少女と美女はリングへと向かった。


「赤コーナー、『ブラックネスト』、ジョルジュ・マホーニー!」

 悟良の対戦相手に選ばれたのは、アフロが特徴的な黒人選手だった。筋肉量も凄まじく、アピールのポージングで全身が膨れ上がる。

 赤コーナーの向こうには、下衆な笑みを浮かべたコンテ・大倉(おおくら)が居る。例え美咲がセコンドについていなくても、<地下闘艶場>ならば当たり前のように男性選手側にセコンドをつけていただろう。

「青コーナー、『不屈の孝行娘』、未作良悟良!」

 コールされた悟良だったが、じっとジョルジュを観察している。

「悟良、冷静にね!」

 美咲の声にも、ジョルジュを見たまま右手を上げて応える。

「それじゃ悟良選手、ボディチェックを・・・っ!」

 近づいたレフェリーの眼前に何かが高速で迫り、すぐに去った。

「あっごめん、身体ほぐしてた。危ないよ?」

 レフェリーの顔面すれすれに突きを放った悟良が嘯く。美咲に言われた方法でレフェリーを牽制したのだ。

「・・・き、気をつけろ」

 顔を引き攣らせたレフェリーは、特に何もしないままゴングを要請する。


<カーン!>


「おっほほーう、楽しませてもらいまーす」

 無造作に距離を詰めたジョルジュが、無造作に手を伸ばす。

「ふっ!」

 悟良はその手を掴みながら、即座に身体を回転させる。

「Oh!?」

 ジョルジュの巨体が宙に浮き、リングに叩きつけられた。

(決まった!)

 会心の一本背負い投げだった。転がって立ち上がった悟良の背後で、ジョルジュがゆっくりと起き上がる。

「そんなもんですかー?」

「っ!?」

 信じられなかった。綺麗に投げきったというのに、ジョルジュは立ち上がり、大胸筋と左腕の力瘤を見せつけるサイドチェストのポーズを取る。

「馬鹿にして!」

 突進した悟良は大外刈りでリングに叩きつける。

(よし、今度は!)

 勢い余って前転した悟良だったが、すぐに立ち上がる。しかし、立ち上がったのは悟良だけではなかった。

「おっほほう、全然効きませーん!」

 立ち上がったジョルジュが、両腕を掲げて肘を曲げるフロントダブルバイセプスを披露する。

「こんのぉ!」

 悟良の理性が沸騰する。感情に任せて突っ込み、拳、足でジョルジュの胸板、腹部、太ももなどを乱打する。しかしジョルジュはフロントダブルバイセプスのまま悟良の攻撃を受け続ける。

(なんで、なんであたしの攻撃が効かない!)

 怒りに任せた攻撃は悟良の体力を削り取っていた。呼吸が続かず、攻撃の手が止まった瞬間だった。

「捕まえましたー!」

 ジョルジュが悟良の胴を腕ごと抱え込んでいた。そのジョルジュの息は荒い。

 本当は、悟良の攻撃はかなり厳しいものだった。立ち上がり、攻撃を受けたジョルジュだったが、やせ我慢でしかなかったのだ。しかし悟良に隙ができると見切り、今ベアハッグに捕えている。

「おっほほーう! ぷりっぷりのおっぱいの感触がサイコーでーす!」

「あぐぅぅ・・・!」

 ジョルジュのパワーでベアハッグに捕えられた悟良は、苦鳴を洩らすしかできない。

「悟良! 諦めちゃ駄目よ! もがいて!」

 キャンパスを叩いて悟良に声援を送る美咲だったが、突然背後から胸を鷲掴みにされた。

「っ!?」

「へへっ、こっちも遊ぼうぜ」

 美咲の注意が悟良のみに向いたと見た大倉が、背後から襲ったのだ。

「誰がっ!」

 大倉の手首を掴み、力任せに引き剥がす。そのまま腹部に蹴りを入れ、吹き飛ばす。現役を引退したとはいえ、今も鍛錬を怠らない成果だ。しかし。

「おっぱいターッチ!」

「なっ!」

 またも背後から胸を触られる。「ヘタレキング」と揶揄される早矢仕(はやし)杜丸(とまる)だった。

「触らな・・・んんっ!」

 早矢仕の指が敏感な乳首を偶然捉え、思わず動きを止めてしまう。

「そんなこと言ってー、美咲ちゃんは結構感じやすいんでしょ? おっぱい触られて嬉しいでしょ?」

 早矢仕は美咲の胸を揉み回し、勝手なことを言う。

「・・・放しな、さいっ!」

 息を止めて快感を堪え、早矢仕の手を振り払う。しかし次の瞬間、逆に手首を掴まれていた。

「やってくれたな!」

 立ち上がった大倉の仕業だった。

(しまっ・・・!)

 そのときにはもう遅かった。鉄柵に叩きつけられ、動きを止められてしまう。途端、観客たちの手が伸ばされる。背後から伸びた幾本もの手が、美咲の全身を這いずり回る。

「おい二人共、お客さんが楽しめるように、美咲選手を押さえておけよ」

 そこにレフェリーの指示が飛ぶ。

「仕方ねぇな」

「もっと触りたいっすよねー」

 文句を言いながらも、大倉と早矢仕は美咲の手足を押さえて逃げ出せないようにする。

「くっ、放せ、やめろ・・・!」

 美咲の抗議など聞き流し、観客たちは胸を揉み、ヒップを触り、太ももを撫で、秘部を弄る。それだけでは終わらず、エプロンを剥ぎ取られ、水着姿とされる。

 水着の上を、肌の上を、幾つもの手が這い回る。その手の一つが、水着のブラをずらした。

「っ!」

 水着をずらされたことで、Gカップの乳房が勢いよく飛び出す。たちまち男たちの手が殺到し、乳房を揉み回され、乳首を弄られる。

「おお、もう硬くなっている」

「言葉ではなんと言っても、身体は反応してしまってますな」


 前回の<地下闘艶場>の試合で、美咲は山森黄一郎の「淫経絡」で恐ろしいまでに快感の受容値を上げられた。しかも完全に解消させられぬまま試合を終え、時折淫夢を見るという後遺症に悩まされていた。


 あれから年月も経ったというのに、今また男たちに嬲り責めを受け、望まぬ官能に身を焼かれてしまう。それでも必死に唇を噛み、嬌声を堪える。

「どれ、こちらはどうかな?」

(ああっ、そこは・・・!)

 ボトムの中にまで指が潜り込み、直接秘裂を弄り出す。乳房と乳首にも責めは加えられ続ける。乳房、乳首、首筋、鎖骨、脇下、腹部、淫核、秘裂、太もも、膝裏、様々な箇所を弄られ、舐められ、快感は上昇し続ける。

(こ、このままだと・・・っ!)

 前回の参戦で、淫夢の中で散々味わってきた官能が近づいてくる。

「おやおや、濡れてきましたな」

「乳首も硬くなって・・・」

「息も荒い」

 観客たちは美咲の反応に気を良くし、更に責めを強くする。

 そして。

「くぅ・・・ぅぅ・・・っ!」

「おや? 腰が跳ねたようだが」

「潤みも増したようだ」

「乳首も一層硬くなったな」

 尚も全身を、敏感な箇所を、複数の手に弄り回され、官能を高められていく。

 それでも絶頂を耐えたのは、せめてもの意地だった。しかし美咲の意地など男たちにはどうでも良く、己の欲望を満たすために美咲の身体を弄り続けるのだった。


 リングの上では、未だに悟良がベアハッグで攻められ続けていた。

「ギブアップか、悟良選手?」

 レフェリーは背後から悟良のヒップを掴み、揉み回してくる。

「・・・しない!」

 苦痛を堪え、ギブアップを拒む。

「ギブアップしてもいいんですよー?」

「・・・誰がっ・・・あぐぅぅ!」

「それなら、このままスタミナを奪うだけでーす」

 ジョルジュが容赦なく悟良の胴を絞め上げ、悟良は苦鳴を洩らすしかできない。

「ギブアップしてもいいんだぞ? ええ?」

 レフェリーはヒップを揉みながら、悟良に敗北を迫る。

「お、お前らみたいな、厭らしい人間に・・・ううっ! 負けを、認める・・・もんか・・・!」

 それでも苦痛を耐え、悟良はギブアップを拒む。

「それならこのまま我慢しておくんだな」

「おっほほう、おっぱいが気持ち良いのでこっちは全然構いませーん!」

 レフェリーは悟良のヒップを揉み回し、ジョルジュは悟良を揺らして胸の感触を味わう。

(こいつら・・・っ!)

「ぐっ、うぅっ・・・おおっ!」

 苦しみを堪え、後ろに引いた頭部をジョルジュの顔面にぶつける。

「Ouch!」

 いきなりの頭突きに、ジョルジュは思わずベアハッグを解いてしまう。

「うっ・・・ううっ・・・」

 脱出できたとは言え、長時間ベアハッグで攻められ続けた悟良は崩れるようにへたり込んでしまった。

「さすがに動けないか」

 悟良を見下ろしたレフェリーは、リング下に声を掛ける。

「よし、美咲選手をリングに上げろ」

 レフェリーの指示に、大倉と早矢仕は観客のセクハラを止めさせ、水着がずらされたままの美咲をリングへと転がし入れる。それだけではなく、自分たちもリングへと上がる。

「くっ・・・」

 荒い息を吐きながら、美咲は震える手で水着の乱れを直す。

「美咲選手はタッグマッチを望んでいたんだったな。折角だ、これからタッグマッチに変更するか」

 リングに上げられた美咲に対し、レフェリーが告げる。タッグで、と言いつつ、リングにはジョルジュ、大倉、早矢仕という三人の男性選手が居る。

(こ、こんな状態で試合だなんて・・・)

 美咲は唇を噛む。セクハラによって失われたスタミナは、多少どころではない。現役当時の体力ではない自分が歯痒い。

 それでも、延々とベアハッグ攻められた悟良に休息を取らせねば。

「悟良、ちょっと休んで体力を回復させて。ま、私一人で男どもを叩きのめしてきちゃうけどね」

 体力的に辛いことは押し隠し、笑顔を見せる。

「咲ねえ・・・」

 悟良も、美咲が無理をしているのはわかる。しかし、長時間に渡って胴を絞め上げられ続けたことで、呼吸も辛い。

「・・・お願い、すぐに闘える状態にするから」

 そう言って美咲を送り出す。美咲もそれを望んでいるからだ。

「ええ」

 美咲は短くそう答え、リングの中でファイティングポーズを取る。そして、対角線上に居るジョルジュを睨みつける。

「今度はこっちの子とですねー、楽しく遊びましょー」

 ジョルジュはにやけたまま美咲へと向かってくる。

「ふっ!」

 突っ込んでくるジョルジュに、ドロップキックを放つ。

「Oh!」

 腹部に入った一撃にジョルジュがよろめく。

(浅いっ!)

 本調子ならば、ジョルジュの胸板を抉っていた筈だ。それでも立ち上がり、更にラリアートで追撃する。

「いらっしゃーい!」

 しかし、そのままベアハッグに捕らえられる。

「くっ!」

「Ouch!」

 ジョルジュの耳を叩いて怯ませ、ベアハッグから逃れる。

「逃しませーん!」

 しかしジョルジュの反応が速かった。美咲は背後から、ジョルジュの頭上へと持ち上げられてしまう。

(高い!)

 背が高く、更に手足の長いジョルジュだ。リングの上のライトが近くに見える。

「そぉぉぉれ!」

「あがはっ!」

 何の変哲もないボディスラムだったが、高さの分威力が凄まじかった。肺の空気がすべて絞り出され、呼吸ができない。

「おっほほーう、それじゃあこれから・・・」

 美咲を立たせ、お楽しみに及ぼうとしたジョルジュに、レフェリーが声を掛ける。

「よし、そのまま捕まえておけ」

 レフェリーからの指示に、ジョルジュは不服そうな表情を浮かべる。

「後で交代するから、な、いいだろう?」

 それに気づいたレフェリーがジョルジュを宥め、ジョルジュも不承不承ではあるが美咲をフルネルソンに捕らえる。

「それじゃあ未作良選手・・・いや、美咲選手。久しぶりに、気持ち良くしてやるからな?」

 下卑た笑みを浮かべたレフェリーは、美咲の水着の上から胸を揉み始める。

「は、放して・・・」

「本当にそう思っているのか? 水着の上からでもわかるくらい、乳首が硬くなっているぞ?」

 胸を揉みながら人差し指で乳首の辺りを弄り、レフェリーがにやつく。

「くっ・・・」

 返す言葉が見つからず、美咲は唇を噛む。嘗て<地下闘艶場>で嬲られた証しが悔しい。

「前の試合のときみたいに、声を出してもいいんだぞ?」

 レフェリーの言葉が追い打ちを掛ける。

「・・・」

 沈黙を続ける美咲だったが、胸を揉まれ、水着越しに乳首を弄られ、紛れもない快感に襲われ続ける。

「っ!」

「そら、ここも好きだろう?」

 レフェリーが右手で秘部を撫でてくる。水着の上からとは言え、敏感な箇所はきつい。しかも右胸と右乳首への責めは続けられているのだ。

「くぅっ・・・」

「そら、やっぱり気持ち良いんだろう?」

「そんな、わけ・・・」

「素直に認めないなら・・・」

 レフェリーの指がボトムの中にまで侵入してくる。

「美咲選手、久しぶりで嬉しいだろう? 下の口はこんなに悦んでくれてるぞ?」

「誰が・・・あふぅぅぅ!」

 否定しようとした美咲だったが、その唇から零れたのは明らかな嬌声だった。

「身体は正直だな」

 嘲笑ったレフェリーは、そのまま秘部を責め続ける。

 前回<地下闘艶場>で嬲られた経験が、数々の淫夢の残滓が、美咲から官能を引き摺り出していく。レフェリーの責めに、美咲は喘ぐしかできない。

「レフェリーさん、そろそろいーでしょー?」

 嬲られる美咲の姿に堪らなくなったのか、ジョルジュが声を掛ける。

「・・・わかったよ」

 渋々ながら、ようやくレフェリーが美咲から離れる。

「では、ようやく交代でーす!」

 ジョルジュは太い左腕で美咲の両腕ごと胴を抱え、右腕で美咲の右胸を揉み回す。

「おっほほーう、こっちのお姉ちゃんのおっぱいも抜群でーす!」

 右胸の次は左胸を揉み、また右胸に戻る。

「お次は、ここでーす」

 胸から手を放したジョルジュは、秘部に手を伸ばす。

「んくっ!」

「Oh、やっぱりここは敏感でーす」

 秘部に触れられた美咲は声を洩らしてしまい、ジョルジュに指摘される。

「どーですかー、気持ちいーですかー?」

 ジョルジュは秘裂全体を持つようにして、ぐりぐりと押し込んでくる。

「くっ、うっ、んっ・・・!」

 美咲は声を噛み殺そうとして果たせず、観客から野次を浴びる。

「そろそろ、本格的に始めましょー」

 ジョルジュは美咲の胴から左腕を離し、両手で美咲の身体を弄りだす。

(・・・こんな奴に、いつまでも・・・っ!)

