【荘王の冠 裏座談会 其の四】

レフェリー(以下レ)「今回で四回目の裏座談会だ。今回も『御前』が綺麗どころを呼んでくれているらしい」
マスク・ド・タランチュラ(以下マ)「そっかー、でもなー、また鬼島やナスターシャだとぎすぎすした空気になるからなぁ。まあいないよりはよっぽどいいんだが、もうちょっとお淑やかなタイプも・・・」
?「こんにちはー!」
「お、綺麗どころかな? 鬼島ともナスターシャとも違う声だな」
「ピュアフォックスこと来狐遥です! 今日は宜しくお願いしまーす!」
「あ・・・」
「あーっ! エロレフェリーとエロマスクのエロコンビ!」
「誰がエロコンビだ!」
「だってそうじゃないか! 二人して人に散々セクハラしておいて!」
「いや、あれは仕事だから仕方なくだな・・・」
「とっても嬉しそうだったよね?」
「そういうなよ、こっちだってお前にKOされてるんだしさ」
「ウーッ!(威嚇中)」
「(じーっ)」
「? なに? 人の顔じっとみて」
「ああ、いや。素顔ってそんな顔だったんだな。まさかこんなに可愛いとは思わなかったからびっくりした。タッグマッチのときはじっくり見てなかったしな」
「え? 可愛い? そうかな(照)」
「でも、今日ここに来たってことは裏座談会のアシスタントをしてくれるってことだろ? 昔のことは水に流してさ、頼むよ、この通り!」
「うーん・・・そうだね、頼まれた以上はちゃんとやるよ。でも、セクハラしてきたらすぐ帰るからね!」
「ああ、今日はセクハラしない。約束する。な?」
「え? しちゃ駄目か?」
「・・・帰る」
「わかった、絶対しない! 約束するから帰るのはやめてくれ。男二人での裏座談会なんてやってられん!」
「約束したからね!」
「でも、なんで裏座談会に参加することになったんだ?」
「なんかね、ホントはマヤちゃんがする予定だったんだけど、マヤちゃんと『御前』が喧嘩したからNGになったんだって。で、マヤちゃんから頼まれた私が代役」
「あー・・・それで最近『御前』の機嫌がよくないのか。ピリピリしてるもんなぁ」
「・・・俺、当分『御前』に近寄らないようにしとこう」
「『御前』と喧嘩したって言ったときのマヤちゃん、とっても悲しそうだったなぁ。二人とも早く仲直りすればいいのに」
「心の底から同感だ・・・」

「まずは自己紹介だね。来狐遥、17歳。高校でプロレス同好会に所属してて、ベビーフェイスのときはピュアフォックス、ヒールのときはダークフォックスとして闘ってます。プロレス同好会の会員募集中でーす!」
「さりげなく宣伝するのはやめてくれ。ほら、仕事仕事」
「ちょっとくらいいいじゃん。こほん、第三十一話は出場者No.18、八岳琉璃さんのお話です」
「琉璃お嬢さんか・・・無茶苦茶強かったよなぁ」
「対戦形式は・・・バトルロイヤル? あ、しかも他の四人は全員男じゃん! ずるい!」
「そう言われると返す言葉がないんだが・・・それだけ強かったんだよ、琉璃お嬢さんは」
「そうなの? えっと・・・凄い! マスク・ド・タランチュラ、草橋さん、虎路ノ山、ミステリオ・レオパルドの全員倒して勝ち残ってる! あ、あとレフェリーもKOされたって書いてる(笑)」
「余計なことは言わんでいいから!」
「くくっ、情けねぇの」
「お前が言うな! スタミナが切れた琉璃お嬢さんにKOされやがって!」
「いや、あれはほら、琉璃お嬢さんに花を持たせようと思ってだな」
「絶対嘘でしょ。エロマスクが気を使うわけないもん」
「エロマスク言うな!」
「しかし男性選手四人相手に勝利かー。この人と一回闘ってみたいなー」
「・・・プロレス姉ちゃんじゃ勝てないと思うぞ」
「なんでそんなこと言えるのさ!」
「俺、両方と闘ってるんだぜ? 肌を合わせて感じた実力は、琉璃お嬢さんのほうがかなり上だったな」
「・・・」
「お、おい、言いすぎだ。来狐選手が黙りこんじゃったじゃないか」
「こういうのははっきりと言ったほうが本人のためなんだよ」
「・・・私がエロマスクと闘ったのってだいぶ前だからね。今は実力も上がってるし、いざとなったらダークフォックスとして闘うから! 負けないぞーっ!」
「・・・火が点いたな」
「それでこそプロレス姉ちゃんだ」
「よーっし、この勢いで次に行くよ!」

