【荘王の冠 裏座談会 其の五】

レフェリー(以下レ)「とうとう裏座談会も今日で五回目だ。今回も『御前』が綺麗どころを呼んでくれているってさ」
マスク・ド・タランチュラ(以下マ)「そっかそっか、今回は誰だろうな。まさか冬香ちゃんとか?」
「それはないだろ」
「そうかなぁ。最近『御前』の機嫌がいいから、俺の要望を入れてくれてるって可能性も・・・」
?「失礼致します。座談会の場所はこちらで宜しいでしょうか?」
「お、綺麗どころが来たみたいだぜ」
「えらく丁寧な口調だな。誰だ?」
雪那「こんにちは、今日は宜しくお願い・・・あぁっ! 貴方は!」
「九条選手じゃないか! なんでここに?」
雪那「それは・・・『御前』の要請という体裁の脅迫でしょうがなく・・・」
「ああ、借金の関係か」
「今回の綺麗どころは九条のお嬢さんか! 俺はマスク・ド・タランチュラっていうんだ。ほぁ〜、実物は凄いな(じーっ)」
雪那「ど、どこを見ているんですか!」
「ん? 顔と胸」
雪那「失礼です!」
「だって、これだけの美人でおっぱいも自己主張が激しいんだから、見ないほうが失礼だぜ」
雪那「厭らしく見るほうがよっぽど失礼です! セクハラですよ!?」
「ああ、済まないな九条選手、こいつのスケベはもう病気なんだ。許してやってくれ」
雪那「それを言うなら貴方も同様でしょう!?」
「過去のことは忘れて裏座談会の進行してくれよ。『御前』から頼まれてるんだろ?」
雪那「くっ・・・わかりました。でも、二度と厭らしい目で見ないでください!」
「へいへい」
雪那「返事は一回!」
「へーい」
雪那「まったく・・・それでは始めますよ」
「その前に、ちゃんと自己紹介してくれ」
雪那「・・・今更という気もしますが、では改めて。九条雪那、二十歳です。ペット商品を取り扱う会社を経営しています。あと、薙刀を少々嗜んでおります」
「あと、94cmIカップの爆乳です」
雪那「セクハラですよ!」
「待った待った、それくらいで怒るなよ。ほら、進めて進めて」
雪那「・・・わかりました、仕事ですからね。でも、もうやめてください!」
「前向きに善処します」
「なんで政治家口調なんだよ・・・」

雪那「まず第四十一話から始めましょう。出場選手はNo.29の都修麗羅さん」
「ああ、女性選手のデータはちゃんと年齢、身長、スリーサイズ、バストのカップサイズも教えてくれ」
雪那「身長と年齢はともかく、スリーサイズは関係ないでしょう! カップサイズなど以ての外です!」
「お仕事だぜ? ちゃんとやろうぜ」
雪那「・・・わかりました! 麗羅さんのデータですが、22歳。身長171cm、スリーサイズはB86のDカップで、W65、H89です。職業はプロレスラー、『JJJ』という団体のトップレスラーです。対戦相手はマスク・ド・タランチュラ・・・あ、貴方ですね」
「そう! 俺の名前覚えてくれたんだな」
雪那「深い意味はありませんので、誤解しないでください。麗羅さんの衣装は黒いビキニでした」
「その上に自前の衣装着てたけどな」
雪那「いいじゃないですか、それくらい。少しくらい融通を利かせてください。試合ですが、麗羅さんの先制攻撃で幕を開けます」
「まだゴングも鳴ってないのに、いきなりジャンピングニーだぜ、半端なく痛かったんだからな」
雪那「普段の罰が当たったんですよ。その反則を咎めたレフェリーと麗羅さんは言い合いになり、その隙にマスク・ド・タランチュラが麗羅さんの足を持って、コーナーポストに股間をぶつけます・・・って、なんてことしてるんですか!」
「あのな・・・麗羅ちゃんが反則するのはよくて俺がするのは駄目なのかよ」
雪那「当然です! 身動きができなくなった麗羅さんはレフェリーから衣装を脱がされ、ビキニ姿にされてしまいます。まったく、酷いセクハラですね」
「おいおい待ってくれ、元々の衣装に戻しただけじゃないか」
雪那「その元々の衣装がセクハラでしょう! 最後はブラを取られた麗羅さんが切れ、レフェリーをKO、マスク・ド・タランチュラの急所を蹴るなど大暴れしてノーコンテストとなりました」
「・・・思い出しただけで胃が痛くなってきた」
「しかし麗羅ちゃん、あの強さで団体のエースじゃないんだからなぁ。『JJJ』のエースって、どんだけ強いんだ?」
雪那「トップレスラーって、エースのことじゃないんですか?」
「違うぜ。エースってのは、その団体の看板しょって闘える一番強い奴だ。トップレスラーは、メインイベントを務めるくらいの実力がある奴ら。わかるかい?」
雪那「プロレスには詳しくないので、よくわかりません」
「ようするに、トップレスラーの中でも一番強くて客を呼べるのがエースだ」
雪那「なるほど・・・なんとなくわかりました。では、次の試合に行きましょう」

