【特別試合 其の六十六 堅山珠希:総合格闘技】  紹介者:とあるファン様


 犠牲者の名は「堅山(かたやま)珠希(たまき)」。19歳。身長165cm、B90(Eカップ)・W63・H91。

<地下闘艶場>に参戦経験のある堅山(かたやま)栗子(くりこ)の妹。姉は好きだが、女としても格闘家としてもライバル意識はある。姉同様、褐色の肌にウェーブのかかった鎖骨までの金髪で、闘うときはポニーテールにする。悪戯好きそうな顔立ちや、ツンと上向きのバストとヒップが男からの注目を集める。

 両親は、栗子同様にレスリングを勧めたものの、姉に対抗できる違う強さを求めて日本拳法へ。真面目に続け強くなるも、年相応におしゃれへの憧れが募っていく。厳格な道場との両立は難しいと考えた珠希は、大学から総合格闘技を習い始めた。

 よく一緒に遊ぶ姉の羽振りがよくなったのを訝しく思っていたところ、<地下闘艶場>サイドから接触が有り、姉が試合をしたことを説明された。姉の時の1.5倍のファイトマネーを出すと言われ、自分もひと稼ぎしようと参戦を承諾した。

 そこで待っているのが、想像もしない淫虐だと知らないままに。


▼△▼△▼△▼△▼△▼


「うわ〜・・・ちょっと、いや、かなりエロいかも〜?」

 控室の中、用意された衣装を見て珠希は思わず腕組みしていた。

「でも、着て行かなきゃ罰金、だもんね・・・」

 運営側が準備した衣装の着用は、契約内容に含まれている。契約を交わした以上、着ないわけにはいかない。

「仕方ないか〜」

 一つ頬を叩き、珠希は私服を脱いでいった。


 花道に、ガウンを着た珠希が現れる。珠希は周囲からの視線を意識し、ウインクをしながら花道を進む。

(なんか〜・・・視線がエロくない?)

 男からの視線には慣れているが、ここまで厭らしいものは珍しい。しかも卑猥な野次や指笛も飛んでくるのだ。一瞬不安が胸を刺すが、無理やり消して花道を急いだ。


(ちょっと〜、男が相手?)

 リングの上には、レフェリーらしき蝶ネクタイの男の他に、二人の男が居た。

(それならそうと、教えといてくれればいいのに〜)

 不満を感じながらも、珠希はリングへと上がった。


「赤コーナー、『オーターズ2』、ツェネッガー!」

 珠希の対戦相手は、"オーターズ"の一人、ツェネッガーだった。ツェネッガーは迷彩帽、サバイバルゲーム用ゴーグル、迷彩を施したマスク、という迷彩柄のアーミールックだった。

 その隣には、"オーターズ"のパートナーであるジャンクロが居る。ジャンクロは小太りで、頭と口元にバンダナを巻いている。

「青コーナー、『ハート打ち抜く総格ギャル』、堅山珠希!」

 コールに合わせ、珠希はガウンを脱ぐ。その下にあったのは、薄手の生地でグレーの肩出しロングTシャツで、少しでも動くとお尻が見えそうな丈だ。その下には、ホルスタイン柄のレオタードが見える。切れ込みが骨盤の上まであるというスーパーハイレグで、当然のように生足だ。

 珠希のEカップバストはTシャツを上向きに押し上げ、ヒップはレオタードを押し上げている。下半身もかなり露わとなったこの格好に、観客からは野次が飛ばされた。


 ゴング前、レフェリーはツェネッガーへと向かった。

「ね〜レフェリ〜」

「なんだ?」

 ツェネッガーのボディチェックをしていたレフェリーが振り向く。

「相手が二人ってのは、ずるくない?」

「ああ、もう一人のジャンクロはセコンドだ。気にするな」

(そんなもんか〜。私もお姉にセコンド頼めば良かったかな?)

 プロ格闘の試合では、セコンドの存在は当たり前だ。レフェリーの説明になんとなくであるが納得し、身体を解す。

「それじゃ、ボディチェックを受けてもらおうか」

 そこに、レフェリーがにやつきながら近づいてくる。

「んもう、レフェリ〜。こんなにピッチピチじゃ何にも隠せないってばぁ〜」

 珠希はTシャツの裾を掴んで引っ張ることで、わざと身体の線を浮き上がらせる。本当は恥ずかしいが、触られるよりはましだ。

「い、いや、ボディチェックは義務であってな・・・」

「そんなこと言わないで、ほら〜、隠すとこないでしょ〜?」

 恥ずかしさを堪えてレフェリーに尻を向け、更に左右へと振ってやる。

「・・・そ、そうだな、それじゃ今回は・・・」

 レフェリーの鼻の下が伸びたそのときだった。

「ボディチェックは、選手の義務ですぞ!」

 いきなりセコンドのジャンクロが飛びかかってくる。

「いきなりなにすんの!」

 不意を衝かれた珠希だったが、直突きで打ち倒す。

「あっ、こら、まだ試合は・・・ええい、ゴング!」


<カーン!>


 レフェリーの要請でゴングが鳴らされる。ツェネッガーは勿論、セコンドである筈のジャンクロも立ち上がって珠希を睨む。

「ちょっとレフェリ〜、セコンドがリングに残ってるんだけど」

「今のは攻撃したお前が悪い。このまま試合続行だ」

「それはずるい・・・っと」

 ツェネッガーのタックルを余裕で躱し、左脇腹へ前蹴りを突き刺す。

「(|| ゚Д゚)」

 その一撃でツェネッガーが転がり倒れる。

「相棒をよくも! 怒りの鉄拳を食らえぼっ!?」

 隙だらけで飛びかかってきたジャンクロを、日本拳法仕込みの直突きで打ち抜く。

「どうしたの、一対二だよ〜?」

 珠希は胸の下で腕を組み、オーターズの二人を挑発する。

「ま、負けてはおれませんぞ・・・なぜなら、そこにおっぱおが待っているから!」

「(`_´)」

 腕組みのために盛り上がった胸元を見て、ジャンクロもツェネッガーも闘志を掻き立てる。

「相棒、フォーメーション3ですぞ!」

「(`ヘ´)b」

 ジャンクロの指示で、オーターズの二人は珠希を挟み込むように動いていく。

「鈍(のろ)い!」

 しかし、それを見逃す珠希ではない。距離を詰めながらの横蹴りでツェネッガーを蹴り飛ばし、すぐさま反転してジャンクロに直突きを出す。

「ふぬおっ!?」

(ちぇっ、ちょっと甘かった〜)

 間合いが開いていた分、ジャンクロへの攻撃は少しだけ浅かった。それでも珠希に焦りはない。オーターズ二人の実力を見切ったためだ。

「自分を殴るだけで終わらず、よくも相棒をー!」

 ジャンクロが右拳を振りかざして突っ込んでくる。

(あんな見え見えの攻撃、当たってあげるわけにもいかないし〜)

 カウンターの突きを見舞ってやろうとした瞬間だった。

「あうっ!?」

 いきなり背後から衝撃が来た。不意のことで変に踏ん張ってしまう。

「このっ!」

 背後から体当たりをしてきたツェネッガーの腹部に右肘を突き刺し、右裏拳で顔面を、更に回転を加えた左肘で左側頭部を打ち抜く。この流れるような連撃に、ツェネッガーが倒れ込む。

「ああっ、また相棒を!」

「うっさい!」

 ジャンクロにも前蹴りを出し、吹き飛ばす。

「あっつ〜・・・油断した〜」

 ツェネッガーの体当たりで、軽くではあるが右足首に痛みがある。

(ま、この男一人ならどうにでも・・・っ!)

 後はジャンクロ一人のみ、の筈だったが、何故か新しい男性選手がリングに上がっていた。鍛えられた上半身を持ち、首をグルグルと回している。

「ちょっとレフェリ〜、なにその人」

「珠希選手がさっきセコンドに攻撃したからな、ペナルティだ」

「そんなのない・・・っ!」

 レフェリーに抗議する間もなく、新しい男性選手が体当たりしてくる。

「あぐっ!」

 避けようとした瞬間、またも右足首に痛みが奔る。ガードは間に合ったものの、まともに食らってしまう。

「追加選手は、蒲生(がもう)漣次(れんじ)です!」

 ここで蒲生のコールが行われる。

(痛みがなければ、これくらいのタックル躱してたのに!)

 レスリングの強豪だった姉との取っ組み合い(半分はじゃれ合いだが)が日常茶飯事だったのだ。しかし慣れないリングでの闘いと多くの視線が、普段にはない緊張を強いていたのだろう。

「今が好機! 栄光は我に有り・・・えばがはっ!」

 飛びかかってきたジャンクロを突きの連打でリングから叩き落とし、蒲生に向き直る。

「っ!」

 そのときには蒲生が目前まで迫っていた。転がって躱し、立ち上がろうとした瞬間、右足首に痛みが奔る。

「捕まえたぜ!」

 一瞬動きの止まった珠希の胴を抱え込んだ蒲生は、そのままベアハッグで締め上げてくる。

「あっ、ぐっ、はぐぅ・・・っ!」

「どうした、もうお寝んねか?」

 太い腕で珠希の胴を内臓ごと潰す勢いで、蒲生は力を入れ続ける。

「へへっ、苦しそうな顔してやがる」

 蒲生は珠希に顔を寄せ、左頬を舐め上げる。

(気持ち悪いことして・・・!)

 痛みに声が出ず、蒲生の肩を押すぐらいしかできない。

「ぐうぅっ!」

 しかし更に胴を絞め上げられ、仰け反って痛みに呻く。

「お次は・・・」

 蒲生は珠希の両脚を開かせながら、自分の腰に珠希を向かい合わせで座らせる。更に珠希の頭部を自分の左脇に挟み、両手で珠希の両腕を極める羽折り固めを加える。

 これにより、<駅弁固め>が完成していた。

(き、気持ち悪い〜)

 無理やり股間を密着させられ、蒲生の硬くなった感触までわからせられる。

「おらっ、おらっ」

 蒲生が腰を揺するたび、駅弁固めの締まりが強くなる。

「珠希選手、ギブアップか?」

「ちょっと、どこ触って・・・うぐぅっ」

 レフェリーがヒップを触りながらギブアップの確認をしてくる。抗議しようとした珠希だったが、駅弁固めの苦しさに息が詰まる。

「・・・へへっ、効きましたぞ・・・いいパンチを持ってるじゃねぇか・・・」

 何故か格好をつけながら、ジャンクロがよろよろと立ち上がる。

「お、ジャンクロが復帰したか」

「まったく、手間かけさせやがる」

「面目ない」

 口では謝りながら、ジャンクロは駅弁固めに捕らわれている珠希の胸へと手を伸ばす。

「ようやく触れましたぞ!」

(こいつ、人が動けないのをいいことに〜!)

 Tシャツの上からとは言え、胸を触られては気持ち悪さしかない。ムカつく男ならば尚更だ。

「ギブアップしてもいいからな」

「おっぱおおっぱお!」

 レフェリーからはヒップを触られ、ジャンクロからは胸を揉まれる。駅弁固めに捕えられている珠希は、痛みと屈辱に歯噛みするしかない。

(そっか・・・だから、あのときお姉は臨時収入とかって誤魔化したんだ)

 こんな厭らしいことをされる試合ならば、はっきりと言いたくはないだろう。しかも卑怯な手段の連続で、恥ずかしさと悔しさに怒りが沸く。それでも駅弁固めをきつく極められ、振り解くこともできない。

「いつまでもお前らだけで楽しんでんじゃねぇよ!」

 そう吐き捨てた蒲生が、珠希の両肩のフックを外す。

「ちっ、さすがにきついぜ」

 蒲生は駅弁固めを解き、抱え込んでいた珠希をリングに放り出す。

「それじゃお前ら、手足を押さえてろ」

 首と肩を回しながら、蒲生がレフェリーとジャンクロに命令する。

「あのなぁお前、仮にもレフェリーに向かって・・・」

「まあ、先程は楽しませてもらいましたからな、仕方ありますまい」

 レフェリーをジャンクロが宥め、レフェリーが珠希の足を、ジャンクロが珠希の手を押さえる。

「ありがとよ」

 蒲生は珠希の腹の上に座り、珠希の両胸を鷲掴みにする。

「・・・触んないで、くれる〜・・・?」

 駅弁固めのダメージが残る珠希は、まだ息が整わない。

「俺はお前のおっぱいを触りたいんだよ。おとなしくおっぱい揉まれてろ」

 蒲生は珠希の両胸を揉み回してくる。しかしそれも長くは続かず、眉を顰める。

「邪魔なTシャツだな」

 蒲生が顎をしゃくり、ジャンクロにTシャツを脱がさせる。

 Tシャツを失ったことで、珠希の肢体に張りついたホルスタイン柄のレオタードは、その見事なプロポーションを浮き上がらせている。ブラとパンティのラインもはっきりとわかるのが、男の欲情をそそる。

「・・・見てるだけ、ってのは勿体ないぜ」

 一度口を拭った蒲生が、珠希のEカップバストを鷲掴みにする。

「触んないでって言ってんでしょ、変態!」

 珠希の怒りの声に、蒲生が手を止める。

「生意気な口を利きやがる」

 珠希の両頬を片手で挟んだ蒲生は、徐に珠希の唇を奪った。

「!」

 珠希とて、もう年頃の女の子だ。キスの経験くらいはある。しかし、まさかこのようなリングの上で、無理やり唇を奪われるとは思わなかった。顔を掴まれているため、逃げることもできない。

「・・・へへっ、生意気な女も、口を塞げば可愛いもんだ」

 珠希の顔から手を放し、蒲生はその手の甲で口を拭う。

「・・・可愛いのは事実だけど〜、無理やりキスするような男はぶっ飛ばしてやるから!」

「はっ、言ってろ」

 珠希の強がりを笑った蒲生は、珠希が着るレオタードの胸元へと手を伸ばす。

「さあ、そろそろレオタードも・・・」

 蒲生がレオタードを掴み、自らの手で脱がそうとしたそのときだった。

「え〜い」

 間延びした声とは裏腹に、鋭いタックルが蒲生を吹き飛ばす。

「も〜いっちょ〜」

「あべしっ!」

 更にジャンクロまで跳ね飛ばしたその影が、珠希へと振り向く。

「じゃじゃ〜ん。た〜まちゃ〜ん、おね〜ちゃんだよ〜」

「お姉!?」

 珠希救出に現れたのは、姉である堅山栗子だった。


「堅山栗子」。24歳。身長160cm、B91(Gカップ)・W59・H85。堅山珠希の姉。やや褐色の肌、少したれ気味の目、染めた肩までの茶髪。間延びした喋り方が特徴的な、総合商社に勤める普通のOL。

