【特別試合 其の八十 尾井丑ひかる:ボクシング】   紹介者:からす様


 犠牲者の名は「尾井丑(おいうし)ひかる」。23歳。身長154cm、B95(Iカップ)・W59・H90。

 きりりとした眼差し、硬く結ばれた唇、黒髪のセミロング。見た目通り、気が強くて頭に血が上りやすい姉御肌。

 昔から動物好きなひかるは、実家の牧場を継ぐために畜産科のある大学に入学。入学と同時に、高校時代から続けていたボクシング部に加入した。努力家のひかるは、学業と部活、家の牧場の手伝いとハードな学生生活を送るが、それを軽々とこなすほどの体力馬鹿。

 大学卒業後は実家の牧場を継ぐが、不況で牧場経営が上手くいかず資金難に陥っていた。

 そこに、<地下闘艶場>からの招待状が届いた。ひかるは多額なファイトマネーに怪しみつつも、牧場と愛する家畜のためにも参戦を決意した。


▼△▼△▼△▼△▼△▼


「なんだよここ!」

 花道へと進んだガウン姿のひかるは、ついそう叫んでいた。周囲の観客席からは、卑猥な野次や指笛、無遠慮な視線が投げられる。

「こんなとこってわかってたら来なかったっての!」

 辺りに鋭い視線を投げながら、ひかるは歯軋りする。それでも足を速めてリングへと向かう。いつもより、かなり足音を高くして。


「赤コーナー、『ノーペイン』、尾代呑太!」

 ひがるの対戦相手は、尾代(おしろ)呑太(どんた)だった。Tシャツにジャージという格好からは、強さがまるで伺えない。

「青コーナー、『ホルスタインカウガール』、尾井丑ひかる!」

 自分の名前がコールされても、ひかるは腕組みしたまま尾代を睨みつけたままだ。

 野次や指笛、厭らしい視線も腹が立つが、対戦相手が男だと言うのも腹立たしい。そのことがひかるを苛立たせている。

「尾井丑選手、ガウンを脱いでくれ」

 レフェリーの指示に、ひかるは派手な舌打ちをしてからガウンに手を掛ける。脱ぎ捨てられたガウンの下には、俗に言うカウガール衣装があった。

 頭にはウエスタンハットが乗り、ひらひらの飾りが付いた革ジャンの胸元を、Iカップを誇る爆乳が押し上げている。下半身は革製のズボンで、足はウエスタンブーツを模したボクシングシューズだ。

 露出は少ないが、胸元やヒップの盛り上がりに観客の視線が吸い寄せられる。忽ち上がった野次や指笛に、ひかるは怒りを隠せなかった。


 尾代のボディチェックをあっさりと終わらせたレフェリーが、今度はひかるへと向かってくる。

「それじゃあ尾井丑選手、ボディチェックを受けてもらおうか」

「やなこった!」

 レフェリーの下心丸出しの顔を見た瞬間、ひかるは反射的に叫んでいた。

「・・・ボディチェックは選手の義務だぞ」

 ひかるの声量に一度ビクついたレフェリーだったが、セクハラの機会は逃すまいと再度告げる。

「うっせぇ、エロいこと考えた顔しやがって。なんなら、一発入れてやろうか」

 言うが早いか、ひかるは左ジャブをレフェリーの鼻先スレスレに放つ。

「うひっ!」

 レフェリーが情けない声を上げ、二三歩後退する。

「くっ・・・あ、後で後悔するぞ!」

 ひかるのIカップバストを未練たらしく見ながら、レフェリーがゴングを要請した。


<カーン!>


「けっ、エロレフェリーが」

 レフェリーに対して苛立ちを抱えたまま、尾代と相対する。

「うわぁっ、すごいおっぱいっスね!」

「うっせぇエロ男!」

 尾代のセクハラ発言に、すかさずジャブで応酬する。尾代はひかるの速度について来れず、面白いように左ジャブが決まる。

「ちっ」

 しかし、ひかるは舌打ちしていた。新品の革製衣装のため、非常に動きづらいのだ。そのため、普段のスピードや威力が出ない。

「凄いな、尾井丑選手。革ジャンの上からわかるくらい、動くたびにおっぱいが揺れているぞ」

「んなっ!?」

 レフェリーのセクハラ発言に、ひかるは思わず胸元を庇い、距離を取っていた。

「見んなエロレフェリー!」

「おいおい、見ておかないとレフェリングができないだろう?」

「する気もねぇくせに!」

「あ、それは同感っス」

 ひかるに同意したのは、けろりとした顔の尾代だった。左ジャブを食らった箇所が赤くなっているものの、堪えた様子はない。

「でも、おっぱいの揺れが気になるのも同感っス」

「ざけんな!」

 腹立ちまぎれではあるが、腰の回転も使った左のショートフック。尾代のテンプル(こめかみ)を捉える筈だった左拳は空を切った。

「ひへえっ!?」

 代わりに、妙な声が出た。ひかるの口から。

「うーん、この大きさ、この感触、たまんないっス!」

 狙ってか偶然か、尾代が抱きついてきたのだ。しかも、ひかるのIカップバストに顔を埋めて。

「ど、どけよ! 何してんだエロ男!」

 真面目にボクシングに取り組んできたひかるには、抱きついてきた相手への対処がなかった。ボクシングの試合ならば、レフェリーがクリンチを指摘して引き離してくれる。しかしこの試合はボクシングルールではなく、レフェリーに公明正大さなどない。