「ぐっ・・・おおおおっ!」

 美咲の口から咆哮が放たれる。

「えっ、えっ・・・NOォーーーっ!」

 ジョルジュの巨体が宙に浮いた。

「おおっ!」

 気合と共に、美咲はジョルジュを<デスバレーボム>でリングに叩きつける。

「・・・はっ、はっ、はっ・・・」

 だが、そこまでだった。現役時代と変わらぬトレーニングを積んでいるとはいえ、やはり実戦から遠ざかっていた代償は大きかった。あと一歩が出ない。

 その美咲の背に、熱い声が飛ばされる。

「咲ねえ、交代!」

「・・・頼んだわ」

 悟良の差し伸ばす右手に、美咲はタッチをする。

「後は休んでて!」

 悟良は飛び出した勢いでジョルジュに突進する。

「Haaa!」

「っ!」

 膝立ちとなったジョルジュが右腕を振り、慌てて横転しながら躱す。

(こいつのパワー、まともに食らったら終わりだ!)

 先程食らったベアハッグで、ジョルジュの筋力を嫌と言うほど味わわされた。

(でも、気をつけてれば当たらない!)

 ジョルジュにはスピードが全くない。そこに活路がある。

「そこでーす!」

 立ち上がったジョルジュが、両手を広げて突進してくる。

「っ!」

 身体を屈めながらぎりぎりで躱し、身体を伸ばす力を利用してジョルジュの後頭部に飛び蹴りを叩き込む。急所への一撃に、ジョルジュが倒れ込む。

「悟良、まだよ!」

 押さえ込みに行こうとした瞬間、美咲から警告が飛ばされる。

「うわっ!」

 掴まれそうになった腕を慌てて引き戻し、一旦距離を取る。

「Damn、きっついのをもらっちゃいました」

 後頭部を押さえながら、ジョルジュが立ち上がる。そのまま両腕で頭部を守りながら、ゆっくりと距離を詰めてくる。

(セコい真似して!)

 そうは思っても、ジョルジュの筋肉量ではガードの上からの打撃は効きにくいだろう。下手な打撃を出して捕まれば、先程の二の舞だ。

 しかも先程の攻防で、ジョルジュのパワーが並大抵のものではないことを教えられた。ガードしながら前進してくるジョルジュを警戒し、円を描くように動く。

(性に合わないけど、ちまちまローキックで削っていこうか)

 巨漢を攻めるには足元から。美咲に教えられた格言を思い出し、一気に距離を詰めようとしたそのときだった。

「隙ありだぜお嬢ちゃん」

「なっ!」

 いきなり背後から大倉が抱きついてきたのだ。そう気づいたときには足がリングから離れていた。

「はぐっ!」

 大倉の<ブリザード>でリングに叩きつけられる。反射的に受け身はとったものの、先程までのベアハッグのダメージが残った胴への衝撃はきつかった。

「それじゃお嬢ちゃん、俺たちと遊ぼうぜ」

 リングの上で呻く悟良に、ジョルジュと大倉が覆い被さった。


「悟良!」

 悟良の危機に思わずリングへと飛び込もうとした美咲だったが、それを読んでいたようにレフェリーが遮ってくる。

「乱入は駄目だぞ、美咲選手」

 しかも当然のように胸を揉んでくる。しかし、セクハラを遮れば何をしてくるかわからず、その手を振り払えない。

「っ、あっちも乱入しているわ!」

「今乱入しようとしているのは美咲選手だぞ。さっさと下がるんだ」

 レフェリーは左手で胸を揉みながら、右手で股間にまで触れてくる。

「でも・・・っ」

 秘部を触られたことで、思わずぴくりと腰が浮く。

「なんだ、美咲選手は触られるのがいいのか? それならこのままボディチェックを続けてやるぞ」

「あ、俺もお手伝いしますよ!」

 何時の間にか早矢仕がリング下を回り込んでおり、美咲の背後から尻を撫でてくる。

「こいつ・・・っ!」

「おいおい、今はボディチェック中だぞ。ボディチェックを手伝ってくれている選手に攻撃は駄目だぞ」

 無茶苦茶な理屈を捏ねながら、レフェリーはセクハラを続ける。

「そうそう、これはボディチェックだから!」

 調子に乗った早矢仕もヒップを、太ももを撫で、揉む。

(相変わらず、卑怯な手を・・・!)

 そうは思っても、ここでレフェリーを叩きのめせば没収試合となりかねない。ボディチェックを拒んでも、何らかの因縁をつけてくるだろう。ならば、ここは耐え、反撃の力を溜めておかなければならない。

「ん? おいおい美咲選手、水着の下に何を隠しているんだ?」

 硬くなった乳首に気づいたレフェリーが、わからない振りで押し込んでくる。

「な、何も、隠しては・・・」

「それなら、この硬いのはなんだ? 見せろ!」

 いきなりレフェリーが水着のブラを捲り上げる。

「っ!」

「んん? なんだこの突起は?」

 わかっていない筈はないだろうに、レフェリーは美咲の右乳首を摘み、軽く押し潰してくる。

「それは・・・乳首、よ」

 屈辱を噛み殺して言葉を吐き出す。

「おいおい、美咲選手ともあろうものが、リングの上で乳首を硬くするわけないだろう? これは凶器じゃないのか?」

 レフェリーはにやにやと笑いながら、今度は両方の乳首を弄りだす。

「そんなわけ・・・んんっ!」

 いきなり秘部に刺激が奔る。

「美咲ちゃんのアソコ、あったかいね!」

 早矢仕の仕業だった。早矢仕は水着の上から、指を前後に動かして秘裂を刺激してくる。

「あふぅっ!」

 先程までの試合で消費した体力が、美咲の膝を折らせる。

「おやおや、美咲選手、お疲れのようだな。どれ、マッサージをしてやろう」

「お手伝いしまっす!」

 レフェリーと早矢仕はここぞとばかりに美咲に圧し掛かり、美咲の肢体を好き勝手に弄ってくる。

「ああっ、やめ・・・ひうん!」

 男たちに押さえ込まれて乳房を、秘部を弄られ、快楽に塗り潰されていく。それでも美咲は唇を噛み、必死に官能を堪えた。


 美咲がレフェリーと早矢仕に嬲られている間、悟良はジョルジュと大倉に責められていた。両手を頭上で大倉に押さえられ、太ももの上にジョルジュに乗られ、身動きも厳しい。その体勢で両胸を男たちに揉まれてしまう。

「まだ硬さがあるな。男に触られるのも初めてじゃないか?」

「おっほほーう、それじゃミーが初めての男でーす」

「いや、先に揉んだのは俺だ」

「No、ベアハッグのときにたっぷり感触を味わったミーが最初の男でーす」

「ちっ、くだらねぇ」

 大倉とジョルジュは勝手なことを言いながら、悟良の身体を弄り回す。

「くそっ、放せぇ!」

 逃れようと暴れてみても、手足を男共に押さえられているのだ。逃げられる筈もない。

「どけっ、くそぉ!」

「汚い言葉遣いをするなよ、お里が知れるぞ」

 大倉は悟良の胸を揉みながら、悟良の口調を嘲る。

「うるさい、変態!」

 悟良の一言に、大倉が唇の端を上げる。

「まだ自分の置かれてる状況がわかってねぇな」

 そう言った大倉は、何故か悟良の胸から手を放す。否、エプロンの胸元を掴む。

「エプロンが邪魔だな」

 大倉は悟良のエプロンを引き裂き、水着を露出させる。

「な、なにしてるんだ!」

「見てたらわかるだろ?」

 悟良の非難も取り合わず、大倉は水着の上から悟良の胸を揉む。

「やめろ、離せ!」

「生意気な口を利くじゃないか。そういう奴には・・・」

「うわあっ!」

「お仕置きしなきゃな!」

 大倉から水着のブラをずらされ、乳房を剥き出しにされた悟良は思わず叫んでしまう。

「こっちは、大きく開いちゃいまーす」

「うわぁ、バカ、やめろ、戻せぇ!」

 ジョルジュからは大きく脚を開かれてしまい、羞恥に頬が染まる。

「やめるわけありませーん」

 ジョルジュはにやにやと笑いながら、水着に隠された悟良の秘部をじっくりと見つめる。

(こ、こいつら最悪だ!)

 屈辱に歯噛みしても、男二人から押さえられては逃げることもできない。

「ま、見てるだけじゃもったいないな」

「Oh、その通りでーす」

「やめろ、やめろぉ!」

 大倉からは乳房を、ジョルジュからは秘部を触られ、悟良は叫ぶしかできなかった。


「お、あっちも盛り上がっているな」

 悟良たちの状況を見たレフェリーが、唇を歪める。

「よし、そろそろ本番といこうか!」

 レフェリーの合図で、悟良にとっては初めての、美咲にとっては幾度目かの本格的なセクハラが開始された。


「お嬢ちゃん、乳首を触られたことはあるか?」

 大倉が右乳首を弄りながら、厭らしい質問をしてくる。

「そんなことあるわけないだろ! 触るな!」

「そうかい、なら、今日はしっかりお勉強して帰るんだな」

「おっほほーう、なら、当然こっちも初めてですねー」

 ジョルジュも秘部を撫で回し、悦に入る。

「へ、変なとこ触るな! 正々堂々と闘え!」

「ここじゃあ、こういうことが喜ばれるんだよ」

「そうでーす、諦めて気持ち良くなりましょー!」

 悟良の抗議は当然のものだったが、<地下闘艶場>では滑稽なだけだ。剥き出しにされた乳房を揉まれ、乳首を転がされ、水着の上から秘部を触られる。勝負ではなく、嬲られているのが悔しくてしょうがない。

「くそぉ、どけぇ!」

「汚い言葉を使うもんじゃないぞ。俺たちが聞きたいのはヨガり声だからな」

「おっほほーう、どんな鳴き声を聞かせてくれるのか、楽しみでーす」

「誰が泣いたりするもんか!」

 初心な悟良は男たちの言うことがわかっておらず、微妙に食い違う。しかしそれは男たちにはどうでも良く、悟良の肢体を弄(まさぐ)り続ける。

「触るな変態! いいから離れろ!」

 運動一筋で生きてきた悟良にとって、自分の身体を玩具にされるという経験は初めてだった。快感など得る筈もなく、不快感しか生じない。

「くそぉ、退けって!」

 満身の力をこめて右腕を引き抜き、大倉を突き飛ばす。否、突き飛ばそうとした手は、あっさりとまた捕まえられてしまう。

「まだ抵抗できるのか」

「それでは、あれでいきましょー」

 ジョルジュの合図に、大倉は悟良の両腕を、ジョルジュは悟良の両足を掴む。

「行くぞ!」

「OKでーす!」

 男性選手二人が同時に悟良を持ち上げ、リングへと叩きつける。

「はがうっ!」

 ツープラトンの衝撃に、悟良は苦鳴を発していた。動けなくなったと見た大倉とジョルジュが、再び悟良を責め始める。

「おっぱいはまだまだ硬めだからな、しっかりと揉んで、柔らかさも出るようにしてやるよ」

「女性は、ここで感じられるようにならないと、将来困りまーす。なので、たっぷりと可愛がってあげまーす」

 大倉は91cmEカップの乳房を捏ね回し、ジョルジュは水着に隠された秘部を丹念に撫で回す。

「ううっ・・・」

 男たちの手を振り払おうにも、先程のダメージが大き過ぎる。力の入らない状態は、刺激をそのまま受け止めてしまう。

 やがて、ぴりぴりとした、微弱な電流のようなものが全身を駆け巡っていく。

(な、なんだ、これ・・・)

 今まで感じたことのない、違和感のような感覚。自分の身体が自分のものではなくなったかのようだ。

「んっ・・・あっ・・・」

「お、ちょっとは感じ始めたか?」

「Oh、やる気が出ますねー!」

 悟良が零し始めた吐息に、男たちが反応する。

「お、ちょっとずつ乳首が硬くなってきたぞ」

「Oh、こっちもちょっとですが濡れてきたみたいでーす」

 悟良から快感を引き出そうと、大倉もジョルジュも更に責めを重ねていく。

「あっ、はふぅ・・・」

 身体の異変に戸惑う悟良は抵抗もできず、まだ熟する前の果実のような肢体を男たちから嬲られていた。


「あっ、はぁっ、くふぅ・・・」

 悟良同様に水着のブラをずらされている美咲も、剥き出しの乳房と乳首を男たちに弄られている。しかも水着のボトムの中に手を入れられ、直接秘部も弄られている。

「美咲選手は感じやすくて、ボディチェックのし甲斐があるな」

「確かに! 俺も手伝い甲斐がありますよ!」

 レフェリーも早矢仕も、あくまでもセクハラをボディチェックと言い張り、美咲の身体を好き勝手に弄り回す。

「なあ美咲選手、気持ち良いときは気持ち良いと言ったほうが、お互い楽しめるぞ?」

「・・・誰が、そんな・・・あふぅん!」

「そら、お口は正直じゃないか」

 直接乳首と秘裂を弄る男たちの手によって、更に快感を高めてられていく。

「ああっ、やめ・・・ふああっ!」

「随分と感じ始めたな」

 レフェリーの揶揄に、必死に否定しようとする。

「ちっ、ちがっ・・・はあん!」

「大きい声が出てるよ美咲ちゃん?」

 早矢仕が乳首を弄りながら美咲を責める。

「美咲選手、本当は気持ち良いんだろう? 恥ずかしいからといって、隠さなくてもいいんだぞ?」

(好き勝手言って・・・こんな連中に・・・っ!)