 両親の影響で、幼い頃から名門のレスリングクラブに通っていた。レスリングの天才的な才能を持ち、学生時代は何度も全国大会で上位に食い込んだ。しかし楽天的かつ飽きっぽいおちゃらけた性格なため、あまり練習に打ち込むようなことはなく、大学卒業後は就職の道を選んだ。

 過去に<地下闘艶場>へと参戦し、多人数を相手に見事な勝利を挙げた。しかし試合後、レフェリーや男性選手から徹底的に嬲られている。


 その栗子が、マロンカラーの全身タイツを身に着け、妹の危機を救おうとしている。

「乱入してきたか」

 栗子を見たレフェリーはそれを咎め立てもせず、驚きの提案をする。

「それなら、堅山選手・・・いや、栗子選手と珠希選手のタッグマッチに変更する」

 レフェリーの宣言に、観客席が沸く。美女が二人に増えたのだ、それも当然だろう。勿論、観客が求めるのは美女姉妹の活躍ではない。嬲られる姿だ。

「二人とも、それで良いな?」

「い〜よ〜」

「・・・お姉がいいなら、アタシもいいよ」

 栗子が頷き、珠希もタッグマッチを了承する。

「それじゃあ、仕切り直し・・・おっと、その前に」

 何故かレフェリーが試合を止める。

「栗子選手が乱入したんだ。珠希選手にも栗子選手と同じタイツを着てもらおうか」

「関係ある? それ〜」

「勿論だ。タッグマッチで同じ衣装を着るのは当然だぞ?」

 レフェリーの屁理屈だが、断ることでまたペナルティを課されても敵わない。そこで、ちらりと栗子の格好を見る。

(ちょっと・・・ううん、結構恥ずかしいけど〜・・・)

 レオタードの上からとは言え、身体の線がはっきり浮き出ているのだ。しかし一応は身体を隠せるし、もし受け入れなければ、このレフェリーならば栗子だけを闘わせかねない。

「・・・わかった、着る」

「ああ、自分から脱ぐことはできないからな。忘れないようにな」

「は〜い」

 誰が好き好んで脱いだりするものか。心の中で舌を出し、パールカラーのタイツを身に着けていく。背中側から両手両足を差し入れ、最後にファスナーを上げようとするが上手くいかない。

「お姉、上げて」

「いいよ〜」

 栗子が背中のファスナーを上げ、タイツが身体に密着する。

(思ったより、重いかも〜)

 このタイツが何でできているのかわからないが、見た目よりも重量がある。ただ、胸と股間に補強が入っているのが安心できる。ふと視線を感じ、顔を上げる。

「たまちゃん・・・」

 栗子の表情で、自分を心配しているのがわかる。

「大丈夫だよっ!」

 笑顔を返し、栗子の肩を軽く叩く。

 何故姉がここに居たのかはわからない。しかし、姉妹として、負けたくないライバルとして、心配は掛けたくない。

(って言うか、ここに居る時点で心配掛けてるか〜)

「ん〜? たまちゃ〜ん、ど〜したの〜?」

「ううん、なんでもな〜い」

 栗子の背中を軽く叩き、手首を解す。

「準備はいいな。それでは試合再開だ!」

 レフェリーの合図で、珠希と蒲生が向かい合う。栗子とジャンクロは、お互いのコーナーへと下がっている。

「さっき言った通り、ぶっ飛ばしてやるから!」

 珠希は蒲生と向かい合い、大きく気合いを入れる。

「言ってろ、さっきの続きをしてやるからな」

 ぐるりと首を回した蒲生は、レスリングスタイルに構えて前に出てくる。珠希もレスリングスタイルで応え、距離を詰める。

 お互いの息も掛かりそうな間合いで、手を取り合う。否、手の取り合いと見せかけた珠希は、いきなり前蹴りで蒲生の下腹部を抉っていた。

「ぐうっ!?」

 予期せぬ一撃に、蒲生が腹部を押さえて膝をつく。

(よし!)

 珠希は一気に回り込み、蒲生の背後を取ると同時に太い首に右腕を巻きつけ、総合格闘技仕込みのスリーパーホールドで、頸動脈を絞め上げる。

(このままオトしてやるから・・・っ!?)

 先程までのセクハラへの怒りをぶつける珠希だったが、突然の刺激に襲われる。

(な、なに、これ!)

 胸と股間を振動が襲ってきたのだ。スリーパーホールドを解き、胸と股間を押さえてしまう。

「いや〜ん、痺れちゃう〜」

 栗子も股間を押さえて呻いている。

(タイツを脱ぐな、ってこういうこと!)

 レフェリーの狙いがわかり、更に怒りが掻き立てられる。

(それなら!)

 珠希はタイツの胸と股間部分を掴み、一気に引き千切る。

「ふう〜」

 振動を発生する装置を毟り取り、これで振動から逃れることができた。

「おい、自分で脱ぐのは駄目だと言ったぞ!」

「脱いでないよ、破っただけだし〜」

 レフェリーが叫ぶが、珠希はルール違反はしていないと言い返す。

「まあ、それならそれで良いけどな」

 何故かレフェリーがにやつき、珠希の胸と股間をじろじろと見つめてくる。

(なんで〜?・・・あっ!)

 あまりに珠希が勢い良く毟り取ったため、下のレオタード生地まで引き裂いていたのだ。上下の下着が丸見えで、男たちの視線が集中する。

「きゃぁぁっ!?」

 珠希は慌てて周囲を見回し、先程奪われたTシャツを拾って素早く被る。その隙に、蒲生が首を撫でながら立ち上がる。

「この野郎、やってくれるじゃねぇか・・・」

「誰が野郎よ、どう見ても美少女でしょうが〜!」

「自分で言うか・・・」

 くだらないやり取りをしながらも、珠希は一瞬栗子へと視線を向ける。

(お姉のも破ってあげれば、振動は・・・っ!)

 しかし、その視線の先で不審な動きがあった。

「( ゚д゚)m」

「ええ〜?」

「お姉!」

 いきなり栗子がリング下へと引き摺り落とされる。回復したツェネッガーの仕業だった。

「こんの〜・・・あ〜ん!」

 ツェネッガーを投げようとした栗子だったが、胸と股間への振動で蹲ってしまう。

「これ〜、やめて〜・・・あっ、あ〜ん!」

「よーし、拙者もそっちに向かうでござるぞ! ワザマエを見せるでござる!」

 何故か忍者口調になったジャンクロもリング下へと向かう。

「レフェリー、スイッチをば!」

「・・・まあいい、使え」

「ありがたし!」

 ちゃっかりとレフェリーから振動を入れるスイッチを受け取り、ジャンクロはリング下に降りる。

「お姉、大丈夫・・・あうっ!」

「随分と余裕じゃねぇか、試合中に余所見とはなぁ!」

 栗子へ視線をやった隙に、蒲生のタックルで吹っ飛ばされてしまう。

(お姉は心配だけど、アタシはアタシでしっかりしないと!)

 右足の痛みを堪え、珠希は改めて闘志を掻き立てた。


「だめ〜、これ、止めて〜」

 一方、リング下に引きずり降ろされた栗子は、タイツから送り込まれる振動に呻いていた。栗子をリング下に降ろしたツェネッガーは、まだ痛みがあるのか座り込んでいる。

「相棒、ナイスアシストですぞ」

「(´+ω+`)b」

 ジャンクロの称賛にも、力なくサムズアップをするだけだ。

「お願い〜、これ、止めて〜」

 栗子のお願いに、ジャンクロはスイッチを見せつける。

「止めて欲しければ、スリーサイズを教えてもらいましょう」

「いやだ〜、恥ずかし・・・ああ〜ん!」

「言わなければこのままですぞ」

「言うから〜、一回止めて〜」

 栗子が必死に言い募ると、ジャンクロは振動を止めた。

「では、スリーサイズをどうぞ、ですぞ」

「えっと〜・・・あ〜ん、待って〜」

 栗子が言い淀むと、忽ちタイツから振動が襲い掛かる。

「お、おっぱいは〜、66のG〜」

「66cm? 意外とちっぱいですな」

 バストのアンダーとカップの意味を知らないジャンクロは首を捻る。

「まあいいであります、おっぱおは正義!」

 栗子の胸に手を伸ばすが、自分の手も強烈な振動の餌食になってしまう。

「ぬおお、すごいでありますな。これでは触れないであります」

 舌打ちしたジャンクロは一度装置を止め、スリーサイズの続きを促す。

「ウエストは〜、えっと〜・・・50cm〜」

「・・・嘘ですな」

「ち、違うの〜、本当に・・・いや〜ん、だめ〜」

 再びの振動に、栗子は慌てて言い直す。

「ほ、本当は〜、58cm〜」

「充分細いではないですか。それなのに8cmも鯖を読むとは。罰ですぞ!」

「ああ〜ん!」

 更に強い振動が加えられ、栗子は悶絶する。その様を、観客たちは野次を送りながら楽しんでいた。


 リング上では、珠希が苦戦していた。

(あ〜も〜、頼りないったら!)

 Tシャツが短いため、すぐにパンティが覗きそうになる。それが気になり、動きが鈍くなってしまう。そこに蒲生の手が伸ばされる。

「そら、パンツが見えたぞ」

「捲るな!」

 下手に隠したために、見られることが羞恥となる。反射的にTシャツの裾を押さえてしまう。

「単純だな!」

「しまっ・・・!」

 蒲生の鋭いタックルに胴を抱えられてしまう。

「捕まえたぜ、オラァッ!」

「あぐっ!」

 またもベアハッグに捕らえられ、強烈に絞め上げられる。

「ぐぅっ、あうっ、あぐぅっ!」

「容赦はしねぇぜ、覚悟しときな」

 蒲生は栗子の胸に顔を埋めながら、更に腕へと力を込める。

「くくっ、弾力が堪らねぇ。いいおっぱいしてるぜ」

 蒲生はにやけながらも、力は緩めない。

「珠希選手、ギブアップか?」

 レフェリーはギブアップ確認をしながら、珠希のヒップと秘部を撫でる。

(くっそ〜、こいつら・・・!)

