【特別試合 其の六十四 中野はづき:レスリング】 紹介者:なんこつ様 (中野はづきの活躍はこちらから)
犠牲者の名は「中野(なかの)はづき」。16歳。身長162cm、B88(Eカップ)・W60・H81。
天真爛漫なアホの子。その明るさと裏表のない性格から、多くの友人が居る。特に男子からの人気が(色々な意味も含めて)高い。中学からレスリングを始め、力自慢でパワーボムやアックスボンバーなどダイナミックな技を得意とするが、テクニックは発展途上。パワーがある反面身体が硬く、関節技が大の苦手。セクハラや辱めはある程度慣れているが、苦手意識は未だにある。
<地下闘艶場>からの誘いを何の疑いもなく受け入れ、淫らな責めの待つリングへと赴いた。
▼△▼△▼△▼△▼△▼
「以上が説明となります。宜しいですね?」
「・・・は・・・はひ・・・」
延々と続いた契約内容の説明に、はづきの脳細胞はショート寸前だった。
(お、お金もらって試合するのって、こんなに大変なことなんだ)
ぐったりと項垂れるはづきに、説明を終えた女性黒服が冷たく告げる。
「すぐに着替えてください。試合が始まります」
「・・・はい」
言うだけ言うと、黒髪の女性黒服は控室を後にする。
はづきに用意されたのは、普段使っている物と良く似た白の競泳水着だった。本当は慣れた自前の物を着たかったが、契約で決まっているのなら仕方がない。
「・・・よーっし、試合試合!」
ふん、と気合いを入れ、はづきは勢い良く服を脱ぎだした。
着替えも終わり、これも用意されたガウンを着たはづきは控室を後にし、花道の手前で待機している。
(ふふっ、ガウンだなんて、まるで本物のプロレスラーになったみたい)
しかも花道の向こうには本格的なリングまで見える。
「どうぞ」
女性黒服の合図で、花道へ浮き浮きと歩を進める。途端に、声援や指笛が飛んできた。否、厭らしい野次や視線が飛んできた。
(なんか・・・今日、エロい人が多くない?)
普段の試合のときにも、厭らしい視線を感じることはある。しかし、この会場の比ではない。
(やな雰囲気だけど、気にしてたら闘えない!)
意図的に無視し、はづきは花道を進む。その視線の先に、今日の対戦相手が見える。
「えっ・・・男の人が、相手?」
当然女性選手が相手だと思っていたはづきの歩みが止まる。途端に野次が激しくなり、居たたまれなくなったはづきは速足でリングへと向かった。
「赤コーナー、『地に潜む蜘蛛』、マスク・ド・タランチュラ!」
はづきの対戦相手は、蜘蛛の意匠が入ったマスクを被っていた。ぱっと見てわかるプロレスラー体型で、目を引くのがその腕の長さだ。軽く自分の膝に届くほどの長さが不気味だ。
「青コーナー、『不屈の火の玉娘』、中野はづき!」
自分の名前がコールされ、はづきはガウンを勢い良く脱ぎ捨てた。入場前、格好良く見えるように何度も練習したのは内緒だ。
はづきの白競泳水着姿に、またも卑猥な野次が酷くなる。それも当然だろう。
はづきの両胸は競泳水着の前を押し上げ、胸の谷間もはっきりと見せつけている。それとは裏腹にウエストは締まり、女性らしい丸みを帯びたヒップへと続く。
観客からの野次も視線も無視し、はづきは手首を解した。
マスク・ド・タランチュラのボディチェックをさっさと終えたレフェリーが、はづきの前に立つ。
「中野選手、ボディチェックだ」
そう言ったレフェリーは、はづきの左胸を掴んだ。
「な、なにするんですか!」
いきなり胸に触られ、はづきはレフェリーを突き飛ばしていた。
「・・・何をする、はこちらの科白だ! レフェリーへの暴行で失格にするぞ!」
一瞬息が詰まったらしいレフェリーが、立ち上がってはづきを睨む。
「こんな厭らしいことするんなら、失格でいいですよ!」
「ほぉ。本当に失格でいいんだな?」
「ええ、いいです!」
「なら、違約金を払ってもらおうか」
「・・・え?」
違約金、という単語に言葉が詰まる。
「説明を受けただろう? 試合をしない場合、違約金が発生するんだぞ」
「い、違約金・・・」
そう言えば、そんなことを聞いた気もする。かなり法外な値段だったとも。
「さあどうする? 違約金を払うのか?」
あまり難しいことを知らないはづきにとって、契約というのは絶対だった。契約の中に違約金の項目があった(ような気がする)以上、ボディチェックは必ず受けなければならない。そうでなければ、一年分のお小遣いですら到底足らない額の違約金を払わねばならなくなってしまう。
「ううっ・・・わかり、ました」
そう、ならば受け入れるしかない。
「今度はレフェリーに攻撃するんじゃないぞ」
一つ鼻を鳴らしたレフェリーは、またもはづきの胸を掴む。しかも両胸を揉んでくる。
「随分出っ張ってるな。何か隠しているんじゃないか?」
「か、隠してないです・・・」
「本当か? 信じられないな」
レフェリーは捏ねるように胸を揉み、感触を味わう。
「何か隠しているのなら、言うなら今の内だぞ?」
「隠してないですよぅ・・・」
「何か隠していると思うんだがなぁ」
そう言うレフェリーの顔はにやけている。
(絶対いちゃもんだこれー!)