 屈辱と共に、官能が弾ける。

(ああっ、まずい・・・このままだと・・・!)

 幾度も味わった絶頂感が押し寄せてくるのがわかる。必死に精神力で耐えようとするが、乳首を扱かれ、淫核を突き回されては堪らなかった。

(耐えなきゃ・・・っ、悟良も居るのに・・・っ!)

 身体は精神を裏切り、圧倒的な快感に屈した。

「くっ・・・あぁ、あああああああっ!」

 絶叫と同時に絶頂し、美咲はがくりと首を折った。


「ほぉ、あっちはイッたか」

「それじゃこっちも・・・Ooops!」

 美咲の絶叫に気を取られた隙に、悟良はジョルジュの金的に膝を入れ、大倉を首投げで投げ飛ばす。

(・・・咲ねえ・・・!)

 美咲を助けるべく、立ち上がろうとする。しかし膝が笑い、しっかりと立つことができない。それでも何度も膝を叩き、ようやく立ち上がる。

「・・・咲ねえを・・・放せ・・・!」

 言葉とは裏腹に、足が前に出てくれない。長時間の試合、技のダメージ、初めて受ける酷いセクハラ、大勢の観客の前で半裸とされたことなどが体力と精神力を奪い、悟良の身体に重りを掛けていた。

(足、動いてよ! 咲ねえを助けるんだから!)

 奥歯を食いしばったその瞬間だった。

「逃すかよ!」

 背後から大倉に抱え上げられ、リングに投げつけられていた。

 体力の消耗が、受け身を誤らせた。衝撃が悟良を襲い、意識を暗黒に塗り潰す。

「悟良選手も気絶したか。それじゃ、一度試合を終わらせるぞ」

「お、OKでーす・・・」

 金的の痛みに呻いていたジョルジュだったが、男にしかわからない痛みを堪えて悟良を押さえ込む。

「ワンツースリー!」


<カンカンカン!>


 レフェリーの高速カウントでスリーカウントが入る。この瞬間、悟良の敗北が決定した。

「・・・っ」

 元レスラーとしての本能か、ゴングを聞いた美咲は意識を取り戻していた。

「おや、美咲選手は目を覚ましたか。試合は終わったぞ」

 レフェリーの表情と口調で、試合の結果がわかってしまう。

「・・・悟良・・・」

 震える身体に喝を入れ、悟良へと近づいて頬を叩く。

「んっ・・・ぁっ・・・咲、ねえ・・・?」

 朧に目を開けた悟良が不憫で、美咲は思わず抱き締めていた。

「ごめん、悟良・・・ごめん・・・!」

 自分が守ると誓ったのに。<地下闘艶場>の洗礼を受け、気を失ってしまった悟良への申し訳なさから涙ぐんでしまう。

「咲ねえ・・・」

 未だに良くわかっていない様子の悟良に、レフェリーが冷たく告げる。

「敗北したんだよ、悟良選手」

「そんな・・・父さん・・・!」

 父の手術代を稼ぎ出すために参戦したというのに、敗北してしまっては意味がないではないか。

「残念だったな、二人とも。だが・・・」

 レフェリーは含みのある表情で悟良と美咲を見下ろす。

「俺も鬼じゃない。このまま手ぶらで二人を返すのは忍びないんだ」

 そんなことは微塵も感じていないくせに、レフェリーは偽善者の口調で続ける。

「だからこうしよう。悟良選手、美咲選手のタッグマッチで再戦を行う。条件を一つ付けるがな」

「条件・・・?」

 条件とは何か。どんな条件だとしても断ることができない悟良は問い返す。

「衣装としてエプロンをつけてもらう。但し・・・衣装はエプロンのみだ」

「っ!」

 レフェリーの出した条件に、二人共絶句する。水着の上にエプロンという衣装も恥ずかしいものだったが、エプロン一枚の比ではない。

 しかし、二人に拒む術はない。悟良の父親の手術代を稼ぐには、<地下闘艶場>からのファイトマネーを得るしかないのだ。

「まずは全裸になってもらおうか、二人共」

 それを理解しているレフェリーは、悟良と美咲を促す。

「んなっ、何言って・・・!」

「悟良!」

 思わず突っかかろうとした悟良を美咲が止める。

「・・・おじさんを救うためよ」

「咲ねえ・・・」

 父親の治療費を払うためだと言われ、悟良も怒りを無理やり飲み込む。

「悟良選手も受け入れてくるようだな。それじゃあ、まずは水着を脱いでもらおうか」

 そのお願い、否、命令に、悟良も美咲も表情を硬くする。

 レフェリー、ジョルジュ、大倉、早矢仕、それにリングの周りの観客たち。数多の視線がある中で、ストリップショーを行えと言われたのだ。それも当然だろう。

「・・・咲ねえ、どうしよう・・・」

「・・・覚悟を決めましょう」

 悟良の泣きそうな声に、美咲は自分のブラの結び目に手を伸ばすことで答えた。

「・・・わかった」

 美咲に遅れ、悟良も背中にあるブラの結び目に手を掛ける。しかし、思ったように手が動いてくれない。

「・・・ごめん、咲ねえ、外して・・・」

「・・・わかったわ」

 既にブラを外していた美咲は、一度ブラを着け直そうとする。

「美咲選手、水着をもらおうか」

「・・・」

 しかしレフェリーに促され、片手で水着のブラを渡す。そのまま右手だけで悟良のブラ紐を外しに掛かる。反対の手は乳房を隠すために使っているからだ。普通ならば、結び目の紐を引っ張るだけで外れるのだが・・・

(・・・外れないわ)

 しかし、意外に手こずる。試合の最中で外れないようにと固く結んだためだろう。しかも汗を吸い、生地が膨らんだことも外れにくい原因となっている。

(仕方ないわ)

 美咲は乳房から左手を離し、代わりに両肘で乳首を隠しながら両手で結び目を外しに掛かる。乳首を隠しながらのためか、それでも上手く外すことができない。

「なんだ、乳首を隠したいのか? 手伝ってやろう」

 近くで眺めていたレフェリーが、美咲の背後から手を伸ばし、乳首の上に両手を乗せてくる。

「なっ・・・!」

「ああ、お礼は要らないぞ、こっちが好きでしているだけだからな」

 レフェリーはいけしゃあしゃあと言い放つ。勿論両手を動かし、美咲の乳首と乳房の感触を味わう。

「くっ・・・」

 乳首と乳房に与えられる刺激とレフェリーへの怒りに、指が上手く動かない。それでも唇を噛みながら刺激を堪え、絡まった紐を解していく。

「・・・ごめん、咲ねえ」

「気にしないの」

 悟良の小声での謝罪に、美咲も小声で返す。

「なんだ、何をこそこそ話してるんだ?」

「んっ・・・!」

 レフェリーが美咲の乳首を転がしてくる。

「べ、別に、なんでもない・・・から・・・っ」

「そうか? それならいいが、あまり時間を掛けないでくれよ」

 そう言うレフェリーのセクハラが原因なのだが、それを指摘するとどんないちゃもんをつけられるかわからない。美咲は乳房と乳首に加えられる刺激を堪え、震える指で紐を外そうと頑張る。

「んんっ!」

 しかし、レフェリーが乳首へ強めの悪戯を加えてくると、思わず力が抜けてしまう。

「美咲選手、無理なら他の選手が悟良選手の水着を脱がしてもいいんだぞ?」

 美咲の乳房を揉み込みながら、レフェリーが受け入れられない提案をしてくる。

「で、できる、から・・・もう少し、んんっ! 待って・・・」

「そうか? そう言うならもうちょっと待つか」

 男性選手に任せれば、悟良にどんなセクハラをするかわからない。自分が我慢すれば良いだけだと美咲はレフェリーのセクハラを耐え、必死に紐を解いていく。

「さあ、急いでくれよ美咲選手」

 レフェリーは言葉では急かしながら、セクハラで妨害する。まるで乳搾りでもするかのように、両手の掌と指で乳房を揉み上げ、人差し指と親指で乳首を潰していく。

「くっ、んっ、うぅっ・・・」

(咲ねえ・・・こんの、ゲス男・・・!)

 美咲の吐息は悟良へと掛かる。そのたびに、悟良の中でレフェリーへの怒りが増していく。

「あっ!」

 ようやく、水着の紐が外れた。

「悟良、んっ、外れたわ」

「ありがとう、咲ねえ」

 礼を言った悟良は、ブラを外して胸を隠す。しかし、その間にもレフェリーは美咲の乳房を揉み続けている。

「外れたから・・・もう、大丈夫よ」

「ああそうか」

 美咲がそう言っても、レフェリーはすぐには揉む手を止めず、最後に乳首への扱き責めを加えてからようやく離れた。そのまま悟良から水着のブラを受け取る。

(また咲ねえにセクハラして・・・!)

 両手で胸を隠した悟良は、思わずレフェリーを睨みつける。

「どうした、下が残ってるぞ」

「・・・わかってる!」

 レフェリーの揶揄に思わず叫ぶ。右手で胸を隠し、左手を水着のボトムに掛けて下ろそうとするものの、どうしても手が動かない。

 それを心配そうに見ながらも、美咲は先にボトムを脱ぎ、レフェリーに渡す。ボトムを受け取ったレフェリーは美咲の裸体をじっくりと観賞してから、今度は悟良へと声を掛ける。

「なんなら手伝うぞ?」

「お断り!」

 手伝いを頼もうものなら、どんなセクハラを受けるかわかったものではない。

「・・・悟良、私が隠すから・・・」

 先にボトムを脱ぎ、全裸となった美咲が悟良に囁く。

「えっ・・・うん」

 美咲の申し出に躊躇した悟良だったが、男たちに見られるよりはと頷く。

「じゃ、じゃあ・・・お願い」

「ええ」

 悟良の背後に回った美咲は、乳房を悟良の背中に押しつけるほどぴたりと寄り添い、左手で悟良の乳首を隠す。

「それじゃ、下ろすね・・・」

 悟良は両手をボトムに掛け、ゆっくりと下ろす。美咲は右手を伸ばし、悟良の秘部を隠す。

 従姉が従妹を守るためとは言え、プロポーション豊かな美女二人が絡む光景に、観客席からは卑猥な野次が飛ばされる。

 水着のボトムを脱ぎ落した悟良は、美咲に声を掛ける。

「ありがと、咲ねえ」

「ううん、どういたしまして」

 悟良から美咲が恥ずかし気に離れ、二人とも両手を胸と股間に持っていく。リングの上、美少女と美女が恥ずかしげに裸体を隠すその風情に歓声が上がる。

「おいおい悟良選手、水着を渡してくれないと困るぞ」

「・・・拾ってくれてもいいじゃん」

 両手で身体を隠した悟良は、レフェリーに弱気な抗議をする。

「いやいや、きちんと手渡ししてくれ。今度は美咲選手の手伝いなしで、な」

 レフェリーはにやつきながら、悟良の方へと右手を伸ばす。

(くそっ、厭らしい目で見やがって!)

 奥歯をぎゅっと噛み込んだ悟良は、両手で乳房と股間を隠したまま膝をつく。股間を隠していた左手で水着のボトムを拾い、また股間を隠しながら慎重に立ち上がる。

「それじゃ、水着を貰おうか」

「・・・」

 レフェリーに水着を渡すには、どちらかの手を身体から離すしかない。迷った悟良は左手で左乳首と股間を隠しながら、レフェリーにボトムを差し出す。

「時間を掛け過ぎだぞ、悟良選手」

 レフェリーは悟良の右乳首を凝視しながら、水着を受け取る。

(うっさいエロレフェリー!)