雪那「第四十二話の出場選手はNo.30の栗栖美葉音さんです。20歳で身長は163cm、スリーサイズはB93のGカップ、W62、H86です。神に仕える聖職者の方ですね」
「女の聖職者ってことは、シスターか・・・神聖なものを汚すっていうのは、背徳感満載でドキドキするよな」
雪那「またそんな厭らしいことを・・・」
「一々反応するよなよ。こいつのスケベ度はもう病気だと思って、進めてくれ」
雪那「病気だと言うなら、お医者さんに掛かったらどうですか? 美葉音さんの対戦相手は伊柄克彦。衣装は修道服・・・ってなんでこんなミニスカート仕様なんですか!」
「そのほうがエロいからだよ」
雪那「まったく、それしか頭にないのかしら・・・試合は常に美葉音さんが押される展開となりました。伊柄の巧みな寝技と打撃に苦しみ、最後は関節技に捕らえられてレフェリーの三ツ原凱からもセクハラを受け、やむなくギブアップしました」
「あれ? お前そのときレフェリーじゃなかったのか?」
「都修選手のエルボー食らって入院してたんだよ! 俺は一般人だぞ、プロの攻撃食らって平気なわけないだろ!」
雪那「天罰ですね」
「・・・」

雪那「第四十三話、出場選手はNo.12の沢宮冬香さんです。21歳で身長161cm、スリーサイズはB88のEカップ、W59、H91です。三回目の出場になりますね」
「あれ、冬香ちゃんの胸って前は86cmのDカップだったよな?」
「そうだったな。多分あれだ、皆で揉んでやったから大きくなったんじゃないか?」
雪那「セクハラ発言は謹んでください!」
レ&「へいへい」
雪那「返事は一回!」
レ&「へーい」
雪那「本当にもう、反省しないんだから・・・こほん、衣装はチャイナドレスで、対戦相手は・・・また貴方ですか」
「そんな嫌そうに言うなよ」
雪那「嫌そうに言われたくなければ、セクハラ発言をしないでください。冬香さんはブラを取られるなど苦戦しましたが、最後は蹴りの連打でKO勝ちを収めています」
「いやあれはだな、冬香ちゃんに花を持たせて・・・」
「嘘つけ、冬香選手に付き合ってくれればわざと負けてもいい、なんて言って油断したところに猛反撃食らったくせに」
雪那「・・・そんな条件を出すような男性とお付き合いしたい、なんて女性がいると思いますか?」
「世の中には物好きも多いんだよ! どこかにはいるさ!」
「自分で言ってて悲しくないか?」
「うるせぇ、悲しいに決まってるだろ!」
雪那「言わなければいいのに・・・」
「それでも、闘いを乗り越えた二人に愛情が育つ、って可能性も・・・」
雪那「あるわけないですね」
「しくしく」
雪那「泣き真似しても駄目ですよ。では、次にいきます」

雪那「第四十四話は出場選手No.31の嵯暁さくらさんです。三姉妹の長女で、年齢は22歳。身長は165cm、スリーサイズはB85のDカップ、W62、H83。女性ながらプロボクサーのライセンスを得ています。衣装はビキニの水着で、対戦相手はグレッグ"ジャンク"カッパーでした」
「彼女は強かったな。さすがにプロのライセンス持ってただけはあった」
「強いって、どう強かったんだ?」
「グレッグから打撃でダウンを奪った」
「マジか!? あのドデブに打撃で・・・」
雪那「そのままさくらさんの勝利かと思われましたが、レフェリーのわざとらしいスローカウントでグレッグはKOを免れます」
「普通にカウント取ってたら終わってたからな。それじゃ観客も不満だろ」
雪那「もう、まともなレフェリングをしないんだから・・・とどめを狙ったさくらさんですが、グレッグの汗に足を取られ、上から圧し掛かられてしまいます。寝技がないボクサーのさくらさんは抵抗できず、水着のブラを取られてしまいました・・・って、またこんなセクハラを!」
「あのなぁ、観客が喜ぶことをするのがプロレスじゃないか。それがエロ方面に偏ってるのが<地下闘艶場>なんだから、そこまで目くじら立てないでくれよ」
雪那「それでも・・・!」
「それも込みでのファイトマネーだぜ? 普通、素人の試合に五十万も出ないって」
「さくら選手はプロだぞ」
「あ、さくらちゃんはプロか。でも、一試合に五十万のとっぱらいは破格だろ?」
雪那「まともな試合で、真剣勝負ならいいのに・・・(ぶつぶつ) こほん、セクハラで責め立てられたさくらさんは最後まで押さえ込みから逃れることができず、ギブアップをしてしまいました」
「さくら選手が負けたから、嵯暁三姉妹が全員参戦することになったんだけどな」
雪那「まったく、卑怯な手段を取りますね。さくらさんの妹さんたちのお話はまた後になります」