ボディチェックにかこつけ、はづきの胸を触りたいだけだ。
(なんでこんなエロい人がレフェリーなのー! 早く終わってよー!)
はづきの心の声が聞こえたのか、ようやくレフェリーがはづきの胸から手を放す。
ホッとしかけたのも束の間、はづきの背後に回ったレフェリーは、またも胸を揉んでくる。
「な、なんでまた・・・」
「いやなに、気になったところがあってな」
レフェリーは胸元の生地を引っ張り、中を覗き込んでくる。
「ん? 何か尖ったものがあるな」
そのまま手を突っ込み、直接乳首を弄ってくる。
(こ、こんなことまでされるなんてー!)
アワアワとなるはづきだったが、抵抗はできないのでじっと耐える。
「なあ中野選手、この尖ったものはなんだ?」
「な、なんだと言われても・・・んっ!」
「やっぱり凶器じゃないのか?」
絶対にわかっている筈なのに、レフェリーはわからない振りではづきの乳首を潰してくる。
「それは、そのぉ・・・んんっ!」
「それは? なんだ?」
「んっ・・・乳首、です」
「ああ、乳首だったのか。それは悪かったな」
ようやくレフェリーが水着の中から手を抜く。ほっとしかけたはづきだったが、レフェリーが今度はヒップを撫でてくる。
「うひ〜〜〜っ!」
「ここも出っ張ってるからな、ちゃんと調べておかないとな」
レフェリーは遠慮の欠片もなく、両手の指を使って揉み立ててくる。
「ボディチェック中だ、尻を動かすんじゃない」
「だ、だって・・・」
「だっても糸瓜もない」
レフェリーははづきのヒップを触り、撫で、揉んでくる。
(エッチぃ、このレフェリーエッチぃよ!)
レフェリーの立場を悪用し、こんなセクハラをしてくるとは。握り拳をつくって耐えるはづきだったが、レフェリーは更に手を進めてくる。
「ちょ、ちょっと待って、さすがにそこは・・・!」
なんと、秘部にまで触ってきたのだ。
「何を言っているんだ? ここは女にしかない隠し場所じゃないか。触られたくないなら、見せてくれてもいいんだぞ?」
「そ、それはさすがに無理ぃ!」
「なら、おとなしくしておくんだな」
レフェリーははづきのヒップを揉み立てながら、秘部を撫で回す。この羞恥を、はづきは黙って耐え続けた。
「よし、何も隠していないようだな」
ようやくボディチェックという名のセクハラが終わり、レフェリーがはづきから離れる。
「それでは、ゴング!」
<カーン!>
(ううっ・・・あんなとこも、こんなとこも触られちゃった・・・)
セクハラをされた経験はあるものの、嫌なことには変わりない。知らず落ち込んでいたはづきの胸を、マスク・ド・タランチュラが長い腕を伸ばして触ってきた。
「レ、レフェリー! この人、試合中なのに胸触ってきた!」
「何を当たり前のことを言っているんだ、ファイト!」
はづきの抗議も、レフェリーはあっさりと受け流す。
「当たり前って・・・うきゃああっ!?」
レフェリーに抗議している隙に、今度は秘部まで触られてしまう。まさか、大事な部分にまで触ってくるとは思わなかった。
「おっ、アソコを隠したか。なら、今度はおっぱいだぞ〜」
「あっ、ちょっ、駄目だって!」
「そーら、今度はお尻だ〜」
マスク・ド・タランチュラの長い腕から逃れられず、胸、尻、秘部などを何度も触られてしまう。
(そっか、そういう狙いの試合なんだ)
この時点でようやく気づく。そう考えれば、厭らしい雰囲気と観客、セクハラボディチェック、試合中のセクハラなどが腑に落ちる。
納得したと同時に、沸々と怒りが沸きあがる。
「人の身体を玩具にして・・・許さないからっ!」
猛然と突っ込み、頭からマスク・ド・タランチュラにぶち当たる。
「おげっ!」
気を抜いていたマスク・ド・タランチュラは、はづきの頭突きをまともに食らってしまう。
(チャンス!)