 どうにかして尾代を胸から離そうと、頭を叩いたり背中を殴ったりするものの、尾代はまったく気にしない。それどころか、ひかるの胸に一層頭を押し当ててくる。

「やめろって言ってんだろエロ男!」

「大きな声を出してどうしたんだ尾井丑選手? 気分でも悪くなったのか?」

 しかも、ここぞとばかりにレフェリーがヒップを揉み回してくる。

「てめぇら、いいかげんにしろ!」

 頭に血が上ったひかるは、ボクシングでは反則の肘打ちでレフェリーをひるませ、尾代の耳を引っ張ることでようやく引き剥がす。

「こんのクソ野郎ども!」

「うわっ、ひかるちゃんマジになっ、ぶべっ!」

 慌てる尾代の顔面に、ワンツーを叩き込む。

「パンチで鼻血出したくはないっス!」

 尾代は顔を隠し、体を丸め、酷い防御姿勢を取る。

「このっ、隠れてんじゃねぇよ!」

 ひかるは怒りのまま、尾代のガードの上から拳を叩きつける。革製の衣装による動き難さなど頭から吹っ飛び、全力で拳を叩きつける。

「こいつ、こいつ、こいつっ!」

 大声で怒鳴り散らしながら、フルスイングで連打を放つ。忽ち尾代の腕が赤くなっていく。それでも、尾代のガードが崩れない。

(こんだけ殴ってんのに、ガード崩さねぇのかよ!)

 体力馬鹿のひかるとは言え、限度はある。連打を止めた瞬間だった。

「凄い攻撃っスね。でも、おっぱいタッチっス」

「!」

 荒い息を静めようと深呼吸をした瞬間、尾代から右胸を一揉みされていた。

「てめぇぇぇぇっ!」

 頭に血が上りっ放しのひかるは、基本も忘れ、拳を振り回す。大振りの拳は尾代の急所を捉えられず、いたずらに体力を消費していく。

「くそっ、情けねぇ格好で、縮こまり、やがって・・・」

 徐々に、ひかるの呼吸が乱れていく。

 スタミナには自信があったひかるだが、動きにくい衣装に加え、慣れないプロレスルール、観客からの厭らしい視線や野次、レフェリーや対戦相手からのセクハラなど、精神的な疲労までもが体力を奪っていた。

