【一回戦第二試合】
 (森下恋 対 マスク・ド・タランチュラ)

「それでは引き続き、一回戦第二試合を行います!」
 黒服の合図と共に、二戦目を闘う二人の選手がリングに上がる。
「赤コーナー、『カメラウーマン』、森下恋!」
「森下恋(れん)」。23歳。身長167cm、B90(Eカップ)・W65・H92。普段は黒ぶち眼鏡をしており、肩まで届く髪をひっつめにし、主にトレーナーにパンツルックという色気のない格好で過ごすことが多い。しかし眼鏡を外した素顔はモデル並みで、そのプロポーションは抜群。
 今日は自前の柔道着を着ており、中には白いTシャツを着込んでいる。眼鏡を掛けていないその美貌に観客席が沸く。
「青コーナー、『地に潜む蜘蛛』、マスク・ド・タランチュラ!」
 蜘蛛をあしらったマスクを被ったマスク・ド・タランチュラに、観客から大声援が送られる。マスク・ド・タランチュラは自分の膝に届くほどの長腕を差し上げ、その声援に応えた。
 この試合を裁くのは、いつもの小悪党面をしたレフェリーだった。マスク・ド・タランチュラのボディチェックを簡単に終え、恋の前に立つ。
「また貴方なの?」
「ああ、また俺だ」
 嫌そうに呟いた恋に対し、レフェリーはにやつくだけだった。
「それじゃ、ボディチェックを受けて貰おうか」
「貴方のはいつもいつもボディチェックじゃなくてセクハラじゃない! きちんとしたボディチェックを・・・!?」
 突然、恋は後ろから羽交い絞めにされた。両腕だけでなく、左脚まで抱えられている。
「な、なにしてるのよ! 放しなさい!」
「まぁまぁ、恋ちゃんがボディチェックを受けないっていうから、レフェリーのお手伝いだ」
 密かに回り込んだマスク・ド・タランチュラの仕業だった。
「よし、そのまま捕まえとけよ」
 一度唇を舐めたレフェリーは、柔道着の胸元をくつろげてから恋のバストを揉み始める。
「なんでいつも胸を触るのよ!」
「森下選手の胸が大き過ぎるからな、何か隠してないか調べないといけないんだよ」
 もがく恋など気にも留めず、レフェリーはTシャツの上から恋のバストを揉み続ける。
「やめなさいよ! んんっ」
 動かせるのが右足だけでは、たいした抵抗もできない。
「相変わらず生意気な口調とおっぱいだ。レフェリーへの口の利き方はちゃんとしなきゃいけないってことを、おっぱいに教え込んでやる」
「意味わからないわよ!」
 右足でレフェリーを蹴飛ばそうとしても、たいした威力もなくバストを揉んでくる手を止めることができない。
「しかし、なんで森下選手のおっぱいはこんなにエロいのか・・・」
「おいレフェリー、そろそろ試合を始めてくれよ」
 恋のバストに夢中になっていたレフェリーに、マスク・ド・タランチュラが苛ついた様子で催促する。
「ちっ、まだ触り足りないんだがな」
 舌打ちしたレフェリーだったが、最後に一揉みしてからゴングを要請する。