はづきはロープに走り、反動を使って加速する。
「うおおっ!」
得意のアックスボンバーで、マスク・ド・タランチュラの胸板を抉る。
「ぐおっ?」
その威力に、マスク・ド・タランチュラが前屈みになる。
「二発目ぇっ!」
更にロープに走り、二度目のアックスボンバーをマスク・ド・タランチュラの頭部に叩き込む。
「そして・・・」
またもはづきはロープに走り、ロープの反動を使って一気に加速する。
「三発目ぇぇぇっ!」
今度のアックスボンバーは、マスク・ド・タランチュラの喉元へと吸い込まれた。
「えぐぇっ」
鍛えようのない箇所を打たれ、マスク・ド・タランチュラが喉を押さえてよろめく。
「よっし、いくよーっ!」
はづきはマスク・ド・タランチュラの背中を上から押さえつけ、その胴を両腕でクラッチする。
「うほっ、背中におっぱいの感触が・・・それに、後頭部にアソコの感触も!」
マスク・ド・タランチュラが浮かれていられるのも一瞬だった。
「うぅぅ・・・どっせーい!」
なんと、はづきがマスク・ド・タランチュラの身体を一気にぶっこ抜いたのだ。
「う、嘘だろ?」
「嘘じゃ・・・ないっ!」
一度持ち上げたマスク・ド・タランチュラを、はづきは背中からリングに叩きつけた。
女子高生が見せた力技<パワーボム>に、会場が大きくどよめく。
「おいおい、マジか・・・」
その光景に、レフェリーが茫然と呟く。
「押さえ込んだよ!」
はづきのアピールに、舌打ちしたレフェリーが鈍々(のろのろ)と腹這いになる。
「ワーン・・・ツーゥ・・・」
(おっそ! めっちゃおっそ!)
レフェリーの超スローカウントに、はづきは思わず睨みつける。しかし、試合中にして良い行動ではなかった。
「おっぱい揉み揉み攻撃!」
「うきゃぁっ!?」
マスク・ド・タランチュラから胸を揉まれ、驚きに思わずフォールを解いて飛び退いてしまう。
「あっぶねー、まさかパワーボム食らうとは思わなかったぜ」
首をコキコキと鳴らしながら、マスク・ド・タランチュラが立ち上がる。
(うー、レフェリーのせいで決められなかった)
唇を噛むはづきに、マスク・ド・タランチュラが声を掛ける。
「なあはづきちゃん」
「なに?」
「おっぱい透けてるぜ」
「ええっ!?」
マスク・ド・タランチュラの指摘通り、汗に濡れた白の水着は肢体に張りつき、プロポーションどころか肌の色まで透けて見せてしまっている。
思わず身体を隠した瞬間、マスク・ド・タランチュラの長い腕が喉元を掴み、はづきを持ち上げていた。
(高いっ!)
長い腕で持ち上げられた高さに慄いた次の瞬間、周りの光景が一気に動いた。
「あがはっ!」
肺から空気が搾り出されるほどの強さで、はづきはリングへと叩きつけられていた。
「ぐっ・・・ううっ・・・」
今まで受けたことのない衝撃に、はづきは背中を押さえて呻くしかできない。
「おっと、ちょいと強過ぎたか?」
頭を掻いたマスク・ド・タランチュラだったが、そのままはづきの上半身を起こす。
「それじゃお客さん、いつものやつ・・・いくぜ!」
このマスク・ド・タランチュラの宣言に、観客席が一斉に沸く。
はづきの背後に回ったマスク・ド・タランチュラは、自分も座ってからはづきの両腕を頭上に上げさせ、纏めて自分の長い左腕で拘束する。はづきの太ももの間には自分の両足を入れ、無理やり開かせていく。
(まずいよ、これ、恥ずかしい奴だ・・・!)
そうは思っても、先程の投げ技で力が入らない。
次の瞬間、マスク・ド・タランチュラのフェイバリットホールドである<タランチュラホールド>が完成していた。忽ち会場が大きく沸く。
(うわーん、大股開きなんてーっ!)
まだ背中と内臓には痛みが残っており、どうにもならない。
「さーって、はづきちゃんには、さっきのアックスボンバーの分のお返しもしないとなー」
マスク・ド・タランチュラは、身動きのできないはづきの左胸を揉み始める。
「ぁっ、ゃっ・・・ぅぅっ・・・」
痛みと疲労で、はづきの口からは小さな声しか洩れてこない。
「はづきちゃん、元気がないなぁ。ほら、マッサージで元気出してくれよ」
マッサージと言いながら、マスク・ド・タランチュラの右手ははづきの左右の胸を往復し、両方を揉み比べる。
(こ、こんなマッサージがあるかー!)