「・・・今がチャンスっス!」

「うあっ!」

 尾代の近距離からのタックルに、そのまま倒され、圧し掛かられてしまう。

「よーっし、捕まえたっスよ!」

「でかした尾代!」

 尾代が早速ひかるの両胸を揉みだし、レフェリーが太ももを撫でてくる。

「さっ・・・触る、な・・・」

 息が荒いひかるは、抵抗も弱々しい。一方、レフェリーと尾代は好き勝手にひかるの肢体を撫で回す。

「この衣装だと、今一感触が良くないな」

「同感っス」

 何度も頷いた尾代が、ひかるの上から降りる。

「それじゃ、脱ぎ脱ぎタイムっス!」

 尾代が、革のズボンに手を掛ける。

「勝手なこと、言ってんじゃねぇ!」

 ようやく体力が回復してきたひかるは尾代を蹴り飛ばし、転がりながらレフェリーの手から逃れる。

「・・・よくもやってくれやがったな!」

 一気に立ち上がったひかるの目は、数々のセクハラに血走っていた。

「死ねぇっ!」

 骨も砕けよとばかりに振り被った拳を、尾代の顔面目掛けて放つ。

「危ないっスよ!」

 大袈裟にしゃがみ込んだ尾代の頭部が、偶然、ひかるの股間を捉えていた。

「あぎぃぃいっ!」

 カウンターとなった一撃に、ひかるは股間を押さえダウンする。

「ワンツースリーフォーファイブシックスセブンエイトナインテン!」

 ひかるのダウンを見て、レフェリーが高速でテンカウントを取る。


<カンカンカン!>


 しかも、それでゴングが鳴らされた。

「おい尾代、危ない攻撃をするな!」

「そんなこと言っても、あれが当たるとは思わないっスよ」

「尾井丑選手もだろうな。だが、当たった。場所も場所だし、余計に効いただろうな」

「・・・それで済ますのか、てめぇら・・・」

 未だに股間の痛みを覚えているひかるだったが、怒りに眦を吊り上げ、男二人を睨みつける。

「大丈夫か、尾井丑選手。心配したぞ」

「・・・白々しいこと言いやがって」

「残念だったが、プロレスルールだったからな。ファイブカウント以内なら有効な攻撃だ。尾井丑選手の負けは決まった、さっさと帰ってくれ。敗者として、な」

「ざけんな! あんな反則攻撃で負けが決まるわけねぇだろ! 試合をやり直せ!」

 ひかるの剣幕に、レフェリーが自分の顎を撫でる。

「そうだなぁ。再試合をしても良いが、条件がある」

「条件?」

 ひかるの返しに、レフェリーがにやりと笑う。

「余計な衣装を脱いで闘ってもらう。ああ、勿論、今度こそボディチェックを受けてもらうぞ」

 観客にとって、レフェリーの言葉の前半部分は良くわからなかったが、選手への辱めという点では、この男は悪知恵を発揮する。ならば信頼できるだろう。

「なんだその条件! ざけんじゃねぇ!」

「なら、尾井丑選手の負け、ってことだ」

「負けてねぇって言ってんだろ!」

「もう一度試合をして、はっきりと決着を着けたいんだろう? なら、どうすれば良いんだろうな?」

「くそぉ・・・」

 このレフェリーには何を言っても無駄だ。しかし、あんな反則で尾代の負けを取るどころか、ひかるのダウンで敗北とするとは。腹立たしさが、ひかるを突き動かした。

「・・・?んでやるよ、その条件!」

 苛立ちを隠さないまま、ひかるは乱暴にカウガール衣装を脱ぐ。革製の衣装の下から現れたのは、星条旗がプリントされたビキニ水着だった。しかも肩紐もなく、布の面積が少なめで、ブラはひかるの胸を半分ほどしか隠しておらず、ボトムもTバック仕様でヒップがほぼ丸出しだ。

 この露出度の高いビキニ姿に、観客席がまたも沸く。

「うるせぇよ!」

 ウエスタンハットも脱ぎ捨て、ひかるが怒鳴る。

「こいつは被ったままで良いんだ。と言うか、被ったままのほうがお客さんも喜ぶ」

 それをレフェリーが拾い、ひかるの頭に乗せる。

「それじゃ、ボディチェックを始めるぞ。確認するが、俺を攻撃するんじゃないぞ。その時点で失格、敗北となるからな」

「・・・わかってるよ、うるせぇな」

「言葉遣いがなっていないな」

 鼻を鳴らしたレフェリーが、いきなりIカップバストを鷲掴みにする。

「てめっ」

「おい、なんだこの手は?」

 反射的に突飛ばそうとした手を、レフェリーが見遣る。

「ぐっ・・・」

 ひかりは渋々手を下ろし、拳を握り込む。

「ボディチェックの邪魔はしないようにな」

 レフェリーがにやつきながら、ひかるの爆乳を揉み回す。

「やっぱりエロいことしてんじゃねぇか!」

「おいおい、これはボディチェックだぞ? 誤解されるようなことを言うんじゃない」

 レフェリーのボディチェックは、誤解どころかセクハラそのものだ。

 そのときだった。

「ひうっ!」

 レフェリーの指が乳首を掠めた途端、ひかるの口から喘ぎ声が零れた。

「んん? なんだ、今の声は?」

 それをレフェリーは聞き逃さず、ブラの上からひかるの乳首辺りを刺激する。

「なっ、なんでも・・・ねえ・・・よぉ・・・っ!」

 言葉とは裏腹に、ひかるの頬は赤みを帯び、身体は震えている。

「そうか、こっちの聞き違いか」

 そう言いながらも、レフェリーの顔はにやけ、ひかるの乳首辺りをしつこく弄り回す。

「んん? なんだか硬くなったぞ?」

「なわけ、あるか・・・んうぅっ」

 ひかるは否定したが、実際、ブラの下で乳首が硬くなっていた。ひかるは乳首への刺激に弱く、その弱点を偶然ではあるが衝かれてしまったのだ。

「それじゃ、これは凶器か? 没収しないとな」

「ち、違うって! これは・・・んぁっ、先っぽが、硬くなっただけ・・・ひはぁっ!」

「先っぽと言うのは、どういう意味だ?」

 言葉の意味はわかっている筈なのに、レフェリーは乳首を押し込みながら、ひかるに羞恥責めを加えてくる。

「・・・ちっ、乳首、だよっ! あっ、ふわはぁっ!」

「なんだ、乳首か。尾井丑選手、紛らわしいことはしないでくれ」

 そう言ったレフェリーが、右手を下ろしていく。左手はひかるの右胸を揉み続けている。

「ま、待て、ここはダメだ!」

 レフェリーが秘部にまで触れてきたため、ひかるは慌ててレフェリーの手を払い除ける。

「何を言っているんだ、ここは女性特有の隠し場所だぞ? しっかりと調べないといけないだろう。それとも、再試合をしなくて良いのか?」

「うぐっ・・・」

 再試合の履行を持ち出されると、ひかるは反論を止めてしまう。

「わかったなら、手を後ろに組むんだ」

「くそっ・・・」

 ぎりぎりと歯を軋らせたひかるだったが、レフェリーの指示通りに両手を腰の後ろで組む。

「それじゃ、動くなよ」

 にやにやと笑ったレフェリーが、改めてひかるの秘部を撫でてくる。

(くそっ、こいつ! ぜってぇ、後でぶっ飛ばすからな!)