 痛みと屈辱に喘がせられながらも、珠希はそれでも闘志を失わなかった。


「さてさて、次は何を聞くべきか」

 ジャンクロは一旦振動を止め、腕を組む。そこに声を掛ける観客が居た。

「おお、おお、私の作った振動システム付きのタイツは、上手く作動しているようだね」

「おおお、貴方様がこのタイツの生みの親でありますか!」

 敬礼したジャンクロはスイッチを男に差し出す。

「スイッチをどうぞ!」

「いいのかね?」

 口ではそう言いつつ、男はあっさりとスイッチを受け取る。

「どれどれ・・・」

「あぁ〜ん、や〜め〜て〜・・・あうぅ〜」

 タイツに内蔵された振動装置が栗子を苛む。前回<地下闘艶場>で受けた嬲り責めが、栗子の感度を上げていたのだ。そのため、敏感な箇所への振動は快楽へと変わってしまう。

「では栗子くん、質問だ。一番感じるのはどこかね?」

「そ、そんなこと〜、言えな・・・ああ〜ん、だめぇ〜」

「質問には答えなければ駄目だよ、栗子くん」

「だって〜、言えない〜・・・いや〜、や〜め〜て〜!」

 懇願しても、否、栗子が懇願することで、男は余計に興奮を煽られ、栗子の痴態を食い入るように見つめている。

「言わなければ、いつまでもこのままだよ栗子くん」

「・・・言う〜、言うから〜、一回止めて〜」

 栗子の必死の願いに、男も振動を止める。

「わたしが〜、一番感じちゃうのは〜・・・」

 羞恥からか、栗子は一旦言葉を切った。

「・・・アソコ」

「うん? アソコと言うのはどこかね? はっきり言ってもらわないとわからないよ?」

「ええ〜、そんな〜・・・ああ〜ん、だめだってば〜!」

 栗子がはっきりと言わないのをいいことに、男は振動責めを続ける。

「わ、わたしが感じちゃうのは〜、お股のとこ〜」

「お股? 栗子くん、そこは何と言う部位か、個別名称で言ってくれたまえ」

「ああ〜ん、言ってる意味が〜、わかんない〜」

 栗子にとって、男の難解な物言いは理解できなかった。振動に襲われ続けているのだから当然だろう。

「申し訳ありませぬが、そろそろスイッチを返して頂きたく候」

 さすがに拙いと思ったのか、ジャンクロはスイッチの返還を求める。

「もうかね? もう少し・・・」

「いえいえ、そろそろお時間でござる」

 ジャンクロが再度催促したことで、男は渋々振動装置を止め、ジャンクロへと返す。

「ありがたし!」

 ジャンクロはスイッチを持ち、敬礼する。そのとき、ゆっくりとではあるがツェネッガーが立ち上がる。

「おおっ、復活の相棒ですな!」

「(゚∀゚)b」

 ツェネッガーは先程とは違い、ジャンクロにはっきりとしたサムズアップを返す。

 そこに、レフェリーからの指示が飛ばされる。

「よし、そろそろタイツを脱がせ!」

「合点ですぞ!」

「(・∀・)b」

「ああ、わかった」

 レフェリーの合図で、リング下では栗子が、リング上では珠希が、それぞれタイツを脱がされていく。

「では相棒、ファスナーは頼みますぞ」

 ジャンクロは栗子をうつ伏せにし、太ももに座りながらヒッブを揉みだす。

「(´▽`)b」

 ツェネッガーは栗子の左腕を押さえながら、ファスナーを下げていく。

「おおっ、迷彩柄ですぞ!」

「(*゚´∀`゚)」

 タイツの下から現れた迷彩柄のレオタードに、ミリタリーマニアであるオーターズの二人が一層興奮する。

「こ、これは早く脱がさねば!」

「(*'▽'*)♪」

 興奮のまま、オーターズの二人は栗子からタイツを剥ぎ取っていく。振動責めに晒され続けた栗子は、ぐったりとしたままレオタード姿へと剥かれていった。


「どうせ、タイツも意味がなくなったしな」

 リング上では、蒲生がベアハッグを解き、珠希を押さえつけていた。

「念のため、もう着られねぇようにしとくか」

 蒲生は珠希のTシャツを一気に引き裂き、布切れへと変える。そして珠希をうつ伏せにし、タイツを脱がせていく。

「へへっ、下着が丸見えで色っぽいじゃねぇか」

 タイツを脱がしきった蒲生が薄く笑う。先程珠希がタイツの振動装置から逃れるために自分で破ったため、レオタードまで破れてブラとパンティが露わになっている。

「どれ・・・」

 蒲生は破れたレオタードの胸元から手を入れ、密着感を味わう。

「いい鍛え方してるぜ。引き締まってて好きだぜ?」

「・・・アンタのために鍛えてるんじゃ、ないっての〜」

 苦しい息の中、それでも珠希は言い返す。

「そうかい。口が悪いな」

 蒲生はレオタードから手を抜き、珠希の身体を持ち上げる。そのままロープ際まで連れて行き、珠希が仰向けの状態でロープにもたれ掛からせる。

「へへっ、こういうこともしてみたかったんだよ・・・なっ!」

 珠希の尻を抱え込んだ蒲生は、そのまま股間を密着させる。

「おらっ、どうだ? 気持ち良いか? ええっ?」」

 更に蒲生が腰を振り出すと、この疑似セックスに会場から盛大な野次が飛ばされる。

「・・・気持ち良くなんか、なるわけないっての〜・・・変態、男・・・」

「・・・口が減らない女だな!」

 蒲生は珠希の腰を支えていた両手を放し、珠希のEカップバストへと伸ばす。そのままブラの上から胸を捏ね回しながら、腰振りを再開する。

「やめろ、っての・・・変態・・・んんんっ!」

 いきなり唇を奪われ、慌てて顔を背ける。

「くくっ、なに恥ずかしがってんだ」

「気持ち悪いだけ、だよっ・・・くぅっ!」

 乳首の辺りを刺激され、言葉を遮られる。

「気持ち悪いって言いながら、乳首は硬くしてるじゃねぇか。どっちが変態だ? ああ?」

「・・・何回も、言ってるでしょ〜・・・変態は、アンタだよ!」

 拳を握り、蒲生の頬を打つ。それは、悲しいほどに弱い一撃だった。

「なんだそりゃ」

 勿論蒲生に利く筈もない。しかし、蒲生の怒りは買ってしまう。

「だがよ、生意気なことを言ったりしたりする奴には、お仕置きが必要だよなぁ!」

 蒲生が珠希の腰を抱え込み、一度持ち上げてからリングに叩きつける。

「あぐっ!」

 受け身は取れたものの、鍛えた男の投げ技だ。衝撃が凄まじい。

「ううっ・・・」

「それじゃ、続きといこうか」

 珠希に覆い被さった蒲生は、珠希の股の間に体を入れ、無理やり唇を奪いながら腰を振る。

「おら、口を開けやがれ!」

(いっ、いやだ・・・)

「・・・ぷあっ、あっ、うむぅん!」

 必死に口を閉じる珠希だったが、鼻を摘ままれては苦しさから口を開けざるを得ず、蒲生の舌から口内を蹂躙されてしまう。

(気持ち悪い、気持ち悪い〜!)

 しかも蒲生は唾液まで流し込んでくる。

(臭い、苦しい、うううっ!)

 もがく珠希だったが、蒲生は口内責めを緩めようとはしない。

(このままじゃ、アタシ・・・!)

 死への恐怖まで生じ始めたとき、ようやく蒲生が口を離す。

「うえっ、ごほっ、ごほっ・・・」

 唾液を吐き出し、なんとか息を吸う。その間も蒲生は腰を振り、珠希の胸を揉み続けている。

 しかしそれにも飽きたのか、蒲生は珠希から一度離れる。

「おら、次はこっちだ。ケツ向けな」

 蒲生は珠希を四つん這いにさせると、背後から腰を密着させて揺する。

「精々いい声でヨガってくれよ」

 蒲生は笑いながら、珠希のヒップへと自分の股間を擦りつけた。


 リング下では、栗子がジャンクロとツェネッガーのオーターズに嬲られていた。

「迷彩レオタード美女! しかも巨乳! 最高であります!」

 ジャンクロは栗子のGカップバストを鷲掴みにし、涎を垂らしながら揉み回す。

「(* °∀°)=3」

 ツェネッガーは栗子の匂いを嗅ぎながら、ヒップを揉み回す。その手がヒップから徐々にずれていき、秘部を撫で回していく。

「あ〜ん、触らないで〜」

「それは、お笑い芸人の『押すなよ、絶対押すなよ』と同じですな? では、もっと揉んであげるのであります!」

「違う〜、そんなこと言ってないの〜、いや〜ん」

 栗子が何を言おうとも、オーターズの二人がセクハラを止めるわけもない。

「それでは相棒、次は・・・」

「(゚∀゚)b」

 ジャンクロの指示に、ツェネッガーが栗子の左肘と左膝を自分の膝裏で挟む。ジャンクロは逆の手首と足首を挟んだ。

「では、おっぱおとアソコの同時責めですぞ!」

「( ´∀`)m」

 ジャンクロとツェネッガーの両手が栗子の胸と秘部を揉み、撫でる。

「あ〜ん、いやだから〜」

 栗子の哀願など聞き流し、二人は栗子の身体の感触を楽しむ。

「うん? 乳首の辺りが硬くなっておりますぞ?」

「そ、そんなこと、ない〜・・・」

 栗子の否定の言葉も弱い。

「嘘を吐くとはいけませんな、お仕置きですぞ!」

「ヽ( `Д´)ノ」

 途端にオーターズの手の動きが強まる。

「あ〜ん、だめ〜、や〜め〜て〜」

 栗子の肢体に群がったオーターズから、栗子は身体を玩具にし続けられた。


「やめ・・・あうぅっ・・・」

「あ〜ん、やめ・・・いや〜ん・・・」

 リングの中でも、外でも、女たちの喘ぎ声が零れる。リング内外で嬲られる珠希と栗子だったが、いつしか美人姉妹二人共ポニーテールが解けていた。

 それを合図にしたかのように、レフェリーがリングの外へと声を掛ける。

「オーターズ、栗子選手をリングに上げろ」

「ラジャー!」

「(`・ω・´)ゞ」

 ジャンクロとツェネッガーが栗子をリングに転がし入れ、自分たちもリングに上がる。

 リングの中央で、美人姉妹が隣り合わせに寝かされる。片方は迷彩柄のレオタード姿で、片方は下着部分が破れたホルスタイン柄のレオタード姿だ。

 二人共に美貌と見事なプロポーションを併せ持ち、男たちの欲望塗れの視線に晒されている。

「それじゃあ、今度は俺たちが栗子選手で楽しませてもらおう。オーターズは珠希選手を可愛がってやれ」

「うむぅ、迷彩レオタード美女は惜しいですが、こちらの褐色美女のおっぱおも中々ですな」

「( '∀')=3」

 ジャンクロとツェネッガーが珠希へと圧し掛かる。そのまま仲良くブラに包まれた胸へと手を伸ばし、ジャンクロが右胸を、ツェネッガーが左胸を揉みだす。

(また二人がかりでセクハラしてきて〜!)

 疲労を堪え、オーターズ二人の手を引き剥がそうとする。

「おっと、まだ抵抗しますぞ」

「(`Δ´)」

 しかし逆に手首を掴まれ、背後に回される。そのまま押さえ込まれ、改めて胸を揉まれてしまう。

「むふー、ブラの上からというのもいいですな! おっぱおは最高であります!」

「(^Д^)」

 男たちの手により、Eカップバストが揉み回されてしまう。それでも珠希は逃れることはできず、屈辱に歯噛みする。

「この変態共、いいかげんにしなさいよ!」

 この一言に、二人の顔色が変わる。

「へ、変態ですと! 暴言にもほどがありますぞ!」

「(`皿´)」

 ジャンクロとツェネッガーはお互いにアイコンタクトを取り、珠希の足首を掴む。

「あ、まさか!」

「多分そのまさかであります!」

「( ???)?」

 オーターズの二人が、掴んだ珠希の足首を左右に広げていく。

「あっ、馬鹿、やめなさいって!」

 珠希の焦りの声など無視し、オーターズは両足を更に広げていく。

「むっふっふ、これでおパンツもはっきり見えますぞ!」

「(*'▽'*)」

 しばらく珠希のパンティを観賞していたジャンクロとツェネッガーだったが、胸揉みも再開してくる。

(ああもう、変態!)

 珠希は大股開きの体勢で両胸を揉まれるという、更なる屈辱を味わわされた。


「それじゃ、俺がこっちのお姉ちゃんだな。妹よりもおっぱいが大きいじゃねぇか」

 蒲生は栗子に馬乗りになり、Gカップバストを揉みだす。

「どうだ、気持ち良いだろ?」

「・・・ぜんぜん〜」

「姉妹揃って生意気な口を利くじゃねぇか」

 蒲生は栗子の顎を掴むと、いきなり唇を奪う。

「ん〜、んんん〜・・・」

 栗子は蒲生を押しやろうとするが、今まで嬲られて体力を奪われた状態では力が足りない。

「・・・ぷはっ。くくっ、姉妹両方とも唇をもらったぜ」

 胸揉みを再開しながら、蒲生が自分の唇を舐める。

「それは良いが、こっちにも代われ」

 お預けを食らったレフェリーが文句を言う。

「ったく、うるせぇレフェリーだぜ」

「レフェリーに生意気な口を利くんじゃない」

 ぶつぶつと言いながらも、蒲生は栗子の下半身側へと動く。レフェリーは栗子の頭側へと座り、胸を揉んでいく。

「栗子選手、おっぱいはどうだ? ええ?」

 レフェリーの問いに栗子は顔を背ける。そのとき、蒲生が栗子の太ももを抱えると、股間へと顔を埋めた。

「いや〜ん、ちょっと〜」

 栗子の声など聞こえないように、蒲生はレオタードの上から栗子の秘部を舐める。

「気持ち悪い〜、やめて〜」

「舐めるのはお気に召さなかったか? なら、こいつはどうだ?」

 蒲生は栗子の太ももを抱えると、股間を密着させる。そのまま腰を振りだす。

「や〜だ〜、こんなの〜、だめ〜」

「あれも駄目、これも駄目、文句の多いお姉ちゃんだな」

 蒲生はにやつきながら、腰振りを続ける。

「前回もそうだったからな、栗子選手は」

 レフェリーもにやつきながら胸を揉み続ける。

 美人姉妹は、二人揃って男たちにセクハラされていく。


「そろそろ交代だ」

 レフェリーの声で、栗子にはまたもオーターズの二人が、珠希には蒲生とレフェリーが責めを加える。

「迷彩! 迷彩!」

「( ^ω^)」

 迷彩柄のレオタードを着ている栗子に、ジャンクロもツェネッガーも興奮を隠そうともしない。栗子をうつ伏せにし、二人でヒップと秘部を撫で回す。

「あ〜ん、やめて〜」

「やめる、などという選択肢はないのであります!」

「( ´,_ゝ`)」

 オーターズの二人は栗子の下半身への責めを止めようとはしない。

「よお、また楽しませてもらうぜ」

「ふざけ・・・んんんっ!」

 珠希はまたも蒲生から唇を奪われ、左胸を揉まれる。

「こっちもそろそろ気持ち良くなったきたか?」

 レフェリーからは秘部を弄られてしまう。

「・・・ぷはっ。へへっ、キスも良いが、おっぱいのほうが気持ち良いな」

 蒲生の言葉に腹が立つ。

「勝手なこと言って〜、絶対、お姉と一緒にぶっ飛ばしてやるから!」

 この勇ましい科白に、レフェリーが肩を竦める。

「やっぱり初参戦だと、<地下闘艶場>の恐さがまだわかっていないようだな」

 そのとき、レフェリーが唇を歪ませる。

「そうだな、折角だ。珠希選手に、栗子選手がこのリングでどんな経験をしたのか教えてやろう」

「や、や〜め〜て〜・・・あぁん!」

 遮ろうとした栗子だったが、オーターズの責めに喘いでしまう。

「試合に勝ったのは勝ったんだがな、その後で、今みたいに遊んでもらったんだよ」

「そんな・・・」

「下着姿も良かったが、最後はすっぽんぽんになってもらって、気持ち良くなってもらったんだよ。何度も、何度もな」

(お姉が・・・そんな・・・)

 しかし、今自分が置かれた状況が、レフェリーの言葉が間違いでないことを教えてくれる。

「乳首も硬くなって、アソコも濡れていたぞ。なあ栗子選手?」

「ちがう〜、ちがうの〜・・・あっ、あ〜ん!」

 否定しようとした言葉は、オーターズのセクハラで遮られる。

「もう一度参戦して欲しいとお願いしてたんだが、拒まれてな。だが、珠希選手が参戦すると決まったら、急に態度を変えたんだ」

「えっ・・・?」

 思わず栗子を見遣ると、栗子は顔を背けてしまう。

(お姉・・・アタシを守ろうとして・・・?)

「珠希選手が無事に勝てば出なくてもいいが、負けそうになったら乱入していい。それなら参戦する、という条件でな」

「お姉・・・」

 間違いない。栗子は、珠希を守るために<地下闘艶場>へと再び参戦したのだ。姉を危険に巻き込んだ自分が情けない。

「妹がピンチにならなきゃ、乱入の必要もなかったろうがな。こんな恥ずかしい目に遭うことも、な」

「!」

(アタシが、お姉を巻き込んだ。なら、アタシがしっかりしなきゃ!)