怒りの声も口からは出てくれない。
「おっぱいじゃ刺激が弱いのかな? なら、乳首マッサージだな」
マスク・ド・タランチュラは左乳首に狙いを定め、振動を送り込んでくる。
(あっ、やっ、やめて・・・ひぃん!)
敏感な部分への振動に、はづきの腰が揺らめく。
「おっ、腰が動いてるぜはづきちゃん」
マスク・ド・タランチュラが、秘部にまで触れてくる。
「さ、触んないで!」
ようやく声が出る。
「別にいいだろ? 減るもんじゃなし」
「私の心がすり減るの!」
幾ら口で言おうともタランチュラホールドは解けず、はづきはマスク・ド・タランチュラからセクハラされ続ける。
「中野選手、ギブアップか?」
水着から透けるはづきの肌を眺めながら、レフェリーがギブアップの確認をしてくる。
「ギブアップなんかしない!」
「そうかー、ギブアップしないかー」
はづきの胸を揉んでいたマスク・ド・タランチュラが、水着の胸付近を持つ。
「ギブアップしないなら、こんなこともしちゃうぞー」
「わぁあっ!」
水着の襟元を引き下ろされたことで、はづきのEカップバストがまろび出てくる。
「ほーら、ギブアップしなくていいのかなー?」
早速生の乳房の感触を堪能しながら、マスク・ド・タランチュラが耳元で囁く。そのまま右耳を舐めてくる。
「うひゃぅっ!?」
「お、いい反応だな。はづきちゃんは耳が弱いのかな?」
はづきの反応が気に入ったのか、マスク・ド・タランチュラは舐めるだけでなく、唇で食み、甘噛みし、挙句の果てには耳の穴に舌の先端を入れてくる。勿論その間、乳房は揉みながらだ。
「どうだ中野選手、そろそろギブアップするか?」
レフェリーの確認に、それでも首を振る。
「ギブアップなんて、絶対にしない!」
「そうか、ギブアップしないか」
顎に手を当てて少し考えていたレフェリーが何かを思いついたのか、マスク・ド・タランチュラに合図を送る。
「おいマスタラ」
レフェリーの呼びかけと合図に、マスク・ド・タランチュラはそのまま後方へ倒れ、無理やりフォールの体勢となる。
「ワンツースリー!」
<カンカンカン!>
先程とは違う高速カウントで、はづきの敗北が決まった。
「はい、お疲れさん」
最後とばかりに乳房を揉んでから、マスク・ド・タランチュラが<タランチュラホールド>を解く。
「ううぅっ・・・」
はづきは唸りながら水着の中にEカップバストを押し込み、レフェリーを睨みつける。
「ずるいよレフェリー!」
自分のときには極端に遅く、マスク・ド・タランチュラのときには極端に速い。思わずはづきは抗議していた。
「ずるいと言われてもな」
「もう一回、ちゃんと闘えば私が勝つもん!」
「再試合をしたいのか?」
「する!」
「それなら、一つ条件がある」
「条件?」
「ああ。中野選手には、オールヌードで闘ってもらう」
「・・・はい?」
レフェリーの酷い条件に、はづきは間抜けな答えを返してしまう。
「聞こえなかったのか? オールヌードで闘ってもらう、と言ったんだ」
「聞こえたけど、意味がわかんないよ!」
「なんだ、やっぱり負けを認めるのか。それならそれでこっちは構わないぞ」
「私、本当なら負けてないもん!」
「いや、強がらなくてもいいぞ。また試合をして、本当の実力がばれるのが怖いんだろう? さあ、帰った帰った」
「帰らない! 負けてないもん!」
引き下がらないはづきに、レフェリーは顎を撫でる。
「それじゃあ試合をしてもいい。ただし、条件はさっきの通りだ。まあ、中野選手は本心では怖がっているだろうから、受けなくてもいいけどな」
「怖くなんかない!」
「それじゃあ、全裸で試合をするんだな?」
「いいよ、それで!」
「なら、早速脱いでもらおうか」
レフェリーの言葉で、一瞬にして頭が冷える。
(やっちゃったー!)
