【特別試合 其の七十 朝久里雛実:ボクシング】   紹介者:ハングドマン様


 犠牲者の名は「朝久里(あさくり)雛実(ひなみ)」。16歳。身長146cm、B86(Fカップ)・W57・H83。

癖のある黒髪のショートカット、釣り目がちで鋭さを秘めた瞳、真っ直ぐに伸びた鼻梁。その容貌はどこか、毛並みの美しい狼を思わせる。

 幼い頃から始めたボクシングの実力は確かなもので、<地下闘艶場>から誘いの手が伸びた。雛実は自分のボクシングの技術を試す好機だと喜んだが、<地下闘艶場>の狙いが、その魅力的な身体にあるとは予想だにしていなかった。


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 ガウンのフードを深く被り、軽いシャドーを繰り返しながら雛実は花道を進む。観客席から卑猥な野次や指笛が飛ばされるが、シャドーで跳ね返すかのように雛実は無言で進んでいった。


「赤コーナー、マンハッタンブラザーズ1号!」

 雛実の相手はマンハッタンブラザーズ1号だった。覆面を被り、レスリングパンツとレスリングシューズを身に着けている。リング下のコーナーには、まったく同じ格好をしたマンハッタンブラザーズ2号が居る。

「青コーナー、『小さき狼』、朝久里雛実!」

 リングコールされた雛実は、ガウンを跳ね除ける。その下にあったのは、黒のビキニだった。ブラは肩紐のないタイプで、雛実のFカップバストが零れ落ちそうだ。ボトムはサイドを紐で結ぶタイプで、何かの拍子で落ちそうな危険性(男たちにとっては期待感)がある。

 ビキニでは隠し切れないメリハリのある雛実の肢体に、男たちの視線が集中する。その視線が不快なのか、雛実は胸の前で腕を組んだ。


 マンハッタンブラザーズ1号のボディチェックをあっさりと終えたレフェリーが、雛実の前に立つ。

「それじゃ朝久里選手、ボディチェックを・・・」

 雛実の膨らんだ胸元へと手を伸ばそうとしたレフェリーの眼前に、オープンフィンガーグローブが突き出されていた。

「触んないでくれる?」

 年齢以上に鋭い雛実の視線に、レフェリーが怯む。

「ボ、ボディチェックを受けないと言うのか? それならペナルティを・・・」

「ああいいよ。二人でも三人でも相手してやるよ!」

 オープンフィンガーグローブを叩き合わせ、雛実がにやりと笑う。狼染みた笑みに、レフェリーは視線を逸らしながらリング下のマンハッタンブラザーズ2号を呼び込む。

「・・・それでは、ゴング!」


<カーン!>


 済し崩しにハンディキャップマッチが始まった。マンハッタンブラザーズの二人は雛実を挟み込むように位置取りし、対する雛実はピーカーブースタイルで上体を揺する。

 マンハッタンブラザーズが同時にタックルで襲い掛かる。それは双子の特性を活かしたコンビネーションだったが、雛実の反応と対応速度は圧倒的だった。

 左から来たマンハッタンブラザーズ1号を顔面へのジャブで一瞬止め、右から来たマンハッタンブラザーズ2号をボディ打ちで怯ませ、1号の顔面を右ストレートで打ち抜き、更に2号の右頬に左フックを叩き込む。

 小柄な体躯を活かしたスピードと、全身のバネを使ったパンチ。まだ高校一年である雛実が見せた一瞬のコンビネーションに、思わず観客席が沸く。

「所詮、こんなもんだよね」

 マンハッタンブラザーズの二人をリングに這わせ、雛実が両手を払う。

「否、だ」

「えっ・・・?」

 突然耳元で囁かれ、雛実が振り返ろうとする。しかし、その前に異変が起こる。

「ああっ!」

 なんと、黒ビキニのブラが外されたのだ。Fカップを誇る雛実の乳房が解放され、雛実は思わず両手で隠してしまう。

「小柄な割に、立派な胸をしているな」

 ブラを手に笑うのは、白の忍者装束を身に纏った男、小四郎だった。

「い、いきなり乱入なんてあり!?」

「おいおい、二人でも三人でも相手にする、と言ったのは誰だ?」

 レフェリーの嘲るような言葉に、雛実は歯を食い縛る。

(今ならマスクマン二人は伸びたまま、速攻でこいつを倒せばアタシの勝ち!)