 悪態も胸の奥に閉じ込め、レフェリーを睨むだけにする。

「それじゃ、エプロンを・・・」

 ここで新しい衣装となるエプロンを手にしたレフェリーだったが、何故かわざとらしく首を傾げる。

「どうやら破れているようだ。ジョルジュ、ちょっと見てくれ」

 レフェリーはジョルジュにエプロンを渡しながら目配せする。

「どれどれー?」

 二枚のエプロンを受け取ったジョルジュは、力任せに引き裂いた。

「Oh、どうやら裂け目があったようでーす。ちょっと触っただけで破れちゃいましたー!」

「やっぱりそうか」

 このわざとらしいやり取りに、悟良と美咲の目が大きく開く。

「すまないな、二人共。新しいエプロンが届くまで、そのまま待っていてくれ」

 しかしレフェリーはいけしゃあしゃあと言い放つ。

「なに、予備は準備してあるからな、すぐに届くさ。ちょっとだけ待っててくれよ」

 口ではそう言いながら、レフェリーは悟良と美咲の身体をねっとりと見つめる。

「っ・・・!」

 二人は身を寄せ合い、少しでも裸体を隠そうとする。しかし全裸の美従姉妹を、リングの内外から飛ばされる男たちの視線が舐め回す。

 硬さの残るシルエットだが、しっかりと出るところは出ている悟良。

 女性の魅力に溢れ、鍛えられた中にも滑らかなプロポーションの美咲。

 どちらも男の欲望をそそり、視線を外させない。

 未作良従姉妹は必死に肢体を隠し、エプロンの到着を待った。


 十分も過ぎた頃、ようやく黒服が新しいエプロンを届けてくる。

「待たせて悪かったな」

 レフェリーはエプロンを二人に差し出し、受け取るように催促する。

 エプロンを受け取ろうと、二人が片手を伸ばした瞬間だった。

「あっ!」「えっ?」

 レフェリーがエプロンを落としてしまったのだ。

「ああ、悪い悪い、そっちで拾ってくれ」

 意地の悪いレフェリーの笑みに、悟良も美咲も唇を噛む。

 全裸でしゃがめば、大事なところが見えてしまうかもしれない。それでもエプロンを身に着けねば試合は始まらず、悟良の父親の手術代を得ることもできない。

 二人は視線を交わして覚悟を決め、ゆっくりと片膝立ちになり、エプロンを拾う。途端に卑猥な野次が飛んでくるが、それを無視して立ち上がり、エプロンを身に着けていく。

 エプロンを胸に当て、首の後ろで紐を結ぶ。腰の後ろでも紐を結び、エプロンが落ちないようにする。

 文字通りの「裸エプロン」。美少女と美女が布一枚だけで前を隠し、後ろは丸見えという格好は男の欲望を強烈に刺激する。

(着けた、のに・・・)

 エプロンを身に着けても、まるで安心できない。

(お、お尻がスースーする!)

 身体の前面はエプロンで隠れているが、背後は丸出しなのだ。寒さを感じるのは当然だろう。

 しかし、それだけでは終わらなかった。

「それじゃ、ボディチェックを受けてもらおうか」

「えっ!」

 レフェリーの信じられない言葉に、悟良は思い切り叫んでいた。

「待っている間に、何か隠されていたら困るからな。当然だろう?」

「そ、そんなこと・・・!」

「悟良」

 思わず反論しようとした悟良を美咲が制止する。

「嫌だと言うのか? なら、このまま敗北決定だ。帰って手術代の金策でもするんだな」

 レフェリーはわざとらしくリング下を指差し、退場を示唆する。

「そんなの、困る!」

「困るのはこっちだ。だいたい、試合をしたいのはそっちだろう? それなのに、文句をつけられる立場か?」

「これは文句じゃなくて・・・!」

 尚もレフェリーに反論しようとした悟良の肩を美咲が掴む。そのまま悟良の前に出た美咲は、レフェリーに頭を下げる。

「ボディチェックをしてください、お願いします」

「咲ねえ・・・」

 その姿に、悟良は言葉を飲み込む。美咲が屈辱を堪えて頭を下げるのは、悟良の父親のためなのだ。

「・・・お願い、します」

 悟良は痛いほどに拳を握りしめながら、美咲と同じく頭を下げる。

「悟良選手、何をお願いするんだ?」

 しかし、レフェリーはわざとらしく確認してくる。

「・・・ボディチェック」

「おいおい、ちゃんと言わないとわからないぞ?」

 それでもレフェリーはにやつきながら、はっきりと言わせようとしてくる。

「・・・ボディチェックを、お願いします」

 奥歯を軋らせながらも、悟良はきちんと言い直す。

「そこまで言われたら仕方ないな、ボディチェックをしてやろう」

 自分が強制したというのに、レフェリーは恩を着せるような物言いで二人に近寄る。そのまま二人の背後に回り、両手で悟良の右胸と美咲の左胸を掴む。

「従姉妹同士でも感触は違うんだな」

 勝手な感想を漏らしながら、レフェリーは悟良と美咲の胸を揉む。

「それじゃぁ・・・」

「えっ!」「くっ」

 レフェリーの両手がエプロンの隙間から入り込み、直接乳房を揉んでいく。

「おいおい、あまり動くんじゃない、ボディチェックができないだろう?」

 レフェリーの指は更に進み、二人の乳首まで弄りだす。

「ほぉ、美咲選手、もう乳首が硬くなったぞ? 厭らしい乳首だな。いや・・・前の試合のときに、厭らしくさせられたのかな?」

 レフェリーの揶揄に、美咲は何も返さない。

「だ、誰がそんな・・・!」

「悟良!」

 代わりにレフェリーに言い返そうとした悟良を嗜める。

「悟良選手、口には気をつけるんだな。失格にするぞ?」

 二人の乳房と乳首を弄りながら、レフェリーが余裕の笑みを浮かべる。

「従姉妹でも全然違う感触がいいな。揉んでいても飽きないぞ」

 もうボディチェックだということも言わず、レフェリーは悟良と美咲の乳房を捏ね回す。

(こいつ、いつまでこんなこと・・・!)

 悟良の屈辱も知らぬげに、レフェリーはひたすら胸責めを続けた。


「おっぱいはこれくらいでいいか」

 ようやくレフェリーがエプロンから手を抜く。当然これで終わりではない。

「さて、次はこっちだな」

 レフェリーの両手が、二人の秘部を同時に弄る。

「くぅっ・・・」「んっ・・・」

 背後から回された手は、秘部を直に弄ってくる。

「ここは女特有の隠し場所だからな、よーく調べないとな」

 自分の欲望のためだろうに、レフェリーはボディチェックだと嘯き、二人の秘裂を同時に弄り回す。

「ここの感触も違うもんだな。しかももう濡れているしな」

 レフェリーはわざと水音が立つように、二人の秘部を弄る。悟良の愛液は僅かだが、美咲の秘裂は愛液にたっぷりと濡れている。

 秘裂を前後に擦っていたレフェリーの手が、そのまま後方へとずらされる。

「ヒップも良く鍛えられていて、良い感触だな」

 レフェリーは両手で悟良と美咲のヒップを揉み立て、撫で回し、軽く叩く。

「さ、咲ねえ・・・」

「悟良、今は耐えるの。いいわね」

 自らも屈辱と羞恥に顔を赤らめながら、美咲は悟良を叱咤する。

「ん、何を話しているんだ? 反則の相談じゃあないだろうな」

 レフェリーの手が再びエプロンの隙間から潜り込み、従姉妹二人の乳房を揉んでいく。

「・・・そんなことは、話してなんて・・・んんっ!」

 美咲の言葉も、乳首を弄られることで妨げられる。

「そうか、それならいいが、レフェリーの疑惑を招くような真似はしないほうがいいぞ?」

(この、エロ男! いいかげんにしろ!)

 悟良は必死になって自分の中で膨れ上がる怒りを抑えつける。それくらいしかできることはなかった。


 たっぷりと美貌の従姉妹の肢体を堪能したレフェリーが、ようやくセクハラボディチェックを止める。

「よし、それじゃそろそろ・・・」

 この言葉に、悟良は気を抜きかける。しかし、それはまだ早かった。

「男性諸君にも手伝ってもらおうか」

「そ、そんな必要あるか!」

 レフェリーの提案に、悟良が叫ぶ。

「嫌だと言うのか? 別に再試合をしなくてもいいんだぞ?」

 しかし、レフェリーは絶対的な優位にある。悟良が拒むことなど始めからできはしないのだ。

「・・・嫌じゃ、ない」

 だから、悟良はそう言うしかない。

「そうかそうか。それじゃお前たち、ボディチェックの手伝いを頼むぞ」

 レフェリーの呼びかけに、二人の美人従姉妹へと男たちが群がる。

「エプロンがえらく出っ張ってるな。本物のおっぱいか?」

「えへへ、おっぱいだとしたら大き過ぎますよねー」

「Oh、ヒップがスベスベでーす。本物じゃないみたいでーす」

 大倉も、早矢仕も、ジョルジュも、適当なことを言いながら悟良と美咲の身体を弄っていく。

(こいつらぁ・・・くそぉっ!)

 男たちの手が、悟良と美咲の肢体の上を這い回る。それでも悟良は手を痛いくらいに握り締め、屈辱の時間を耐え続ける。

「随分とここが硬くなってるぞ?」

「Oh、何か隠してまーす」

 男たちの手が、硬くなった乳首を弄る。

「な、何も隠してないよ!」

「でも、硬いものがあるじゃないか」

 エプロンの上から乳首を抓み上げながら、大倉がにやつく。それは、答えを知っている者の笑みだった。

「貴方たちが触っているのは、乳首よ。凶器じゃないわ」

 悟良の代わりにか、美咲が答える。

「ほぉ。それじゃ、なんでこんなに乳首が硬くなってるんだ?」

 大倉は悟良左乳首と美咲の右乳首を同時に弄りながら、厭らしく聞く。

「・・・触られたから、よ」

「おいおい、触られただけで硬くなる筈がないだろ? ちゃんと答えろよ」

 乳首を軽く引っ張りながら、大倉が更に厭らしい問いを重ねる。

「・・・感じた、から・・・」

 目を逸らしながらも、美咲は男たちの望む答えを返す。

「そうかそうか、気持ち良くなったんなら仕方ないよなぁ。それは悪かった」

 悪いと言いながらも、大倉は乳首責めを止めず、胸まで揉み始める。

「おっほほーう、まさか、ボディチェックで気持ち良くなるとは思いませんでしたー」

 ジョルジュも美咲の左胸を揉み、乳首を押し込む。

 一方、悟良と美咲の秘部を触っていた早矢仕も声を上げる。

「レフェリー! なんか濡れてるところがあります!」

「ほお、どれどれ?」

 早矢仕に代わったレフェリーが二人の秘裂を弄る。

「早矢仕、これはな、美咲選手と悟良選手が気持ち良くなってしまった証拠だ」

「あー、そうだったんですねー、勉強になりまーす」

 最初からわかっていただろうに、レフェリーも早矢仕もわざとらしいやり取りをする。

 ここまで身体を玩具にされても、悟良も美咲も、黙って受け止めるしか方法はなかった。


「よし、何も隠していないようだ。そろそろ試合に移ろうか」

 レフェリーの言葉で、羞恥のボディチェックがようやく終わる。悟良も美咲も顔を赤くし、怒りと屈辱に歯を食い縛る。

「咲ねえ、あたしが先にいく」

 悟良が怒りのこもった眼差しで美咲を見つめる。

「あたしが時間を稼ぐ。その間に体力回復させてて」

 それもあるだろうが、散々自分の身体を弄り回してきた男たちを叩きのめしたい。その思いの方が強いだろう。

「・・・わかったわ、お願い」

 しかし、美咲は決断する。美咲が体力的にきついのは本当だし、一度怒りを吐き出したほうが悟良も精神的に楽になるだろう。

 美咲の答えに、悟良の目が少し大きくなる。先陣をすんなり認められるとは思わなかったのだろう。

「ありがと、咲ねえ。あたしが先に行けるのも、咲ねえを信頼してるからだよ」

「それはこっちの科白。信頼してるわ、悟良。後で必ずこのコーナーに戻ってきて」

 美咲が差し出した拳に、悟良も拳を合わせる。勝利を挙げ、伯父を、父を助けるために。

「先発は決まったな? それでは・・・ゴング!」

 レフェリーの合図に、二戦目のゴングが鳴らされた。


<カーン!>


「おっほほーう、気が合いますねー」

 男性側の先発はジョルジュだった。

(今度こそ、叩きのめす!)

 散々辱められた屈辱に、怒りが噴き出す。

「悟良!」

 しかし、美咲の鋭い声に突っ込みかけた足を止める。

(もう、負けられないんだ。感情で突っ走っちゃ駄目だ)

 怒りをぐっと飲み込み、ローキックでジョルジュの太ももを抉る。そのたびにエプロンの裾が翻る。

 ジョルジュは痛がるどころか、にやりと笑う。

「Oh、良い眺めでーす」

「っ!」

 エプロンは布にしか過ぎない。激しい動きをすればあっさりと捲れ、秘部が露出してしまう。

 悟良が慌ててエプロンの裾を押さえた瞬間だった。

「隙ありでーす」

 悟良が動揺した隙に、ジョルジュがエプロンを掴む。胸元の布地を掴み、引っ張ったことで、胸元が破れ、右乳房が露出していた。

「あっ!」

 慌てて胸元を隠し、一旦距離を取る。一度全裸になったとは言え、恥ずかしいものは恥ずかしい。美咲との交代も頭に浮かぶが、すぐに打ち消す。

(まだ序盤、交代なんてできない。咲ねえをしっかり休ませないと)

 自分自身に喝を入れ、羞恥心を押し殺して構えを取る。

「Oh、おっぱい見えちゃってますよー。いいんですかー?」

 ジョルジュの揶揄はなんとか無視し、じりじりと距離を詰める。

(こいつをぶっ倒せば、咲ねえまで回すこともないし)

 怯みそうになる心を鼓舞するため、強い言葉で気合いを入れ直す。

(ちょっとくらい見えたって!)