雪那「次は第四十五話、出場選手No.25の須座久菊奈さんと出場選手No.29の都修麗羅さんのタッグマッチでした。対戦相手は貴方と伊柄克彦。菊奈さんは21歳。身長167cm、B89のEカップ、W64、H92。麗羅さんは22歳。身長171cm、B86のDカップ、W65、H89。二人とも『JJJ』のプロレスラーです。衣装は二人ともセーター一枚でした・・・って、なんですかこれ!」
「素っ裸よりはいいだろ?」
雪那「そんな意味じゃありません!」
「確かに、マッパよりもちらりと見えるチラリズムのほうが興奮するしな」
「どっちも好きなくせに、何言ってるんだ」
「マッパが嫌いだとは言ってないぞ?」
雪那「本当に、最低な二人ですね・・・試合は男二人に対し、麗羅さんが一人で奮闘するという形で進みます。しかし奮闘空しく麗羅さんは失神させられ、セーターを脱がされました・・・って、またこんな展開!」
「気絶した麗羅ちゃん、結構可愛かったな。下着姿もそそったし、あの性格じゃなけりゃモテモテだぞ」
雪那「貴方みたいな人には見向きもしませんから、どちらにしても同じことですけどね」
「・・・」
雪那「失神した麗羅さんは、貴方からブラまで取られそうになりました。そこにパートナーの菊奈さんが救出に入り、麗羅さんは助けだせますが自分が捕まってしまいます。そのまま三人掛かりのセクハラで・・・って、なんてことしてるんですか!」
「そうだった、須座久選手が飛び込んで来たんだったな。まあ、都修選手みたいなじゃじゃ馬より須座久選手のほうがセクハラしてて楽しかったが」
雪那「・・・最低ですね。その菊奈さんの苦境を救ったのは、失神から覚めた麗羅さんでした。一人で伊柄と貴方を蹴散らし、貴方を、えっと・・・リバースマン、ハッタンドライバー?で動きを止め、そこに菊奈さんの・・・フ、フエニックスダイグ、で追撃、最後はジャーマンスプーレックスでスリーカウントを奪いました」
「・・・ちょいちょい技名を間違えてるぞ」
「プロレスに慣れてないからしょうがないだろ。な?(ちらっ)」
雪那「(無視)それでは、次に行きましょう」
「・・・」
「嫌われてるお前がフォローして、どういう反応を期待したんだ・・・」

雪那「第四十六話です。出場者No.32の嵯暁紫苑さんのお話です。紫苑さんは嵯暁三姉妹の次女で、さくらさんの妹になります。年齢は20歳。身長164cm、スリーサイズはB90のFカップ、W61、H92。衣装はメイド服で、対戦相手はさくらさんに勝ったグレッグでした」
「姉ちゃんの敵討ちがしたくて参戦したんだと。しかし無口な娘だったな。本編でも科白がなかったし」
「(写真を見て)おー、メイド服姿が可愛いな。しかも扇子を胸の谷間に差してるのがまた色っぽくていいな! 俺とも闘ってくれないかなぁ」
雪那「(無視)紫苑さんは扇子でグレッグと闘います。ほぼ危なげなく試合は進み、最後は喉元への扇子の突きでグレッグをKOしました」
「へ? 扇子で突かれたくらいでグレッグがKO?」
「それが本当なんだよ。扇子も調べてみたが、別段変わったところもなかったしな」
雪那「鮮やかな勝利を挙げた紫苑さんでしたが、契約上の関係で連戦を強いられます。対戦相手は猿冠者」
「猿冠者? 聞いたことないな」
「身体能力が物凄かったぞ。凄いジャンプ力だったし、なんか滑るように動くんだ」
「けっ、俺だってそれくらい・・・」
雪那「猿冠者の鋭い攻撃に晒された紫苑さんは武器である扇子をリング外にまで蹴り落とされてしまい、闘うことができなくなってしまいます。唯一の武器を失った紫苑さんは猿冠者に押さえ込まれ、猿冠者とレフェリーにセクハラを受け続けて失神、そのままKO負けとなりました」
「えらく端折ったな。スカートを捲ったとか、胸を剥き出しにしたとか、色々とあったじゃないか」
雪那「そんな厭らしいことを言いたくないから端折ったんです! わかった上で聞いていますよね?」
「まさか! そんなことあるわけないじゃないか。嫌だなぁ、ハッハッハ」
雪那「・・・もう帰りたい(泣)」