売り言葉に買い言葉で、ついオールヌードでの試合を受けてしまった。
「ほら、急いで脱ぐんだ。お客さんを待たせるんじゃない」
レフェリーの催促に、後悔を募らせながらまず肩紐をずらす。そのまま両腕を抜き、乳房の下まで水着をずらす。
(ううっ・・・)
先程一度見られたとは言え、自分から脱ぐのは別の羞恥心が沸く。乳房を隠しながら固まっていると、レフェリーが冷たく問いかける。
「なんだ、やっぱり脱がないのか? 負けでいいんだな?」
「ま、負けてなんかないもん!」
反発心から、臍の下まで水着をずり下ろす。しかし、そこで手が止まってしまう。
「どうした? 脱がないのか?」
にやつきながら、レフェリーが催促してくる。
「負けを認めるなら、脱がなくても・・・」
「脱ぐから!」
最早意地だけで手を動かす。水着を太ももから膝まで、そして足首まで抜く。
(は、恥ずかしい・・・!)
羞恥から、脱いだ水着で身体の前を隠す。
「さあ、水着をもらおうか」
レフェリーがずいっと右手を出してくる。
「・・・はい」
その上にまだ温もりの残る白の競泳水着を乗せ、両手で身体を庇う。
(ううっ、皆に見られてる・・・)
リングの内外から、厭らしい視線が飛んでくる。全裸にレスリングシューズだけ、というのが男の欲情を誘ってしまうのだ。
「汗がたっぷりついてるな」
「ちょっと、匂い嗅がないでよ!」
言葉で噛みついてくるはづきに、レフェリーが頷く。
「ああ、わかったわかった」
そして、何故か水着をマスク・ド・タランチュラに渡す。
「こいつはマスク・ド・タランチュラに持ってもらう。中野選手が取り返せば着てもいいぞ」
「なるほど、そういう遊びか」
「・・・わかった、絶対に取り返すから」
マスク・ド・タランチュラはにやにやと、はづきは真剣な表情で、お互いへと視線を向けた。
「それでは第二戦、ゴング!」
<カーン!>
レフェリーの合図で、本日二回目の開始のゴングが鳴らされた。
「いやー、素っ裸のはづきちゃんと闘えるとはな。こいつは楽しくなりそうだ」
マスク・ド・タランチュラは白の競泳水着を振り回してにやつく。
(馬鹿にしてー!)
はづきは左手で身体を隠しながら、右手で水着を掴もうとする。
「おっと惜しい」
しかし、寸前でマスク・ド・タランチュラに避けられてしまう。
「なあはづきちゃん、水着を狙うか身体を隠すか、どっちかにしないか?」
「余計なお世話!」
そう言いつつも羞恥が蘇り、身体を隠す。
(・・・いや、水着を取り返せばいいんだもん、もう隠さない!)
そう決めて構えを取ろうとしても、恥ずかしさが構えを小さくする。
「なんだ中野選手、身体を隠したいのか? なら、俺が隠してやろう」
「うひゃぁっ!?」
背後からいきなり、レフェリーが両方の乳房を掴んでくる。
「な、な、なにして・・・!」
「さっき言っただろう? おっぱいを隠してやっているんだよ」
「誰も頼んでないから!」
振り払おうとした瞬間、レフェリーは秘部にまで触ってきた。
「ふええっ!?」
「ここも隠したいんだろう? 遠慮はしなくていいからな」
「ゆ、指を動かすなー!」
そういう問題ではないのに、つい叫んでしまう。
「こら」
「ぶはっ!?」
はづきへセクハラを加えるレフェリーの頭を、マスク・ド・タランチュラが水着ではたく。
「なんでお前が楽しんでるんだよ」
「楽しんでるわけじゃない、中野選手の身体を隠してやっているんじゃないか」
「やっぱり楽しんでるじゃねぇか!」
(今だ!)
レフェリーとマスク・ド・タランチュラが漫才をしている今なら、水着を取り返せる。伸ばした右手が、空を掴んだ。
「あれっ!?」
「おいおいはづきちゃん、そんな簡単に返せない・・・ぜっ!」
「きゃひっ!?」
素早く水着を引いたマスク・ド・タランチュラが、勢いをつけた水着ではづきの尻を叩いてきた。
「おー、いい音だ。はづきちゃんの尻は叩いても絶品だな」
水着を持ったままうんうんと頷くマスク・ド・タランチュラだったが、はづきはお尻を押さえて蹲る。
「・・・ったー・・・・」
自分の汗を吸った水着は、最早凶器だった。
「おいおいはづきちゃん、まだ試合中だぜ? ほら、立った立った」
「いたーーーっ!」
またもマスク・ド・タランチュラから水着で尻を叩かれ、怒りが痛みを上回る。
「この・・・返せっ!」
頭に血が上ったはづきは、自分が全裸だということも忘れて水着に飛びかかる。
「ほらほら、頑張れ頑張れ」
マスク・ド・タランチュラは長い腕を駆使し、はづきが届かないぎりぎりのところに水着を出してくる。
「返してよ! 水着返してよ!」
「いくらはづきちゃんの頼みでも、そいつはできないな〜」
裸の美少女が水着を取り返そうと必死に頑張る姿に、観客たちの野次が酷くなる。しかし頭に血が上ったはづきは野次も耳に入らず、Eカップの乳房を揺らしながら水着に飛びつく。
しかし、それも突然終わる。
「・・・はい、これも飽きたから終わり!」
「えっ・・・あうっ!」
水着を放り出したマスク・ド・タランチュラが、はづきをベアハッグに捕らえたのだ。しかもマスク・ド・タランチュラの長い腕がはづきの背中を一周し、Eカップの乳房を揉んでいる。
(く、苦しいし、気持ち悪いし・・・!)