 官能に塗り潰されていた闘志が蘇る。

「・・・いいかげんに、放せ〜っ!」

「はぐっ!?」

 油断していた蒲生の横面に肘を入れて怯ませる。その僅かな隙に立ち上がり、栗子を嬲っていたオーターズの二人を蹴り飛ばす。

「お姉!」

「おっけ〜」

 蒲生を背後から抱えた栗子が、後方へと高速でぶん投げる。後頭部から落とした蒲生の体を、栗子が更に持ち上げる。

「たまちゃ〜ん!」

「OKお姉!」

 栗子がクラッチした蒲生の顔面に、左足で踏み切ってから大振りの拳を空中で叩き込む。

「ぐぶぉっ!」

「そ〜れ〜」

「(ヽ´ε゚)∴」

 栗子が蒲生の体をぶん投げ、ツェネッガーへとぶつける。そこに珠希が肘を落とし、とどめを刺す。

「あとは、アンタだけっ!」

 振り向いた珠希は、ジャンクロを倒すべく拳を握る。

「うぬぬ・・・逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ・・・」

 ジャンクロは何かぶつぶつ言いながら、それでも構えて戦闘の意志を見せる。

「逃げちゃ駄目だーーー!」

 技など何もなく、ジャンクロが体当たりをかましてくる。

(そんな見え見えのタックルなんか、カウンターで・・・)

 珠希は拳を握り、タイミングを計る。だがそのとき、右足首に痛みが奔る。

「あぐぅっ!」

 さきほど止めを刺した筈のツェネッガーが、右足首を掴んでいたのだ。

 ツェネッガーの最後の足掻きにより、軽くとは言え痛めていた右足首を掴まれたことで、バランスを崩してしまう。

「うわばら!?」

 それが偶然ジャンクロの方向への倒れ込みとなり、ジャンクロを突き飛ばす結果となる。

「あいてっ!」

 まるでドミノのように、ジャンクロがレフェリーに当たる。レフェリーは反射的にジャンクロを突き飛ばし、ジャンクロはコーナーポストに頭をぶつけてしまう。

「しまった・・・おいジャンクロ、おい!」

 ジャンクロはレフェリーの呼びかけにも応じず、ツェネッガーも倒れ込んだままだ。蒲生もノックアウトされており、歯軋りしたレフェリーはゴングを要請する。


<カンカンカン!>


(足は痛い、けど・・・)

 珠希は痛みを堪え、栗子に両方の掌を向ける。

「やったね、お姉!」

「いえ〜い」

 珠希と栗子はハイタッチを交わし、勝利を祝う。そのままリングを降りようとした二人の背を、レフェリーが引き留める。

「まだ終わりじゃないぞ」

「はあ?」

 思わず振り返り、レフェリーを睨みつける。

「ジャンクロをレフェリーにわざと当てたんだ、もう一試合してもらう」

「わざとなわけないでしょ〜!」

「いいや、信じられん。それに試合を受けないと言うのなら、ファイトマネーはなしだ」

「ずるい!」

「そうだそうだ〜」

 美女二人に迫られると流石に怯むのか、レフェリーは声のトーンを落とす。

「わかった、ちゃんと公正な試合をすると約束する」

 レフェリーの説明では、

 一、相手は一人

 二、新しい衣装とインターバルを用意する

 三、リングアウトでも負けとする

の条件で行うと言う。

「あまり認めたくはないが、最悪二人で押し出してもOKとしようじゃないか。ファイトマネーも奮発する」

「う〜ん〜、それなら〜、いいかな〜」

「お姉、そんなあっさり・・・」

 あっさりと掌を返した栗子に、珠希は呆れる。

「だって〜、これだけされて〜、ファイトマネーが出ないの、いやなの〜」

「まあ、確かに嫌だけど」

「受けなければ、ファイトマネーはなしで・・・」

「やるってば!」

 レフェリーの念押しに、イラつきのまま返す。

「そうか、受けるか。なら、新しい衣装が届くまで少し待ってくれ」

 レフェリーは栗子と珠希の肢体に視線を這わせてくる。それが不快で、美人姉妹は身体を庇った。


 本当に少しの時間で、黒服が何かを持ってくる。

「新しい衣装が届いたぞ」

 レフェリーが、黒服から受け取った衣装を二人に差し出す。

「今度は・・・これ〜?」

 二人に用意された新しい衣装は、何故かスポーツタオルの上に乗せられた三角ブラのチェック柄ビキニだった。栗子は青とオレンジの柄で、珠希には黄色とピンクの柄が渡された。

「さあ、着替えてもらおうか」

「わかったわよ〜、一回控室に戻って・・・」

「何を言っているんだ? ここで着替えるんだよ」

「はあ!?」

 レフェリーの科白が信じられない。

「ここで着替えるのは〜、いやなの〜」

 栗子が間延びした声で抗議する。

「嫌ならそれでも良いぞ。違約金を払ってもらうだけだ」

 にやにやと笑うレフェリーに怒りが沸くが、ファイトマネーがなくなるどころか違約金となると、着替えるしか選択肢がない。

「でも〜、それじゃ裸が見えちゃう〜」

「おいおい、ちゃんとタオルを用意しているだろう? それで隠せばいいじゃないか」

 タオルと言っても、細いスポーツタオルだ。バスタオルではない。

「ちゃんとしたタオルを・・・」

「なんだ、用意されたタオルに文句があるのか? それなら返してもらおうか」

 レフェリーが右手を出し、くいくいと曲げる。

「たまちゃん、仕方ないよ〜。さっさと〜、着替えちゃお〜」

「お姉が、そう言うなら・・・」

「じゃあ〜、わたしから着替えるね〜」

 明るく言ってレオタードに手を掛ける栗子だったが、その手が僅かに震えていることに珠希は気づく。

(お姉、無理してるんだ・・・アタシが頑張らないと)

 珠希の目の前で、栗子はまず両腕を抜き、レオタードを腹まで下ろす。水玉のブラが丸見えになり、野次が大きくなる。それでも栗子は手を止めず、ハイレグレオタードを脱ぎ落とす。パンティは白と青の縦縞だった。

 下着姿になった栗子は、さすがに手を止めて珠希を見る。

「たまちゃ〜ん、タオルで隠して〜」

「わかった、アタシとお姉の二枚を使えば・・・」

「おいおい、タオルは自分の分の一枚だけ使ってくれよ」

 珠希が栗子のタオルと自分のタオルを持った瞬間、レフェリーが制止してくる。

「別にい〜じゃん! それくらい!」

「なんだ? レフェリーに逆らうのか?」

「だって・・・!」

「たまちゃん」

 尚も言い募ろうとする珠希だったが、栗子の声でぐっと堪える。今この瞬間は、レフェリーの言うことが絶対だ。

「・・・わかった」

 珠希は栗子のタオルを持ち、栗子の正面に立つ。

「いいよ、お姉」

「ありがと〜」

 栗子は背中に手を回してブラのホックを外し、慎重にブラを脱いでいく。珠希はスポーツタオルを栗子の乳房に巻きつけ、乳首が見えないようにする。

「はい」

「うん〜」

 珠希の差し出した水着の三角ブラを受け取った栗子は、スポーツタオルの上からブラを着けていく。背中の紐を結ぶと、下からタオルを抜く。最後にもう一度紐を結び直し、ようやく水着のブラを着け終える。

「それじゃ、ブラをもらおう」

「え〜」

「えーじゃない! 栗子選手本人が渡してくれよ」

「・・・は〜い」

 栗子は先程脱いだばかりの水玉ブラを拾い、レフェリーに渡す。

「お、まだ温かいな」

「ちょっとレフェリ〜、やめて〜」

 脱いだばかりのブラに頬ずりされ、栗子が嫌悪の声を上げる。

「ああ、わかったわかった」

 レフェリーは名残惜し気にブラをリング下の黒服に渡す。

「それじゃ、下も着替えてくれ」

「恥ずかしいけど〜、仕方ないね〜」

「あまり時間を掛けないでくれよ、お客様がお待ちだ」

「は〜い」

 返事をした栗子は、縦縞パンティに手を掛ける。栗子が半尻まで下ろしたところで、珠希はスポーツタオルを巻きつける。

「お姉、慎重にね」

「うん〜」

 ここを晒すわけにはいかない。珠希はタオルがずれないように、栗子の動きに集中する。

 栗子がパンティを脱ぎ、珠希はボトムを差し出す。

「ありがと〜」

「いいから、早く着替えて」

 珠希は栗子の手の動きに合わせて細かくタオルの位置を変え、秘部が晒されるのを防ぐ。

 左右のサイドの紐を結び、栗子が顔を上げる。

「できた〜」

 さすがにほっとしたのか、栗子の表情が和らぐ。

「さあ、パンティももらおうか」

「・・・は〜い」

 栗子のパンティを受け取ったレフェリーは、なんと匂いを嗅ぎ出す。

「や〜め〜て〜!」

 これには栗子も恥ずかしがる。

「うん、特に変なものはないな」

 意味のないことを言って誤魔化し、レフェリーはパンティもリング下の黒服に渡した。

「さて、珠希選手も着替えてもらおうか」

「はいはい〜」

 おざなりな返事をし、珠希は栗子に頷く。

「それじゃお姉、次はアタシのブロック係宜しく」

「は〜い、わかった〜」

 栗子がへにょりと右手を上げる。珠希は頷き返すと、上下の下着を丸見えとしてしまったレオタードに手を掛ける。そのとき、レフェリーが声を掛けてくる。

「珠希選手、それ以上レオタードを破かないでくれよ」

「え? だって、もう破けてるのに〜」

「自分が破ったんだろう? 破れ目が広がったらペナルティだからな」

(ペナルティって・・・無茶言うなっての!)

 腹を立てながらも、ぐっと抑えてレオタードから腕を抜こうとする。

「あっ!」

 慎重に脱ごうとしたつもりだったが、やはり破れた部分が更に広がってしまう。

「おいおい、言ったそばから。ペナルティとして、タオルを返してもらう」

「えっ、ちょっと待って!」

「それとも、違約金がご希望か?」

「うぐっ・・・」

 ファイトマネーは貰えず、違約金も払わされる。最悪のシチュエーションだ。

「それじゃ〜、わたしが隠すから〜・・・」

「いや、それも駄目だ。これはペナルティだからな」

 レフェリーがにやつきながら言っても説得力がないが、それでも拒まれればどうしようもない。

「でも〜・・・」

「そうだな、栗子選手の水着で隠す、と言うならいいぞ?」

「それは〜、無理〜」

「お姉、大丈夫。アタシ、一人で着替える」

 そう宣言してレオタードに手を掛けた瞬間、四方八方から視線が突き刺さってくる。

(タオルもなしって・・・酷過ぎるよ〜)

 一人で着替えると啖呵を切ったものの、実際にその場面になると羞恥心が沸き起こる。

(レオタードを脱がないと)

 もう破けるかどうかなど気にも留めず、ホルスタイン柄のレオタードを脱ぎ捨てる。これで珠希は下着姿となった。

(水着は・・・まずは上から、かな・・・)

 背中にあるブラのホックを外し、肩紐をずらし、ブラをリングに落とす。

「は〜い、たまちゃん」

「ありがと〜、お姉・・・」

「ちょっと待て」

 栗子が水着の三角ブラを珠希に渡してくれようとしたとき、レフェリーが制止する。

「一人で着替える、と言ったのは珠希選手だぞ? 手助けは駄目だ」

「そんな〜、これくらい〜、いいでしょ〜?」

「・・・まあ、ブラだけは認めよう。だが、手助けはそれで終わりだぞ」

「ありがと〜」

 栗子はレフェリーに投げキッスをすると、珠希に三角ブラを差し出す。

「たまちゃん、今のうちに〜、さっさと着けちゃえ〜」

「うん!」

 ブラを受け取った珠希は、栗子が前方からの視線を遮ってくれている間に、ブラの三角カップを乳房に宛がう。横紐を背中で結び、縦紐を首の後ろで結ぶ。

「ふ〜・・・」

 思わずため息が洩れてしまう。

「栗子選手、さっさと離れた離れた」

「いや〜ん」

 レフェリーが栗子の胸を押しながら、珠希から離れさせる。しかも珠希に右手を差し出してくる。

「さあ、下着をもらおうか」

「・・・はい」

 ブラを拾い、レフェリーに渡す。

「まだ温かいな」

 するとレフェリーがブラに頬ずりする。

(ド変態レフェリ〜!)

 怒りが沸くが、その行為に突っ込むと何を言われるかわからない。

(気を取り直すとしても・・・下・・・どうしよう・・・)

 どう動いても見えてしまいそうで怖い。

「おいおい、早く着替えてくれないと試合が始められないぞ。それとも、俺に着替えさせて欲しいのか?」

「そんなわけないでしょ〜が!」

 さっさと着替えなければ、本当にレフェリー自身が着替えさせると言いかねない。

(ずっと恥ずかしがってても仕方ない!)

 覚悟を決め、パンティに手を掛ける。少しずらしておいて、右手で股間を隠しながら左手で下ろしていく。膝まで下ろして手を放すと、後は重力に引かれてリングへ落ちた。

「さ、パンツももらおうか」

「そんなの、後でも・・・」

「駄目だ。今よこせ」

(この・・・っ!)