 またローキックでジョルジュの脚を殺しにいく。太ももの急所に蹴りを入れては、一旦距離を取る。右乳房が丸見えでたまに秘部が覗くとは言え、地味な繰り返しに観客席からブーイングが起こる。

「悟良、気にしないでいいわよ! そのまま攻めて!」

 美咲の声に、思わず安堵する。しかし、その安堵が羞恥心を蘇らせる。意識しないまま右手で乳房を隠し、内股となっていた。

 そんな体勢から繰り出す攻撃に体重が乗る筈もなく、ジョルジュにあっさりと抱きつかれる。

「散々蹴っ飛ばしてくれましたねー。お仕置きでーす」

 お仕置きと言いつつ、ジョルジュは左腕で悟良の背後から胴を抱え、右手で剥き出しの乳房を掴む。

「ま、また胸触ってきて・・・んんっ!」

「Oh、乳首が硬くなってきましたよー。気持ち良くなってる証拠でーす」

「・・・そんなこと、ないっ!」

 悟良は歯を食い縛り、ジョルジュの言葉を否定する。

「そんなこと言っても、身体は正直でーす。ほーら、乳首コリコリでーす」

「あうぅっ!」

 しかしジョルジュに乳首を押し潰されると、喘ぎ声が零れてしまう。

「悟良!」

 美咲も呼びかけるが、助けには行けない。レフェリーが妨害してくるのが目に見えているからだ。

(・・・咲ねえに、心配かけて・・・情けない!)

 乳首への刺激を堪え、右胸を玩ぶジョルジュの右手首を掴む。

「このっ!」

「Ouch!」

 ジョルジュの手首を内側に折り曲げ、痛みで拘束が緩んだ隙に逃れる。否、逃れようとした瞬間、ジョルジュのタックルを受けてしまう。

「あうっ!」

 吹っ飛ばされた先は、美咲が待つ自軍コーナーだった。

「悟良、代わって」

 悟良の肩に触れ、美咲がコーナーを出る。

「でも、咲ねえ!」

「タッチ成立だ、下がった下がった」

「うあっ! わかったから、お尻に触るな!」

 美咲を止めかけた悟良だったが、レフェリーから丸出しのヒップを撫でられ、ロープを潜る。大事なところが見えないように慎重なのが妙に男心をそそった。

(・・・ふぅ)

 美咲は誰にも気づかれないように、静かに深呼吸する。まだ体力は回復しきっていない。それでも、今動かねば嬲られて終わってしまう。

(悟良のためにも、おじさんのためにも、勝つ!)

 気合いを入れ直し、ジョルジュを睨む。

「Oh、逃げられちゃいました。その分はお姉さんに楽しませてもらいまーす」

「・・・できるものなら、ね」

 無駄な体力は使えない。軽く開いた両手を身体の前に構えたまま、小さなステップで間合いを調整する。

「おっほほーう、おっぱいがぷるんぷるん揺れてまーす!」

 エプロンの下で、美咲のGカップバストが弾む。乳首が擦れて刺激が起こるが、無理やり無視してステップを続ける。

「・・・辛抱たまりませーん!」

 その揺れに誘われたのか、ジョルジュが両手を広げて飛びついてくる。その眼前で、美咲の身体が回転した。

「ふっ!」

「Guoo!」

 回転で威力を増した美咲の右踵が、ジョルジュの鍛えられた腹筋を打ち抜く。踵に奔った衝撃に、蹴りの威力を確認する。

(ここ!)

 腹部を押さえたまま膝をついたジョルジュにとどめを刺すべく、ロープへと走ってその反動を使う。

「ここは通行止めだ!」

 しかし、美咲の前に大倉が立ち塞がる。

「ちぃっ!」

 乱入してきた大倉を避け、ジョルジュに肉薄しようとした瞬間だった。

「えーい!」

 気の抜けた声と共に、背中に衝撃が来た。

(な、なにが・・・?)

 よろけた身体は、ジョルジュに抱え込まれていた。

「捕まえましたー! Goodでーす、早矢仕さーん」

「ナイスアシストだったでしょ?」

 美咲の背中にドロップキックを放って体勢を崩させたのは、乱入した早矢仕だった。

「はな、せ・・・あぐぅっ!」

「いやでーす、放しませーん。あんな痛い蹴り、そう何度も食らえませーん」

 ジョルジュは美咲の胸の感触を味わうように、ベアハッグで強く抱きしめる。

「それじゃ、俺は美咲ちゃんのお尻を!」

 早矢仕は剥き出しの美咲のヒップを掴み、両手で揉みたてる。

「咲ねえ!」

 美咲の危機に、思わず自軍コーナーを飛び出す。

「乱入は駄目だぜ!」

 自らも乱入しておきながら、大倉が立ち塞がる。

「邪魔すんな!」

 大倉のどてっ腹へ前蹴りを突き刺してやる。

「ぐぉぉっ!」

 前蹴りを食らいながらも、大倉は悟良の右足を抱え込んでいた。

「こいつ・・・っ」

「おらぁっ!」

 痛みを堪えた大倉が、右足ごと悟良の身体を抱え上げる。

「まずっ・・・がはっ!」

 そのまま、リングへと叩きつけられていた。

「それじゃ、こっちも・・・」

「あぐぅっ!」

 ジョルジュが美咲を抱えたままリングへと倒れ込む。ジョルジュとリングにサンドイッチとされ、美咲は残り少ない体力を奪われてしまう。

「そろそろ良さそうだな」

 頃合いと見たレフェリーが頷く。

「よし、二人を並べろ」

 レフェリーの指示に、ジョルジュが悟良の左手と美咲の右手を、早矢仕が悟良の右手と右足を、大倉が美咲の左手と左足を押さえ、レフェリーが悟良の左脚と美咲の右脚の上に乗り、隣り合った美女二人の秘部を同時に弄る。

「どうだ、気持ち良いだろう? 遠慮せずよがっていいんだぞ」

 身動きも厳しい美しき従姉妹に対し、レフェリーは屈辱の言葉を投げかける。

「誰が・・・んっ!」

「ん? 声が出たようだが?」

「・・・ため息だよっ!」

 レフェリーの揶揄に、悟良は拙い言い訳をする。その間にもレフェリーの手は動き、悟良と美咲の秘部を弄っていく。

「もっと声を出していいんだぞ?」

「くぅっ・・・うるさ・・・んんっ!」

 レフェリーの揶揄に一々噛みついてしまう悟良だったが、そのたびに小さくではあるが喘いでしまう。

「どれ、それじゃあアソコを拝見といくか」

 秘部から手を放したレフェリーが、エプロンの裾を持つ。

「う、嘘でしょ!?」

「嘘? レフェリーが嘘を吐く筈がないだろう」

 誰もが信じない科白を吐き、レフェリーが二人のエプロンの裾を同時に捲り上げた。

「ああっ!」「くっ・・・」

 エプロンを捲られ、秘部を直接見られてしまう。それは、予想以上の羞恥だった。

「こいつはまた、いい光景だな」

 食い入るように見つめるレフェリーの腰が、僅かに浮く。他の男たちも、露わになった秘部に意識が向いていた。

(・・・悟良)

 美咲の目配せに気づき、悟良が小さく頷く。

「「せいっ!」」

「うわあっ!?」

 悟良の左脚と美咲の右脚が跳ね上がり、レフェリーを振り落す。

「このっ!」「ふっ!」

「あぎゃっ!」「ぐおっ!」

「Ouch!」

 自由になった足で早矢仕、大倉を蹴飛ばし、返す刀でジョルジュに蹴りを叩き込む。従姉妹として、共に練習した仲間として、アイコンタクトのみで意思を通じることは可能だ。

「今よ悟良!」

 ここが勝負の分水嶺だと美咲が吼える。

「わかった!」

 悟良は早矢仕の胸部に前蹴りを突き刺し、一発で戦闘力を奪う。

「ちぃっ!」

「こんのぉ!」

 立ち上がりかけた大倉に肉薄し、大腰で投げ捨てる。

「咲ねえ!」

 悟良の叫びに小さく頷く。

(正直、まだきついけど・・・!)

 体力が完全に回復しないまま闘い、嬲られて更に体力を消耗した。しかし、ここが勝負どころだった。

「おおおっ!」

 咆哮と共に、美咲のジャンピングラリアートがジョルジュの喉元に食い込む。否、それはラリアートではなかった。美咲は飛び上がると同時にジョルジュの首に巻きつけた右腕を支点とし、素早く回転して右腕と左腕を入れ替え、そのままリングに叩きつける<スリングブレイド>を発射したのだ。

(一息も入れる暇ないわ!)

 心臓は既に悲鳴を上げ始めている。それでも今しかないのだ。ジョルジュの太い右手首を自らの右手で掴み、そのままジョルジュの頭部を両腕で抱えるようにして固める。

「Oh! Noォォォッ!」

 ジョルジュの口からは苦悶の叫びが放たれる。ジョルジュには美咲が袈裟固めに腕絡みを加えた<アナコンダバイス>を極め、大倉と早矢仕は悟良が抑えている。

 このままギブアップ勝ちが取れると美従姉妹が感じた瞬間だった。リングに新たな影が落ちた。

「咲ねえ!」

「はぁぁぁん!」

 悟良の警告も間に合わず、突如美咲が技を解き、リングに崩れ落ちる。背後から秘裂に手を伸ばし、厭らしく刺激した男の所為だった。

「咲ねえに触るな!」

「おっとー、貴女の相手は私でーす」

 復活したジョルジュが悟良の胴に腕を回し、反対の手で乳房を揉む。

「放せ! どけぇ!」

「Ouch!」

 悟良の肘打ちがジョルジュの横腹を抉る。痛みに怯んだジョルジュが手を放す。

「咲ねえ・・・あっ!」

「逃すかよ!」

「悟良ちゃん、もっと遊ぼうよ!」

 大倉と早矢仕が悟良の足を引っ張り、倒れ込んだ悟良を今度は押さえつける側に回る。

「ここにきてまだ抵抗できるとはな。しっかりと躾けてやらなきゃ駄目か」

「そうっすね、俺もお手伝いしますよ!」

 悟良を押さえ込んだ大倉と早矢仕は、早速セクハラを始める。

 うつ伏せで押さえつけた悟良のエプロンの隙間に大倉が手を差し込み、乳房を揉む。悟良の太ももの裏に座った早矢仕が、ヒップを揉む。

「ま、また触ってきやがって! やめ・・・んんっ!」

「やめろと言いながら、本当は気持ち良くなっちまうんだろ?」

「悟良ちゃん、素直になろうよ! ほら、ここも弄ってあげる!」

「あうぅっ!」

 乳首と淫核を同時に弄られ、悟良は望まぬ快感に喘ぎ声を上げる。

「さ・・・咲ねえ・・・あぁん!」

「なんだ、パートナーが心配か? だが、自分の心配をするんだな」

「そうだよ、余計な心配しないで、しっかり気持ち良くなってね!」

 大倉と早矢仕に責められ、悟良はただ喘ぐしかできなかった。

「おっほほーう、混ぜてくださーい!」

 痛みから回復したジョルジュが悟良に手を伸ばす。

「なんだ、それなら早矢仕、あっちのお姉ちゃんのほうに行け」

「ええっ、そんなぁ」

「早矢仕さーん、Thank Youでーす!」

「ちぇーっ、あとで交代っすよ!」

 早矢仕は渋々立ち上がり、美咲のほうへと向かった。

(こいつら・・・人の身体を、玩具みたいに・・・ひうっ!)

 悟良の怒りは快感によって塗り潰され、唇からは喘ぎ声が零れた。


 美咲を襲ったのは、髪を汚らしく伸ばし、締まりのない身体をした男だった。その男に向かって、レフェリーが声を掛ける。

「良くやった桝山」

「うるせぇな、だらしねぇ奴らだぜ」

 鼻を鳴らしたのは、前回美咲が参戦した際、散々辱めたサンダー桝山だった。

「久しぶりだなぁおい。今日は最後まで相手してもらうぜ」

(こ、この男が出てくるなんて・・・)

 桝山の言葉に、美咲が何故か怯む。それは、美咲の夢に原因があった。


 美咲は前回の参戦から、時折淫夢を見ると言う後遺症に悩まされている。淫夢の内容は、ほとんどが桝山に嬲られるというものだった。手も足も出ず、全裸に剥かれ、硬くなった股間を秘部に押しつけられ、あまつさえ腰を振られた。

 実際に経験したものではないのに、繰り返し見た淫夢は美咲の脳に被虐の経験を刻みつけていた。そのため、桝山に責められるだけで淫らな夢での嬲られたことを思い出してしまい、快楽を得てしまうのだ。


「んんんっ!」

 桝山に弄られた部分から官能が立ち昇る。それは、先程までの比ではない。

「随分と素直に感じてくれるじゃねぇか、ええ?」

 桝山の皮肉にも言葉を返せない。口を開けば喘いでしまうのがわかるからだ。

「まあいい、立ちな」

「ひうっ!」

 桝山に秘裂を刺激されることで腰を浮かせた美咲は、ロープ際へと連れていかれる。

「暴れられるのも面倒だからな」

 桝山によって美咲は両腕を頭の上で曲げられ、その状態で手首をロープに拘束される。両足も膝から曲げられ、同様にロープで拘束される。その間にも、乳首や秘部に悪戯を受け続けている。

「久しぶりなんだから、どこが感じるのかしっかりと調べてやるよ」

 桝山の手が、厭らしい動きで美咲の全身を這い回る。

「んっ・・・んんんっ!」

「乳首がいいのか?」

「ふうぅっ!」

「アソコのほうがいいのか?」

 桝山が敏感な箇所を弄るたび、抑えきれない喘ぎを発してしまう。

「くくっ、厭らしい奴だ」

「んんうううっ!」

 秘裂と淫核に振動を加えられ、堪らず顎を反らして喘ぐ。

「さぁて、と。それじゃあまずは久しぶりに、おっぱいで遊ばせてもらおうか」

 美咲の正面に立った桝山が、エプロンに包まれた美咲のGカップバストを鷲掴みにする。そのまま両手の指を動かし、痛みが出ないぎりぎりの強さで揉み込んでいく。

「んっ、ふぅん・・・っ」

 胸を前に突き出すような姿勢にされた美咲は、その大きな膨らみに触れられるだけで小さく喘ぐ。

「揉まれるだけじゃ足りないんだろ? わかってるよ」

 にたりと笑った桝山の舌が伸ばされ、エプロンの上から乳首を舐め回す。桝山の唾液に塗れたエプロンはやがて乳首に張りつき、立ち上がったその姿をエプロン越しに浮かび上がらせる。その間にも桝山の手は両胸から放れない。