「中野選手、ギブアップか?」
レフェリーまでがヒップを揉みながら、ギブアップの確認をしてくる。
「ううっ・・・し、しない・・・!」
「強情だなぁはづきちゃんは」
マスク・ド・タランチュラがベアハッグを解き、はづきを放り出す。
「あぐっ!」
背中から落ちたはづきは痛みに呻く。
「それじゃあ、こいつを・・・」
再び水着を拾ったマスク・ド・タランチュラは、水着を手にしたままはづきに近づく。
「こうして、と・・・」
マスク・ド・タランチュラははづきの両腕を背中に回させると、競泳水着を捻じり、その上で水着の穴にはづきの両手を差し入れる。
(う、動かない・・・!)
捻じれた水着が元に戻ろうとする力で、拘束が強まっている。
「さあはづきちゃん、宇宙遊泳ごっこしようぜ」
そんなことを言いながら、マスク・ド・タランチュラはうつ伏せにしたはづきの両足をロックする。しかも水着で拘束した両腕を掴む。
その狙いに気づいたはづきの表情が青くなる。
「えっ、ちょっと待って・・・!」
「待つわけないだろ?」
にやりと笑ったマスク・ド・タランチュラが、そのまま後方へと倒れ込む。
「うわーっ!」
次の瞬間、吊り天井固め<ロメロスペシャル>が完成していた。
「やめて、見えちゃうからぁ!」
必死に首を振るが、<ロメロスペシャル>は解けず、乳房が揺れるだけだ。
「おいおい、そんなにおっぱいを揺らしたら大変だろう。俺が押さえてやる」
勝手な理屈を言いながら、レフェリーが両方の乳房を揉んでくる。
「な、なんでレフェリーが触ってんの!」
「聞いてなかったのか? あまりに揺れが凄いから、押さえてやってるんじゃないか。ありがたく思うんだな」
「ありがたくなんかない!」
はづきが何を言おうとも、レフェリーがセクハラを止める筈もない。乳房を揉みながら乳首も弄っていたレフェリーが、わざとらしくはづきに訊く。
「ん? 乳首が硬くなってきたぞ?」
「そ、そんなことない!」
反射的に否定するはづきだったが、本当は乳首がどんな状態になっているかわかっていた。
「レフェリーに嘘を吐くのか? そんな選手には、こうだ!」
「きゃあああっ!」
またもレフェリーが秘部へと触れてくる。
「やめてよ、触んないでよ、駄目だったらぁ!」
「いやいや、これはレフェリーに生意気な口を利いた罰だからな。勘違いするな」
レフェリーはにやにやと笑いながら、はづきの乳房を、乳首を、秘裂を弄っていく。
「なんでお前ばっかり楽しんでんだよ!」
「あうっ!」
はづきをロメロスペシャルで締め上げたマスク・ド・タランチュラが、徐に技を解く。
「さて、お次は・・・」
そんなことを言いながら、マスク・ド・タランチュラがはづきの腕から水着を外す。
(な・・・なんで・・・)
はづきの疑問に答えるかのように、マスク・ド・タランチュラが口を開く。
「さあ問題です。次にはづきちゃんは、何の技を掛けられるでしょーか?」
背後から右耳を舐め、乳房を揉みながら、マスク・ド・タランチュラが囁いてくる。
「なに、って・・・」
顔を背け、マスク・ド・タランチュラの両手を乳房から引き剥がしながら、はづきは呟く。
「わかんないか? なら、ヒントの時間だ」
マスク・ド・タランチュラははづきの両腕を捕まえ、頭上に上げさせる。
「あっ・・・!」
しかも、はづきの太ももの間に足をこじ入れようとしてくる。
(待って、まさか・・・!)