 どこまでも人の弱みに付け込んでくる。怒りを堪え、右手で股間を隠したまましゃがみ、パンティを拾う。

「はい! 匂い嗅がないでよ!」

「ああ、わかったわかった」

 そう言いながらも、レフェリーはパンティを確認している。珠希はもうレフェリーには取り合わず、周囲を見回す。

「あれ? 水着の下は・・・」

「ここにあるぞ」

 見ると、レフェリーが水着のボトムを持っている。

「なんでレフェリーが持ってんの。また変なことするんでしょ!」

「レフェリーにいちゃもんをつける気か? そういう態度を取るなら、こうだ」

「ああっ!」

 なんと、レフェリーはボトムをリング下に落としてしまった。

「な、なにしてんのよ!」

「ペナルティだ。ほら、さっさと拾いに行け」

「そんなこと言われたって〜・・・」

 躊躇する珠希を見かねたのか、栗子が水着が落とされた方へと向かう。

「たまちゃん、わたしが〜、取りに行ってくる・・・や〜ん!」

「これはペナルティだと言っただろう? 珠希選手本人に取りに行ってもらわないと、ペナルティにならないぞ」

 リングを降りようとした栗子の背後から、レフェリーが抱きつく。そのまま胸を揉み始める。

「わかった、アタシが行くから、お姉から手を放して!」

「駄目だ、栗子選手はさっきも勝手に水着を渡したからな。止めて欲しければ、さっさと取ってくるんだな」

 レフェリーはにやつきながら視線をリング下にやる。

「たまちゃ〜ん、急いで〜、お願い〜」

「わかった、お姉」

 そうは言ったものの、下半身には何も着けていないのだ。慎重にならざるを得ない。

(見えないように・・・でも、急いで〜・・・)

 既にパンティはレフェリーに取られている。下半身丸出しでリングの下に降りないといけない。

(この際、お尻は諦めよう)

 腹這いになり、慎重にリング下へと降りる。

(ボトムはどこに・・・あ、あった〜)

 ボトムはすぐに見つかり、股間を隠したまま近寄り、慎重にしゃがみ、拾い上げる。

(良かった〜、見えずに済んだみたい)

 安堵した珠希は、そのままボトムを着けようとする。しかし、そこにレフェリーの声が飛ぶ。勿論栗子の両胸を揉みながらだ。

「おいおい、そんなレフェリーに見えないところで着けないでくれ。ちゃんとリングの上で着てくれよ」

 レフェリーのにやにや笑いに殺気が沸く。

(ど、どこまで変態なのよこいつ〜・・・!)

「た、たまちゃ〜ん、お願〜い・・・あんっ」

 その怒りも、悪戯される栗子の声で抑えられる。

「・・・お姉、もうちょっと待っててね」

 ボトムをリングのエプロンに置き、股間を隠しながらリングに転がり入る。

「お、今一瞬見えたような・・・」

「見えてない!」

 レフェリーの言葉をぶった切り、ボトムへと手を伸ばす。

「ほらほら、急いで着けないと、栗子選手が大変だぞ?」

(アンタが大変なことをしてるんでしょ〜が!)

 怒りが手を震わせ、中々ボトムを拾えない。

「うん? 栗子選手、乳首が硬くなってきたぞ」

「そんなこと〜、ないの〜」

「それじゃあ、これはなんだろうな?」

「あ〜ん、クリクリしちゃだめ〜」

(お姉はお姉でなに言ってんの!)

 栗子の物言いにも腹が立つ。それでもなんとかボトムを鷲掴みにし、慎重に立ち上がる。股間にボトムを当て、紐を結ぼうとする。

 と、手が滑った。

「うわぁっ!?」

 落ちかけたボトムを慌てて押さえる。

(大丈夫、見えてない見えてない見えてない・・・)

 そう自分に言い聞かせ、慎重にも慎重を重ねて紐を結んでいく。

「珠希選手、俺が結んでやってもいいんだぞ?」

「嫌に決まってんでしょ〜!」

 レフェリーをキッ、と睨むが、それも一瞬で、ボトムの紐を結ぶことに専念する。

「・・・ふぅ」

 左右とも結び終わり、ようやく安堵の息を吐く。

「どう、着け終わったわよ〜」

「やっとか、散々待たせてくれたな」

 そう言いながら、レフェリーはまだ栗子の胸を揉み続けている。

「だから、お姉から離れて!」

「ああ、わかったわかった」

 鼻を鳴らしたレフェリーが、乳首の辺りを悪戯してからようやく栗子から離れる。

(まったく、あのレフェリ〜は〜・・・って、改めて見ると、すごい水着!)

 怒りが収まると、自分がどれだけ恥ずかしい格好をしているのか理解してしまう。

(う〜っ、頼りない〜っ!)

 三角ブラは面積が少なく、乳房の半分以上が隠れていない。少し動くだけで、珠希のEカップバストが揺れてしまう。しかもボトムも逆三角形の形で、後ろは紐のTバックだ。おかげでヒップはほとんど丸出しだ。

「着替え終わったところで・・・」

 ようやく試合が始まる。そう思った次の瞬間だった。

「ボディチェックを受けてもらおうか」

「そんな・・・」

「さっき、お互いを隠しながら着替えただろう? その間に凶器を隠されたりしたら困るからな」

(あっ・・・だから、ブラを着けるときだけOKしたんだ〜!)

 この男は、どこまで卑劣なのだろうか。まさかボディチェックを受けさせるために、わざと見逃したとは。

「さあ、まずは栗子選手からだ」

「・・・は〜い」

 小さく返事をした栗子は、レフェリーへと近づく。

「まずはおっぱいから調べるかな」

 またもレフェリーは栗子の両胸を鷲掴みにすると、ゆっくりと揉み始める。

「えっと〜、さっきも、おっぱい触ったから〜・・・」

「さっきのはペナルティだ。これはボディチェックだ」

 いけしゃあしゃあとしたまま、レフェリーは栗子の胸を揉み続ける。

「うん? おっぱいの真ん中がまた硬くなってきたぞ?」

「き、気のせい〜」

「おいおい、嘘はいけないなぁ。そら、水着の上からでもわかるぞ?」

「あ〜ん、だめだよ〜、クリクリしちゃだめ〜」

(ま〜たお姉は! 変なこと言って!)

 栗子の物言いに腹が立つが、指摘するのもおかしいので黙っておく。

「それじゃ、ここも調べなきゃな」

「あ〜ん!」

 いきなり秘部を触られ、栗子が喘ぐ。

「本当はここに何か隠したんじゃないのか? ええ?」

「か、隠してない〜」

「嘘じゃないだろうな?」

 レフェリーもわかっているだろうに、わざとらしく確認する。

「嘘じゃないから〜、そこはやめて〜」

「ここは女独自の隠し場所だからな、しっかり調べないといけないんだよ」

 にやつきながら、レフェリーは栗子の秘部を撫で回す。

「そんな〜」

「感じたときには、声を出してもいいからな?」

「ださないから〜」

 レフェリーは栗子の身体を玩びながら、独りにやけている。胸と秘部を同時に弄りながらのセクハラボディチェックに、栗子は頬を羞恥で染めていた。


「・・・うん、何も隠していないようだ」

 散々セクハラをしておきながら、ようやくレフェリーが栗子から離れる。

「待たせたな珠希選手。ボディチェックだ」

「・・・勝手にすれば〜?」

「ああ、勝手にボディチェックをさせてもらおう」

 レフェリーが前から両手を伸ばし、珠希の両胸を下から弾ませる。

「ちょ、ちょっと〜」

 剥き出しの部分に触られたことで、思わず遮ってしまう。

「なんだ? 文句があるのか?」

「・・・ない」

「それなら黙っておくんだな」

 鼻を鳴らしたレフェリーは、珠希のEカップバストを鷲掴みにしてくる。

(やっぱりおっぱい揉んでくるし!)

 わかっていたとは言え、不快感が減るわけでもない。両胸が揉まれるのを我慢するしかできない。

「ここはどうだ?」

 レフェリーは珠希の背後に回り、ヒップを撫でてくる。

「そこは剥き出しでしょ〜、なんで触ってんの!」

「大きいからな、本物かどうか触って調べているんだよ」

 わけのわからない理屈を捏ね、レフェリーは珠希のヒップを撫で回す。

(あ〜も〜、なんなのこいつ〜!)

 珠希が怒りに震える間に、レフェリーは背後から腰を密着させてくる。

「んなっ、なにしてんの!」

「ん? ボディチェックだよ」

 珠希のヒップに硬くなった股間を押しつけながら、更に両胸を揉み回してくる。

「む、胸はさっき触ったじゃない!」

「レフェリーとしての職務はしっかり務めないとな」

 レフェリーは右手を珠希の右胸から放し、秘部をつついてくる。

「あっ!」

「ん? なんだその反応は。何か隠しているな?」

「そんなわけ・・・あっ、触んないでよ!」

「やっぱり何か隠しているだろう?」

 レフェリーは珠希の左胸を秘部を触りながら、腰を更に押しつける。

「・・・おっとそうだ」

 何かを思いついたのか、レフェリーがにやりと笑う。

「栗子選手、こっちに来てもらおう」

「え〜、なんで〜」

「いいから、来るんだ」

 レフェリーから再度言われ、栗子が近づいてくる。

「ほら、珠希選手の横に並ぶんだ」

 そして栗子が珠希の隣に立つと、レフェリーは右手を珠希の秘部から放し、栗子の右胸を掴む。

「ええ〜」

「姉妹でも感触と大きさは違うもんだな」

 栗子と珠希の胸を揉み比べ、レフェリーがにやつく。

(お姉、こいつぶん殴って逃げない?)

(だめ〜、ファイトマネ〜もらえないから〜)

 アイコンタクトで言葉には出さない。勿論二人の背後に居るレフェリーが気づく筈もなく、上機嫌で二人の胸を揉み比べている。

「ついでだ、ここも比べておくか」

「っ!」「え〜、また〜?」

 レフェリーが二人の秘部を弄りだす。

「ボディチェックだからな、怪しいところはしっかりと調べておかないといけないんだよ」

 自分の欲望の度合いが大きいだろうに、レフェリーはボディチェックだと言い張る。

 それでも、美人姉妹には耐えると言う選択肢しかなかった。


 珠希と栗子の身体を弄り回していたレフェリーが、ようやく手を放す。

「うん、何もないようだ。栗子選手はもういいぞ」

「・・・」

 レフェリーが栗子を解放し、栗子は黙って離れる。

「それじゃ、ボディチェック終わり・・・」

「おいおい、珠希選手はまだ続きがあるぞ」

「さ、さっきから散々触ってるでしょ〜?」

「なんだ、ボディチェックを拒むのか? それならファイトマネーがなくなるだけだ」

(・・・卑怯者!)

 声には出さず、心の中で喚く。

「何か文句があるなら聞くぞ?」

「・・・別にないから」

 珠希としてはそう言うしかない。

「それなら、ボディチェックを受けてもらわないとな」

 レフェリーは珠希の背後から密着してくると、股間をヒップに押しつけてくる。その上で両胸を揉み回してくる。

(あ〜も〜! こいつ変態! ド変態!)

 水着の面積が少ないため、レフェリーの不快な感触をほとんど直に感じてしまうのだ。不愉快この上ないが、珠希は両手を握り締め、ボディチェックの終わりを、否、レフェリーの欲望が収まるのを待つ。

 それでもレフェリーは中々ボディチェックを止めず、胸を揉み、弾ませ、乳首の辺りを弄り、秘部を撫で、ヒップを揉む。また両手で胸を揉み回し、硬くなった股間をヒップに擦りつけてくる。

(ファイトマネーのため、ファイトマネーのため、ファイトマネーのため・・・)

 心の中で呪文のように呟きながら、珠希は必死に耐える。そうでもしないと、レフェリーを殴り飛ばしてしまいそうだ。

「・・・よし、何も隠してないようだな」

 最後とばかりにレフェリーが乳首の辺りを押し込み、珠希から離れる。

 ようやく、屈辱のセクハラボディチェックが終わった。

(あんのド変態レフェリ〜、試合が終わったらぶっ倒してやる〜!)

 声には出さず、拳を握りしめる。

「よし、追加選手を呼んでくれ」

 レフェリーが黒服に言ったときには、もう既に花道を進む巨体があった。頭には丁髷が乗り、腰にはまわし、まわしの下にはスパッツをつけている相撲取りのような巨漢だ。

 その巨漢がぐいとロープの間を広げ、リングへと上がる。

「随分といいタイミングだな」

「ふん、待たせ過ぎじゃあ。一緒にボディチェックを手伝おうかと思ったぞ」

 レフェリーの問いかけに、男が苛立ちを隠さない。

「まあそう言うな、お客さんへのサービスだよ」

「自分が楽しみたかっただけであろうが」

 レフェリーを睨みつけた男は、腕組みをしてコーナーポストに寄り掛かった。


「赤コーナー、『喧嘩相撲』、虎路ノ山!」

 自分の名前がコールされた虎路ノ山は、腕組みをしたまま水着姿の美人姉妹を観賞する。その表情が徐々に厭らしいものへと変わっていく。

「青コーナー、"褐色シスターズ"、堅山栗子! & 堅山珠希!」

 三角水着を身に着けた堅山姉妹に、観客からは卑猥な野次が飛ばされる。しかしもう二人はそれに反応せず、作戦会議に入る。否、入る前に栗子が珠希を優しくコーナーへと押しやる。

「たまちゃんは〜、しっかり休んでて〜。足〜、痛いんでしょ〜?」

「お姉・・・」

「だ〜いじょ〜ぶ〜。お姉ちゃん、倒してきちゃうから〜」

 栗子は珠希に力瘤を作って見せる。

「・・・わかった。お姉、頼んだから!」

「まかせといて〜」

 もう珠希の方は見ず、栗子は前傾姿勢のレスリングの構えを取った。

「それでは最終戦、開始!」


<カーン!>


 ゴングが鳴った瞬間、栗子が飛び出した。

「ぬっ!?」

 まだコーナーポストに立っていた虎路ノ山へと組みつき、まわしを持って一気に投げを打とうとする。

(お姉、決めちゃって〜!)

 ルール上、場外に投げ飛ばせばそれで試合終了だ。栗子の実力ならば、巨体の虎路ノ山でもいける筈。思わず手を握りしめた珠希の視線の先で、いきなり栗子が倒れ込んだ。

「ああっ!」

 場外のジャンクロが、栗子の足を引っ張ったのだ。しかも虎路ノ山の巨体が栗子の上に覆い被さり、押し潰している。

「焦らせてくれたのお! じゃが、これでまずは一人じゃあ!」

 ぐったりとなった栗子の胸を揉みながら抱え上げた虎路ノ山が、場外へと投げ落とす。

「お姉!」

 慌ててリングへと入った珠希が見たのは、栗子を受け止めたジャンクロだった。受け止めきれずによろめいてこけたが、それでも栗子が大怪我をしたわけではなくほっとする。

(ううん、今気を抜いちゃ駄目だ。アタシが頑張って、こいつを倒さないと!)