「出場者No.22の房貞沙莉さんは、第三十二話に登場です。対戦相手は古池虎丸さん。沙莉さんの衣装はホットパンツとサスペンダーでした。・・・あれ? なにか足りなくない?」
「いや、房貞選手の衣装はそれであってるぞ」
「えー!」
「あ、すまん、まだあった」
「ほらね」
「ハイソックスもあった」
「それは関係ないの! 普通シャツでしょ!」
「<地下闘艶場>だとないのが普通だろ」
「むー・・・釈然としないけど続けるよ。対戦相手の古池さんは、全身傷だらけで迫力があったそうです」
「あれ? 虎丸って、確か『御前』付きじゃなかったか? その沙莉って子、そんなに強かったのか」
「そうじゃないんだが・・・まあ、色々とあってな」
「闘いは古池さんの一方的なペースで、沙莉さんはブラを取られちゃいます。そして最後はエロレフェリーのセクハラでギブアップ。パンツまで脱がそうとしたとか、酷いよね!」
「だってなぁ、<地下闘艶場>を告発するとか言ってたから、とことんまでやらなきゃ、ってだな」
「うーん・・・沙莉さんの気持ちはわかるし、私もそうしたい時期があったけど、<地下闘艶場>がなかったら強い相手と闘えないからな〜」
「じゃあ、今度また俺と闘おうぜ。シングルマッチでさ」
「や。エロマスクよりもっと強い相手がいい」
「なんだと!」
「そんなことより、沙莉さんは告発諦めたの?」
「あ、ああ。ちゃんと話し合ったら納得してくれたぞ」
「ええ〜〜〜。嘘っぽいなぁ」
「ほ、本当だって。今は調査員として働いてくれてるんだぞ」
「んー・・・なんか納得できないけど次行くよ」
「よかったな、ホントのことばれなくて」
「馬鹿、余計なこと言うな! 本当のこと知られたらまずいだろ!」
「なに二人でごちゃごちゃ言ってんの?」
「な、なんでもないです!」

「出場者No.23の笹塚水華さん。第三十三話に登場です。対戦相手はマスク・ド・・・エロマスク」
「だからエロマスク言うな!」
「エロマスクがいやなら変態マスク! どっちで呼ばれるのがいい?」
「ちゃんとマスク・ド・タランチュラって・・・」
「どっちがいい!?」
「・・・エロマスクでいいです」
「弱いな」
「うるせぇエロレフェリー!」
「はーい、進めるよー。あ、水華さんは先生なんだね。じゃあ水華先生って呼ばなきゃ。水華先生の衣装はミニTシャツにミニスカ・・・なんでこんなHぃ衣装ばっか用意するかな」
「<地下闘艶場>の存在を根底から否定するようなこと言うなよ。客がそれを望んでるから用意する、それがプロの仕事ってもんだ」
「なにがプロの仕事だよ。男の欲望の間違いでしょ?」
「女性選手にもちゃんとファイトマネー支払ってるだろ? 闘いとエロい格好させられる代金だと思えば破格の額払ってるじゃないか」
「確かに高額のファイトマネーだけどさ、セクハラされること考えたらまだ安いくらいだよ・・・(ぶつぶつ) えっと、水華先生はボクササイズしかしたことない素人さんだから、エロマスクに酷いことされちゃいました」
「まあそうなんだけどよ、俺も仕事でだな・・・」
「エロマスクとエロレフェリーにセクハラされた水華先生は、最後にギブアップしました。水華先生かわいそう・・・」
「な、なんか罪悪感が・・・」
「嘘つけ、お前に罪を感じる意識があるわけないだろ」
「あ、ばれた? いやー、たまにはああいう初々しくて弱々しい抵抗をするお姉ちゃんと試合するのもいいもんだな!」
「このド変態! 水華先生に謝れ! ついでに私にも!」
「ちょっと待て。なんで水華先生だけじゃなくて、プロレス姉ちゃんにまで謝らなきゃいけないんだ?」
「だって、あれだけ散々酷いことしてるんだからね。ほら、謝罪」
「いや、だからな・・・」
「謝罪!」
「・・・ごめんなさい」
「よし! それじゃこの話は終わり、次に行くよ!」
「・・・釈然とせんなぁ」