先程と同じ技の掛け方だ。間違えるわけがない。
「さあ、次に何をされるのか・・・もうわかるよな?」
「嫌だ、やめてよ、だめぇぇぇっ!」
必死に首を振るが、男の力には敵わない。無理やり太ももが広げられていく。
そして。
「いやだぁぁぁぁぁっ!」
またもや<タランチュラホールド>が完成していた。さっきの試合ではまだ競泳水着があった。しかし、今秘部を隠す物はなにもない。
全裸での<タランチュラホールド>は、衣装を着ていたときとは羞恥心が段違いだった。欲望の視線に晒された肌が幻痛までも感じてしまうほどだ。
「どうだいはづきちゃん、素っ裸の<タランチュラホールド>は?」
「やめてよ、恥ずかし・・・ぁっ!」
いきなり乳首を捏ねられ、途中で遮られる。
「そう言うけど、乳首はビンビンだぜ?」
「そ、それは・・・触られたから・・・」
「そっかー、はづきちゃんはちょっと触られたら乳首を硬くしちゃうんだな」
「そんなこと・・・ひぁんっ!」
いきなり淫核に触れられ、変な声が出てしまう。
「ほらほら、今のエッチぃ声はなんだー?」
「お、驚いただけだもん」
「そっかー、なら、次は大事なところを触るからな。エッチな声出しちゃ駄目だぞー」
わざわざ予告をしてから、マスク・ド・タランチュラははづきの秘部を下から上へと撫で上げる。
「んくぅっ!」
「ほーら、エッチな声が出ちゃったぞ?」
「違うもん、そんなんじゃ・・・あっ、はぁん! やっ、ふやぁん!」
今まで散々辱められ、官能を高められてしまった。更に敏感な箇所を弄られれば、喘ぎ声が出てしまうのも仕方がなかった。
全裸のまま股を広げられ、嬲られるはづきにレフェリーが声を掛ける。
「レフェリーのジャッジに文句をつけたんだ、ギブアップは認められないからな」
(そんな・・・ううん、こんな卑怯な奴らに、ギブアップなんかするもんか!)
思いを視線に込め、レフェリーを睨む。
「なんだ、まだそんな眼ができるんだな」
「そっかー、はづきちゃんは我慢強いな」
マスク・ド・タランチュラは足のフックを外し、最後に両手で乳房を揉み上げる。
ようやく<タランチュラホールド>が外され、はづきは仰向けに倒れ込む。
「ぅ・・・ぅぅ・・・っ」
鈍々(のろのろ)と両手を動かし、胸と股間を隠す。
「どうだ中野選手、今度こそ負けを認めるか? 認めるなら、これで終わってやってもいいぞ?」
レフェリーの問いに、小さくではあるが、それでもはづきは首を横に振った。
「やれやれ、中野選手はまだ闘い足りないらしいぞ」
「そっか、はづきちゃんは負けず嫌いだな。それならそれで、もっと俺と遊ぼうぜ!」
マスク・ド・タランチュラははづきの両足首を持ち、引っ張り上げていく。
(ま、また・・・見えちゃう・・・)
手で隠そうそうとしても、疲労のあまり中々動いてくれない。
そして、最後にはマスク・ド・タランチュラの長い腕で足首は大きく横に広げられ、大開脚での逆さ吊りとされていた。
「ぁっ・・・んんっ!」
そのままマスク・ド・タランチュラに秘部へと吸いつかれ、はづきの身体がびくりと跳ねる。
「中野選手、負けを認めたくなったらいつでも言ってくれよ?」
レフェリーは跪き、はづきの乳房と乳首を玩具にしてくる。
「・・・や・・・やめ、ろぉ・・・」
レフェリーを押し放そうとしても、力の入らない手ではレフェリーに触るしかできない。
「なんだ、もっとして欲しいのか? そら、乳首をこうして・・・」
「んぁぁっ!」
「弾き責めが気持ち良いだろう?」
(き、気持ち良くなんか・・・ふぁぁっ!)
乳首だけでなく、秘部まで刺激を加えられているのだ。試合前から散々玩具にされてきた身体は、快感に従ってしまっている。
(違うぅ・・・気持ち良くなんか・・・ないもん・・・!)