<カーン!>

 試合が始まっても、恋はマスク・ド・タランチュラに拘束されたままだった。
「ったくあのレフェリー、いつも自分だけいい思いしやがって」
 マスク・ド・タランチュラは恋の左脚を抱えていた左手を外し、恋のバストを掴む。
「おほっ、ホントにでかいな。グラビアアイドル並みじゃねぇか」
 恋のEカップバストを揉みながら、マスク・ド・タランチュラがにやける。
「な、なんでまともに試合しようとしないのよ!」
 もがく恋が叫ぶ。
「まぁまぁ、そう怒るなよ恋ちゃん。こっちは気持ちいいから触ってるだけだから」
「私は気持ち悪いのよ!」
 マスク・ド・タランチュラの言葉に怒鳴り声で返し、更にもがく。
「しかし、レフェリーの奴が『生意気なおっぱいだ』って言ったのがわかるな。このでかさと感触はなんとも・・・」
「くぅっ!」
 バストへの刺激を堪え、マスク・ド・タランチュラに足だけで小内刈りを掛ける。
「ぬおっ?」
 恋のバストの感触に夢中になっていたマスク・ド・タランチュラはまともに食らい、仰向けに倒れ込む。上になった恋は一瞬寝技に行くか迷ったが、散々バストを弄られた嫌悪感から密着を忌避する気分が勝った。一度立ち上がり、柔道着の乱れを直す。
「あの体勢から投げを打つのかよ。柔道巧いな恋ちゃん」
「あ、あんたから恋ちゃん呼ばわりされたくないわよ!」
「まあそう言うな・・・よっ!」
 マスク・ド・タランチュラが自らの長腕を振り回し、リーチの長い打撃技を繰り出す。恋も全てはかわしきれないが、急所は守ってダメージを最小限に防ぐ。
「やるな恋ちゃん!」
「うるさいわよ!」
 自分に向かって伸ばされた右腕を掴み、瞬時に一本背負いに入った恋だったが、マスク・ド・タランチュラの腕が長すぎた。マスク・ド・タランチュラの体が前方へと倒れる前に、逆に股下に手を入れられ、抱え上げられていた。
「そらよっ!」
「しまっ・・・あぐっ!」
 そのままバックドロップのような形で後頭部から落とされる。受身を取ったとは言え、後頭部からの衝撃が恋の動きを止めていた。目を閉じ、ぐったりとなった恋にマスク・ド・タランチュラが馬乗りになる。
「さて、おとなしくなったところで脱ぎ脱ぎしような、恋ちゃん」
 マスク・ド・タランチュラは恋の柔道着の胸元を大きく開き、更にTシャツまでもずり上げる。
「さ・ら・に!」
 マスク・ド・タランチュラはブラまでずらし、恋の乳房を剥き出しにする。そのまま鷲掴みにし、乱暴に揉み込んでいく。
「おおっ! 生の感触が最高!」
 恋の乳房の感触に目尻を下げたマスク・ド・タランチュラは、自分の欲望そのままに恋の乳房を捏ね回す。
「・・・んっ、んぅっ?」
 乳房を好き勝手にされる感触に、恋の目がゆっくりと開く。
「また! なにしてるのよっ!」
 リングに派手な音が響き、マスク・ド・タランチュラが恋の上から吹っ飛ぶ。頬を押さえたマスク・ド・タランチュラが呻く間に、凄まじいビンタをかました恋は立ち上がった。すぐさまブラを戻し、Tシャツを下ろし、柔道着の乱れを整える。そのときには既にマスク・ド・タランチュラも立ち上がっていた。
「いってぇ・・・ちょっとおっぱい揉んだだけじゃねぇか、そこまで本気でひっぱたくかよ」
「なにがちょっとよ! 人の胸を直接触っておいて!」
 マスク・ド・タランチュラのぼやきに、恋が噛み付く。
「いつまで言い合いをしてるんだ」
 いきなり、背後からバストを掴まれた。
「ちょっと!?」
 レフェリーの仕業だった。反射的に振り払おうとした恋だったが、その隙を衝かれた。マスク・ド・タランチュラの長い両手で足首を掴まれ、一気に持ち上げられていた。
「しまっ・・・!」
 そのまま、パワーボムのように後頭部からリングに叩きつけられる。
「あぐぅ・・・!」
 後頭部の痛みに恋が呻く。
「さてさて、本番と行きますか!」
 そう言ったマスク・ド・タランチュラの手足が、恋の四肢に絡み付いていく。マスク・ド・タランチュラの左腕が恋の右脇を通り、両腕と右肩をロックしてしまう。更にマスク・ド・タランチュラの両足が恋の太ももを捕らえ、大きく開脚する。
「あっ、いやぁぁぁっ!」