雪那「気を取り直して、第四十七話に行きます。出場者No.33の荒摩琉香さんで、年齢は16歳。身長161cm、スリーサイズがB88のEカップ、W61、H89です。衣装は・・・あら、自前の服ですね。対戦相手は小四郎でした」
「まったく、契約書にも書いてたのに用意した水着を着ないんだからな」
雪那「どうせまた厭らしい水着だったんでしょう? 着ないのが当然です!」
「契約交わして、サインまでしたんだから着るのが当然だ!」
「熱くなるなよ二人とも。ほれ、続き続き」
雪那「くっ、こんな変態な人に窘められるなんて・・・琉香さんは喧嘩仕込みのラフファイトを展開しますが、スタミナ不足が響き、拘束されて服を脱がされてしまいます・・・って、なんで毎回こんなことしてるんですか!」
「だから、水着着て来なかったんだから脱がすのも当たり前なんだよ!」
「うむ、それなら当然だ」
雪那「本当に、この二人は・・・最後は琉香さんがギブアップし、勝敗が決しました」
「最後は泣いてたからなぁ。ちょっとやり過ぎたか?」
「16歳泣かしたのかよ。い〜けないんだ、いけないんだ。センセー、名無しのレフェリーが小さい子を泣かしましたー!」
雪那「誰が先生ですか! こんな厭らしい生徒なんて受け持ちたくもありません!」
「軽い冗談なのに、そこまで眉吊り上げて怒らなくていいじゃないか。皺になるぞ?」
雪那「(無言で睨む)」
「・・・すまん、冗談だ」
雪那「まったく・・・琉香さんは試合前にレフェリーと『勝てば三百万円、負ければファイトマネーはなし』という賭けをしていましたから、負けたためにファイトマネーは貰えませんでした」
「それなんだけどな、すっぴんにした慰謝料だ、って言ってかなりの額ふんだくられたぞ」
「うわ、ただじゃ転ばない娘だな」
「それに衣装代まで取られたからな。逞しいというかなんというか・・・」
雪那「そういえば、私もTシャツを破られました。衣装代をください」
「どんだけ前の話だよ! それにファイトマネーも貰っただろ、その中から出せばいいじゃないか」
雪那「あの分は会社に入れました! それでも足りずに・・・(真っ赤)」
「? 何赤くなってるんだ?」
雪那「な、何でもないありません!」
「(ピーン)はっはーん、なるほど。『御前』から愛液を採取されたときのことを思い出して・・・」
雪那「きゃーーーっ!」
レ&「ふぬあっ!?」
雪那「つ、次に行きます! この話はもう終わりです!」
レ&「み、耳が痛い・・・」

雪那「第四十八話は、出場者No.34の嵯暁スミレさんのお話です。嵯暁三姉妹の末っ子ですね。さくらさんと紫苑さんの妹さんに当たります。年齢は17歳で、身長は160cm、スリーサイズはB87のEカップ、W59、H86です。衣装は戦隊モノ?のようなワンピースでした」
「戦隊モノか〜、小さい頃はよく見てたな」
「どうせヒロインのパンチラ狙いだろ?」
「そうとも言う」
雪那「最低ですね。スミレさんの対戦相手は、すぐ上のお姉さんの紫苑さんの仇である猿冠者。緊張から動きの固いスミレさんは猿冠者に攻め立てられ、ダメージを負います。しかし、徐々に緊張がほぐれると相手の動きを読む才能が開花、見事な勝利を挙げます」
「相手の動きを読む才能? なんだそれ?」
「それがな、猿冠者の攻撃を読んでかわしたり、カウンターを合わせたりしたんだよ。あれはすごかった」
「それ・・・もの凄い才能じゃねぇか?」
雪那「きちんとした武道なり格闘技を修めれば、達人になれるかもしれませんね。本人にその気はなさそうですけど」
「んー・・・あんまり強くならないうちにお手合わせ願いたいなぁ」
雪那「無理でしょうね。貴方みたいな変態の意見が聞き入れられるとは思いませんので」
「変態じゃなくても、地位が低いから無理だろうな」
「お前ら・・・夢くらい見させてくれよ(泣)」