それでもはづきの気持ちは折れない。逆さ吊りで乳房を揉まれながら乳首を弄られ、秘部を舐め回される。こんな状況でも、負けん気だけはなくさない。
「絶対・・・負けは、認めない、からぁ・・・!」
この宣言に、マスク・ド・タランチュラがにやりと笑う。
「そこまで言うなら、さっきのお返しだ・・・大開脚パワーボム!」
「あぐっ!」
大きく足を広げられたまま、パワーボムの体勢でリングに落とされる。しかしマスク・ド・タランチュラはフォールにいかず、すぐにパワーボムの体勢を止める。
「ほら、立った立った」
マスク・ド・タランチュラはづきを無理やり立たせ、コブラツイストに捕らえる。両手でフックはせず、両乳房を揉んでくる。
「そら、ここはどうだ?」
レフェリーははづきの秘部に手を這わせ、一人にやついている。
「・・・やめ・・・ろぉ・・・」
はづきは首を振るが、そんなことくらいでコブラツイストは外れない。
「うーん、これでも駄目か・・・」
マスク・ド・タランチュラはエロ攻撃つきのコブラツイストを解き、はづきを寝かせる。
「・・・うん、次はこれだな」
マスク・ド・タランチュラは先程放り出した白の競泳水着を拾い、はづきへと近づく。はづきの右手を持ったマスク・ド・タランチュラは、その手を競泳水着の穴へと差し込み、その次に左手も差し込む。
(なにを・・・してるの・・・)
先程もロメロスペシャルの前に両手を水着で拘束されたが、次は何をされるのか。
「それじゃ、こいつも・・・」
マスク・ド・タランチュラははづきの左足を持ち、一気に持ち上げる。
(えっ、待ってよ、それは・・・!)
焦るはづきの内心など気にも留めず、マスク・ド・タランチュラははづきの左足も水着の穴へと差し込む。これで、はづきの身体は大きく開脚した状態で水着に拘束されてしまった。
「だ、駄目ぇ・・・外して・・・」
「おいおいはづきちゃん、これで終わりじゃないぜ?」
更ににやついたマスク・ド・タランチュラが、はづきの右足も掴む。
「う、嘘・・・!」
「嘘じゃないんだな、これが!」
はづきは足をバタつかせるが、マスク・ド・タランチュラはその程度の抵抗は物ともせず、はづきの右足までも水着の穴に差し込む。
「あぁぁ・・・っ!」
はづきは両腕を頭上に上げた状態で、両足を広げた状態で頭上に上げられ、先程まで自分が着ていた白の競泳水着に縛められてしまった。
「うーん、いい眺めだ」
「やだやだぁ、見ないでよぉ!」
「嫌だと言われても、男は見てしまう生き物だからな」
全裸で、大股開きで、しかも間近で男性に見られてしまう。その羞恥は尋常ではない。
(こんな格好、恥ずかしすぎるぅっ!)
必死に暴れる中、小さな音が肌に響く。
次の瞬間、白の競泳水着が音を立てて裂けた。
「破れてしまったか。これじゃ着られないな」
競泳水着を拾ったレフェリーは、観客席へと投げ込む。そこに居た観客たちの間で争奪戦となり、破れた競泳水着は更に破れて細かくなっていく。
「ああ・・・」
これで、はづきの裸体を隠すものはなくなってしまった。呆然とするはづきだったが、まだ試合は終わっていない。
「お客さんにもサービスしとかないとな」
マスク・ド・タランチュラははづきの背後に立つと、両脚を広げさせるようにして抱え上げる。
「ぁぁっ・・・」
まるで大人が子供におしっこをさせるような格好に、はづきの羞恥心が沸騰する。
「や、やだぁ・・・やめて、よ・・・」
「いやいや、これはお客さんへのサービスだから」
しかし、マスク・ド・タランチュラははづきを抱えたままロープへと近寄る。
「ほーらお客さん、よーく見てくれよー」
「いやだぁ・・・見ないでぇ」
顔を背けるはづきだったが、観客の視線はEカップの乳房と秘裂へと注がれている。
「それじゃ、次はこっちだ」
マスク・ド・タランチュラははづきを抱えたまま、別の観客へとサービスを行う。
何度も立つ位置を変えながら、観客へとはづきの裸体を観賞させる。
きっちりと四方の観客へと「サービス」を行い、マスク・ド・タランチュラははづきを下ろす。
「中野選手。そろそろ負けを認める気になったんじゃないか?」
リングの上で蹲るはづきに、レフェリーが確認を取ってくる。しかし、それでもはづきは首を横に振る。声を出すことすら辛くても、敗北は決して認めない。
「マスク・ド・タランチュラ、まだ中野選手は遊んで欲しいみたいだぞ」
「よーっし、はづきちゃん、次は・・・!」
またもマスク・ド・タランチュラがはづきを抱え、乳房を揉んでくる。
「それじゃあ、ここも・・・」
レフェリーも秘部へと手を伸ばしてくる。
「ああそうだ。中野選手、いつでも負けを認めていいからな?」
取ってつけたように言いながら、レフェリーははづきの身体を楽しむ。
(わたしは・・・まけて、ない・・・ん、だから・・・)
最後まで敗北を宣言しないまま、はづきは深い失神へと堕ち込んでいった。
はづきが意識を失っても淫らな宴は終わらず、はづきは観客の前で裸体を玩ばれ続けるのだった。