 マスク・ド・タランチュラの<タランチュラホールド>に、恋が悲鳴を上げる。
「さぁって、もう一回生おっぱいを堪能させてもらおうかな」
 マスク・ド・タランチュラは右腕だけで器用に恋の黒帯を外す。黒帯の次は柔道着の前を開き、Tシャツをめくる。
「やめて、こんなの嫌よ!」
 マスク・ド・タランチュラの手がブラに掛かり、恋が叫ぶ。
「そう言われても、もう生おっぱい触るって決めたからなぁ。諦めな!」
 マスク・ド・タランチュラがブラをずらし、恋のEカップバストが再び露わとなる。
「めでたく剥き出しになったところで、ほぉら、触っちゃうぞ」
 マスク・ド・タランチュラは何度か乳房をつつき、恋の羞恥を誘う。
「触らないでってば!」
 恋も身を捩るものの、逃げることはできず、乳房が揺れるだけで終わってしまう。
「残念でした、触るだけじゃ終わらないぜ!」
 マスク・ド・タランチュラは恋の右乳房を鷲掴みにし、円を描くように揉んでいく。
「どれ、俺も」
 レフェリーまでも手を伸ばし、恋の左乳房を揉み始める。
「な、なんでいつもいつもレフェリーまで手を出すのよ!」
「毎回言ってるだろう? ボディチェックだよ」
「ただ触りたいだけでしょ!?」
「レフェリーを侮辱するとは、とんでもない選手だ。お仕置きが必要だな」
 下品な笑いを浮かべたレフェリーは、恋の乳房から手を放そうとはしない。揉み、捏ね、乳首を抓り、弾く。
「くぅぅっ!」
 両手両足を拘束された恋には、声を堪えるくらいしかできなかった。
「まったく、生意気おっぱいにはお仕置きしてもしてもし足りないぜ」
 顔をだらしなく緩めたまま、レフェリーは恋の乳房を揉み続ける。
「確かになぁ。このおっぱいは後を引くぜ」
 マスク・ド・タランチュラも恋の乳房から手を放さず、好き勝手に弄り続ける。
「さ、触らないでって何度言えば・・・んぅっ!」
 恋が口を挟もうとしても、乳房からの望まぬ刺激に遮られる。
「なんだ、おっぱいを触られるのは嫌になったのか。それじゃぁ・・・」
 ようやく恋の乳房から手を放したレフェリーが柔道着のズボンの紐を解き、隙間から手を突っ込んでくる。
「きゃぁぁぁっ! ちょっと! やめてよ!」
 下着の上からとは言え、秘部を弄られた恋が嫌悪の声を上げる。
「んん? やけに嫌がるじゃないか。これはきちんと調べなきゃいけないな!」
 次の瞬間、レフェリーの手が下着の中にまで進入していた。
「なっ! どこまで指入れてるのよ!」
「お前の大事なところだよ」
 下着の中で指を蠢かせ、レフェリーがにやりと笑う。
「誰もそんなことを聞いてな・・・いぅっ!」
 レフェリーの指が秘裂に侵入し、弄り始める。
「そ、そこは・・・だめ、よ・・・んぅぅっ!」
 恋の声が、レフェリーの指の動きで途切れさせられる。快楽ではなく、痛みに唇を噛み締める。
「いや〜、これはいいおっぱいですね〜」
 その間にもマスク・ド・タランチュラには乳房を揉まれ続けている。
(こいつら、こんなことばっかりして! 早く抜け出さなきゃ、もっと酷いこと・・・!?)
 恋の視線の先で、レフェリーが柔道着のズボンを下ろすのが見える。
「ちょっと待って! 何しようとしてるのよ!」
「いやなに、よくわからんから、直接見て確かめようと思ってな」
 レフェリーの手が下着に掛かった瞬間、思わず恋は叫んでいた。
「いやぁぁぁっ! ギブアップ! ギブアップよ!」

<カンカンカン!>

 恋のギブアップ宣言に、ゴングが打ち鳴らされる。
「なんだ恋ちゃん、ギブアップが早過ぎるぜ」
 ぶつぶつと文句を言いながら、最後に乳房を弾ませたマスク・ド・タランチュラが<タランチュラホールド>を解く。レフェリーも渋々恋から離れ、マスク・ド・タランチュラと共に退場していく。
 リングに残された恋は悔しさを堪えて柔道着の乱れを整え、唇を噛み締めて退場していった。その背に、観客からの卑猥な野次が無遠慮に飛ばされた。


 一回戦第二試合勝者 マスク・ド・タランチュラ
  二回戦進出決定


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