「出場者No.24は凪谷渚ちゃんです。第三十四話に登場です。対戦相手はヴァイパーさん。衣装はファミレス店員、ってまたマニアックだなぁ」
「そんなことはないぞ。胸が自然と寄るような設計、見えそうで見えない下着、ハイソックスが作る絶対領域・・・」
「お前、熱く語るのはいいけど変態丸出しだぞ」
「・・・お前だってああいう衣装は好きだろ?」
「まあな」
「うるさいよ変態コンビ。序盤は動きが固かった渚ちゃんですが、コスチュームを脱がされてから本領発揮! ヴァイパーさんの動きを関節技で止め、一本背負いからの追撃でフィニッシュ!」
「一時は裸に剥けそうだったのになぁ」
「うーん、この写真見る限り、地味な下着だから見栄えがしないなぁ」
「また勝手なこと言ってる。そんなに女の子の裸が見たいの!?」
「見たいに決まってるじゃないか! それ以外に何があるってんだ!」
「レスラーだったら練習しなよ。そんな変なこと考えずに済むくらいにがむしゃらにさ」
「練習ねぇ・・・そうだ、プロレス姉ちゃん一緒に練習しようぜ!」
「やだ(即断)」
「に、二文字で断りやがった・・・」
「お前と練習したがる女がいるわけないだろうが。最初に気づけ」

「次は須座久菊奈さん。出場者No.25で、第三十五話に登場。対戦相手はコンテ・大倉さんでした。え、ちょっと待って。菊奈さんって、『JJJ』の菊奈さん!? うわー、サイン欲しい!」
「さすがプロレス好き、菊奈選手をよく知ってたな」
「有名だよ! テレビの取材も受けてるし、確か写真集も出してるでしょ?」
「ああ、俺も持ってるぜ」
「・・・菊奈さんが汚された」
「どういう意味だ!」
「そういう意味だよ。どうせエロいことに使ったんでしょ?」
「い、いやその・・・なんだ・・・」
「・・・エロマスク」
「いいから、ほら、仕事」
「はーい。菊奈さんは少しだけ苦戦しましたが、最後は必殺技・フェニックスダイブで勝利! さっすが菊奈さん!」
「さすがプロだったよな。技も綺麗だったし、動きだけで魅せてくれたんじゃないか」
「でも、試合終了後にエロマスクが乱入、菊奈さんにセクハラしました! 酷いよね、実際!」
「いや、だってな、写真集持ってるくらいファンだったんだぞ? 顔拝むだけのつもりだったんだけど、ついムラムラと・・・」
「『馬鹿は死ななきゃ治らない』って言うけど、スケベは死んでも治りそうにないね」
「むしろもっとエロくなって復活するんじゃないか?」
「・・・否定したいが、ありそうで否定できない自分が悲しい」
「骨の髄からドスケベだってことだね。一度出家でもしたら? 煩悩退散させてくれるかもよ」
「いや、こいつから煩悩取ったら何にも残らないだろ」
「そっか、それもそうだね」
「少しは否定してくれよ(泣)」