 歯噛みするひかるだったが、不当な敗北を払拭するには、まずこのセクハラボディチェックを耐えなければならない。そのため、レフェリーにパンチを叩き込む想像をしながら、苛立ちを少しでも減らそうとする。

「うーん、ここには何も隠していなさそうだな」

 秘裂をつつき上げたレフェリーが、またもひかるの両胸を揉みだす。

「てめっ、なんでまだ揉んでくるんだよ!」

「ああ、尾井丑選手のおっぱいの間に、何か隠されていないかと思ってな」

 レフェリーはひかるの両胸を掴み、わざとらしく左右に広げる。

「な、なにもねぇだろ! さっさとやめろ!」

「いやいや、しっかりと調べないとな」

 レフェリーはにやつきを顔に貼りつけたまま、ひかるの両胸を揉み続けた。


「うん、どうやら何も隠してはいないようだ」

 たっぷりとセクハラボディチェックを楽しんだレフェリーが、離れ際にひかるの左乳首の位置を押し込む。

「んんぅっ!」

「それではゴング!」


<カーン!>


 再試合のゴングが鳴らされ、ひかるはレフェリーへと鋭い視線を飛ばす。

「適当なこと言って、人の胸もアソコも散々触りやがって。後でシバくからな!」

 レフェリーを睨みつけてから、尾代に向かって構えを取る。

 言葉とは裏腹に、ひかるは不安になっていた。ブラの布地が少ないため、普段の動きでは乳房が零れてしまうのではないか、と。革ジャンの下でもかなり弾んだのだ。その革ジャンがない今、乳房が放り出されてしまう可能性は高い。

「それじゃひかるちゃん、改めてよろしくっス!」

 ひかるの躊躇など気にもせず、尾代が突進してくる。

「くそっ」

 左ジャブを放つひかるだったが、先程までのスピードはない。

 乳房が零れてしまう懸念と、先程の試合の疲労で、ひかるのスピードは悲しいほど低下していた。革ジャンを脱いで動きやすくなったのに、脱いだことでスピードが落ちているのが皮肉だ。

「隙ありっス!」

 ひかるの右ストレートを避けた尾代が、ひかるの背後に回り込みながら、ブラの結び目を引っ張った。

「ひえぇっ!?」

 忽ちブラが落ちかけ、ひかるは慌ててブラごと両胸を押さえる。

「取るまではいけなかったっス・・・」

(こいつ、なんてことしやがる!)

 まさか、ブラを脱がしに来るとは思わなかった。一本気なひかるにとって、卑怯な手段での攻撃は理解の外だった。

 ひかるは左手でブラを押さえたまま、右手だけで構えを取る。

「尾井丑選手、やっぱり疲労が残っているんじゃないのか?」

「ひやあっ!?」

 すると、レフェリーがヒップを触ってくる。

「そうっスね、お疲れモードっス!」

「うわわっ!」

 今度は尾代が、隠しきれていない乳房をつついてくる。

 こうなってはまともな闘いどころではない。まずはブラの紐を結ばねば、と両手を背中に回した途端、男たちが胸を、ヒップを触ってくる。

「さ、触るな、変態共!」

 ひかるは身体を左右に捩じり、少しでも男たちの手から逃れようとする。しかしそれは、ヒップを振り立て、男たちを誘う動きにも見えてしまう。

(い、今は、紐を結ぶことだ!)

 男たちから与えられる刺激に耐え、どうにか背中の紐を結び直す。

(よしっ!)

 男たちの手を弾き、ステップで距離を取る。

「・・・てめぇら、覚悟、しろよ・・・」

 しかし、今のセクハラとそこから逃れようとしたことで、かなりのスタミナを消費していた。息は荒く、普段の位置よりも拳が低い。

「もうグロッキーっスか? なら、これはどうっスか!」

 ひかるの体力低下を見て取り、尾代が突進する。

(こんなタックル・・・)

 普段のひかるなら、尾代のタックルなど簡単に躱し、カウンターを入れていただろう。しかし、体力を奪われた現状がそれを許さない。

 自分の想像と実際の動きのずれ。そのため尾代のタックルで左足を抱え込まれ、押し込まれる。

(やば・・・っ!)

 バランスを取ろうとしたものの、コーナーポストで背中を強打する。

「ぐふっ!」

 肺の中の空気を吐き出してしまい、一瞬呼吸困難に陥る。

「動きが鈍ったっスね、そんならこうっス!」

 ひかるの左足を抱えたままだった尾代が、そのままひかるの軸足を刈り、リングに投げつける。

「あぐっ!」

 更に背中への衝撃を受け、ひかるは呻くしかできなくなってしまう。

「おっ? これは、チャンスタイム突入っスか?」

 ひかるの様子を見て取り、尾代がひかるに圧し掛かる。

「まあ待て尾代、念には念を入れるんだ」

「なるほど、了解っス!」

 レフェリーが尾代に指示を出し、尾代が頷く。

 尾代はひかるの両手を無理やり伸ばさせ、下段とその上のロープを使って拘束する。

「それじゃ、チャンスタイム開始っス!」

 尾代がひかるの脚に抱きつき、頬ずりする。

(き、気持ちわりぃ!)

