【閑話休題 座談会 其の九】

涼子「恒例の座談会、今回は九回目となります。本編第四十一話から四十五話まで登場した方々をお呼びしています。菊奈さん以外は皆さん初めてですね」
冬香「ちょっと涼子さん! 私二回目なんですけど!」
涼子「ああ、そうでしたね。久しぶりだから忘れてました(微笑)」
冬香「・・・相変わらずいじめっ子(ぼそっ)」
涼子「聞こえていますよ冬香さん」
冬香「(びくっ)」
涼子「では、初めての方も多いですから皆さん自己紹介をお願いします。年齢、職業、格闘スタイルを教えていただけますか? まずは私から自己紹介させて頂きます。年齢は21歳で、職業は受付嬢です。格闘スタイルは合気道になります。では麗羅さんからお願いします」
麗羅「都修麗羅、22歳だ。職業はプロレスラー、格闘スタイルは当然プロレスだよ」
涼子「麗羅さんは菊奈さんと同じプロレス団体『JJJ』の所属ですね。遥さんがいたら大喜びしそうですが。次は美葉音さんお願いします」
美葉音「栗栖美葉音です。20歳で、教会の修道女です。格闘スタイルというほど精通しているわけではないですが、捕縛術と柔道を学びました」
涼子「詳しい話は後でお聞きしますね。では冬香さん、どうぞ」
冬香「沢宮冬香、21歳。大学生で、格闘スタイルはテコンドーです」
涼子「そして熊さんパンツです」
冬香「なーっ! それ言っちゃダメーっ!」
菊奈「くまぱん?」
冬香「気にしなくていいから!」
涼子「こほん、お待たせしました、さくらさんお願いします」
さくら「嵯暁さくらです。22歳。職業はプロボクサー、って言いたいけど、バイトで稼いでるのが現状なのよね」
涼子「では最後に菊奈さん、お願いします」
菊奈「私はこの前の座談会で自己紹介したからぁ、今日はもういいでしょ?」
涼子「駄目です」
菊奈「・・・だめぇ?」
麗羅「駄目に決まってるだろ。ほら、ちゃんとしな」
菊奈「ちぇ〜、ケチ。須座久菊奈でぇす。年齢は21歳でぇ、プロレスラーです。だからぁ、格闘スタイルはプロレス。麗羅と一緒」
麗羅「ああ、わかったわかった」
涼子「あら? 今日は全員二十代ですね。座談会では初めてのことです」
菊奈「ホントだね〜。お・と・な、の会話ができるね」
麗羅「どの口が言うか。これか、この口か」
菊奈「いひゃいっへへいは、はなひへ〜!」
冬香「・・・なんて言ってるの、この人」
麗羅「ああ、多分『痛いって麗羅、放して』だろうな」
さくら「じゃあ放してあげたら? 涙目になってるわよ?」
麗羅「おっと、悪い悪い」
菊奈「うー・・・麗羅のいじわるぅ」
麗羅「お前が自分のこと棚に上げて、大人な会話ができるとかのたまうからだろうが」
菊奈「私大人だもん」
涼子「はい、そこまで。同じ団体のレスラー同士、喧嘩するなら帰ってからしてくださいね。それではここで、恒例のバストサイズの発表をさせて頂きます。私が85のD、麗羅さん86のD、美葉音さん93のG、冬香さん86のD・・・じゃなくて88のEになってますね。さくらさんが85のD、菊奈さんが89のEです」
美葉音「・・・なぜ人の胸の大きさを発表するのが恒例なんですか」
涼子「恒例行事に意味なんかありませんよ」
冬香「なんで大きくなったのがばれてるのよ・・・(ぼそっ)」
菊奈「麗羅のトップって86のDだったんだね〜。私の勝ち〜!」
麗羅「ああ、よかったな」
涼子「恒例行事も終わったところで、第九回目の座談会を始めたいと思います」