「第三十六話はタッグマッチでした。出場者No.17の森下恋さんと三十三話にも登場した出場者No.23の笹塚水華先生が、早矢仕杜丸、コンテ・大倉組と対戦しました。お二人の衣装はミニワンピース。でもこの写真見ると、下着が透けてるんだけど?」
「お、ホントだ。直接見えるよりこっちのがやらしいな。グッジョブだ!」
「俺が考えたわけじゃないけどな。でも、観客の喜び具合も凄かったから、この衣装は成功だろう」
「まったく、毎回毎回よくこんなエロ衣装考えるよね。誰が考えてるんだか・・・試合はボディチェックという名のセクハラが延々と続きました。まったく、毎回毎回エロいことばっかりするんだから!」
「まあ、その辺は<地下闘艶場>のお約束ってことで見逃してくれ」
「ほんと、やなお約束だよね。試合中も様々なセクハラで責められたお二人ですが、最後は恋さんが腕ひしぎ十字固めで早矢仕選手からギブアップを奪いました!」
「全く、あのドヘタレは・・・あっさりギブアップしやがって、なんであそこまで堪え性がないかな」
「そんなに酷いのか? 早矢仕って奴は。俺に水華先生のこと聴きに来たんだが」
「まったく話にならんぞ。せめてもうちょっと実力つけてくれればなぁ・・・」
「そこで試合は終わった筈ですが、恋さんが大倉さんに投げられて失神、水華先生と一緒にまたセクハラ開始されちゃいました。試合が終わった後までセクハラって、酷過ぎるんじゃない!?」
「いや、もうこれで最後だと思ったら、つい・・・」
「わかる、わかるぞその気持ち!」
「でも、息を吹き返した恋さんが早矢仕さん、大倉さんの右肘を腕ひしぎ逆十字で脱臼させちゃいました! 最後にレフェリーにも水華先生の右ストレートから恋さんの裏投げに繋いでお仕置きしました!(ぱちぱち)」
「拍手すんな!」
「観客も沸いてたらしいから、いいんじゃねぇの? お前、よっぽど嫌われてるんだな(笑)」
「やかましい!」
「四面楚歌なのも可哀相だね。自業自得だからしょうがないけど」
「・・・フォローにもなってないぞ、それ」
「だって、フォローのつもりもないもん。それじゃ、次に行くよ!」
「・・・」

「出場者No.26の櫛浦灰祢さんは第三十七話に登場しました。対戦相手は私も闘ったことのあるチャベス・マッコイです。灰祢さんの衣装は全身タイツ・・・かな?」
「全身タイツっていうとお笑い感が漂うな」
「ボディスーツってことにしといてくれ」
「はーい。闘いですが、灰祢さんはチャベスをパワーで圧倒! 小男共々粉砕しましたー」
「へー、チャベスにパワーで勝ったのか。凄いお姉ちゃんだな。写真見せてくれ・・・ってでか! 俺とそんなに変わらないじゃねぇか!」
「失礼だよその言い方!」
「でもな、俺より背が高いんだぞ? しかもボディチェックのときに抱き締められて窒息しそうになるし」
「・・・確かに、この爆乳に顔埋められたら窒息するかもなぁ。それはそれでちょっと羨ましいけどな」
「されるほうは堪ったもんじゃないぞ! 口と鼻を完璧に塞がれたからな」
「うわー、本当におっきいね。メロン、ううん、スイカクラス?」
「昔スイカップっていう呼び方もあったな」
「えっと・・・うわ、灰祢さんのバストは121cmでLカップだって! 初めて聞いたよLカップ!」
「Lだって? えーびーしーでぃーいーえふじーえいちあいじぇーけー・・・凄ぇ、Iより三つも上のサイズかよ!」
「来狐選手の7個上のサイズだな」
「な、なんで私のバストのカップサイズをエロレフェリーが知ってるの!」
「なんでって、88のEだろ? 俺も知ってるぜ」
「え、エロマスクまで・・・」
「なんなら、大きくするの手伝うぞ?」
「(無言で指鳴らし)」
「冗談だ、冗談だから何も言わずに指の関節鳴らすのやめろ! 恐いわ!」
「俺らが悪かったから、櫛浦選手の話がまだ終わってないだろ」
「あそっか、チャベスに勝った灰祢さんは瓜生霧人さんとの連戦を行いました。しかし灰祢さんのパワーを上回る瓜生さんに追い詰められ、最後は締め技で失神KOされちゃいました」
「折角のセクハラのチャンスだったのに、すぐに息を吹き返したからな。なんであんなにすぐに櫛浦選手は目を覚ましたんだ?」
「なんかね、瓜生さんが覚醒のツボを押したんだって」
「あの野郎・・・今度会ったら」
「会ったら? 仕返しでもするのか?」
「いや、文句言う」
「子供か!」
「ま、実力差があったらしょうがないよね。誰もエロレフェリーのこと責めないと思うよ?」
「慰めてるようで貶めるのはやめろぉっ!」