雪那「さて、第四十九話です。出場者No.35のケイナ・バン・ヒュクレインさんが登場しました。ケイナさんはベトナム出身で、19歳。身長が156cmで、スリーサイズはB88のFカップ、W57、H89です。衣装は改造されたアオザイ、対戦相手は火筒剛でした」
「火筒? ああ、あのハゲモジャか」
「酷い言い方だな。間違ってはないが。でもあいつ体毛が凄いんだよな、頭は薄いくせに」
雪那「自分も酷いこと言ってるじゃないですか」
「だって、火筒ってこんな奴だぞ?(写真を見せる)」
雪那「きゃーーーっ!」
「ぬわっ!」
「み、耳が・・・!」
雪那「な、な、な、なんてもの見せるんですか! セクハラですよ、大セクハラ!」
「一体何見せたんだよ、って・・・おい、火筒の褌いっちょの写真なんか用意すんなよ! 目が腐るわ!」
「いや、俺が用意したんじゃなくて・・・」
雪那「まさか・・・貴方、こういう男性が趣味なんですか!?」
「そんなわけあるか!」
「そういや、前もそんな疑惑があったな。やっぱりそっちもいけるのか、お前」
「違うって言ってるだろうが! 俺に男好きの趣味はない!」
雪那「変態は否定しても変態ですね、まったく! ケイナさんは服を脱がされてしまいますが、最後は蹴りの連打で火筒をKOしました。当然の攻撃に当然の結果ですね」
「俺は男好きじゃないのに・・・」
「ああわかったわかった、大の大人が性癖ばらされたくらいで落ち込むなよ」
「俺はホモじゃねぇ! 力一杯否定してるだろうが!」
雪那「男好きであろうとなかろうと、女性から嫌われているのには変わりありませんけどね」
「お前は・・・鬼か(泣)」

雪那「やっと最後ですね。第五十話は第四十五話と同じくタッグマッチでした。エキドナさんとダークフォックスさんがタッグを組んで闘いました。エキドナさんは・・・あら、資料にデータが載っていませんね」
「・・・また答え合わせはお預けか・・・」
「いつまで内緒にしとくつもりなんだろうな」
雪那「ダークフォックスさんは17歳。身長165cm、スリーサイズがB88のEカップ、W64、H90。衣装は・・・バ、バニーガール!?」
「そんなに驚くなよ。今度着てみるか?」
雪那「お断りです! もう、隙あらばセクハラ発言してくるんだから・・・対戦相手は貴方とジョルジュ・マホーニーでした。試合中もセクハラしたり、マスクを脱がそうとしたり、反則ばかりですし」
「そのほうがお客さんが喜ぶんだよ。プロレスラーなら、客を沸かせてなんぼだぜ」
雪那「それなら技の応酬で沸かせてください。セクハラと反則に苦しめられた"ダークメイデン"の二人ですが、最後にはえっと・・・合体技で勝利してます」
「技の名前を言うのを諦めたな?」
「ちゃんと言おうぜ雪那ちゃん」
雪那「あ、貴方に『ちゃん』付けで呼ばれる謂れはありません!」
「それくらいはいいじゃないか。俺と雪那ちゃんの仲なんだからさ」
雪那「どんな仲ですか! いいかげんにしてください!」
「待てよ二人とも、そう熱くなるなって。九条選手も、あとちょっとで終わりだからさ、ちょっとだけ辛抱してくれよ」
雪那「・・・わかりました。この試合の最後は、エキドナさんとダークフォックスさんの合体技でマスク・ド・タランチュラが負けました! 以上です!」
「うわ、ひでぇ締め方だな」
雪那「誰の所為ですか誰の!」
「『御前』・・・今回の人選は失敗だったと思いますぜ・・・」
雪那「それはこっちの科白ですよ! ああもう、今度『御前』に会ったらしこたま文句を言いますから!」
レ&「やめろぉーーーっ!」
雪那「いいえ、止めません! それでは裏座談会、ここで終了です! さよならっ!」
「待て、待ってくれ! おい!・・・まずい、俺達、明日には海の底に沈むかもしれんぞ」
「俺、最後に彼女が欲しかったよ・・・」
?「あら、彼女は無理だけど、お相手はしてあげるわよ?」
「え、ホント?」
「待て、この声は・・・い、茨木美鈴!」
美鈴「うふふ、正解。早速『御前』から頼まれて来たわよ。今日は『女王様』として、たっぷりとお仕置きしてあ・げ・る・わ!(鞭を一閃)」
「ひぎゃぁぁぁっ・・・・!」


 【裏座談会 完?】


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