涼子「第四十一話は麗羅さんのお話でしたね」
麗羅「そうだったね。菊奈がいじめられたって言うから、仇を討ってやろうと思ってね」
菊奈「麗羅、優しい〜」
涼子「麗羅さんの衣装は黒のビキニだったんですが、麗羅さんはその上に自前の真紅の衣装を身に着けて入場しました」
麗羅「あんだけエグいの用意されるとは思ってなかったからね。でも、ちゃんと下に着てたんだからいいんだよ」
涼子「本当は契約違反ですけどね。対戦相手は菊奈さんをいじめ・・・ではなく、前回の試合後に乱入して菊奈さんにセクハラしたマスク・ド・タランチュラでした」
冬香「え、あの男!?」
麗羅「なんだ、あんたも知ってんのか?」
冬香「知ってるもなにも、私は・・・」
涼子「はい、そこまで。冬香さんは後で話を聞きますから。さて、麗羅さんの試合ですが、マスク・ド・タランチュラに対する麗羅さんのジャンピングニーパッドでの奇襲から始まりました」
菊奈「麗羅、ずるいんだぁ」
麗羅「うっさい。お前の仇だと知ってたから、むかっときてたんだよ」
菊奈「麗羅・・・優しいね・・・」
さくら「なに、二人ってレズの関係?」
麗羅「・・・はぁ?」
さくら「いや、なんかえらく仲がいいから」
麗羅「仲良くなんかねぇ!」
菊奈「んも〜、麗羅ったら照れちゃってぇ♪(ぎゅっ)」
麗羅「お前も腕絡めんな! 誤解されるだろうが!」
美葉音「仲がいいのは結構ですが、神は同性愛を認めていませんよ?」
麗羅「誰が同性愛者だ!」
涼子「そろそろ脱線から戻りましょうか。奇襲した麗羅さんでしたが、リング下に逃げたマスク・ド・タランチュラから足を引っ張られ、股間を鉄柱にぶつけられてしまいます」
冬香「うわ、痛そう!」
麗羅「痛そう、じゃなくて無茶苦茶痛かったんだよ!」
涼子「動きの止まった麗羅さんはレフェリーから自前の衣装を脱がされ、黒の極小ビキニ姿にされてしまいました」
冬香「あ、結局脱がされちゃったんだ。相変わらずやることがエロいわね、あのレフェリー」
涼子「マスク・ド・タランチュラと互角以上にやりあう麗羅さんでしたが、マスク・ド・タランチュラのマスクに手を掛けてレフェリーから注意を受けます。レフェリーに気を取られたとき、マスク・ド・タランチュラからブラを奪われてしまいました」
麗羅「あー、そうだったね。ま、試合中もたまにあるから」
美葉音「ええっ! プロレスの試合で、胸が見えちゃうことがあるんですか?」
麗羅「まああんだけ激しく動くんだから、ぽろっと胸が出ることはあるね」
菊奈「私、出たことないよ?」
麗羅「お前の衣装はおとなしめだからな」
涼子「ブラを奪われてトップレスになってしまった麗羅さんでしたが、そこから大暴れ。レフェリーに肘打ちを入れて病院送りにし、マスク・ド・タランチュラにも金的からストンピングの雨あられ。結果ノーコンテストの裁定を受けてしまいました」
麗羅「いいんだよ、あいつらまともに試合する気なかったんだから、こっちが真面目につきあう必要もないさ」
さくら「そっか、そういう手もあるのか」
涼子「麗羅さんは四十五話にも出ていますので、また後でお話を聞かせて頂きます」

涼子「第四十二話は美葉音さんのお話です。この試合のレフェリーはいつものレフェリーではなく、三ツ原凱という男性レフェリーでした。対戦相手は"クラーケン"の異名を持つ伊柄克彦。美葉音さんの衣装は修道服でした」
美葉音「・・・あのような丈の短い衣装、修道服などと言って欲しくありません」
涼子「実は美葉音さんの衣装はミニスカバージョンになっていました。試合は終始伊柄のペースで進み、美葉音さんは下着が見えてしまうかもしれないという危惧から動きが鈍く、いいようにやられてしまいます」
美葉音「相手の寝技の実力はかなりのものでしたから。未熟な私では太刀打ちできませんでした」
涼子「最後はバストと秘部を同時に責められ、美葉音さんのギブアップで試合が終了しました」
美葉音「神に仕える身があのような汚され方をするなんて・・・神よ、お許しください」
冬香「ええっ、汚されたって、その、どこまで・・・」
美葉音「え? どこまでって・・・その、セクハラで、胸と・・・ああっ、もう勘弁してください!」
さくら「<地下闘艶場>のセクハラって、ホント酷いわよね。私も・・・」
涼子「はい、そこまで。さくらさんの試合はまた後程。ところで美葉音さん、とても賛美歌が上手いとお聞きしたんですが、ちょっとだけ披露して貰うことはできませんか?」
美葉音「え、ここでですか? ちょっと恥ずかしいです・・・」
さくら「いいじゃない、聴かせてよ」
冬香「あ、私も聴きたい」
菊奈「私も〜」
麗羅「(黙って頷く)」
美葉音「・・・ぅぅ、皆さんがそう仰るなら仕方ありません。でも、ちょっとだけですよ?」
他の一同「(大きく頷き)」
美葉音「すーっ・・・はーっ・・・それでは、始めます。―――Xi―――La―――」
冬香「うわ、凄い・・・」
さくら「しっ、静かに」
美葉音「La La Ha―――」
涼子「これは・・・これほどとは・・・」