 桝山がたっぷりと舐め責めを行い、美咲の両乳首が完全に透けて存在感を露わにする。

「透けて見えるのも風情があるけどな・・・」

 桝山が首の後ろで結ばれていたエプロンの紐を外す。エプロンがはらりと垂れ、美咲の乳房が露わとなる。

「くくっ、もうびんびんじゃねぇか」

「んくっ!」

 一度乳首を弾いた桝山は、美咲の乳房の下にエプロンの上縁を当て、先程外した紐を結び直す。これにより乳房がエプロンで支えられ、よりエロティックさが増す。

「へへへ・・・まずは観賞からだ」

 桝山は美咲の乳房をじっくりと眺める。

「くっ・・・」

 身動きも厳しい中で、乳房を見つめられる。それは屈辱だった。

「わかってるって、見るだけじゃ足りないんだろ?」

「そんなわけが・・・あふぅっ!」

「へへっ、感じてやがる」

 否定の言葉も、乳首を転がされることで封じられる。

「んうっ、んっ、はぁぁ・・・っ!」

「それじゃあ、次はこっちだな」

「んぁっ!」

 エプロン越しに秘部を触られ、美咲が喘ぐ。

「やめて、触らな・・・くあっ、ああぁっ!」

「やめてと言いながら、いい反応をするじゃねぇか」

 桝山が美咲の頬を舐めながら笑う。その間も乳首と秘部を弄り続けており、美咲から快感を引き出していく。

「くくっ、エプロンが濡れてきやがった」

 エプロン越しに愛液を感じ、桝山が美咲を辱める。

「・・・っ」

 美咲は反論もできず、顔を背ける。

「それじゃ、そろそろ俺も・・・」

「あ、俺も交ぜてください!」

「おい待てよ、暫く俺の独り占めだ」

 レフェリーと早矢仕が美咲に手を伸ばそうとしたとき、桝山が制止する。

「俺が居なけりゃ、お前ら負けてたかもしれないんだぞ? ちょっとは楽しませろよ」

「・・・暫く、だな。後で必ず参加させてもらうからな」

「俺も俺も!」

「ああ、わかってるよ」

 鼻を鳴らした桝山が、美咲のエプロンに手を掛ける。

「へへへ・・・」

 桝山がエプロンを捲ると、膝立ちの状態で美咲の秘部にむしゃぶりつく。

「あああっ!」

 あまりの刺激に、美咲は顔を仰け反らせる。観客からは、エプロンに隠された桝山の頭が動いているのはわかるが、実際に何をされているのかは見えない。それが逆に観客の興奮を誘う。エプロン越しに桝山の頭が動くたび、美咲が身を捩り、豊かな乳房が揺れる。

「ああっ、いやっ、はあぁっ!」

 美咲がどれだけ叫んでも、桝山は美咲の股間に顔を埋めたまま敏感な部分を責め続ける。

「あううっ!」

 美咲が腰を震わせ、大きく喘いだとき、桝山が美咲の股間から顔を離し、立ち上がって口を拭う。

「前のときより、感じ方がすげぇじゃねぇか。よっぽど自分で慰めてたのか?」

 美咲の頬を撫でると、その手をまた乳房へと下ろす。

「おっぱいも、触ってくれって言ってるぜ?」

「・・・そんな、わけ・・・ひうんっ!」

「そんなわけあるだろ? ちょっと乳首弄られただけでこの反応なんだからよ」

 乳房を揉みながら厭らしく乳首を弄り、桝山がにやつく。

「だが、もっと気持ち良いところがあるよな?」

 右手で美咲の左乳房と左乳首を玩びながら、桝山はゆっくりと左手を下ろしていく。

「なぁ?」

「んくぅっ!」

 エプロンの奥に到達した指が蠢き、美咲は短くも大きな喘ぎ声を零してしまう。

「そら、ここがいいんだろ?」

 ねっとりとした桝山の責めに、美咲の身体は、淫夢の中で散々嬲られた身体は淫らに反応してしまう。

「なあ桝山、そろそろ俺も・・・」

「まだだ」

 レフェリーが桝山の肩を叩くが、桝山は小煩げに肩を揺するだけだ。

「久しぶりだからな、お前の身体が馴染むまでじっくりと可愛がってやるよ」

 桝山は美咲の頬を舐めると、エプロンの奥の淫核をつつく。

「ふぅんっ!」

「くくっ、息が甘く洩れてるぜ」

 反対の手で乳房を揉みながら、桝山がせせら笑う。

「おい、桝山!」

 レフェリーの強い呼びかけに、桝山が顔を顰める。

「ったく、うるせぇ奴らだ」

 ぶつくさと言いながらも、桝山は弛んだ体を退かし、左乳房だけを揉みだす。

「ま、そう言うな」

「桝山さん、あざーっす!」

 レフェリーは美咲の秘部へと吸いつき、早矢仕は美咲の右乳房に取りつく。

「あああっ!」

 桝山の舌が、左乳首を舐る。早矢仕の舌が、右乳首をつつく。レフェリーの舌が、淫核を舐める。男たちの敏感な箇所への舐め責めに、美咲は必死に首を振る。

 そんなことではロープの縛(いまし)めは外れず、男たちの責めを享受するしかない。

「あっ、はぁあ、あはぁぁぁん!」

 そして、堪らず絶頂する。

「おおっ、美咲ちゃんイッちゃいましたね!」

 絶頂の余韻に身体をひくつかせる美咲に、早矢仕がだらしない笑みを浮かべる。

「そろそろ体力も限界だろう。ロープから外してくれ」

「ああ、別の格好でも遊びたいしな」

「了解っす!」

 レフェリーの指示に、桝山と早矢仕が従う。まず美咲の両足をロープから外し、続けて両手も自由にする。

 その瞬間、美咲の両目がぎらりと光った。

「・・・うおおっ!」

 獣のような咆哮と共に、早矢仕を場外に放り投げる。

「うわひゃぁっ!?」

 間抜けな声と共に、早矢仕がリング下へと落下する。

「こいつ、まだ・・・ぐおっ!」

 美咲の右腕が振り抜かれ、桝山をラリアートで吹き飛ばす。レフェリーは急いでリング下へと逃げ出していた。

「ちっ、あいつら何してやがる!」

「まったくでーす」

 悟良を嬲っていた大倉が舌打ちし、立ち上がろうとする。ジョルジュも責めを止め、美咲へと視線を投げる。

「・・・どけぇっ!」

 この機を見逃さず、ジョルジュを振り落としながら悟良が跳ね起きる。と同時にジョルジュの鳩尾へ爪先での蹴りを叩き込む。

「こいつ・・・!」

「おらぁっ!」

 振り向いた大倉に肉薄し、抱きつくようにして大外刈りで投げ倒す。

「咲ねえ・・・」

「悟良・・・」

 自分たちを玩ぶ男たちを蹴散らした悟良と美咲だったが、思わず膝をついてしまう。

(このままじゃ・・・)

(まずいわ・・・)

 立ち上がろうとした悟良と美咲だったが、悟良は四つん這いで、美咲は片膝立ちで荒い息を吐く。試合とセクハラで、かなりの体力を奪われていたのだ。

 男たちに視線を投げたまま、美咲が手を振る。

「貴女だけでも逃げなさい、悟良」

「で、でも、咲ねえ!」

 悟良が躊躇している間に、大倉が立ち上がる。

「どっちも逃がすかよ!」

「・・・おおおおっ!」

 突進してくる大倉に、立ち上がった美咲が右腕を振り抜く。力を振り絞り、大倉の喉元を抉るラリアートで宙を舞わせる。

「・・・急いで、悟良」

 またも膝をついた美咲は、悟良を促す。

「ううん、あたし、咲ねえと一緒に闘うよ!」

「馬鹿言わないで!」

 美咲が悟良を振り返る、その瞬間だった。

「逃がさないっすよ!」

 場外に放り投げられ、気絶していた筈の早矢仕が悟良の背後から抱きついたのだ。

「んんっ・・・放せぇ!」

 乳房と乳首を同時に掴まれ、思わず喘いでしまった悟良だったが、力で劣る早矢仕を振り解く。しかし、その僅かな間が致命的だった。

「そこまでだ!」

「さっさと逃げたほうが良かったんじゃないですかー?」

 残りの男たちが殺到し、悟良も美咲も押さえ込んでしまう。

(悟良・・・)

 自らのことより、美咲は年下の従姉妹のことを憂える。

 美咲は一度嬲られた経験がある。耐えられる筈だ。しかし、悟良は違う。経験どころか、男性と付き合ったこともない。これ以上の辱めを受ければ、立ち直れなくなることすら有り得るのだ。

 しかし、考えられるのもそこまでだった。

「ちょっとくらいじゃ足りないらしい。身動きすらできないくらいに気持ち良くしてやれ!」

 レフェリーの指示に、男たちがまたも二人の肢体へと手を伸ばしてくる。

(くっ・・・)

 男たちの手を弾こうとした美咲だったが、それすらも難しいほどに体力は残されていなかった。何本もの手が伸び、好き勝手に弄られる。

「もう触らな・・・はぁん!」

「もう触られたくて堪らないって? 厭らしい奴だぜ」

「そうなんだ、それなら美咲ちゃん、とっても気持ち良くしてあげるからね!」

「お前には無理だろ」

 美咲には、桝山、早矢仕、レフェリーが手を伸ばしていた。剥き出しの乳房が、乳首が、丸出しのヒップが、ヒップの奥の秘部が、男たちの手によって蹂躙される。

「ああっ! だっ、はぁあ、めぇ、はうっ、うぅぅっ!」

 初めて<地下闘艶場>に参戦した際に高められた官能が、淫夢に玩ばれ続けた経験が、男たちの責めに屈し、快感となって襲い掛かる。

(負けられ・・・ない、のにぃ・・・ああぁっ・・・!)

 勝利への渇望も、快楽へと呑み込まれていく。

「もっと喘ぎ声を聴かせるんだよ!」

「あうぅぅっ!」

 激しい淫核への振動に、美咲は大きく叫び声を上げた。


「今日は、快感というものを身体の奥まで教え込んであげまーす」

「徹底的にやってやるからな、覚悟しとけよ」

 悟良には、ジョルジュと大倉が責めを加える。

「いっ、いらない・・・あぁん!」

 ジョルジュに乳房を揉み回され、乳首を引っ掛かれる。大倉に秘部を弄られ、ヒップを揉みたてられる。

「いらないと言いながら、しっかり感じてるじゃねぇか」

「おっほほーう、乳首もビンビンでーす」

 今まで性的な快感の欠片も感じたことがなかった身体は、試合前から延々と嬲られ続けたことで、男たちの乱暴な責めにも官能を得るようになってしまった。

「いやだぁ、こんなの・・・あんっ、あぁんっ!」

「嫌よ嫌よも好きのうち、ってな」

「Oh、そんな日本語があるんですねー、今の状況にぴったりでーす」

「ち、ちがっ・・・あああぁっ!」

「な? 身体は正直だろ?」

 男たちの戯言に言い返そうとしても、自らの嬌声に遮られる。剥き出しの右乳房の中心にある乳首は硬くしこり、エプロンに隠された淫核は包皮から覗き、秘裂からは愛液が零れる。

(・・・なに、これ・・・変、だよぉ・・・)

 男たちの責めを受け続けた身体は、悟良の精神をどこかに連れ去ろうとする。

「ああっ、ああぁ・・・っ」

「おっ、この反応は・・・」

「おっほほーう、イッちゃいそうですかー?」

 悟良の変化に気づいた大倉とジョルジュは、更に責めを激しくする。それにより、悟良の精神が更に身体から離れようとしていく。

(いやだ、こわい・・・!)

 未知への恐れを、快感が駆逐していく。

 そして。

「あ・・・あぁぁぁああああああん!」

 快感に耐性のない悟良は、延々と続く責めに絶頂していた。

「おっほほう、イッちゃったようでーす」

「なに、まだまだこんなもんじゃ終わらねぇよ」

 大倉は更に淫核を弄り回し、同時に秘裂へも振動を加える。

「あひぃぃっ!」

 達したばかりのところへまたも強力な刺激を加えられ、悟良は絶叫する。しかもジョルジュが乳房を揉み込みながら乳首へと扱き責めを行い、更に官能を掻き立てられる。

(まっ、また、身体が・・・一杯に、なっちゃって・・・!)

 身体の内側に充満した快感が、一気に膨張する。

「あぁあ、はぁああああん!」

 二度目の絶頂に、悟良の背が仰け反る。

「二度目か」

「まだイケる筈でーす」

 しかし、男たちは悟良を休ませようとはしない。大倉はひたすら秘部を弄り、ジョルジュは剥き出しの右乳首とエプロン越しでもわかるほどに立ち上がっている左乳首を同時に責める。

「ああっ、やぁん、ふひぃぃいいいっ!」

(ああん、また、おかしく・・・またぁぁっ!)