 尾代のセクハラに、鳥肌が立つ。

「それじゃ、おれは尾井丑選手のおっぱいで楽しませてもらうか」

 レフェリーがひかるの右胸を掴み、揉み始める。しかも、乳首の辺りをつつき回す。

「うあっ、やめっ、ろぉっ、くうぅぅっ」

 止めろとの声は、どこか甘かった。

「やめろと言いつつ、しっかりと乳首が硬くなっているぞ?」

「そんな、ことぉ・・・ねぇ、よぉっ!」

 レフェリーが言葉でひかるを責めるが、ひかるはそれを認めない。

「そうなのか? なら、確かめてみるか」

「うわぁっ!」

 いきなりひかるが叫ぶ。なんと、レフェリーがブラの中に指を入れてきたのだ。

「尾井丑選手、やっぱり乳首が硬くなっているじゃないか」

 ひかるの右乳首を弄りながら、レフェリーが指摘する。

「やめろ、しゃ、シャレに、なんねぇぞ!」

「おいおい、心臓が動いているか、確認しているだけじゃないか」

 誰が聞いても嘘だとわかることを言いながら、レフェリーは右乳首を転がす。

「あぁっ、やめっ、あはぅうっ!」

 弱点の乳首を弄られ、ひかるは容易く喘いでしまう。

「ひかるちゃん、乳首が弱いっスね。なら、こっちはどうっすか?」

 言うが早いか、尾代がボトムに狙いを定める。

「あぁっ! そこはっ!」

「うはっ、こっちは濡れてるっス!」

 ボトムに指を突っ込んだ尾代が、嬉しそうに叫ぶ。

「やめろ、触るな! 脱がそうとするな!」

 どうにかして男たちの手を引き離そうとするひかるだったが、ロープに拘束されていてはそれもできない。

「触られるのも脱ぐのも嫌なのか。それなら、こういうのはどうだ?」

 レフェリーが責めを止め、ひかるの顔を覗き込む。

「お客様へのサービスとして、自分でおっぱいを揺らすんだ。なるたけド派手に、な」

「・・・はぁ?」

 レフェリーの言っていることが理解できず、ひかるは間の抜けた声を出してしまう。

「だから、自分でこうやって・・・」

「おい!」

「揺らせばいいんだよ」

 いきなりレフェリーがひかるの両胸を掴み、上下させてきたのだ。身を捩るしかできないひかるを、またも責めが襲う。星条旗水着の中に手を入れられ、乳首を、乳房を、秘裂を、直接弄られてしまう。

「・・・わかった、やる、やるよ! だからやめろ!」

「なら、早速始めてもらおうか」

 レフェリーの指示で、尾代がひかるの両手をロープから抜いて離れる。ひかるは呼吸を整え、ゆっくりと立ち上がる。

「ほら、言った通りにするんだ」

「うるせぇ、ちょっと待ってろ」

 ひかるは途中で水着のブラが外れないように、後ろでしっかりと紐を結び直す。

(くそっ、ついやるって言っちまったけど・・・)

 冷静になれば、随分と恥ずかしい行為だ。それでもひかるは胸の下で腕を組み、身体を前後左右に揺する。

「こ、これでいいだろ?」

 ブラから乳房が零れる心配から、ひかるの動きは小さく、どこか抑えた揺らし方にしかならない。しかも腕を組んでいるため、大きく揺れるわけもない。

「駄目だ。まったく揺れが足りないぞ。そんなことでお客様が満足するわけがないだろう」

 言うが早いか、レフェリーが背後からIカップバストを鷲掴みにする。そして、そのまま両胸をぶつけるようにして上下に揺らす。

(こ、こんな、私のおっぱいが、無茶苦茶にされてる・・・!)

 いきなりのことと、レフェリーへの手出し無用の条件により、ひかるはレフェリーからされるがままになる。視線の先では、ひかるのIカップバストが揉まれ、弾まされ、強制的に揺らされている。