 左手で胸を隠し、右ストレートを放つ。小四郎の腹部を捉えた一撃だったが、小四郎を打ち倒すまでにはいかなかった。

 片手を胸の防御に回せば、腰の入ったパンチなど打てない。俗に言う手打ちのパンチしか出せず、それでは鍛えた成人男性を倒せるわけもない。

「くっ、片手打ちでこれか、油断できんな」

「おい小四郎、大丈夫だろうな」

 レフェリーが小四郎に確認するが、小四郎は雛実を睨んだまま何も返さない。

 じり、と間合いを詰めた小四郎が、下段蹴りを放つ。ボクサーが苦手とする下半身への蹴りだったが、雛実には通じない。雛実は軽いステップで左に躱し、右フックをボディに突き刺す。

「ぬぐっ!」

 カウンダーで決まった一撃に、小四郎が一旦距離を取る。雛実も追撃には行かず、胸を隠したまま小四郎をうかがう。

(胸隠したままじゃ、倒すのは難しいか・・・一瞬だけなら、我慢して・・・)

 羞恥心を押し隠し、雛実が構えを取ろうとしたそのときだった。

「あっ!?」

 背後から両腕を掴まれていた。復活したマンハッタンブラザーズが、それぞれ右腕と左腕を掴んでいたのだ。ボクサーである雛実が両腕を捕らえられた、それは抵抗の手段が奪われたことを意味する。

「くっ、放せ、放せよ!」

 どうにか振り解こうとするが、胸が見えそうになるため思い切った動きができない。

「やっとおとなしくなったな、朝久里選手」

 雛実の暴れる姿を見て、レフェリーがにやつく。

「さあ、しっかり育ったおっぱいを見せてもらおうか。マンハッタンブラザーズ、頼むぞ」

「やだよ、手を放せ!」

 雛実は両腕に力を込め、必死に胸を隠す。

「くっ、うう・・・っ!」

 男二人の力には敵わず、両腕が広げられていく。そして。

「ああっ!」

 遂に両腕が引き延ばされ、小柄な身体に似合わぬFカップバストが欲望の視線に晒される。

「さて、それじゃボディチェックを行うとするか」

「ちょっと待てよ、ボディチェックを受けない代わりにハンデ戦になったろ!」

「おいおい、ボディチェックは選手の義務だぞ? 拒むほうが悪いんだよ」

 にやにやと笑うレフェリーは、いきなり雛実の両胸を鷲掴みにする。

「身体に似合わぬデカさだな。重くて大変だろう?」

 勝手なことを言いながら、雛実の両胸を揉み込んでくる。

「この、変態野郎!」

「これはボディチェックだと言っただろう? うん? この出っ張りはなんだ?」

 レフェリーは雛実の乳首を引っ張りながら、わざとらしく言う。

「それは・・・」

 その単語を口にするのが恥ずかしく、雛実は口ごもってしまう。

「なんだ、やっぱり凶器じゃないのか? ええ?」

 レフェリーはにやつきながら、雛実の乳首を転がす。

「あっ、やっ、ふっ・・・」

 すると、雛実の口から甘さを含んだ声が洩れだす。

「どうした、変な声を出して? ボディチェックで気持ち良くなったわけじゃないだろうな?」

 ここぞとばかりに乳首に擦り責めを行いながら、レフェリーがにやつく。雛実は何度も首を振り、レフェリーの言葉を否定しようとする。

「おいおい、はっきり言葉にしてくれないとわからないぞ? これは凶器なんだろう?」

 レフェリーは弱い力で乳首を押し潰してくる。雛実は一度唇を噛み、必死に言い募る。

「ち、乳首ぃ、だよぉ・・・」

「なんだ、これは乳首だったのか。なら、ここが硬くなったのは、朝久里選手が厭らしく感じてしまったから、だな?」

「そ、そんなわけ・・・あっ、はぁん!」

 乳房を揉まれながら硬くなった乳首を転がされ、雛実は喘ぎ声を上げてしまう。

「そろそろお客さんにも楽しんでもらうか」

 レフェリーが指示を出し、マンハッタンブラザーズは雛実を担ぎ上げる。

 マンハッタンブラザーズの二人が、二人掛かりでのカナディアンバックブリーカーを極める。そのまま揺さぶっていくと、小柄な雛実の身体が大きく揺れる。それ以上にFカップを誇る乳房が揺れ、観客の目を楽しませる。