 右足首の痛みを堪えて虎路ノ山へと向き直った珠希の耳に、栗子の間延びした悲鳴が届く。

「・・・変なとこ〜・・・触んないで〜」

 思わず視線がそちらに向き、栗子がジャンクロに玩ばれている姿が目に入る。

「お姉!」

「今はそんな場合ではなかろうが!」

 背後から虎路ノ山に抱きつかれ、持ち上げられる。

(しまった〜! このままじゃ負けちゃう〜!)

 そう思ったときには、もう両足がトップロープを越えて外に出ている。慌てて両手を伸ばし、近くにあった虎路ノ山の頭部を抱え込む。

「ぬっふっふ、これは丁度良い」

 虎路ノ山は両手を珠希の胴から放し、両胸を揉み始める。

「ちょっと、触んないでよ〜!」

「嫌ならば落ちてもらうだけじゃあ!」

「くっ・・・!」

 確かにこの体勢ではいつ落とされてもおかしくない。しかしそれは栗子と珠希の敗北を意味する。珠希には、虎路ノ山にしがみついてでも耐えるしかできないのだ。


 一方、リング下では栗子がジャンクロに嬲られている。

「ぬふふふ、たっぷりと楽しませてもらいますぞ!」

「いやだ〜、やめてよ〜」

 そうは言っても、先程の試合の疲労、虎路ノ山の巨体に押し潰されたダメージ、場外へ放り投げられた(受け止められたとは言え)ダメージなどで、身動きも苦しい。

「失格した選手には、何をしてもいいのであります!」

 自らにも闘う権利はないくせに、ジャンクロは栗子を玩具にする。胸を揉み、ヒップを撫で、秘部を弄る。

「触んないで〜、変態〜」

「むむっ、変態呼ばわりとは酷いであります!」

 ムッとなったジャンクロは栗子を抱きしめる。否、背中へと手を回し、ブラ紐の結び目を外す。

「ああ〜」

 栗子は慌ててブラを押さえるが、そうすると秘部を弄られてしまう。

「あ〜ん」

「隙ありですぞ!」

 栗子の力が緩んだところで、ジャンクロは一気にブラを引っ張り、奪い去る。

「いや〜ん」

 水着のブラを脱がされ、栗子が狼狽の声を上げる。

「まずはこう! であります」

「ああ〜ん」

 ジャンクロに秘部を責められ、栗子が仰け反る。

「更にこう! であります」

 栗子が仰け反ったことで突き出された乳房、その頂点に立ち上がる乳首を抓み、素早い扱き責めを加える。

「だめ〜、そこだめ〜」

 この責めで喘ぐ栗子を、ジャンクロはうつ伏せにさせる。

「これで、手を縛ってあげますぞ」

 ジャンクロは力の抜けた栗子の両腕を背後に回させ、先程脱がしたブラで両手首を縛める。

「褐色肌のおっぱお美女、サイコーであります!」

 鼻息を荒くしたジャンクロは、再び仰向けにした栗子に抱きつく。そのまま乳房の間に顔を埋め、顔を左右に振る。それだけでは終わらず、栗子の乳房を両方から寄せる。

「おおっ、憧れのぱふぱふ! ぱふぱふ!」

「いや〜ん、ぱふぱふしないで〜!」

 栗子の抗議など耳に入らず、ジャンクロは栗子の乳房の感触を顔全体で楽しんだ。


(お、お姉・・・)

 眼下で嬲られる姉を気遣いながらも、珠希は自分自身も嬲られている状況から抜け出せない。

「さあて、今度はこちら向きになってもらおうか」

 珠希の両胸を揉んでいた虎路ノ山が、珠希の両脇の下に手を入れ、持ち上げる。

(た、高い〜!)

 ロープの外に出されていることもあり、リング下の床が目に入って、より高さを感じてしまう。

「そおら!」

 虎路ノ山が掛け声と共に、珠希の身体を反転させる。

「ああっ!」

 今度は向かい合わせの状態で、ロープの向こうに出されてしまう。

(駄目、落ちちゃう、落ちちゃう〜!)

 珠希が落ちれば、その時点で敗北決定だ。虎路ノ山に抱きつき、落下を阻止するしかない。

「ぬっふっふ、おっぱいの感触が堪らんのお!」

 虎路ノ山は分厚い胸板で珠希の胸の感触を味わいながら、珠希のほぼ丸出しのヒップを撫で回す。

(気持ち悪いけど、我慢しなきゃ落ちちゃう・・・!)

 男に正面から抱きつき、息を荒くする。まるで恋人のような行動だが、今の珠希に気づくほどの余裕はない。

 ただ負けないために、珠希は虎路ノ山へと抱きつき続ける。


「・・・ふうう、ぱふぱふ堪能しましたぞ」

 幸せな表情で、ジャンクロが栗子の乳房から顔を上げる。

「ぱふぱふなんて〜、もうしちゃだめ〜。気持ち悪いから〜」

「・・・なんですと?」

 栗子の抗議に、ジャンクロが顔を引き攣らせる。

「なんという暴言、傷つきましたぞ!」

「ええ〜? 気持ち悪いのは、わたしのほうなのに〜」

「また気持ち悪いと! これはもう罰っっっせねばなりませぬぞ!」

 一気に鼻息を噴き出したジャンクロは、栗子の水着のボトムの紐を両方共外す。

「え〜、ちょっと待って〜」

「待ちませんぞ。これは没収しますからな」

 ボトムを指差し、ジャンクロが意地悪な笑みを浮かべる。

「や〜め〜て〜!」

「それは訊けませんなぁ」

 顔を満面の笑みで飾ったジャンクロが、ボトムを掴む。

「これは〜、絶対、渡せないの〜」

 しかし栗子も必死に太ももへと力を入れ、ボトムを死守しようとする。

「そんな抵抗、無駄無駄無駄ぁ、ですぞ!」

 にやり、と笑ったジャンクロが、栗子の右乳首を転がす。

「ああ〜ん!」

 途端に栗子の力が抜け、太ももに隙間ができる。

「最後の一枚、頂きますぞ!」

 ジャンクロが水着のボトムを頭上へと掲げる。この瞬間、栗子は全裸とされてしまった。

「いや〜ん、返して〜、隠してよ〜」

「返すことはできませんが、隠すことはできますぞ!」

 ジャンクロは栗子に覆い被さり、大きく脚を開かせると、秘部に吸いつく。

「いや〜ん、やめて〜」

「止めろと言われても、止めるにゃ遅すぎた、であります!」

「だめ〜、気持ち悪い〜」

「ま、また気持ち悪いと言いましたな!」

 ジャンクロ自身を気持ち悪いと言っているのではないのだが、ジャンクロは怒りに顔を赤くする。

「もう怒りましたぞ! もう容赦しませんぞ!」

 ジャンクロは栗子から離れ、キャンパスの下側に頭を突っ込む。顔が出てきたとき、その手には何かが幾つも持たれていた。

「今日は、こんなものも準備しましたからな」

 リード線の先に、ピンクで豆型をしたものがある。

「な、なに〜、それ〜」

「すぐに身体へ教えてあげるのであります」

 ジャンクロは豆型の物を栗子の敏感な部分に当て、手元のスイッチを入れる。その途端、タイツの振動装置とはまた別種類の振動が栗子を襲う。

「ああ〜ん、なにこれ〜」

 乳首と秘裂を同時に刺激され、栗子が喘ぐ。

「ローターを知りませんかな? こいつは房になった高級品であります」

 ジャンクロは左右の乳首を交互に、秘部と淫核を交互に刺激しながら栗子の官能を高めていく。

 さっきの振動装置は刺激が強過ぎたが、ローターは微弱な振動で栗子を追い込んでくる。しかも幾つものローターが一度に振動することで、予想外な部分にも振動が当たり、より快感を高めてくる。

「あっ、あっ、あっ、あっ・・・」

 栗子の呼吸が速くなっていく。それは、ある予兆を孕んでいた。

「イッちゃう・・・わたし、イッちゃう〜〜〜・・・っ!」

 顔を仰け反らせ、手足の指を握り込み、頬を染め、栗子が絶叫する。ピン、と張った緊張が一気に解ける。

「イッちゃった、わたし、イカされちゃった・・・」

 栗子の喋るペースがそれまでとは違った。

「はて? なぜに今は話し方が違ったんですかな?」

 これにはジャンクロも首を捻る。

「イッた後は普通のペースで喋れるんですかな? これは実験で実証せねば! 実に面白い!」

 何故かジャンクロは顔の前を左手で覆い、格好をつける。しかしそれも僅かな間で、栗子の敏感な箇所へとローターを当てていく。

「あっ、駄目っ、そんなのされたら、また・・・!」

 腰を揺らすことでローター責めから逃れようとする栗子だったが、ジャンクロは巧みにローターを動かし、栗子を追い込んでいく。

 そして。

「あっ、また・・・また、イッちゃう〜〜〜ぅぅぅっ!」

 頬を染めた栗子が大きく喘ぎ、腰を震わせる。

「そんな・・・また、イカされちゃった・・・」

「やはり、イッたときに話し方が普通になるようですな。証明完了、であります!」

 にやりと笑ったジャンクロだったが、それでもローター責めを止めようとはしなかった。


 珠希は虎路ノ山に抱きしめられ、自らもしがみついたまま、ヒップを撫で回されていた。

「尻がほぼ丸出しじゃのお」

 虎路ノ山が珠希のヒップをぺちぺちと叩きながら、含み笑いを洩らす。

(余計なお世話よ!)

 そう言ってやりたいが、喋ることで力が抜けるのが怖い。

「この格好もいいが、やはりおっぱいは揉むのがいいのお!」

 虎路ノ山が珠希の脇の下を持ち、一気に引っ繰り返す。

「あっ、あぶなっ・・・!」

 再びリングの外を向かされる体勢となり、珠希は慌ててトップロープを両手で掴む。

「どうした、助けに行かんのか?」

「あっ、ちょっと!」

 虎路ノ山の野太い指が三角ブラの中に潜り込み、直接乳首を転がしてくる。

「しっかり硬くなっているのお、気持ち良いと言ってみろ」

「だ、誰がそんなこと・・・くぅん!」

 いきなり乳首を潰され、反論を邪魔される。

「ほおれ、姉が全裸で厭らしいことをされておるぞ!」

 虎路ノ山は栗子が嬲られる姿を見せながら、珠希の肢体を弄り回す。

(お姉・・・!)

 今すぐ助けに行きたい。しかし、それはリングの外に出ると言うこと。即ち珠希と栗子の負けとなる。

(なんとか、こいつを倒さなきゃ・・・)

 そう思っても、今はリングから落とされないよう、ロープを掴むことしかできない。右足を痛めていなければまだ手の打ちようもあるのだが、現状では作戦を思いつけない。

 直接乳房と乳首を弄られながら、それでも珠希はただ耐える。


「ああっ、それもうやめて、もう、イキたくない・・・あぁん!」

「ふむ、壊れても困りますからな、了解ですぞ」

 栗子の荒い呼吸に、ようやくジャンクロがローター責めを止める。自らが両腕を縛めたことで、栗子の乳房は隠されることなく、呼吸のたびに震えている。

「はふぅ、はふぅ・・・はふ〜・・・」

 ようやく栗子の呼吸が整ってくる。ジャンクロは栗子の背後から上体を起こさせ、左乳房を揉みだす。

「妹さんも気持ち良くされているようですぞ?」

「う〜・・・たまちゃん・・・」

 妹の嬲られる姿を見せつけられ、栗子が目を伏せる。

「では、お姉さんもしっかり見てもらいましょうぞ!」

 ジャンクロは左乳房から手を放し、栗子の両膝を外側へと開く。

「あ〜、だめ〜、はずかしい〜」

 何度も無理やり絶頂へと達してしまった栗子は力が入らず、閉じることもできない。珠希の視線から逃れるように、顔を背けることしかできなかった。


 姉が全裸で大股開きとされた光景に、珠希は思わず叫んでいた。

「やめて! お姉はもう失格なんでしょ? 酷いことしないでよ!」

「始まってすぐに失格になったんだ、お客さんにサービスくらいはしてもらわないとな」

 しかし、レフェリーが栗子を庇う筈もない。栗子の裸体をにやつきながら見ているだけだ。

「なにがサービスよ! こんなの・・・」

 尚も言い募ろうとした珠希だったが、レフェリーに遮られる。

「それとも、珠希選手がギブアップをするか? それなら止めてもいいぞ」

「えっ・・・」

 姉を助けるために負けを認める。しかしそれは、これまでの忍耐が全て無駄になるということだ。

「・・・ぃ」

「うん? なんだって?」

「ギブアップなんて、しない!」

 レフェリーにきっぱりと告げてやる。

「だそうだ。虎路ノ山、もっと激しくしてもいいぞ」

「ぬっふっふ、ならば、ここも弄らせてもらおうかのお!」

 虎路ノ山の左手が、三角ボトムの中に潜り込んでくる。

「あっ、ちょっ、どこ触ってんの!」

「お前のおま〇こじゃあ!」

「ば、バカじゃないの、そんなはっきり・・・いやぁっ!」

 左乳房と左乳首、加えて秘部まで直接弄られてしまう。両手はロープを掴むことに精一杯で、虎路ノ山の手を振り払うこともできない。


「ぬふふ、妹さんがおっぱおとアソコを苛められているであります。ならば、姉として同じ目に遭わないといけないでしょう!」

 勝手な理屈を捏ねながら、ジャンクロは栗子の右乳房を揉み、右乳首を押し込み、秘裂をなぞり上げる。

「あ〜ん、やめてよ〜、恥ずかしいから〜」

「そうは言いつつ、しっかり濡れていますぞ?」

 ジャンクロは左人差し指で愛液を掬い、栗子に見せつける。

「それは〜、違うの〜」

「まだ嘘を吐くとは、お仕置きですぞ!」

「ああ〜ん、だめだってば〜!」

 いきなり両乳首を転がされ、栗子が仰け反る。

「この、変態迷彩男! んんっ、いい加減にお姉から、あんっ、離れなさいよ!」

「離れなさい? 返答は、こうであります!」

「あああ〜ん!」

 珠希が幾ら叫んでも、ジャンクロは止めるどころか更に栗子の身体を玩具にする。

(この変態どもを、どうにかして倒さないと!)