「ああ、これじゃお客様に見えないな。尾井丑選手、両手を下ろせ」

 そう告げたレフェリーが、ひかるの背後に回る。

「それじゃ、本番といこうか」

 ひかるの背中に密着したレフェリーが、改めてひかるのIカップバストを鷲掴みにし、大きく揉み回す。

「あっ・・・あぁっ・・・」

 その屈辱の光景に、ひかるは羞恥を覚えていた。そのため、レフェリーが硬くなった股間を押しつけていることにも気づかない。

「んあっ!?」

 しかも、レフェリーがブラの上から乳首を刺激してくる。

「良い声を出すじゃないか、ええ?」

 レフェリーがそのまま両乳首を弄りながら、これでもかとばかりにIカップバストを揉み、弾ませ、揺らす。

「うっ、あっ、あはぁっ・・・!」

 恥ずかしい行為をされているのに、ひかるは喘いでしまう。それがまたひかるを苛立たせるが、声は止められない。

「よし、これくらいで良いだろう」

 ひかるの両胸から手を放したレフェリーが、ひかるのヒップを叩いてから離れる。

「それじゃ、試合再開だ」

 レフェリーの合図にも、ひかるは構えを取ることができなかった。ブラの上からなのに、乳首を弄られたことで更に体力を奪われてしまったのだ。

「さっきは惜しかったっスから、今度こそブラをもらうっスよ!」

 にやつく尾代が、ひかるの背後に回り込もうとする。

(させるかよ!)

 それを防ごうと、左ジャブを打つ。

「それなら、こっちっス!」

 それを躱しもせずに受けた尾代が、狙いを定める。

「えっ、おい!」

 Tバックを結んでいた右紐が、解かれてしまった。ひかるは慌てて右紐を掴み、結び直そうとする。

「下が嫌なら、上っス!」

 背後に回った尾代が、またブラ紐を外してしまう。

(くそっ、でも、今はこっちが大事だ)

 ひかるは歯を噛みしめながら、ボトムの紐を結ぶことを優先する。

「いただきっス!」

「ああっ!」

 そのまま、尾代にブラが奪われてしまった。解放されたひかるのIカップバストがド派手に揺れる。

 セミヌードとされたひかるに、観客からの視線が、野次が、指笛が投げられる。

(そうだ、これで!)

 閃いたひかるは、ウエスタンハットで乳房を隠す。

「しまった、さっき拾うんじゃなかった・・・だが、これもこれで良いか」

 舌打ちしたレフェリーだったが、グラビア写真のようなこの格好も良いかと考え直す。

「駄目っスよ、おっぱいはしっかり見たいっス!」

 しかし、尾代があっさりとウエスタンハットを毟り取る。

「てめぇ、返せ!」

 ひかるは95cmIカップを誇る乳房を左手で隠し、右手を伸ばす。

「返さないっス」

 しかし尾代が、リングの外にウエスタンハットを投げ捨ててしまう。

(まずい、胸が見えちまう!)

 ひかるは両手で乳房を隠し、乳首も見えないようにする。この手ブラ状態に、観客席から卑猥な野次が飛ばされる。

「おっぱい隠すだけでいいんスか? なら、こっちを引っ張らせてもらうっス!」

 にやにや笑いを浮かべたままの尾代から、Tバックボトムの右紐を持たれてしまう。

「ば、馬鹿野郎! ここは洒落にならねぇだろ!」

 また紐を外されては堪らない。ひかるは左腕で乳房を隠し、右手でTバックの右紐を掴む。

「どうした尾井丑選手、大きな声を出して」

 しかもレフェリーが左の紐を引っ張ってくる。

「レ、レフェリーが脱がそうとするな!」

 ひかるが叫んでも、このレフェリーが止める筈もない。ひかるは仕方なく、両手共に紐を守ることに使う。そのためひかるのIカップバストが露わとなり、またも観客席が沸く。

(くそぉ、下だけは、なんとかして守らないと・・・!)

 両手をTバックの守りに回してしまえば、乳房を守ることはできない。

「なんだ、おっぱいは隠さなくて良いのか? なら、しっかりと楽しませてもらおう」

「同感っス! 牛並みのおっぱい、最高っス!」

 レフェリーと尾代が、Tバックの紐を持ったまま、反対の手でひかるの乳房に悪戯してくる。

「や、やめろ、触るなよ・・・あはぁあ!」

 身を捩るくらいしかできないひかるは、両乳房を揉まれ、更には乳首を弄られた瞬間、喘ぎ声を放ってしまう。

 その途端、膝の力が抜けた。尻もちをついたひかるは、忽ち押し倒される。

「この姿勢なら・・・」

 ひかるの右腕を押さえたレフェリーが、ひかるの右乳房を咥える。そのまま吸い上げながら、舌で嘗め回す。

「ひわわあぁぁぁぁっ!」

 それだけで、ひかるの口から絶叫が迸った。

「これはまた、凄い反応だな」

 驚いたレフェリーが、乳首から口を放す。しかし、本能的に乳房を揉みだしていた。

「なら、今度は自分が!」

 レフェリーに代わって、尾代が左乳房に吸いつき、舐めしゃぶる。

「あああぁぁぁっ! だめっ、これぇ、だめぇっ!」

 やはり、ひかるの反応は強烈だった。

「乳首を吸われるのが大好きなんだな、尾井丑選手は」

 ひかるの乳首を転がしながら、レフェリーがにやつく。

「なら、同時に吸ってやるか」

「なんか嫌っスけど、了解っス」

 レフェリーの提案に、尾代が眉を顰める。

(待て、両方一緒に吸われたら・・・!)