「あっ、うっ、うっ、ぅっ・・・」

 しかし雛実にとっては拷問技だった。背中に男たちの肩が食い込み、恥ずかしいどころではない。

「よし、次は小四郎」

「うむ、承知した」

 レフェリーの指示でカナディアンバックブリーカーが外され、雛実はリングにうつ伏せとされる。腰を押さえて呻く雛実だったが、今度は小四郎に両手を持たれる。

「むんっ!」

「ああっ!」

 今度は、吊り天井固めに捕らえられていた。またも大きな乳房が天井を向き、揺らされる。

「朝久里選手、まさか負けは認めないよなぁ?」

 レフェリーが右乳房を揉みながら、ギブアップの確認をしてくる。

「だ、誰が・・・ううっ、触るなぁ・・・っ」

 痛みに呻く雛実だったが、感じているのは痛みだけではない。レフェリーが乳首を弄るたび、切ないような感覚が浮かび上がってくるのだ。

「触るなと言うが、乳首は硬くなっているぞ?」

 レフェリーはわざとらしく右乳首を摘まみ上げ、こりこりと刺激する。

「あっ、はふうっ、ひうんっ!」

 乳首を刺激されるたび、雛実の口からは喘ぎ声が零れる。

「乳首が敏感だな、朝久里選手は」

 レフェリーは乳首から手を放し、乳房を揺らす。

「この・・・変態レフェリー・・・!」

 それでもレフェリーを睨みつける雛実に、レフェリーは肩を竦める。

「口が減らないな、朝久里選手は。小四郎、もういいぞ」

「承知した」

 小四郎が吊り天井固めを解き、雛実はリングに転がされる。

「マンハッタンブラザーズ、頼むぞ」

 レフェリーが顎をしゃくると、マンハッタンブラザーズがそれぞれ雛実の両膝を曲げさせ、高々と抱え上げる。

「えっ、なにを・・・きゃあああっ!」

 ダブルのニークラッシャーで、雛実の膝がマンハッタンブラザーズの膝に叩きつけられる。あまりの痛みに、雛実は膝を押さえて転げ回る。

「大袈裟だな、朝久里選手。それじゃ、次にいくか」

 レフェリーの指示で、小四郎が雛実の両手を万歳の形で押さえ、マンハッタンブラザーズの二人は雛実の両足首を持つ。そのまま、外側へと広げていく。

「ま、待って、それ以上は・・・!」

 大きく開かれていく足により、雛実の股間が見えてしまう。たとえ水着があるとは言え、恥ずかしい箇所に違いはない。必死に太ももを閉じて隠そうとする雛実だったが、男性選手二人の力に敵う筈もなかった。