 気持ちばかり焦るが、姉が、自分が嬲られる状況を変える手立てが思いつかない。ただ体力だけが削られていく。

「珠希選手、ギブアップは・・・」

「しないって、くぅっ、言ってるでしょ! あぁん!」

 喘ぎながらも、レフェリーの問いを途中でぶった切る。

「・・・そうか、ギブアップしないか」

 レフェリーが変な間を取る。

「どうやら、珠希選手は自分への責めは耐えられるらしい」

 レフェリーの言葉に、悪い予感しかしない。

「ジャンクロ。栗子選手を・・・観客席に入れろ」

「待って、それは・・・!」

「なら、負けを認めるか?」

 そう言われても、敗北だけは認められない。それでも姉を生贄にはできず、逡巡する。

「そうか。ジャンクロ」

「了解であります!」

 ジャンクロは栗子を無理やり立たせ、観客席へと突き飛ばす。

「あ〜れ〜」

「お姉!」

 何本もの手が栗子を掴み、観客席へと引き摺り込む。忽ち乳房に、乳首に、太ももに、ヒップに、秘裂に、観客の手が、指が殺到する。

 両腕を縛められているため、抵抗もできない。

「あ〜ん、だめだってば〜、あむぅん!」

 乳房を揉まれ、乳首を弄られ、ヒップを撫でられ、秘部を凝視される。唇も奪われ、舌まで差し込まれる。

「ああ・・・お姉・・・」

 姉の嬲られる姿に、珠希が唇を噛む。

「ほおれ、姉と同じように、おっぱいも揉んでやろう!」

「やだ、やめて・・・」

「おまけだ、乳首もほおれ!」

「あううっ!」

 姉の痴態を見せつけられながら、自らも厭らしく責められる。

「もちろん、ここもなあ!」

「んううぅっ!」

 虎路ノ山の野太い指で秘部を弄られ、感じたくもない快感が生じてしまう。

「珠希選手、ギブアップするなら今の内だぞ?」

 レフェリーの問いに答えるのも苦しく、首を横に振ることでギブアップを拒む。

「まだ諦めぬか、こっちはしっかり楽しめるので良いがのお!」

 虎路ノ山の指が淫核までつつきだす。

「あうっ、そ、そこは・・・」

「感じるか? ならば、もっとしてやろう!」

 虎路ノ山は水着の中、しかも片手で器用に淫核の包皮を剥く。

「いや、そこは・・・ふあぁ〜〜〜!」

 直接淫核をつつかれ、摘ままれ、振動を加えられる。ただでさえ敏感な箇所を直接責められることで、官能が高まってしまう。

(けっこうヤバい、けど・・・イッてなんか、やるもんか・・・!)

 歯を食いしばり、ひたすら耐える。

「ほお、頑張るのお。ならば、ここも一緒にだとどうかのお!」

 虎路ノ山が左手をブラの中に突っ込み、乳首を潰してくる。

「あぐぅっ! ふわぁっ!」

 痛みと快感が同時に襲ってくる。痛みは一種のスパイスとなり、嬲られ続けた身体は一層感じてしまう。

(負けない・・・こんな卑怯なことばっかりしてくる奴らになんか、負けない・・・!)

 心で叱咤しても、身体は官能に浸され、快感に犯されていく。

(負けない、から!)

 ぐっ、と唇を噛み、力の入らない左足を無理やり持ち上げ、ロープ越しに虎路ノ山の左膝へと踵をぶつける。

「・・・まだ諦めんか」

 舌打ちした虎路ノ山は、珠希の背後から胴へと両腕を回し、強く締める。

「うぐぅぅっ!」

 珠希は抵抗もできず、しかし必死にロープを掴み、落下だけは防ぐ。

「珠希選手、ギブアップするなら・・・」

「しない! ううっ、しないぃ!」

 レフェリーの確認に、最早意地で言い返す。

「我慢強いのお」

 呆れたように首を振った虎路ノ山が、胴締めを止める。

「う・・・うぁ・・・」

 息も絶え絶えな珠希を、虎路ノ山が抱え上げる。

「このまま終わりにしても良いが・・・」

 一度場外に投げる素振りを見せた虎路ノ山だったが、それはせず、リングの中へと叩きつける。

「あぐぅっ!」

 嬲られた身体で満足な受け身をとれるわけもなく、珠希は呻くしかできない。

「自分で負けを認めるまで、しっかりと身体に教えてやるわ!」

 虎路ノ山は珠希の四肢をロープに絡めていく。

 珠希の腕は大きく横に広げられ、膝も曲がったまま大きく広げられ、M字開脚でロープに磔とされてしまう。

「うむ、満点の格好じゃのお」

「ああ、同感だ」

 虎路ノ山もレフェリーも、身動きできない珠希の肢体をじっくりと見つめる。

 赤く上気した頬、谷間も露わな水着に包まれた乳房、ブラを押し上げている乳首、引き締まった腹部、愛液が滲む三角ボトム、鍛えられた健康的な太もも・・・

 どこを見ても男の欲情をそそってしまう、魅力的な身体だ。

 思わず自分の口を舐めたレフェリーが、リングの外へと声を掛ける。

「ジャンクロ、お前もこっちに来い」

「了解であります!」

 敬礼したジャンクロは、栗子を観客に預けたまま珠希に近寄る。

「珠希選手のお尻は任せる」

「はっ! お尻担当拝命したであります!」

「では、わしはおっぱいを頂こうかのお!」

「それじゃ、俺は大事なところを」

 ジャンクロはリング下から珠希のヒップを、虎路ノ山はリングの上で珠希の胸を、レフェリーもリングの上で珠希の秘部を、三人の男が珠希のメリハリボディを各自好き勝手に弄っていく。

「そろそろ生乳といくか!」

 虎路ノ山によってブラが上にずらされ、乳首までが晒される。

「うむ、しっかり乳首も硬くなっておるのお」

 虎路ノ山は乳首を捏ね回し、引っ張る。

「い、痛いっての〜・・・」

「わしは気持ち良いのでなあ、やめるわけにはいかんわい」

 虎路ノ山は乳首を転がしながら、乳房も揉んでくる。その間にもヒップはジャンクロに撫で回され、秘部はレフェリーから弄られている。

「珠希選手、ギブアップをするか?」

「しないっての・・・んんっ!」

 ギブアップを拒めば、嬲り責めは続く。それでも珠希は必死に耐える。

「もう、これを着けておく必要もないのお!」

 虎路ノ山がずらしたブラを掴み、一気に剥ぎ取る。その勢いで、珠希のEカップの乳房が大きく揺れる。

「珠希選手、ギブアップしてもいいんだぞ?」

 レフェリーは珠希の左乳房を揉みながら、ギブアップの確認をしてくる。

「しないから、ギブアップなんて」

 それでも珠希はレフェリーを睨む。

「そうか。それなら、こちらは楽しませてもらうだけだ」

 レフェリーが左乳房と左乳首を、虎路ノ山が右乳房と右乳首と秘部を、ジャンクロがヒップを揉み、転がし、撫で回す。

「ううっ・・・」

 屈辱と羞恥が珠希の心を掻き乱す。それでも、珠希は男たちの責めを耐え続けた。


「う〜、あ〜ん、だめ〜、あむ〜ん・・・」

 栗子もまた、観客によって嬲られ続けていた。

「あ〜ん、イク〜、またイッちゃう〜・・・!」

 栗子が身体をひくつかせ、絶頂を知らせる。

「ああん、イカされちゃった、わたし、また気持ち良くなっちゃった・・・」

「本当に、イッたら普通に喋れるんだな」

 達した栗子の口調に、観客たちがざわめく。

「折角だ、トロい喋り方を矯正してやろう」

「おお、それはいい」

 更に興奮を高めた観客たちが、栗子の肢体に刺激を送り込む。

「だめだってば、まだイッたばっかりだから、感じ過ぎちゃうから!」

 達した直後の栗子は刺激を拒もうとするが、人数が違い過ぎた。乳首を転がされ、乳房を揉まれ、秘部を弄られ、官能の渦へと放り出される。

「ああっ、だめ、また・・・あああ〜〜〜ん!」

 栗子が絶頂しても、男たちの欲望は止まらない。観客たちは少しでも栗子の肢体を味わおうと、必死に手を伸ばし、栗子を触り、弄り、舐めた。一人ずつからの刺激は僅かなものでも、栗子からすればそれがかなりの数になってしまう。

「ああっ、すぐまたイッちゃう、イッっちゃう〜〜〜・・・っ!」

 何度達しようとも、栗子の裸体から男たちの手が離れることはなかった。


「やめなさいよ、こんな・・・うぅっ、はぁん!」

「珠希選手、言いたいことははっきり言わないとわからないぞ?」

 レフェリーは珠希の秘部へ右手で振動を加えながら、馬鹿にしたように言う。

(かなりきつい、けど・・・こいつら相手に、ギブアップなんてしない、からぁ・・・!)

 逃れようのない状況に追い込まれ、身体を好き勝手に弄られながらも、珠希は必死に敗北を拒む。

 そのとき、レフェリーがいきなり責めを止める。

「二人共、一旦ストップだ」

 虎路ノ山とジャンクロを制止したレフェリーが、珠希の顔を覗き込む。

「珠希選手、ギブアップするか?」

「・・・しないっての」

 荒い息を吐きながらも、珠希はレフェリーを睨みつける。

「そうか。それなら、最後の一枚を没収としようか」

「なっ・・・!」

 信じられない言葉に絶句する。

「まずは、一本」

 レフェリーは水着のボトムの右紐を引っ張り、解いてしまう。

「ああっ!」

「次は、こっちだ」

 更に、左側の紐も解かれてしまう。

「落ちる、落ちちゃう〜!」

「おっと危ない」

 レフェリーがわざとらしくボトムを押さえ、あまつさえ手を動かしてくる。

「て、手を動かさないでよ〜」

「それは、水着を取っていいということか?」

「やめて、それだけは・・・!」

「それなら、負けを認めるか?」

 ボトムごと秘部を撫でながら、レフェリーが敗北を迫る。

「・・・負けは、認めない!」

 それでも珠希は敗北を拒んだ。闘っているのは自分だけではない、栗子と共に闘っているのだ。

「そうか、なら・・・」

 唇を舐めたレフェリーが手を止める。

「こいつは没収だ!」

 勢い良く上げた右手に、三角水着のボトムが握られていた。


(ぉぉぉ・・・っ!)


 途端に大きな歓声が沸く。

(そんな・・・そんな・・・!)

 とうとう、最後の一枚まで奪われてしまった。身を守る物が全てなくなった珠希の肢体を、数多の視線が犯す。

(ここまで、されるなんて・・・)

 試合が始まる前は、厭らしいことをされること、裸にされることなど考えてもいなかった。しかし今、ロープに縛められたまま全裸とされ、秘めておきたい部分までも男たちの視線に晒されている。

「それじゃ、本番といくか」

 否、見られるだけで終わるわけがない。

「珠希選手、これが何かわかるな?」

 レフェリーが持っていたのは、先程、珠希が毟り取ったタイツの振動部分だ。

「待って・・・それは・・・!」

「破ったのは珠希選手自身だからな。反省するんだな」

 にやつくレフェリーが、珠希の剥き出しの股間へと振動部分を当てる。

「それじゃあ・・・スイッチ、オン!」

「あひぃぃぃっ!」

 下着越しでも辛かった振動が、直接秘裂を揺らす。

「おおおお、押さえてるのがやっとだな」

 その振動の強さに、レフェリーも驚きの声を上げる。

「うああっ、やめっ、あうっ、うわぁあぁぅっ!」

 そんなものを直接秘部に当てられているのだ、珠希の絶叫も当然だろう。

「・・・もう無理だ!」

 先に音を上げたのはレフェリーだった。振動部分を取り落とし、手を振る。

「は〜、は〜、は〜・・・」

 珠希は荒い息を吐くのがやっとだ。

「情けないのお審判」

「そうですぞ!」

「・・・そんなに言うならジャンクロ、お前が持ってろ」

「えっ・・・りょ、了解ですぞ」

 レフェリーから振動部分を渡されたジャンクロが、動揺しながらも珠希の股間に当てる。

(こんなの・・・何回もされちゃったら・・・)

 慄く珠希だったが、レフェリーが持つ物に目を見開く。それは、胸に着けられてた振動部分だった。

「う、嘘・・・」

「嘘じゃないぞ。おっぱいも一緒に楽しませてやるからな」

 振動部分が乳房にも乗せられる。

「待って、一緒になんて・・・!」

「なら、ギブアップをするか?」

 レフェリーがスイッチをわざとらしく見せつけながら、確認をしてくる。

「・・・しない」

 一瞬の逡巡。しかし、珠希はギブアップの言葉を口にはしなかった。

「そうか。それなら、こいつを動かすだけだ」

 レフェリーがスイッチを入れた瞬間、凶悪な三点振動が送り込まれる。

「あひぃぃいあああっ!」

 乳房を、乳首を、秘裂を、淫核を、強烈な振動が震わす。身動きができない珠希には、絶叫するしか取れる手段がない。しかし全てを誤魔化すことなどできる筈もなく、猛烈な振動が身体の芯まで波動を送り込んでくる。

「あぐっ、はぐっ、うぐぅぅっ・・・わぁうぅぅぅっ!」

 ロープに戒められた四肢は動かせず、喚くしかできない。

「ぐううっ、相変わらず凄い振動だ・・・!」

「おおおお、こ、これはまたなんとも・・・!」

 振動部分を押さえているレフェリーとジャンクロも手の痺れに呻く。

「ああああっ!」

「もう駄目だ!」

「終了のお知らせですぞ!」

 珠希が、レフェリーが、ジャンクロが叫び、振動部分が取り落とされる。

「・・・くそ、長い時間は無理だな。虎路ノ山、今度はお前が・・・」

「断る。わしは見とるほうが良いからのお!」

「ずるいですぞ」

 勝手な言い合いをする男たちだったが、珠希にとってはそれどころではなかった。振動責めに苛まれた身体はまだ震え、その影響が残っているのだ。

「あの振動を直に受けたんだ、さすがに限界だな」

 珠希の憔悴ぶりに、レフェリーがにやつく。

「レフェリー殿! 自分も良い目を見たいであります!」

「ん? 何かいいアイデアでもあるのか?」

「ならばお耳を拝借」

 ジャンクロはエプロンサイドに上がり、レフェリーに耳打ちする。

「・・・随分とエロいことを考えたな」

「そこをなんとか」

「ま、いいだろう。虎路ノ山」

 今度はレフェリーが虎路ノ山に耳打ちし、虎路ノ山が腕組みする。

「そおじゃのお、後で交代するなら良かろおて」

「そうか、なら早速頼む」

 レフェリーの合図に、虎路ノ山は珠希をロープの拘束から自由にしていく。

(・・・なんで、ここにきて・・・)

 激しい責めに晒された珠希は、荒い呼吸をするだけだ。

「そおら、立てい」

 珠希の右胸を揉みながら、虎路ノ山が力の入らない身体を持ち上げる。

「どおれ!」

 そのまま虎路ノ山の肩に乗せ、別のロープ際まで移動する。そのまま珠希の身体をロープの外に出してしまう。

(あっ! まずい、落とされちゃう〜!)