「次は、なんと涼子さんが登場!」
「省略せずにちゃんと伝えてくれ」
「はーい。第三十八話には、出場者No.3の於鶴涼子さんが登場しました。対戦相手は灰祢さんも闘った瓜生霧人さん。この瓜生さん、実は噂の元橋さんの弟子だったそうです」
「なんで元橋の爺さんが噂になってんだ?」
「知らないの? 涼子さん、元橋さんのこと好きみたいだよ?」
「なにぃ! それはあれか、闘いが育んだ愛情ってやつか!?」
「愛情まで行ってるかどうかはわからないけど、ほの字なのは間違いないと思うよ」
「それじゃぁ、俺に惚れてる女の子がいてもおかしくないな!」
「エロマスクにいるわけないじゃん。夢見るのも大概にしなよ」
「(しくしく)」
「女子高生に泣かされてるなよ、情けない」
「試合ですが、涼子さんがパンツ一枚にされながらも首を絞めて勝利、って・・・こわ! 涼子さんこわ!」
「下手したら死んでたぞ、あれ」
「首絞めって、両手で絞めたのか? かなり恐いぞ!」
「あ、違う違う、破られた袴で絞めたんだって。・・・やっぱり恐いね」
「相変わらず於鶴選手は容赦なかったな。手を出さなくてよかった・・・」
「出さなかったんじゃなくて、出せなかったくせに」
「どういうことだ?」
「本当はセクハラしようとしたんだけど、瓜生さんに『手を出すな』って凄まれて、すごすご引き下がったんだって」
「うわ、だっせ」
「うるさいわ!」
「そっか、逆に手を出して、再起不能になってればよかったのか」
「・・・恐いことをさらりと言うなよ」

「第三十九話、出場者No.27の堂倶燕さんのお話です。格闘スタイルは八極拳。でも誰かに習ったわけじゃなくて、バー○ャファ○ターのキャラの動きを真似して覚えたそうです」
「・・・おい。ホントにこれでプロレス姉ちゃんより年上か? どうみてもガ・・・」
「ストップ! 見た目と身長のことには触れてやるな。短大生だぞ」
「失礼だなぁ二人とも。確かに、私も燕さんって呼ぶの抵抗あるけど・・・」
「自分もしっかり失礼なこと言ってるぞ」
「(こほん)続けるよ! 燕さんの対戦相手は蒲生漣次さんでした。衣装は浴衣」
「浴衣ねぇ・・・へぇ、背が低いのに結構出るとこ出てるじゃないか。トランペットドラマーってやつか?」
「それを言うならトランジスタグラマーだろうが。適当なこと吹いてると頭の程度が知れるぞ」
「トランペットだけにな、ってやかましいわ!」
「あんまり面白くない漫才だね」
「・・・」
「体格差に苦しんだ燕さんですが、最後は<修羅覇王靠華山>を叩き込んでフォール勝ち! その闘いっぷりは、まるで格闘ゲームを見ているようだったそうです」
「確かに、素人なのによくあれだけちゃかちゃかと動けるよな。ゲームの真似だけであれだけ動けるもんか?」
「んー、かなり才能があるんじゃないか? 多分見ただけで技をモノにできる才能だぜ」
「そんな才能もあるんだな」
「ちゃんとした師匠について本格的に練習したら、もっと強くなるかもな」
「凄い・・・エロマスクがまともなこと言ってる」
「そこで驚くな!」
「見事勝利を挙げた燕さんですが、帯が解けていて前が全開、下着がばっちり見えちゃったそうです」
「その状態で観客に手を振ってたからな。皆にやにやしながら拍手を送ってたぞ」
「どうせお前もにやついてたんだろうが。でも、本人が気づいていない状態のチラリズムっていいよな〜」
「・・・変態コンビ」