「あはぁぁぁぁぁっぁあああああ・・・っ・・・!」

 一際高く鳴いた悟良の首が、がくりと折れる。

 打ち続く絶頂に、悟良は失神へと陥っていた。

「・・・気を失ったか?」

 悟良の様子に気づき、大倉が悟良の顔を覗き込む。

「Oh、それなら起きてもらいましょー」

 ジョルジュは悟良の右乳房を揉みながら、乳首に吸いつく。

「そうだな、やっぱり反応があったほうが楽しいからな」

 大倉は淫核に狙いを定め、包皮を剥いて押さえつけると、剥き出しの淫核へと親指で振動を加える。

「ふぁっ、はぁあん・・・あっ!?」

 強い刺激に、再び悟良の目が開く。

「あぁん、な、なにやって・・・ふわぁっ!」

「イキまくってお寝んねした奴が、なに言ってるんだ」

「あぁっ、やっ、めぁあっ、ふわぁん!」

 制止の言葉は意味を成さず、喘ぎ声となって零れ落ちる。

(も、もう・・・無理ぃ・・・!)

「・・・ぅっ・・・やはぁぁぁぁぁぁあああっ!」

 大きく鳴いた悟良が、またも失神へと陥る。しかし男たちの責めは止むことがなく、悟良は失神と覚醒を繰り返した。


「よし、そろそろいいな?」

 レフェリーの合図により、美人従姉妹を責めていた男たちが二人から離れる。

(・・・やっと・・・終わった・・・)

 官能の嵐に翻弄されていた悟良は、ようやく安堵する。

「それじゃ、交代といくか」

「ああ、折角のタッグマッチだ、両方とも楽しんでおきたいからな」

 しかしそれは、男たちの都合による僅かな休息でしかなかった。

(そんな・・・)(まだ、続くの・・・?)

 二人の内心などお構いなく、悟良には桝山と早矢仕が、美咲にはジョルジュと大倉が圧し掛かってくる。

「こっちのお姉ちゃんはどんなもんだ?」

「宜しくね悟良ちゃん!」

 桝山は悟良の太ももを広げ、股間への責めを選択する。早矢仕は悟良の両胸を掴み、強めに揉んでいく。

「おっ、処女か」

 悟良の秘裂を開き、奥まで確認した桝山がにやつく。

「それならそれで、楽しみが増すぜ」

 鼻の下を伸ばした桝山は、悟良の秘部に吸いつく。

(ああぁっ! き、気持ち悪い・・・!)

 もう声を出すのも苦しく、悟良は心の中で叫ぶ。

「悟良ちゃん、やっぱり処女かぁ。あとで俺もペロペロさせてくださいね!」

 悟良の乳房を揉みながら、早矢仕がにやける。桝山はそれに答えず、悟良の秘部を舐め、淫核を舌でつつき、愛液を啜る。

 悟良に抵抗するだけの体力は残っておらず、男たちの責めをただ受けるしかできなかった。


「また宜しく頼むぜ」

 一度美咲の顔を覗き込んだ大倉が、そのまま圧し掛かってくる。

「Oh、乳首がビンビンのままでーす。いい眺めですねー」

「さっきは随分と厭らしい顔をしてたじゃねぇか、ええ?」

 ジョルジュが秘部を、大倉が乳首を責めてくる。

「美咲選手、まだ足りないだろう? まだまだ気持ち良くなってもらうからな」

 レフェリーは言葉で美咲を責める。

「うっ、ああっ・・・はぁあん!」

 桝山たちに玩ばれた身体は官能に濡れたままで、乱暴な責めにも容易く感じてしまう。

「もう力も入らないか? なら・・・」

 大倉は美咲の上半身を起こすと背後に回り、脇の下から手を伸ばして両乳房を揉む。

「ここは硬いまんまだな」

 レフェリーは右乳首を摘み、ノックする。

「ここが一番いいんでしょー? ヌレヌレで洪水ですよー?」

 ジョルジュは美咲の顔を見ながらエプロンを捲り、秘裂を何度もなぞり上げる。

「あっ、はあう・・・あはぁあっ!」

 何度も感じさせられ、達したと言うのに、美咲の身体はまたも昂ってしまう。

「我慢するな、何度でもイッちまいな!」

「そうでーす!」

「そら、イケ!」

「あっ・・・ふわあぁぁぁあっ!」

 美咲は大きく嬌声を上げ、大倉の胸板に背中を預ける。

「くくっ、こうなりゃ可愛いもんだ」

「Oh、元々可愛いと思いますよー?」

「バカ言え、闘うときは恐い顔してるじゃねぇか」

「そうですかねー、可愛いと思いますけどねー」

「お前の目は節穴だな」

 くだらない言い合いをしながらも、男たちは美咲の身体で遊び続ける。美咲は暴れるどころか身動きも厳しく、ぐったりとしたまま嬲られ続けた。


「・・・ぁっ・・・ぅぅっ・・・」

 一方、悟良は桝山と早矢仕に嬲られ続けている。絶頂と覚醒を繰り返した悟良は疲労の極みにあり、身体を弄られても小さく呻くくらいだ。

「ちっ、あまり反応が良くねぇな」

 舌打ちした桝山が、悟良の秘部から手を放す。

「おろ、どうしたんですか?」

「やっぱり、小娘よりあっちのお姉ちゃんだな」

 桝山は悟良から離れ、美咲へと向かう。

(・・・また、咲ねえを苛める気だ・・・)

 自らのことよりも、美咲の危機が悟良の闘志を掻き立てる。

「・・・くおぉっ!」

「おげっ!?」

 悟良の乳房に夢中となっていた早矢仕の頭を掴んで頭突きを見舞い、身体の自由を取り戻す。

(・・・咲ねえ)

 疲労で震える足を無理やり動かし、美咲を救うために前進する。

「・・・咲ねえに、近づくなっ!」

 桝山にタックル、というよりも、縺れた足で転びそうになりながらも抱きつく。そのままごろごろと転がってしまう。

「このアマ・・・!」

 怒りの声を上げる桝山だったが、悟良の顔を叩く、のではなく、両手で頬を挟む。と、いきなり悟良の唇を奪った。

「っ!」

 いきなり唇を奪われたことで、悟良をとてつもない動揺が襲う。なにしろ性経験どころか、男性と付き合ったことすらないのだ。キスさえも未経験だった。

 その動揺に、精神が隙をつくってしまった。

「んっ、んんっ、んんんん・・・っ!」

 キスされたまま秘部を弄り回され、短い間に絶頂させられてしまう。

「・・・へへっ、やっぱり、経験のない奴にはこういうのが効くな」

 キスは止めたものの、秘裂責めは続けながら桝山がにやつく。

「まだまだやる気とはな・・・それなら、オールヌードまで披露してもらうか」

(オ、オールヌード、って・・・あぁん!)

 第二戦の開始前、一度全裸となり、男たちから鑑賞されてしまった屈辱が蘇る。

「い、嫌だ・・・はぁん!」

 しかし、抵抗もセクハラによって封じられる。

「よし、それじゃ俺が脱がしてやろう」

 ここぞとばかりに、レフェリーが手を伸ばしてくる。

「折角右のおっぱいが見えているんだ、一気に脱がすのは勿体ないな」

 レフェリーは薄い布地のエプロンの裂け目を掴むと、更に破れ目を大きくしていく。

「そら、おっぱいが両方共見えるようになったぞ」

「や、やめろぉ・・・あっ、ああん!」

「いいからおとなしくしてろ」

 桝山は両方とも丸見えになった両乳首を摘み、硬いままの尖りを引っ張りながら扱く。

「ふぁぁっ、やめぇ・・・はふぅん!」

「くくっ、臍も見えたぞ」

 抵抗も淫らな刺激に邪魔され、エプロンは襤褸布と化していく。

「そら、アソコまで見えるようになったぞ?」

 遂にエプロンは魅力的な肢体を隠す機能を失い、悟良の身体に纏わりつくだけの存在となる。

「後は、紐を外して・・・」

「ああ・・・っ」

 エプロンの残骸が、レフェリーの手によって放り投げられる。

 とうとう、悟良は着ていた物をすべて奪われ、全裸とされた。勿論、これで終わりではない。

「それじゃあ、オールヌードになった悟良選手の身体を楽しませてもらおうか」

 淫虐は、すぐに再開された。


「Oh、あっちはAll Nudeになりましたねー」

(ああ・・・悟良・・・)

 ジョルジュの呟きに、美咲は胸を痛める。<地下闘艶場>参戦経験のある自分ならばいいが、彼氏すら持ったことのない悟良には酷な経験だ。

 しかし、それも僅かな間だった。

「こっちもAll Nudeになっちゃいましょー!」

「ああ、それがいいな」

(そんな・・・!)

 一度は着替えるために全裸になったとは言え、羞恥がないわけではないのだ。

「さあ、脱ぎ脱ぎしましょー!」

 ジョルジュがノリノリでエプロンを引き裂いていく。既に乳房は丸出しとされているので、すぐに腹部、秘部と露わにされる。

「Huuun!」

 ジョルジュの膂力に、エプロンはあっさりと二つに引き裂かれ、結び目までも引き千切れる。

「ああ・・・っ」

 悟良に続き、美咲もエプロンを奪われ、リングの上で全裸とされた。

「エプロン姿も良かったですが、すっぽんぽんも魅力的でーす」

「もちろん、これで終わりじゃないけどな」

 暫く美咲の裸体を眺めていたジョルジュと大倉だったが、またも責めを再開する。

 ジョルジュは横たわった美咲の乳房を両方共同時に揉んでいく。大倉は美咲の脚を大きく開かせ、秘部を弄り回す。

「あぁっ、ふぅん、ひうぅっ!」

 もう抵抗する体力もない。しかも美咲の身体は、男たちの乱暴な責めも快感として受け止めてしまう。

(こんな・・・ううっ、こんなに・・・感じてしまう、なんて・・・っ!)

 容易く快感を生じさせてしまう身体が恨めしい。

「ほーら、おっぱい揉まれて、乳首もビンビンで、気持ち良くてたまらないでしょー?」

「こっちはびしょ濡れの大洪水だぞ? そら、真っ裸でイッちまえ!」

「あああーーーっ!」

 美咲は、またも絶頂へと叩きこまれた。


「お、美咲選手はまたイッたようだぞ」

 悟良の秘部を弄っていたレフェリーが笑う。

「それじゃ、こっちもイカせてやらないとな」

「そうっすね、不公平ですもんね!」

 右の乳房を揉み、右乳首を転がしていた桝山が言うと、左乳首に吸いついていた早矢仕が口を外して頷く。

「よし、それじゃ一斉にいくぞ!」

 レフェリーの合図に、男たちの指と舌が同時に悟良を責める。

(嫌だ、また、変な感じが・・・!)

 快感が胎内で渦巻き、悟良の精神を持ち上げていく。

 そして。

「あっ・・・あああーーーん!」

 絶叫と共に、悟良の身体が痙攣する。それを見届けたレフェリーがゆっくりと立ち上がる。

「これで、従姉妹が二人共オールヌードを披露したわけだ」

 何か思いついたのか、レフェリーが厭らしい笑みで二人を見遣る。

「どうだ、同時にイカせる、って言うのは?」

「へっ、そいつは面白そうだ」

「お前らと息を合わせるのか? 難しいだろ」

「Oh、仲良くしましょー」

 男たちは口々に勝手なことを言い合いながらも、美女従姉妹の裸体に手を、舌を這わせていく。

「・・・や・・・め、ろぉ・・・あむぅっ!」

 拒もうとした悟良の言葉は、桝山の口づけで封じられる。勿論それだけで終わる筈もなく、大倉の乳首責めに悶えさせられる。

「よーし、こっちも楽しみましょー」

「はぁん!」

 ジョルジュの指が美咲の秘部を弄り、愛液を絡めながら上下する。

「そうっすね、それじゃ俺はおっぱいを!」

 早矢仕が美咲の左乳房を揉みながら左乳首に吸いつく。

「ひぃぅっ!」

 美咲の首が仰け反り、喉を晒す。

「おやおやー、もうイッちゃいそうですかー?」

 秘裂と同時に淫核を弄るジョルジュがにやつく。その様子にレフェリーが気づく。

「悟良選手のほうがまだ高まってないな、美咲選手のペースを落とせ」

 レフェリーの指示で、美咲への責めは強度を落とし、その代わりにねっとりとしたものへと変わる。

「いきなりイッたんじゃ、面白くないですからねー。優しくしますよー?」

 ジョルジュは軽く引っ掻くような責めを繰り返し、容易く絶頂はさせない。早矢仕は乳房を揉みながら、乳首は舐めるだけに変える。

「あっ、ううっ・・・」

 それでも快感が生じなくなるわけではない。感度も良く、今までも嬲られ続けている美咲には辛い。

「それじゃ、こっちはもっと頑張らなきゃな」

 口づけを止めた桝山は、悟良の首を舐めながら右乳房と乳首へと標的を変える。

「今度は俺がこっちか」

 大倉は悟良の太ももを抱え込み、秘部に直接唇を這わす。

「あはぁあん!」

 絶頂を覚えた身体は、男たちの乱暴な責めにも快感を生じさせてしまう。快楽係数は急上昇し、再び絶頂へと近づいていく。

「美咲選手を少し強めにしろ」

 レフェリーが指示を出すたび、男たちの責めが変化する。それにより、悟良と美咲の絶頂への道程が足取りを合わせていく。

 と、レフェリーが叫ぶ。

「今だ、同時にイカせろ!」

「よし、いくぜ!」

「そら、イケ、イッちまえ!」

 レフェリーの指示に男たちの責めが激しさを増し、悟良と美咲を追い込んでいく。

 そして、その瞬間が訪れる。

「あっ・・・」

「ああぁ・・・」

「「あぁぁぁぁあああああっ・・・!」」

 全裸に剥かれた美貌の従姉妹は、同時に絶頂へと至らされた。今日何度目かもわからぬ絶頂に、力も入らず、ただ身体をひくつかせるだけだ。

「今度こそ体力も残っていないようだな」

 二人の様子を確認したレフェリーが、一人の選手に顔を向ける。

「それじゃあジョルジュ。二人の両手を持って吊り上げてくれ。お前ならできるだろう?」

「だいぶ疲れてますが、お客さんのためでーす。やってやりましょー!」

 レフェリーの指示に、ジョルジュが一度頬を叩いて気合いを入れる。そして悟良と美咲の両手を持ち、ゆっくりと引っ張り上げていく。

 快楽責めに力の入らない二人は、両腕を上へと向けられ、一糸纏わぬ裸体を吊り上げられた。男たちと観客席からの視線が、隠すもののない肌の上を這い回る。

 大きく張り出し、存在感のある乳房。

 弄られ続け、しこり立つ乳首。

 鍛えられ、引き締まった腹部。

 こちらも鍛えられ、それでも魅力的な曲線を描くヒップから太もも。

 無理やり快感を引き出され、愛液に煌めく秘部。

 美貌と美肢体に、男たちの欲望が再び高まる。

「よし、次は・・・」

 レフェリーの指示に、大倉が悟良の背後に回り、抱きしめる。悟良を放したジョルジュは美咲を抱える。そのままジョルジュが美咲を、大倉が悟良の両腕を背後で極め、お互いの乳房を近づけていく。