 片一方の乳首だけでも、絶叫するほどの刺激だったのだ。もし両方の乳首を同時に吸われたらどうなるのか。それは、恐怖にも似ていた。

「それじゃいくぞ」

「はいっス!」

「待っ・・・!」

 ひかるの制止など、聞く筈もなかった。レフェリーと尾代が同時に乳首を咥え、一気に吸い上げてくる。

「あっ、だっ、ひわはっ、はひひいいぃぃぃいいいぃぃぃんんんん・・・・っ!」

 弱点である乳首へ同時責めを食らい、ひかるは絶叫しながら大きく腰を震わせる。

「イッたな、尾井丑選手」

 ひかるの乳首から口を放したレフェリーが、今度は秘部へと手を伸ばす。

「やっぱり、ここはもうびちょびちょじゃないか」

 レフェリーが、ボトムの上からひかるの秘部を撫でる。度重なる絶頂に、愛液でぐっしょりと濡れそぼっている。

「ここまで濡れていたら気持ち悪いだろう? 尾井丑選手、今から脱がしてやるからな」

 レフェリーがボトムの紐を、簡単に外す。

(くそぉ、これを取られたら、もう・・・!)

 ひかるは最後の力を振り絞り、レフェリーの手からボトムを守ろうとする。

「まだ抵抗できるんスね。そのほうが燃えるっス!」

 ひかるの抵抗の姿勢に気づいた尾代が、またも左乳首に吸いつく。

「あひひぃひぃいいぃっ!」

 途端にひかるの身体から力が奪われ、叫ぶしかできなくなる。

「これで・・・尾井丑選手のオールヌードが、完成だ!」

 ひかるのボトムを掴んだレフェリーが、高々と掲げる。

(そんな・・・嘘だろ・・・)

 とうとう、ひかるはリングの上で、衣装をすべて剥ぎ取られた。拳と足しか隠されておらず、肝心な箇所は欲望の視線に晒されている。

「・・・か、返せ・・・返せ、よぉ・・・」

 必死に手を伸ばすひかるだったが、レフェリーは気にも留めずに、愛液で重くなったボトムを観客席に投げ込む。振り返ったときには、その顔を更なる欲望の色が覆っていた。

「尾代、フルネルソンに股裂きを加えろ」

「後で交代っスよ!」

 唇を尖らせた尾代が、一度ひかるの上体を起こし、背中側へと潜り込む。ひかるの両腕を差し上げながら、脇の下から首の後ろへと手を回し、そのままフックする。

 寝たままフルネルソンに捕らえただけではなく、ひかるの太ももの間へと足を差し込んでくる。

(嘘だろ、まさか・・・!)

 最悪の想像に、ひかるは抵抗しようとする。しかし派手に達し、体力も残っていない状況では、身動きも厳しい。

「それじゃ、御開帳っス!」

 尾代の宣言と共に、ひかるは両脚を大きく広げられ、秘部を晒されてしまう。

「あ・・・あぁ・・・」

 もう、呻くしかできない。

「良い格好だなぁ、尾井丑選手。お前の恥ずかしいところが、良く見えるぞ」

 レフェリーが、ひかるの秘部をじっくりと視姦する。

「ああ、そう言えば、ここに尾代の頭突きを受けていたな」

 そう呟いたレフェリーが、秘裂を弄ってくる。

「さ、触るなよ、やめろ!」

 ひかるが幾ら叫んでも、レフェリーの手は動きを止めない。

「愛液でもうびちょびちょじゃないか」

 レフェリーが秘裂に顔を埋め、秘裂に舌を這わせてきた。

「うわぁぁぁぁぁっ! やめろ馬鹿、変態、エロ男!」

 ひかるが何を叫ぼうとも、レフェリーの舌の動きは止まらない。秘裂だけでなく、淫核の包皮を剥き、直接淫核をつついてくる。

(さ、最悪だ! こんな奴に舐められるなんて・・・!)

 殴ろうにも蹴り飛ばそうにも、羽交い絞めに開脚もされているのだ。しかも体力も残っておらず、抵抗の手段がない。

 その間にも、レフェリーから秘裂を、淫核を舐められ続けている。

「やめろって言ってんのに、いつまで舐めてんだよぉ!」

「・・・そうだな、ギブアップすればやめてやろうか」

 一度にやついたレフェリーが、またも舐め責めを再開する。

(最悪だ! 最悪だ! 最悪だ!)