(静まり返った室内に暫く美葉音の歌声が響く)

美葉音「Ha−lle−lu−jah―――!」
麗羅「・・・天上の声ってのは、こういうのを言うのかもな」
菊奈「うん・・・」
美葉音「―――Amen」
他の一同「(ぱちぱちぱち)」
美葉音「・・・ふう。お耳汚しでした」
涼子「とんでもない、とても心が洗われました。無理にお願いした甲斐がありましたね」
さくら「本当にね。感激しちゃった」
冬香「私も。義姉さんにも聴かせたかったな〜」
美葉音「ありがとうございます。ぜひ教会にも足を運んでください、日曜日のミサでは大抵歌いますので」
涼子「皆さんが穏やかな気持ちになったところで、次に行きましょうか」

涼子「第四十三話、冬香さんが登場しました。冬香さんの対戦相手は因縁の相手・マスク・ド・タランチュラ。衣装はチャイナ服でした」
冬香「まったく、スリットはエグいくらい入ってたし、下乳がほぼ丸出しになるくらい胸元に穴を開けられてたし。義姉さんもよくこんなの着て闘えたわよね」
涼子「琴音さんのは谷間が強調されてましたけどね」
さくら「琴音さん、って誰?」
冬香「ああ、私のバカ兄貴のお嫁さん。今は離婚してるからホントは義姉さんって呼んだらおかしいんだけど、今更琴音さん、って呼ぶのもなんかね」
涼子「今回の冬香さんの参戦理由が、琴音さんとお兄さんの離婚を成立させるため、というものでしたからね」
菊奈「なんで義理のお姉さんに、そこまでしてあげたのぉ?」
冬香「だって、義姉さん素敵なんだよ? 女らしいし、料理は上手いし、綺麗で、気遣いもできて・・・」
美葉音「あの、さっきも言いましたが、神は同性愛を認めていませんからね?」
冬香「ちょ、ちょっと待ってよ、私と義姉さんは、そんな関係じゃ・・・」
麗羅「そう言ってる割に、顔が赤らんでるぜ」
冬香「き、気のせいよ!」
涼子「そろそろ雑談から戻りましょうか。ボディチェックを拒みたい冬香さんでしたが、ボディチェックを受けないと試合をさせないと言われ、渋々ボディチェックと言う名のセクハラを受け入れます」
冬香「あのエロレフェリー、人が抵抗できないのをいいことにあちこち触って・・・」
涼子「いつものことですね」
冬香「さらっと言わないでくださいよ!」
涼子「試合が始まると、実力を飛躍的に伸ばした冬香さんがマスク・ド・タランチュラを圧倒しますが、不意を衝かれてブラを取られてしまいます」
冬香「なんでそれを言っちゃうのかなぁ・・・」
涼子「パンティは取られなかったじゃないですか。ちなみに、冬香さんの上下の下着にはまたも熊の飾りがついていました。小さな飾りが一つ、というのが以前と違いますが」
美葉音「? じゃあ以前はなんだったんですか?」
冬香「そこは流してよ! 聞かなくてもいいじゃない!」
涼子「パンティに熊の顔のバックプリントが一つでした」
冬香「涼子さんも答えないでいいから!」
菊奈「だからくまぱんなのね〜」
冬香「うるさい! くまぱん言うな!」
涼子「セクハラされ続けて心が折れそうなった冬香さんですが、マスク・ド・タランチュラの不用意な一言で闘志を取り戻し、空中での三連撃、更に着地からの追い討ちでマスク・ド・タランチュラを撃破しました」
冬香「義姉さんの離婚も成立したし、よかったなぁ」
涼子「そして、今では同居人の関係ですもんね」
さくら「え、ってことは義理の姉妹から百合の関係に?」
冬香「違う! 違うわよ! 私と義姉さんはそんな関係じゃ・・・」
麗羅「そんだけ顔赤くして反論しても説得力ないぜ」
冬香「うがーーーっ!」
涼子「はい、そこまで。冬香さんが本気で切れないうちに、次に行きましょう」