「あんっ!」「ふわぁっ!」

 お互いの乳首が擦り合わされ、男の手とはまた違った感触に美人従姉妹は揃って嬌声を上げる。

「随分と色っぽい声が出るじゃないか」

 レフェリーは悟良と美咲の乳首を一緒に掴み、同時に捏ね回す。

「折角だ、手だけじゃなく、体全部で味わうとしよう」

 乳首から手を放したレフェリーは、従姉妹の間に体を滑り込ませる。

「うおお、こいつはヤバい!」

 レフェリーの顔がだらしなく溶け、涎まで垂らしそうになる。

「よし、次は俺だ」

 レフェリーを押し出し、桝山が乳房に挟まれる。

「こ、こいつはたまらねぇ!」

 桝山は挟まれるだけではなく、美従姉妹の腰を抱き寄せてより密着度を増す。

「それじゃ、次は俺が・・・あいたっ!」

「次は俺だ。持つの代われ」

 早矢仕を蹴飛ばした大倉が凄む。

「・・・了解っす」

 腰を擦りながら立ち上がった早矢仕は、渋々大倉と交代する。

「へへ、どれどれ・・・うおおっ!」

 舌舐めずりした大倉が従姉妹の間に入り込むと、大声を上げる。

「手で触るのとはまた違うな、おい!」

 興奮した大倉は自ら腰を動かし、美咲の下腹部に自分の股間を擦りつける。

「もういいでしょー? 交代してくださーい!」

 まだ乳房サンドイッチを味わえていないジョルジュが唸る。

「・・・ちっ、わかったよ」

「そうこなくっちゃでーす!」

 ジョルジュが美咲を大倉へと受け渡すと、そのまま従姉妹の間へと入る。

「おっほほーう! 控えめに言ってサイコーでーす!」

 ジョルジュの顔が緩み、一気に鼻の下が伸びる。

「マジっすか! 俺も、俺も最高になりたい!」

「もうちょっと待ってくださーい、もうちょっとだけでーす」

 早矢仕はジョルジュを急かすが、鼻の下を伸ばしたジョルジュは美姉妹の乳房サンドイッチから退こうとしない。

「それなら実力行使で!」

 ジョルジュに体当たりを掛けた早矢仕だったが、ジョルジュの筋肉にあっさりと弾き飛ばされる。

「よし、二順目といこうか」

「え・・・」

 早矢仕を無視し、レフェリーがジョルジュと入れ替わる。

「あの・・・レフェリー、俺まだ・・・」

「ああ、やっぱり最高だ!」

 早矢仕の小さな抗議などレフェリーの耳に入らず、暫くしてレフェリーは桝山と入れ替わる。

「たまらねぇ、たまらねぇ・・・!」

 涎を垂らしながら喜ぶ桝山は、今度は大倉に交代する。

「ううっ、こいつは癖になるぜ・・・」

 暫く楽しんだ大倉はジョルジュに押し出され、軽く舌打ちする。

「おっほほーう、サイコーでーす、サイキョーでーす!」

 アフロ頭をぶんぶんと揺らして叫ぶジョルジュが退くと、またもレフェリーが乳房の間に入ろうとする。しかし早矢仕がその腕を掴んで引っ張る。

「俺! 次こそ俺っすよ!」

「わかったわかった、うるさい奴だ」

 舌打ちしたレフェリーは早矢仕に譲り、早矢仕は美従姉妹の間に滑り込む。

「うひゃっほー! ぷりっぷりでもっちもち! もーたまらんっす!」

 やっと味わえた至福の状況に、早矢仕が陶然としたまま立ち尽くす。

「よし退け」

「あいたっ!」

 しかしそれも長くは続かず、レフェリーに蹴り出される。

「やっぱりいいな・・・」

「たまらん・・・」

「すげぇ・・・」

「おっほほう・・・」

「ぷりぷり・・・もちもち・・・」

 男たちは交代で悟良と美咲の間に入り、四つの乳房に挟まれる幸福を堪能する。自分たちの身体が玩具にされても、美しき従姉妹たちは喘ぎ声を洩らすくらいしかできなかった。


 乳房サンドイッチもようやく終わり、男たちは悟良と美咲を寝かせる。お互いの足の裏同士が向き合うようにだ。

「・・・さて、次に行こうか」

 たっぷりと楽しんだレフェリーが新しい指示を出す。それに従い、早矢仕が悟良の両手を、桝山が美咲の両手を押さえる。ジョルジュが悟良の右足と美咲の左足を、大倉が悟良の左足と美咲の右足を持つ。

「よし、開け!」

 レフェリーの合図で、ジョルジュと大倉が美従姉妹の両足を引っ張っていく。

(う、嘘!)

 悟良の顔が蒼ざめる。

「やめろ、ばかぁ、見えちゃう・・・いやぁぁぁっ!」

 拒もうとしても、まるで力が入らない。全裸のまま、大きく開脚されていってしまう。

「ううっ・・・」

 美咲も同様に、一糸纏わぬ裸体での開脚を強いられる。

 リング上に、美従姉妹の華が咲いた。一糸纏わぬ美の二輪は、横になっても盛り上がったままの乳房、男たちから刺激を受け続けて未だに硬さの残る乳首、そして秘めるべき股間の秘花までも露わとされ、男たちの視線に犯される。

「・・・見ないで、よぉ・・・」

 悟良の小さな呟きに、レフェリーが下卑た笑みを浮かべる。

「見るだけで終わると思うか?」

 レフェリーのにやつきに、悪い想像しか浮かばない。

「従姉妹同士の貝合わせだ!」

 レフェリーが叫ぶと、ジョルジュが美咲の両足首を、大倉が悟良の両足首を持って引っ張っていく。そう、美従姉妹二人の股間が合わさるように。

 そして、全裸の悟良と美咲の秘部が擦り合わされる。

「あんっ!」「はぁん!」

 秘部が密着した瞬間、悟良も美咲も艶っぽい声を上げる。男たちの指や舌とは違う、同性の柔らかさ。それは新たな快感を生む。

「おっほほう、気に入ってもらえましたかー?」

「良い声出すじゃねぇか、そら、もっと聞かせろよ!」

 ジョルジュと大倉が足を揺すり、美従姉妹の嬌声を奏でさせる。

「んぁぁっ、咲ねえ、あたし・・・なんか、変・・・!」

「ああっ、悟良・・・ぁっ!」

 従姉妹の秘裂を擦り合わされ、お互いに喘ぎ声を上げる。

 暖かさ、湿り気、柔らかさなど、複数の感覚が同時に生じ、脳を蕩けさせる。

「さ、悟良・・・私・・・っ! はあぁ・・・っ!」

 美咲が達し、身体を震わせながら愛液を零す。

「咲ねえ、熱い・・・よぉ・・・っ!」

 美咲が熱いのか、自分の身体が熱いのかも最早わからず、悟良も遅れて絶頂する。

「一回で終わらせるのもな。ジョルジュ、大倉、まだまだ続けてくれ」

「Oh、わっかりましたー!」「ああ」

 ジョルジュと大倉はレフェリーの指示通り、美女二人の脚を細かく揺すり、密着した秘部に振動を送り込む。

「あっ、あっ、あっ・・・!」「んんっ、はぁん!」

 秘部への振動は悟良と美咲の官能を掻き立て、観客の興奮を押し上げる。

「あっ・・・」「あぁ・・・っ」

「あああーーーっ!」

 そしてまた、二人の絶頂の瞬間が訪れた。

「随分と気に入ってくれたようだな。だが、自分たちだけ楽しまれても困るんでな」

 分けられた二人へと、またも男たちが圧し掛かってくる。正確に言えば、美咲には桝山一人が、悟良に残りの男たち全てが取りつく。

「俺はこのお姉ちゃんとたっぷりと遊ばせてもらう。そっちの小娘は勝手にしな」

 危うく逆転負けを喫するところだった男性選手たちにとって、功労者の桝山に少しは譲らねばならないという弱みがあった。

「・・・まあいい、悟良選手には、たっぷりと大人のお勉強をしてもらうとしよう」

 レフェリーの負け惜しみだったが、悟良には悪夢の宣言だった。


 そんなレフェリーの言葉など気にも留めず、桝山は美咲の裸体を玩ぶ。

「今日は徹底的にやる、って言ったよなぁ?」

 桝山は美咲にキスを繰り返しながら、秘裂と淫核への同時責めを行う。

「あっ、あむぅっ、ふむぅぅん!」

(ああっ、駄目よ、気持ち良くなんか・・・ない・・・はぁああん!)

 桝山の手が触れるたび、淫夢の断片が蘇る。

「それがな・・・これだ!」

 桝山は美咲の足を大きく開き、膨らんだ股間を美咲の秘部へと密着させる。しかもそれだけでは終わらず、美咲の両乳房を鷲掴みにする。

「それじゃ、始めるぞ」

 舌舐めずりした桝山が動きだす。

(い、いやぁ・・・!)

 桝山の両手に乳房を揉まれ、乳首を転がされ、桝山の硬くなったイチモツがレスリングタイツ越しとはいえ、秘裂に擦りつけられる。

「この前もこうしてやりたかったんだよ。何年か越しでようやく叶ったぜ」

(くぅぅ・・・っ!)

 この責めは、美咲にとって初めてではない。正確に言えば、淫夢の中で何度も行われた責めだった。

「や、め・・・んぅっ!」

 いきなり口を桝山の口で塞がれ、舌にまで侵入されてしまう。

「んぶふっ、ふぅむっ!」

 唇を、口内を、桝山の口と舌に舐め回され、乳房と乳首を桝山の両手に揉み回され、秘裂を衣装越しの桝山のイチモツに擦り上げられる。

(こ、こんなことぉ、やめさせたい、のに・・・ああぁっ!)

 心と身体は相反し、屈辱と悦楽を同時に生じる。精神の乖離は官能のスパイスとなり、美咲を容易く絶頂させた。


 桝山一人が美咲を独占しているため、残りの男たちは悟良一人に群がっていた。ジョルジュが、大倉が、早矢仕が、そしてレフェリーが、悟良の乳房を、乳首を、太ももを、ヒップを、秘裂を、淫核を、ありとあらゆる敏感な箇所を責めていく。

「あっ、やめっ、あっ、はふぅっ、あはぁぁっ!」

 刺激が多過ぎ、何が何やらわからない。しかし快感は確実に蓄積し、あっさりと絶頂する。

「おっ、悟良ちゃんイッちゃったみたいですね」

「今日はあと何回イケるか、試してみるか」

(なっ・・・ああん!)

 男たちの会話に慄くが、すぐに快楽が襲い来る。

(でも・・・耐えない、と・・・父さんが・・・!)

<地下闘艶場>に参戦したのは、父親の手術代のためだ。どんなに身体を玩ばれ、汚されようとも、最後まで耐えきり、勝利を挙げるしかない。

 その心を読んだかのように、レフェリーが悟良の耳元で囁く。

「心配しなくていいからな、悟良選手。今回敗北しても、お父さんの手術代は立て替えてやるよ」

 その言葉に、思わずほっとしそうになる。

「ただし・・・返済のために、また<地下闘艶場>に参戦してもらうからな」

 次の言葉に絶望させられる。今もこうして嬲られているのに、また同じ目に遭わされるというのか。

「だから、安心して・・・気持ち良くなってくれ」

「ああああああーーーっ!」

 愛液に濡れた秘裂と淫核を同時に責められ、またも悟良は絶頂する。

「さて、と・・・」

 絶頂の余韻に身体をひくつかせる悟良から視線を外し、レフェリーは顔を振り向かせる。

「桝山、そろそろ独り占めをお終いにしろ」

 レフェリーの声に、桝山があからさまな顰め面となる。

「・・・ああ、いいだろう」

 それでも美咲の身体の上から立ち上がり、悟良へと向かう。

「それじゃあ、今度はこっちでーす」

「俺も俺も!」

 美咲へはレフェリー、ジョルジュ、早矢仕が向かう。

「俺はまだこの小娘で遊ばせてもらう」

「ああそうかい、それじゃ、俺はこいつのおっぱいで楽しませてもらう」

 大倉は悟良の秘部を、桝山は悟良の乳房と乳首を弄り回す。

 美人従姉妹凌辱の宴は終わらず、全裸の悟良と美咲はひたすらに嬲られ続ける。

(なんで・・・こんなこと、ずっとされなきゃなんないんだ・・・)

 いつまでも続く淫虐に、悟良の胸中にどす黒い炎が生じる。

(こいつら絶対・・・絶対、ぶち、ころ・・・す・・・)

 悟良は復讐を誓いながら、その意識は快楽の渦に沈んだ。



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