「今日はこれで最後だね。第四十話、クリスティーナ・ローゼンメイヤーさんのお話です。出場者No.28ですね」
「ああ、あの金髪巨乳美女か。モデルみたいな体型なのに、胸だけこう、張り出しててな、それがまた凄くて・・・」
「マジか!? 写真だ写真! うぉぉぉ! なんだこのおっぱい! 反則だろこれ!」
「お前もそう思うか? やっぱりあの胸は凄すぎるよなぁ。九条選手も凄かったが、こっちも・・・」

(暫くレ&マ大興奮)

「(冷たい視線)・・・もういい?」
「え?・・・あ・・・はい」
「クリスティーナさん、愛称クリスさんの対戦相手は、ミステリオ・レオパルドでした。衣装は水着・・・と言ってもエロ度の高いやつでしたけどね。それでも、私と美緒さんが着せられたやつに比べたら・・・」
「あー、確かにあの水着は凄かったな! もう一回あれ着て試合しないか?」
「や!」
「こ、今度は一文字で・・・」
「クリスさんは実力でミステリオ・レオパルドを圧倒! でも、水着の紐が切れてバストが見えそうになっちゃって、そこで生まれた隙を衝かれて押さえ込まれちゃいました。そのまま胸を見られて、大事なところまで見られそうになったとこで、押さえ込んでいたレフェリーの金的を打って脱出! そのままミステリオ・レオパルドをフロントチョークスリーパーで失神させてKO勝利です!」
「容赦なくぶん殴られたからなぁ。潰れてなくてよかった・・・」
「潰れるって、なにが?」
「玉だよ玉! 決まってるだろうが!」
「あ、そっか(赤面)・・・でも、セクハラ被害に遭った女性からすれば潰れてたほうが良かったんじゃ・・・」
「やめろ! 想像するだけで痛いわ!」
「お前の玉が潰れたところで被害はないだろ」
「大有りだ!」
「彼女もいないくせに・・・」
「ぐっ・・・か、彼女くらい、いるさ」
「へー、初耳だな。どんな生物だ? どこの妄想の産物だ? ホントにいるってんなら、今度会わせろよ」
「いや、その・・・ま、また今度な!」
「ほーら、やっぱりいないんじゃんか。あ! だから<地下闘艶場>でえっちぃことするんだ! うわー、最悪!」
「うるさいわ!」
「なんだ、図星か」
「早く彼女みつけなよ?」
「同情の目で俺を見るなぁっ!」

「じゃあ、今日はこれでおしまいだね?」
「ああ、そうだな。それじゃ・・・」
「なぁプロレス姉ちゃん、折角だからさ、この後二人で飲みにでも・・・」
「私は未成年! 未成年にお酒を勧めない!」
「いや、間違えた! 食事にでも・・・」
「残念でした、私この後美緒さんと遊びに行くから!」
「じゃ、じゃあ栗原美緒と一緒にデート・・・」
?「へー・・・人を呼び捨てにするだけじゃなく、デートのお誘い・・・?」
「え?」
「その声・・・まさか・・・」
美緒「ええ、そのまさかの栗原美緒よ! 遥ちゃんと私が、あんたみたいな変態と一緒に遊びに行くとでも思う?」
「信じれば夢は叶うって言うじゃないか!」
「エロマスクのは、夢じゃなくて妄想じゃないか! こんなのほっといて行こ、美緒さん!」
「待ってくれよ、少しくらい・・・」
美緒「しつこいっ!(どがっ)」
「(きゅう)」
「あーあ・・・あんな凶暴な女二人にちょっかい掛けなくても」
美緒「・・・聞こえたわよ」
「私にもね!」
「! じ、地獄耳・・・」
美緒「失礼っ!(どがっ)」
「(きゅう)」
美緒「まったく、このエロコンビときたら」
「ホントに。それじゃ、今回の裏座談会はここまで! 皆さん、これからもピュアフォックス&ダークフォックスに応援、宜しくお願いしまーす!」
美緒「遥ちゃん・・・その締めの挨拶はどうなの・・・」
「いいのいいの! 行こっ、美緒さん!」
美緒「はいはい」

「こ、この恨み、いつか必ず晴らしてやる・・・(がくっ)」

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