 レフェリーの舌の感触も、唾液の濡れた感触も、時折当たる歯や鼻の感触も、すべてが気色悪さを生む。

 叫び、身を捩るひかるだったが、レフェリーが止める筈もなかった。


「・・・やめろ、よぉ・・・」

 叫び続けたひかるの声も、だいぶ小さくなっている。

「そうだな、そろそろ舐めるのもやめてやるか」

 ひかるの秘部から顔を上げたレフェリーだったが、今度はひかるの左横に座り、左乳房を揉みだす。しかしそれを見た尾代が、唇を尖らす。

「いつまで楽しんでるんスか! 交代、交代っス!」

「わかったわかった、うるさい奴だ」

 レフェリーが顔を顰め、尾代に頷く。

「やったっス!」

 フルネルソンを解いた尾代が、ひかるの両乳房に顔を埋める。

「うはっ、パフパフ最高っス!」

 更に尾代がひかるの両乳房を寄せ、顔全体で柔らかさを味わう。

「で、次は」

 ひかるの乳首付近の乳房を持った尾代が、硬いままの乳首を交互に舐めだす。

「あはひぃっ! やっ、めっ、おほぉん!」

 元々敏感な乳首は責められ続けたことで、一層感度を増してしまっている。ひかるは力も入らず、なすがままだ。

「そう言えばひかるちゃん、牧場やってるんスよね? 牛の気持ちになるのも大切だと思うっス!」

 そう言った尾代が、両手の親指と人差し指で作った輪で、ひかるの右乳房の根本を挟む。そして、まるで乳搾りのように、ぐいぐいと揉み立てていく。

「ひかるちゃんの乳搾りっス! 母乳は出ないっスけど!」

「ほぉ、それは面白そうだ」

 それを見ていたレフェリーが、自分も同じように乳搾りのような乳責めを始める。

「い、いつまで、人の、胸を・・・おもぉ、やはあぁああっ!」

 荒い息を吐きながらも制止しようとしたひかるだったが、乳首を転がされるだけで喘いでしまう。

「やっぱり母乳は出ないな」

 搾乳責めを加えながら、レフェリーが乳首を弾く。

「だが・・・母乳は出ないが、真似事はできるぞ」

「なるほど、了解っス!」

 レフェリーと尾代が乳首に吸いつき、そのまま吸い上げ、甘噛みし、舐め回す。

「ああぁっ、やめっ、だめっ、こんな・・・っ」

 一度大きく息を吸ったひかるは、目を見開いた。

「あっ、あぁっ、ああぁっ、はむあぁぁぁぁぁあぁぁあああぁぁぁぁぁぁ・・・っ!」

 両乳首からの強烈な刺激に、ひかるが絶叫する。いつまでも続くかと思われたが、突然止む。そのときには、ひかるの目は閉じ、首ががくりと垂れていた。

「もう無理かな」

 ひかるの状態を確認したレフェリーが、リング下に合図を出す。


<カンカンカン!>


 レフェリーがゴングを要請し、ひかるの敗北が決定した。

「もう終わりっスか。まだまだ遊びたかったっス・・・」

「仕方ないだろう。ほら、帰った帰った」

「扱いが雑っス!」

 レフェリーと尾代がリングを後にし、代わりに黒服の一人がリングへと上がる。

「それでは、敗北してしまった尾井丑選手のために、チャリティーイベントを行います」

 黒服の発表に、今日一番の歓声が上がる。黒服の言う「チャリティー」がどういう意味か、ほとんどの観客が理解したからだ。

「お一人様、五分で十万円の寄付を受け付けます」

 黒服が説明し終わる前に、既に何人もが手を上げていた。

「今回も多くの寄付が集まりそうですね。では、スタッフがご案内致します。お待ち頂く皆様は、暫しご観覧ください」

 待っている間、リングの上で玩ばれるひかるを見ておけ。そのうち順番が来る。

 そんな黒服の説明を聞き流し、観客たちはひかるの裸体を見つめる。自分がリングに上がったとき、どうやって楽しむかを想像しながら。


「ああっ、くそぉ、やめろぉ・・・」

 リングの上に、弱々しい声が響く。両手を下段のリングロープに拘束されたひかるは、男に馬乗りになられ、Iカップの爆乳を揉みしだかれている。

 もう何人目かもわからないひかるは、硬いままの乳首を転がされ、嬌声を上げてしまう。

「お疲れさまでした、時間です」

 黒服が終了を告げ、男が渋々とひかるの上から退く。しかし、即座に新たな男がひかるの肢体へと覆い被さってくる。

 今度の男はひかるの秘裂に吸いつき、舐め回しながらも両手を伸ばし、ひかるの爆乳を揉み回す。

「うあっ、はんっ、ひむぅうぅっ!」

 敏感な箇所への同時責めに、ひかるは顎を仰け反らせ、喉までも露わにする。

「お疲れさまでした、時間です」

 黒服が男の肩を叩くと、男は最後とばかりにひかるの愛液を吸い上げ、飲み下す。

 次の男が、ひかるの爆乳に顔を埋め、左右から寄せることで顔全体に掛かる乳圧を楽しむ。

(い・・・いつまで・・・こんな、こと・・・するんだよ・・・)

 この「チャリティー」がいつ終わるともわからないまま、ひかるは喘ぎ、叫び、絶頂し続けた。未だ衰えぬ欲望の視線に晒されたまま。



特別試合 其の七十九へ   番外編 目次へ   特別試合 其の八十一へ

TOPへ
inserted by FC2 system