涼子「次は第四十四話ですね。さくらさんが登場しました。さくらさんの対戦相手はグレッグ"ジャンク"カッパー。衣装は青と白のストライプが入ったビキニ。ブラはチューブトップタイプで、ボトムはTバックだったそうです」
さくら「あんなエロい水着着たの初めてよ。他の人の話聞いてても思ったけど、<地下闘艶場>ってそういう団体なの?」
涼子「強い女性を辱める、というのが狙いらしいですから、そういう目的の団体だと言っていいかもしれませんね。試合前のボディチェックですが、さくらさんは触られるよりはと胸を出しますが、レフェリーから下も見せろと言われ、諦めてボディチェックを受け入れました」
さくら「・・・胸を見られるくらいなら我慢できたけど、大事なところは無理! 皆だってそうでしょ?」
美葉音「あの・・・私は、胸も無理です・・・」
菊奈「私も〜」
麗羅「あたしは、まあ胸くらいならいいかな」
冬香「私は見られるのも触られるのも嫌っ!」
涼子「冬香さんは乳首まで見られたし、大事なところまで触られていたじゃないですか」
冬香「だ、だから、そういうことされるのが嫌だって言ってるんじゃないですか!」
涼子「(さらっと)そうですか、では脱線から戻りましょう。セクハラボディチェックを受けたさくらさんですが、ゴングと共にグレッグを猛襲。打撃に強い筈のグレッグからダウンを奪います」
さくら「あの全身メタボ男、あれだけ脂肪があったら確かに打撃は効きにくいわよね」
涼子「すぐに決着がつくかと思われましたが、さくらさんがグレッグの汗に足を取られ始めたことで逆転、さくらさんはグレッグの体当たりからボディプレスで失神してしまいます」
さくら「あと一撃入れることができてれば勝ってたのに・・・」
麗羅「勝負に『たら、れば』はないぜ。ま、『あそこでこうしてれば』って反省するのも強くなる秘訣だけどな」
さくら「わかってるわよ、そんなこと」
涼子「失神したさくらさんはグレッグとレフェリーに押さえ込まれ、セクハラされてしまいます。最後は水着の下まで取られそうになったところでギブアップです」
さくら「・・・思い出したら尚更悔しい」
涼子「いいじゃないですか、彼氏から慰められて、高いプレゼントまで貰ったんですから」
さくら「! な、なんでそれを・・・」
冬香「あ、さくらさん彼氏いるんだ」
美葉音「優しい彼氏でよかったですね。そうだ、結婚するならぜひ私のいる教会でしませんか? 結婚式場でするよりも安く上がりますし、神父がパイプオルガンを弾いて私が賛美歌を歌います」
さくら「え? ホント? いやでも、まだそこまで考えてないし」
菊奈「麗羅ぁ、私たちの式はそこでしようかぁ?」
麗羅「阿呆か! なに言ってんだ!」
さくら「やっぱり百合の関係なんだ二人共・・・」
麗羅「違うって! 菊奈、お前が変なこと言うから!」
菊奈「え? 私と麗羅と旦那さんでぇ、四人一緒に式を挙げようね、って意味だったのに」
麗羅「紛らわしいんだよお前は! だいたい、あたしは結婚する気はねぇ!」
菊奈「なぁんだ。それならぁ、そのときは私が貰ってあげるね〜」
麗羅「ばっ、おま」
美葉音「同性愛は許しませんよ!」
麗羅「だから違うっつってんだろがーーーっ!」
涼子「収拾がつかなくなりそうなので、次に行きますよ(ため息)」