「あああっ!」

 とうとう、大開脚を披露させられてしまった。しかもFカップの乳房は丸出しで、雛実が身を捩るたびに大きく揺れる。今の雛実の姿はまるで、下側が広い「人」の字のようだ。

「さて、朝久里選手、ギブアップするか?」

 レフェリーが雛実の腹に座り、両乳房を揉みながらギブアップの確認をしてくる。

「だ、誰が・・・ひぃん!」

 乳首を弄られただけで、雛実は小さく喘いでしまう。

「おいおい、乳首を触られただけだぞ? まさか気持ち良くなったのか?」

 レフェリーは雛実の乳首を転がし、にやける。

「そ、そんなわけ・・・んんっ・・・ない・・・っ!」

「ふーん、そうか」

 雛実の強がりに、レフェリーがにやりと笑う。

「よし、マンハッタンブラザーズ、朝久里選手を抱え上げてくれ」

 レフェリーの指示に従い、マンハッタンブラザーズの二人は雛実の右脇と右膝、左脇と左膝の下に手を入れ、雛実の身体を宙に浮かせる。

「それじゃ今から、たっぷりと刺激を与えるからな。朝久里選手なら、気持ち良くなる筈ないよなぁ?」

「・・・当たり前だろ」

 羞恥心を押し殺し、レフェリーを睨む。

「わかった、それじゃ、ちゃんと耐えてくれよ」

 レフェリーがまたも乳首を刺激してくる。両方の乳首をつつき、転がし、扱き、押し潰し、振動を加えてくる。

「あっ、んっ、ふわぁっ・・・!」

 それだけで、雛実の口からはあっさりと喘ぎ声が洩れてしまう。

「んん? なんだ、今の声は?」

 わかっているだろうに、レフェリーはわざとらしく確認する。

「な、なんでもな・・・いぃぃううぅぅっ!」

 否定しようとした言葉が、喘ぎ声となってしまう。

「しっかりと気持ち良くなっているじゃないか」

 下卑た笑みを浮かべたレフェリーが、小四郎に頷く。

「やっと出番か」

 鼻を鳴らした小四郎が、背後から手を伸ばしてくる。

「まあそう言うな」

 レフェリーは膝立ちとなり、姿勢を低くする。そのまま秘部を撫で始める。

 小四郎が乳房を揉み、レフェリーが秘部を弄る。小柄な美少女が抱え上げられ、身体を好き勝手にされている状況に、観客席からは卑猥な野次が飛ぶ。

「・・・ううぅっ、こんな、卑怯なことしか・・・ああっ、できないのか、変態どもめ・・・!」

 雛実の負け惜しみに、レフェリーが表情を変える。

「暴言は吐くものじゃないな、身を以て反省しろ!」

 レフェリーの合図で雛実を軽々と抱え上げたマンハッタンブラザーズの二人が、勢いをつけて自らの膝へと雛実の股間を打ちつける。

「あがががっ!」

 二人掛かりでの<マンハンッタンドロップ>に、雛実が悶絶する。

「まったく、口が悪い朝久里選手をどうしてやろうか・・・そうだ、お客さんにも楽しんでもらわないとな」

 レフェリーの合図で、マンハッタンブラザーズの二人が雛実をリング下へと下ろす。マンハッタンブラザーズは雛実の腕を自分の肩に回すようにし、雛実の背中を支えながら反対の手で脚を開かせる。

 その体勢のまま、マンハッタンブラザーズは観客へと近づく。それが何を意味するかがわかった観客たちは、こぞって半裸の雛実へと手を伸ばす。

「あっ、やだっ、ひっ、あふぅん!」

 男たちの手が、雛実の丸出しの乳房に、太ももに、ヒップに、そして秘部に伸ばされる。男の手が当たるたび、雛実が身体をひくつかせる。特に乳首を弄られたときは反応が激しい。

 と、一人の男が雛実のボトムの紐に手を伸ばした。

「水着は取らないようにしてくださいよ」

 レフェリーの注意に、男は残念そうに紐から手を放す。それならとばかりに秘部を鷲掴みにし、そのまま振動を加える。

「あひぃぃぃっ!」

 雛実は首を仰け反らせる。秘部だけではなく、乳房は揉まれ、乳首は転がされ、ヒップは掴み回されている。

 マンハッタンブラザーズは雛実を抱えたままゆっくりと一周し、最後に雛実をリングに転がし入れる。

「うっ、うぅう・・・」

 リングに戻された雛実は、多くの手によって揉み回された乳房を隠し、震えることしかできなかった。そこに、凛々しいボクサーの姿はもうない。

「さあ朝久里選手、まだ試合は終わっていないぞ?」

 しかし、またも男たちの手が雛実へと触れてくる。

 マンハッタンブラザーズが雛実の両手両足がX字になるように押さえ、レフェリーが左胸と秘部を、小四郎が右胸を責める。

「も、もう、触らな・・・あううっ!」

 雛実の言葉も、男たちの責めで遮られる。

「くくっ、たっぷりと濡れているなぁ朝久里選手」

 秘部を弄っているレフェリーが、水着のボトムの湿り気を指摘する。

「濡れているのも気持ち悪いだろう? だから、脱がしてやろう。最後の一枚だがな」

(そんな・・・嘘だ・・・)

 最後の力を振り絞って暴れるが、悲しいほど身体は動いてくれなかった。

「そら、右側が外れたぞ」

 片側の紐を解いたレフェリーが、残る紐へと手を伸ばす。

「や、やめて、よ・・・」

 その弱々しい呟きに、レフェリーが手を止める。

「朝久里選手、やめて欲しいのか? それなら、『私はおっぱいを触られて気持ち良くなりました』と正直に言ってもらおうか」

「だ、誰がそんなこと・・・!」

 レフェリーの屈辱の提案に、雛実は思わず叫んでいた。

「言わないのか? ならしょうがないな」

 にやりと笑ったレフェリーが、左側の紐も外してしまった。

「ああっ・・・!」

 それでもボトムは辛うじて秘部を隠している。しかし、今にも落ちてしまいそうだ。足を閉じようとしても、マンハッタンブラザーズに押さえられていてはそれもできない。

「そろそろ覚悟はできたかな?」

 レフェリーがボトムを掴み、雛実の顔を覗き込む。

「そんなの無理だ、お願いだから・・・」

「そんなお願いは聞けないなぁ朝久里選手」

 鼻で笑ったレフェリーは、ボトムを遂に剥ぎ取る。

「これで、朝久里選手の・・・オールヌード、完成だ!」

 レフェリーが、黒い水着のボトムを掲げる。観客席が沸き、野次や指笛が激しくなる。

(ここまで、されるなんて・・・)

 全裸にされたという事実が、雛実の心を折った。

「もう、嫌だ・・・ギブ・・・っ!?」

 敗北を認めようとした瞬間、何かで口を塞がれた。

「危ういところだった」

 それは、小四郎がレフェリーの手から奪ったビキニのボトムだった。小四郎はビキニの紐を雛実の後ろで結び、即席の猿轡とする。

「なんだ、小四郎。いきなりボトムを取るから驚いたぞ。・・・まあ、助かったと言っておく」

「まだまだ終わらせるには早いからな」

(そんな・・・まだ、続けるつもり・・・?)