 そう思っても、抗うだけの力は残っていない。

「安心せい、まだまだ楽しませてもらうからのお!」

 虎路ノ山はリングへと珠希の正面を向け、ロープに寄りかからせる。

「むふふふ、これからお楽しみであります!」

 自分もエプロンサイドに上がったジャンクロが、珠希に抱きつく。

「蒲生氏が良い思いをしてましたからな、小生もしたくなったのであります!」

 背後から抱きついたジャンクロが腰を振り出す。

(ま、またこんな厭らしい真似して・・・!)

 振り解きたいが、力も入らず、下手に抵抗してリング下に落下するのも怖い。

「このまま落ちても困るのお」

「仕方ない、珠希選手の手を引っ張ってやろう」

 親切そうに言いながらも、虎路ノ山とレフェリーは珠希の両手を引っ張るだけでなく、乳房を揉みだす。

「ぅぅっ・・・」

 身動きすら厳しく、両乳房を揉まれ、両乳首を弄られ、ヒップに男の腰を擦りつけられる。振り払うのも苦しいほど体力が低下している。

「ジャンクロ、そろそろ良いだろう」

 レフェリーの問いかけに、ジャンクロが鼻息も荒く答える。

「ううっ、もう少しでイケそうなのですが・・・」

「馬鹿野郎! 我慢しろ! 冗談抜きで消されるぞ」

 だらしない表情のジャンクロに、レフェリーが本気で怒る。

「うっ、そ、そうでした。まだタヒにたくはないですぞ」

 ジャンクロは妙に腰を引いた体勢でリング下へと降りる。

「まったく・・・虎路ノ山、次の場所でお客さんへのサービスといこうか」

「そおじゃのお、お客さんは大切にせねばのお!」

 虎路ノ山が珠希の身体を抱え上げ、また肩に乗せる。そして栗子が観客から嬲られている場所から、一番遠い場所へと移動する。

「うむ、今度はこちらじゃのお!」

 珠希を下ろした虎路ノ山が、トップロープとセカンドロープの間に珠希の上半身を差し込む。更にセカンドロープとサードロープの間に珠希の両脚を差し込むと、リングの中には珠希のツンと上向きのヒップが残される。

「ジャンクロの奴が楽しんだからのお、わしも楽しませてもらうとしようか!」

 虎路ノ山が珠希の腰を掴むと、まわしを着けた股間を珠希のヒップに当てる。

「そおら!」

 虎路ノ山が腰を揺するたび、珠希の乳房が派手に揺れる。

「揺れるおっぱお! 見事であります!」

 その揺れに誘われたように、ジャンクロが手を伸ばし、牛の乳搾りのように揉み解してくる。

「・・・ぁあ、やめ・・・ひぅっ!」

 乳首を転がされ、甘く喘ぐ。

「がっはっは、悦んどるようじゃのお! どおれ、もっと楽しませてやろう!」

「あううぐぅううっ!」

 虎路ノ山から淫核まで押し込まれ、腰が跳ねる。

「うむうむ、良い反応じゃあ!」

 虎路ノ山は珠希のヒップを撫で、叩き、一人悦に入る。

「おっぱおも最高であります! 乳首ビンビン丸!」

 ジャンクロも胸責めを続け、珠希の乳房と乳首を玩具にする。

 しかし、そこにレフェリーが声を掛ける。

「それじゃ虎路ノ山、また移動を頼む」

「うん? 必要あるか?」

 虎路ノ山の疑問に、レフェリーが目線で合図する。

「まだこっちのお客さんが楽しんでないからな」

「おお、そおじゃったそおじゃった、不公平はいかんのお!」

 虎路ノ山はぐったりとなった珠希の身体をロープの間から引き抜き、肩に担ぐと、尻を撫でながら移動する。

「最後はやはり、これじゃのお!」

 珠希をロープ際に座らせた虎路ノ山は、珠希の両手両足をまたもやロープで縛めていく。

(ま、また・・・あれ・・・?)

 珠希はまたもM字開脚で拘束され、男たちに裸体をじっくりと眺め回される。

(また、こんな恥ずかしい格好で・・・)

 顔を背けても、男たちの視線を感じずにはいられない。

「珠希選手、そろそろギブアップしてはどうだ?」

 レフェリーの確認に、それでも首を横に振る。

「まだ諦めないのか。喜べ二人とも、珠希選手はまだ頑張ってくれるらしい」

 珠希が負けを認めなければ、責めは続く。それはわかっているが、珠希は意地でも負けを認めたくなかった。

「そうかそうか、ならばもっと楽しませてもらおうかのお!」

「同感であります!」

 またも男たちの手が珠希へと伸ばされる。

(また、こいつら〜・・・んっ、えっ・・・?)

 乳房を揉まれ、乳首を転がされ、尻を撫でられ、秘裂をなぞられ、淫核をつつかれる。そのたび、何かが胸の奥底から沸き上がってくる。

(ううっ、気持ち悪い筈、なのに〜・・・)

 男たちから与えられる刺激が、身体の内部に熱を生む。その熱が更に体温を上げ、新たな感覚を生じさせていく。

(まずい〜、よくわかんないけど、まずい〜!)

 勝手に息が荒くなり、頬が染まり、腰が揺らめく。腰の奥が疼く。第三試合まで行っていること、散々嬲られていること、それらによって体力を失い、身体が快楽を素直に受け入れてしまっているのだ。

(駄目、このままだと駄目・・・駄目なの、にぃ・・・!)

 思いとは裏腹に官能は昂り、精神がどこかに飛んで行こうとする。

 そして、遂に。

「あっ・・・あああ〜〜〜ぁぁぁん・・・!」

 唇から自分のものとは思えない絶叫が迸る。

「はぁ、はぁ、あは〜ぁ・・・」

 息が整わない珠希だったが、それでも男たちは休ませてはくれない。

「随分と気持ち良くなってくれたようじゃないか。だが、これで終わりじゃないぞ?」

「・・・やめ・・・うぅっ、ああぁ〜ん!」

 ロープに四肢を縛められた珠希に、またも男たちが責めを再開させる。今の珠希にできるのは、喘ぎ、達し、男たちを悦ばせることだけだった。


 一方、栗子もまだ観客からの責めを受け続けていた。

「あっ、あっ、あっ、あは〜〜〜ん!」

 何度目かの絶頂で、がくりと首を折る。

「・・・さすがに、これは・・・」

「おい、ちょっと休ませてやれよ」

 栗子の憔悴振りに、周りからそんな声が飛ぶ。栗子は床へと寝かされ、激しい呼吸が徐々に落ち着いていく。

 そろそろいいか、と男の一人が手を伸ばそうとしたときだった。

「手が〜、痛いの〜、外して〜」

 栗子が背中を向け、軽くではあるが腕を揺する。確かに、長時間水着のブラで縛られた褐色の両腕は血の気が引いていた。

「これは気づかなかったな」

「可哀想だ、外してやれよ」

 観客たちは我先にと水着のブラを外しに掛かる。勿論、自分がブラを手に入れるためだ。

「・・・痛かった〜」

 ようやくブラの縛めが外された栗子は両腕を擦り、血行を良くする。その行為でGカップの乳房が寄せられ、胸の谷間が深くなる。思わず男たちの視線がそこに集まる。

「ど〜も、ありが・・・と〜!」

 次の瞬間、栗子は一人の観客を肩の上に抱え、自分の身体ごと回転し、ぶん回す。周囲の観客が薙ぎ倒され、視界が拓ける。

「た〜まちゃ〜ん、今いくよ〜」

 哀れな観客を放り出した栗子は、口調だけはのんびりと、ふらつく足を踏みしめ、観客席との境の手摺りを乗り越えた。


「・・・あっ・・・あああ〜〜〜!」

 珠希の絶頂を知らせる嬌声が、リングに響く。がくりと首を折った珠希を、男たちが見下ろす。

 汗で顔に張りついた金髪、染まった頬、硬く立ち上がった乳首、愛液に塗れた秘部。どこを見ても、男の欲情を誘う。

 珠希の顔を覗き込んだレフェリーが、左乳房へと悪戯しながら確認を取る。

「良く耐えるなぁ、珠希選手。だが、無理をしなくてもいいぞ。もうギブアップしてもいいんだぞ?」

 レフェリーの甘い誘惑に、心がぐらつく。

(・・・もう、いいかな〜・・・)

 珠希が震える唇を開いたそのときだった。

「・・・え〜い!」

「ふごっ!」

 いきなりジャンクロが倒れ込む。栗子の体当たりの所為だった。

「たまちゃん!」

「いたあぁっ!」

 その栗子が、珠希の右尻を思い切り叩いた。少し遅れて、褐色の肌の上にくっきりと手形が浮き上がる。

「あきらめちゃ〜、めっ!」

 栗子はロープを揺すり、珠希の縛めを緩める。

「ありがと、お姉!」

 栗子の喝で、闘志と勝利への執念を取り戻す。右足首の痛みも、今は気付け薬代わりだ。

「せいっ!」

「ぬごっ!」

 栗子の動きに気を取られていた虎路ノ山のどてっ腹に膝蹴りを、顔面に頭突きを入れてやる。その間にレフェリーはしれっと距離を取っている。

「ぬぐぐ・・・油断したわい」

 鼻血を拭った虎路ノ山の表情が険しくなる。

「油断? 女を苛めるしかできない男が、なに言ってんの〜?」

 珠希の挑発に、虎路ノ山の顔色が変わる。そのとき、珠希の耳に間延びした悲鳴が届く。

「いや〜ん!」

「よくもやってくれましたな、お返しですぞ!」

 栗子の背後からジャンクロが抱きつき、乳房を揉みながら乳首を押し込んだのだ。

「お姉!?」

 栗子の悲鳴に振り返る。

「!」「!」

 一瞬のアイコンタクト。それだけで充分だった。なにせ、生まれたときから傍に居てくれた姉なのだ。

「余所見とは余裕じゃのお!」

 ここで勝負を決めようと、虎路ノ山がぶちかましてくる。

「え〜い!」「こんの〜っ!」

 栗子はジャンクロを持ち上げ、珠希は虎路ノ山を肩越しに投げる。男二人の頭部がぶつかり、鈍い音を立てる。

「きゅう・・・」

 ジャンクロの首ががくりと垂れ、意識を失ったのがわかる。

「ぐぬう・・・」

 しかしエプロンサイドに落ちた虎路ノ山は、それでもロープを掴み、落下を拒む。

「ま、まだまだぁ・・・!」

 しかし、その背後に全裸の美女が立つ。

「たまちゃんを・・・いじめた、分〜!」

「ぬわっ!」

 栗子の強烈な張り手が、虎路ノ山の臀部を捉える。

「さっさと、落ちろ〜!」

 トップロープを掴んだ珠希は、左足で踏み切り、空中で左回し蹴りを放つ。

「ぬごぉ・・・」

 虎路ノ山のこめかみを抉った一撃で、その巨体がリング下へと転落する。


<カンカンカン!>


 虎路ノ山がリング下に落下したことで、終了のゴングが鳴らされる。

「・・・勝った〜」

 大きく息を吐いた珠希は、リング下に視線を向ける。そしてしゃがみ込み、右手を伸ばす。

「お姉」

「たまちゃん」

 その手を掴み、栗子もリングに上がってくる。リングの上、褐色の肌をもつ美女姉妹が全裸で向かい合う。

「お姉・・・今回はごめん、ありがと」

「ううん〜、わたしも〜、黙ってたから〜、お互い様〜」

 にっこりと笑う栗子を、思わず抱き締める。

「お疲れ様、お姉」

「たまちゃんもね〜、頑張ったね〜」

「お姉こそ」

 お互いの背中を優しく叩き、健闘を称える。

「さ〜て・・・」

 珠希は栗子との抱擁を止め、レフェリーを睨む。

「試合中、散々やってくれたよね〜」

 指を鳴らしながら、レフェリーへと歩を進める。

「ま、待て、俺はレフェリーとしてだな、ちゃんと仕事を・・・」

 レフェリーは後ずさるが、許すつもりなどこれっぽっちもない。珠希の怒りが伝わるのか、レフェリーは必死に言い募る。

「そ、そうだ、栗子選手はな、参戦を受け入れる代わりに、珠希選手の倍額のファイトマネーを要求したんだぞ!」

「はあっ!?」

 思わず栗子を振り向くと、こっそりと逃げ出そうとしている。これはレフェリーが言ったことが事実に違いない。

「セイッ!」

「ごぶあっ!」

 レフェリーを直突きで成敗し、栗子の後を追う。

「待てコラ、お姉ぇ〜っ!!」

「待〜て〜ま〜せ〜ん〜!」

 右足の痛みも忘れて憤怒の形相で追う珠希と、必死に逃げる栗子。全裸の褐色美女が二人、豊かな乳房を派手に揺らしながら駆けていく。

 淫らに責められ続けた美人姉妹は、最後に仲良く走って退場していった。その光景に、観客席からは一層の野次や指笛が飛ばされるのだった。



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