涼子「今日の最後は第四十五話、菊奈さんと麗羅さんのタッグマッチでした。対戦相手はマスク・ド・タランチュラと美葉音さんも闘った伊柄克彦です。お二人の衣装はセーター一枚でした」
麗羅「あれじゃミニワンピと変わらないっての、ったく」
菊奈「パンツ丸見えだったもんね〜」
涼子「試合はレフェリーが普通のボディチェックをして始まりました。先発は麗羅さんとマスク・ド・タランチュラ。麗羅さんの膝蹴りで腹部を抉られたマスク・ド・タランチュラは、パートナーの伊柄に交代します。伊柄は意外な実力を発揮し、麗羅さんを力で捻じ伏せます」
麗羅「力比べで負けたのは事実だけど、捻じ伏せられたわけじゃないよ」
涼子「細かいところに拘りますね。麗羅さんは伊柄の金的を打ちますが、伊柄から猛反撃を受けてダウン、伊柄と交替したマスク・ド・タランチュラの金的にも膝を入れますが、チョークスラムからハイタワースプラッシュマウンテンを喰らって失神してしまいました」
麗羅「あれは効いたなぁ。雪崩式並みの威力だったぜ」
涼子「意識を失った麗羅さんはマスク・ド・タランチュラからセーターを脱がされてしまいます。ブラまで脱がされそうになったとき、前回のセクハラがトラウマになっていた菊奈さんが奮起、コーナーを飛び出てマスク・ド・タランチュラを蹴り飛ばします」
菊奈「えへへ〜」
涼子「しかしその後男達に捕まってしまい、またもセクハラを受けてしまいます」
菊奈「しゅん」
涼子「菊奈さんを救ったのは、失神から目覚めた麗羅さんでした。伊柄とマスク・ド・タランチュラを蹴散らし、マスク・ド・タランチュラを捕らえてリバース式マンハッタンドライバーを掛け、菊奈さんがフェニックスダイブで追撃、とどめはジャーマンスープレックスでした」
麗羅「女相手だったらアトミックドロップだったんだけどね。あいつらみたいなドスケベには金的攻撃でも生ぬるいってなもんだ」
冬香「そうそう、特にあのドスケベマスクには容赦しちゃ駄目なんだから!」
美葉音「冬香さん、私怨で物を言ってはいけませんよ」
冬香「あのね、あいつは女性選手皆の敵なのよ? なんでそんな奴に気を使わなきゃいけないのよ!」
美葉音「神は仰っています。『汝の敵を愛せよ』と」
さくら「そう言うけどさ、美葉音ちゃんはセクハラしてきた人間を許せるの?」
美葉音「う・・・それは・・・」
さくら「だから、女性の敵は愛さなくてもいいの!」
美葉音「でも・・・それは・・・」
涼子「はい、そこまで。重い話題は座談会の後にでも各自で行ってください」

涼子「それでは、今回の座談会はこの辺で・・・」
美葉音「あ、残った食べ物は貰って帰ってもいいですか? 子供たちが喜ぶと思うんです」
冬香「子供たち、って・・・え、美葉音ちゃんってその年で何人も子供生んでるの!?」
美葉音「ち、違いますよ。私のいる教会は孤児院もあるんです。そこの子供たちにはあまりお菓子も買ってあげられないので、食べ残しでもありがたいんです」
さくら「そっか・・・そう考えると、普通に食べることができるってありがたいわよね」
涼子「では、これから美葉音さんの教会に行ってみましょうか。なにか途中で買っていって」
麗羅「そうだね。たまにはそんなのもいっか」
菊奈「さんせい〜」
冬香「なにがいいかな、菓子パンとかどうかな?」
美葉音「それは子供たち喜びます! でも、いいんですか?」
さくら「いいのいいの、皆<地下闘艶場>でファイトマネー貰ってるんだから、心配しないで。それに、妹が二人もいる身としてはなんかほっとけなくって」
麗羅「そぉそ、気にするなって」
美葉音「皆さん・・・ありがとうございます」
涼子「それでは座談会はここまで、二次会は教会でさせて頂きましょうか。また次回の座談会でお会いしましょう」
菊奈「しましょう♪」
麗羅「って、お前の出番はねぇよ!」
涼子「麗羅さんも、ですけどね」


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