 今までも散々辱められ、全裸にまでされた。それなのに、まだ男たちは雛実の身体を玩具にすると言うのだろうか。

「ふぅぅ・・・っ」

 残った力を振り絞り、拳を振るう。否、振るったつもりの手は拳すら握れず、ただ持ち上げただけで終わってしまう。

「なんだ、待ちきれないのか? そんなに焦らなくても、たっぷりと喘がせてやるからな」

 その手を、レフェリーから指示されたマンハッタンブラザーズ1号に押さえられる。反対の手はマンハッタンブラザーズ2号に押さえられた。両脚は小四郎に押さえられた。

 大の大人三人に抑え込まれ、身動きすらできない。

「さあ、朝久里選手はどこまで気持ち良くなってくれるかな?」

 レフェリーは雛実の腹の上に座り、両乳房を揉んでくる。わざと乳首には触れず、Fカップの乳房の感触を味わっている。

「乳首を弄って欲しいときは言ってくれよ。おっと、今は言えなかったな、すまない」

 わざとらしく謝りながら、レフェリーは乳房を揉み回す。

「ぃ、いふあっふ、いふあっふぅ!」

「何を言っているのかわからんなぁ」

 本当はわかっているだろうに、レフェリーはにやつきながら雛実の左乳首を何度も弾く。更に濡れそぼった秘部を弄ってくる。

「ふひぃん!」

 卑怯な手段を採ってきた男から触られていると言うのに、雛実の腰が勝手に跳ねていた。気持ち良さに、だ。

「良い反応をしてくれるじゃないか」

 にやついたレフェリーが、他の男性選手たちを見回す。

「それじゃ、皆で楽しむか」

 レフェリーが雛実の上から退いたことで、他の三人も雛実の身体に手を伸ばす。勿論レフェリーも改めて雛実の身体を責め始める。

 八本もの手が、四十本もの指が、雛実の身体の上を這い回る。乳房を揉み、乳首を転がし、腹を触り、ヒップを揉み、太ももを撫で、秘裂を弄ってくる。性に疎い雛実は、全身に与えられる刺激をすべて受け止めてしまっていた。

(もう、嫌だ、こんなの、嫌だ・・・嫌、なのに・・・!)

 男たちの自分勝手な責めだと言うのに、快感を得てしまっている。特に乳首を弄られると堪らない。

 そのとき、右乳首、左乳首、淫核、秘裂が、計ったかのように同時に責められた。

「ふぁああぁぁあぁぁぁぁ・・・っ!」

 言葉にならない絶叫と共に、雛実は身体を強張らせる。人生で初めて味わう絶頂だった。

「ふぁひぃっ!」

 しかし、それでも男たちは責めをやめない。昇り詰めたばかりの雛実だったが、またも快感に襲われてしまう。

「ふぁふぇへ、ふぉうふひ、ふひふぁははぁ!」

「朝久里選手、何を言っているかさっぱりわからんぞ。ギブアップならギブアップと、はっきり伝わるように言ってくれないとなぁ」

「はあぁ! いふあっふふうはらぁ、いふあっふぅ!」

 水着のボトムを噛まされた口では、明瞭な言葉など発せられるわけもない。男たちはそんな雛実を笑うだけで、一層責めを激しくしてくる。

(もう無理、無理だよぉ・・・! あああぁぁぁぁぁ・・・っ!)

 そのとき、雛実の秘部から、勢い良く放たれたものがあった。打ち続く絶頂に、雛実は潮吹きまでも行っていたのだ。

(なんだか・・・身体が、ふわふわ、って・・・)

 初めて味わう絶頂の連続に、いつしか雛実は意識を手放していた。


<カンカンカン!>


 雛実が絶頂による失神に陥ったことで、試合終了のゴングが鳴らされる。

「これ以上は、さすがにまずいか」

「うむ、仕方あるまい」

 男たちが雛実の裸体から離れ、リングを降り、去っていく。

 それに気づくこともなく、雛実は意識のないまま小柄な身体をひくつかせる。もうそこに、試合前の勝気な少女の姿は残っていなかった。



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